ロシア国防省はプーチン・エルドアン合意に基づくシリアの新たな勢力地図を公開するとともに、シリア軍が国境地帯に15の監視所を設置すると発表(2019年10月23日)

ロシア国防省は、インターネットの公式サイト(http://mil.ru/index.htm)を通じて、22日のロシアのヴラジミール・プーチン大統領とトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領の合意に基づいたシリアの新たな勢力図を発表した。

地図には、トルコが「平和の泉」作戦で占領下地域(ハサカ県ラアス・アイン市からタッル・アブヤド市にいたる幅30キロの地域)、ロシア・トルコ軍が合同パトロールを行う幅10キロの地域の境界線、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が撤退し、シリア軍が代わって展開する幅30キロの地域の境界線が書かれている。

ロシア国防省はまた、シリア軍が国境地帯に15の監視所を設置することを決定したと発表、その位置も地図で示した。


プーチン大統領とエルドアン大統領の合意内容は「ロシアのプーチン大統領とトルコのエルドアン大統領は「平和の泉」作戦地域以外からのYPGの撤退、シリア・ロシア軍の展開など10項目を合意(2019年10月22日)」を参照のこと。

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SANA(10月23日付)は、ハサカ県のユーフラテス川東岸(ジャズィーラ地方)へのシリア軍の展開が続いたと伝え、その写真、映像を公開した。

AFP, October 23, 2019、ANHA, October 23, 2019、AP, October 23, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 23, 2019、Reuters, October 23, 2019、SANA, October 23, 2019、SOHR, October 23, 2019、UPI, October 23, 2019などをもとに作成。

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