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反体制勢力の動き
ワタン・オンライン(5月9日付)は、ジャズィーラ・チャンネルを通じて辞意を表明していた、ダルアー県のムフティー、リズク・アブドゥッラヒーム・アバー・ズィード氏が「脅迫を受けていた」として、辞意を撤回したと報じた。
シリア政府の動き
アサド大統領は、ダマスカス郊外県の宗教関係者と会談し、改革路線への支持、腐敗撲滅重視、「適材適所への人材配置」を進める意思を示した。
また(シリアを)標的とした外国からの計略に対抗するための国民統合を強化するとの姿勢を改めて示した。
SANA(5月9日付)が報じた。
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内務省は「暴動に関与したとして関係当局に出頭した人の数は各県で915人に登り、彼らは祖国と国民の安全を害する活動を繰り返さないと誓約した後、ただちに釈放された」と発表した。
SANA(5月9日付)が報じた。
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ブサイナ・シャアバーン大統領府政治情報補佐官は『ニューヨーク・タイムズ』(5月9日付)とのインタビューで、現下の混乱に関して「私たちは事態の終わりにいたろうとしている…。もっとも困難な局面は通り過ぎたと思う…。これらの人々(暴徒)は原理主義者、過激派、密輸業者、元受刑者、かつて問題を起こした者からなっていると思う」と述べた。
またシャアバーン報道官は、アサド大統領が一部の活動家との対話を彼女に要請し、これを受けて先週、複数の反体制活動家と会見、自由な報道、複数政党、選挙法(改正)を約束したことを明らかにしたうえで、「来週中ないしは来週いっぱいまでに対話を拡大する」と述べた。
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クッルナー・シュラカー(5月9日付)は、信頼できる消息筋の話として、シリア学生総連合がマッザ区の大学寮に「人民諸委員会」を設置し、ダマスカス大学生の反体制活動を規制にあたっていると伝えた。
国内の暴力
『ハヤート』(5月10日付)などによると、軍・治安部隊は大規模な反体制デモの発生を封じ込めるため、道路封鎖、通信手段遮断を通じ都市・村を分断、「孤立化」させた。
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ダマスカス郊外県では、『ハヤート』(5月10日付)によると、軍・治安部隊がムウダミーヤト・シャーム市にいたる街道を封鎖し、電話線を遮断、市内に戦車を展開させ、活動家らの逮捕摘発活動を行った。
複数の目撃者によると、市内の建物の屋上には軍の狙撃兵が配備され、また銃声が聞こえたという。
BBC(5月9日付)は、信頼できる消息筋の話として、軍・治安部隊が過去2週間でデモに参加した数十人を逮捕し、検問所では、ムウダミーヤト・シャーム市を往来しようとするすべての人の身分証明書が調べられていたという。
またダーライヤー市では、AFP(5月9日付)によると、激しい銃声が聞こえたという。
一方、SANA(5月9日付)によると、ヒムス・ダマスカス街道で武装テロ集団が旅客バスを襲撃、帰宅途中の民間人10人が死亡、3人が負傷した。
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ヒムス県では、『ハヤート』(5月10日付)、ヒムス市に軍・治安組織の増援部隊が入り、活動家の逮捕摘発活動が続いた。
住民の一人は、BBC(5月9日付)に対して、軍・治安部隊が住民による大規模デモを阻止するため、ヒムス市を分断した、と述べた。
一方、SANA(5月9日付)によると、またヒムス市の軍事病院で、「武装集団」によって殺害された警官4人の葬儀が行われた。
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タルトゥース県では、シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表によると、バーニヤース市内で軍・治安部隊による逮捕摘発活動が続き、反体制デモの指導者と目さされているシャイフのアナス・アイルート氏、そしてバッサーム・スィフユーニー氏が逮捕された。
またアブドゥッラフマーン所長は、「女性数百人がバーニヤース市、軍・治安部隊に抵抗し、街頭に出て逮捕者の釈放を求めた」ことを明かした。
これに関して、SANA(5月9日付)は、軍・治安部隊がバーニヤース市内で大量の武器弾薬を押収したと伝えた。
またヒルバト・スィンディナーヤ村では、ヒムス市での任務中に殺害された同村出身の兵士の葬儀が行われた。
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ダイル・ザウル県では、複数の目撃者がロイター通信(5月9日付)に述べたところによると、治安部がデモ参加者2人を殺害した。
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ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(5月9日付)によると、カーミシュリー市でシリア・クルド民主同盟総合会議事務局長(ダマスカス宣言メンバー)のアブドゥルカリーム・ウマル氏が逮捕された。
諸外国の動き
フランス外務省はシリア情勢に関して「穏健で平穏な人々の」逮捕は「受け入れられない」と述べ、「シリアでの弾圧の継続」を非難し、「シリア軍の複数の都市への介入」に懸念を表明した。
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ロバート・フォード駐シリア米大使は米国のサワー・ラジオ(アラビア語放送)で、シリア情勢に関して、「米国はシリアにヒズブッラー支援をただちに停止し、レバノンの主権と領土を承認するよう求めてきた」と述べた。
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ヨルダンのターヒル・アドワーン首相付報道官は、『ハヤート』(5月10日付)に、ダルアー県で「暴動」を起こした武装集団がヨルダン領内に逃げ込んだとのするシリア政府の主張を否定した。
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ファルハーン・ハック国連報道官はニューヨークで記者団に対し、人権状況を評価するためにダルアー市訪問を一端は認められていた国連人権委員会の調査団が市内に入ることを軍・治安当局に阻止された、と述べた。
ロイター通信(5月11日付)が報じた。
AFP, May 9, 2011、Akhbar al-Sharq, May 9, 2011、AP, May 9, 2011、al-Hayat, May 10, 2011 、Kull-na Shuraka’, May 9, 2011、Naharnet, May 9, 2011、The New York Times, May 9, 2011、Reuters, May 9, 2011、SANA, May 9, 2011、al-Watan Online, May 9, 2011などをもとに作成。
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