ダルアー県では、SANA(6月30日付)によると、シリア軍が西ガーリヤ村でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団(南部中央作戦司令室)の掃討を完了し、同地を制圧、地雷・爆発物を撤去した。
シリア軍はまた、ダルアー市旧税関地区などで武装集団との戦闘を続けた。
これに対し、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団(南部中央作戦司令室)は、ダルアー市カーシフ地区や線路北(シャマール・ハット)地区を砲撃し、女児1人が死亡、5人が負傷した。
一方、ドゥラル・シャーミーヤ(6月30日付)によると、シリア軍がサフワ村、ジーザ町、キヒール村に進攻し、一時制圧したが、反体制武装集団が反撃し、これを奪還した。
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UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)のヨルダン事務所のムハンマド・ハワーリー報道官は、ダルアー県での戦闘激化により新たに発生した避難民の数が16万人に達していると発表した。
またシリアのパレスチナ人のための行動グループによるとダルアー県で暮らしていたパレスチナ人数千人が避難を余儀なくされているという。
AFP, June 30, 2018、ANHA, June 30, 2018、AP, June 30, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 30, 2018、al-Hayat, July 1, 2018、Reuters, June 30, 2018、SANA, June 30, 2018、UPI, June 30, 2018などをもとに作成。
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