ダルアー県の大規模治安作戦が継続する一方、西欧諸国がシリア非難決議案の安保理提出を準備していると報じられる(2011年4月26日)

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国内の暴力

ダルアー県では、活動家のアブドゥッラー・アバー・ズィードがAPF(4月26日付)に述べたところによると、ダルアー市では「新たな軍・治安増援部隊が到着した」。

アバー・ズィードによると、市内には戦車が展開し、市の入り口には検問所が設けられ、人々が入ることができなくなっている、という。

また「住民への発砲は続いている…。第5師団の複数の兵士が離反し、我々に加わり」、ダルアー市を包囲する軍と「対決している」と付け加えた。

一方、シリアの人権団体(SWASIAH)によると、治安部隊がダルアー市内でデモに参加した活動家や支持者500人以上を逮捕した。

アフバール・シャルク(4月26日付)は、ダルアー市で住民への発砲命令を拒否した軍兵士が「シャッビーハ」に殺害されている、と報じた。

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タルトゥース県では、抗議行動の指導者の一人であるアナス・シャグリーがロイター通信(4月26日付)に述べたところによると、バーニヤース市で、「黒い服を着た部隊が、市を囲む丘陵に集結し、市に対して攻撃の準備をしているようだ」という。

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ダマスカス郊外県では、複数の消息筋によると、ドゥーマー市でも大規模な治安部隊が展開し、住民の外出を禁じた。

ロイター通信(4月26日付)が目撃者の話として伝えたところによると、200人以上の治安要員がドゥーマー市に展開し、住民の身分証を検査するための検問所を配置した。

同報道によると、重火器を装備した軍車輌が街道で多く見られ、また民間人の服を着たおそらくは秘密警察がライフルを携帯している、という。

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クッルナー・シュラカー(4月26日付)は、ダイル・ザウル県で政治治安部が活動家のカースィム・アッザーウィーを逮捕した、と報じた。

国内の動き

シリア・アラブ・テレビ(4月26日付)はダルアーで逮捕した「武装集団」メンバーの証言を放映した。

Kull-na Shurakā’, April 27, 2011

Kull-na Shuraka’, April 27, 2011

反体制勢力の動き

トルコの市民団体の呼びかけのもと、「シリアのためのイスタンブール会合」が開催され、在外シリア人ジャーナリストや人権活動家約40人が参加した。

会合後に採択された声明では、一党支配の廃止、複数政党制の確立、即時国会選挙、新憲法制定、平和的デモ権の保障、政治犯の釈放を求めるとともに、外国の介入への拒否の姿勢を示した。

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シリア・ムスリム同胞団は声明を出し、アサド政権によるデモ弾圧に関して「殲滅戦争」を行おうとしていると非難、また「アラブの政府、人民の沈黙」と述べ、アラブ諸国への介入を求めた。

レバノンの動き

ナハールネット(4月26日付)は、アリー・シャーミー外務大臣がナウワーフ・サラーム国連代表大使に対して、安保理で西側諸国が提出を検討しているとされる対シリア決議案(非難声明)を拒否するよう指示した、と報じた。

諸外国の動き

国連安保理が潘基文事務総長の中東・北アフリカ訪問の報告を行うための非公式会合が準備されたが、中国とロシアが、安保理の審議事項にシリア情勢を含めることを拒否した。

一方、安保理消息筋によると、レバノンは、アラブ諸国の立場が確定していないことを口実に、西欧諸国、すなわち英国、フランス、ブルガリア、ドイツが準備しているシリア非難決議案の安保理への提出を遅らせようとしているという。

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米国務省は声明を出し、「現下の不安定で不確実な状況を鑑み、米国政府職員家族全員および一部の非正規職員に対して、シリア出国を命じた」と発表した。

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英国のウィリアム・ヘイグ外務大臣は、抗議行動への暴力の行使が続けられれば、各国とともにシリア政府への制裁をめざすとの姿勢を示した。

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イタリアのシルヴィオ・ベルルスコーニ首相とフランスのニコラ・サルコジ大統領がローマで会談、シリア情勢への「懸念」を用命し、「平和的デモへの野蛮な弾圧の停止」をシリア政府に呼びかけた。

サルコジ大統領は、シリア情勢が「受け入れられない…自由を求めるアラブ諸国民を支持する」と述べた。

一方、ベルルスコーニ首相は「激しい弾圧の停止と発表された改革の実行を強く求める」と呼びかけた。

またシリアでのデモ抗議を非難する国連決議の発表が「現時点では困難」としつつも、弾圧が続けば状況は変わるかもしれないと付言した。

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トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン首相は、アサド大統領と電話会談を行い、シリアで改革の道を進展させるよう呼びかけた。

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ヨルダン・ムスリム同胞団は、アサド政権によるデモ弾圧を非難し、国民支持を表明した。

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ヴェネズエラのウーゴ・チャベス大統領がアサド大統領に親書を送り、「国際社会の帝国主義的狂気」のもと、「国民保護」を口実にシリアに軍事攻撃をしようとしていると非難、こうした動きを「悪意」と断じた。AFP(4月26日付)が報じた。

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トルコのイスタンブールで、亡命中のシリア人数十人がシリア政府に対して、国内での弾圧の即時停止と、複数政党制の確立を手始めとする深遠な改革実施を要求するデモを行った。

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エジプトのカイロでは、在留シリア人数十人が、アラブ連盟本部前でデモを行い、国民保護のためのアラブ諸国の介入を要求した。

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アルジェリア在住のシリア人とアルジェリア人数十人がアルジェのシリア大使館前でデモ弾圧を求める抗議行動を行った。アフバール・シャルク(4月26日付)が報じた。

AFP, April 26, 2011、Akhbar al-Sharq, April 26, 2011, April 27, 2011、al-Hayat, April 27, 2011, April 28, 2011、Kull-na Shuraka’, April 26, 2011、Reuters, April 26, 2011、SANA, April 26, 2011, April 27, 2011などをもとに作成。

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