イスラエル軍参謀総長はシリア南部でのアサド政権による軍事作戦を黙認するうえでのレッド・ラインを示す(2018年7月1日)

『イェディオト・アハロノト』(7月1日付)によると、イスラエル軍のガディ・エイゼンコット参謀総長(中将)が、米軍のジョセフ・ダンフォード統合参謀本部議長とワシントンDCで会談し、シリア南部の情勢ついて協議、アサド政権による同地での軍事作戦継続を黙認するうえでのレッド・ラインを示した。

同紙によるとエイゼンコット参謀総長は、シリア領内からイランの部隊が撤退すること、そしてシリア領内にイランが軍事基地を建設しないこと、シリア軍が奪還した地域にイラン人が入らないことを強調する一方、米国とイスラエルが連携し、シリアへのイランの駐留を阻止するための攻撃的措置を検討することを求めたという。

エイゼンコット参謀総長はまた、ダルアー県での戦闘激化に伴い、避難民数千人が占領下のゴラン高原に接近していることに懸念を表明した。

AFP, July 1, 2018、ANHA, July 1, 2018、AP, July 1, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 1, 2018、al-Hayat, July 2, 2018、Reuters, July 1, 2018、SANA, July 1, 2018、UPI, July 1, 2018、Ynet News, July 1, 2018などをもとに作成。

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