シリア国内の暴力:西クルディスタン移行期民政局がシリア人ペシュメルガ戦闘員を逮捕(2014年11月30日追記)

クッルナー・シュラカー(12月1日付)によると、西クルディスタン移行期民政局の「テロ撲滅特殊部隊」をなのる部隊が、イラク・クルディスタン地域のペシュメルガに所属するシリア人のイブラーヒーム・クーリーシュ氏を自宅で逮捕、連行した。

クーリーシュ氏は2013年初めにシリア軍を離反し、イラクに逃走後、イラク・クルディスタン地域のペシュメルガに加入、1年半ぶりに故郷に戻っていたという。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線が、シャフシャブー山のカウカバー村で逮捕・殺害したシリア革命家戦線所属のアンサール大隊メンバー13人の遺体を同大隊側に引き渡した。

13人はカウカバー村にヌスラ戦線が進軍した11月29日に投降したが、そのなかの1人がヌスラ戦線の車列に発砲し、ヌスラ戦線司令官を殺害したために、処刑されたという。

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ヒムス県では、マサール・プレス(12月1日付)が、シャームの民のヌスラ戦線がラスタン市を29日に制圧、同地で「自由シリア軍を名乗る窃盗団多数」を逮捕したのち、30日に同地から撤退したと報じた。

Kull-na Shuraka’, December 1, 2014、al-Hayat, December 2, 2014、Masar Press Agency, December 1, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国をめぐる動き:今度は米軍がシリア軍に代わってラッカを爆撃(2014年11月30日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、25日から28日のシリア軍による空爆に続いて、米国など有志連合が、ダーイシュ(イスラーム国)によって制圧されているラッカ市北部第17師団基地などに30回にわたって空爆を行った。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、米国など有志連合による空爆や西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊との戦闘で、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員50人以上が死亡した。

また同監視団やクルド地元筋によると、トルコ領内からミュルシトプナル国境通行所を経由してダーイシュ戦闘員(自爆犯2人ら)が潜入したが、人民防衛隊などからなる合同部隊が撃退、戦闘員らはトルコ領内に撤退した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シャーイル・ガス採掘所周辺でシリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

一方、SANA(11月30日付)によると、シャーイル・ガス採掘所周辺、ジャズル・ガス採掘所周辺で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル市郊外のダイル・ザウル航空基地周辺、ハトラ村をシリア軍が空爆し、子供2人、女性2人を含む7人が死亡、また同市の住民1人がシリア軍の拘置所で拷問を受け死亡した。

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ハサカ県では、SANA(11月30日付)によると、ハサカ市西部郊外のタッル・バールード、同市南部および南西部郊外のカラーマ地区、マブトゥーフ地区、スィッディーク地区、ハマーイル地区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、ARA News(11月30日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がハサカ市西方のラフラフ村を制圧した。

AFP, November 30, 2014、AP, November 30, 2014、ARA News, November 30, 2014、Champress, November 30, 2014、al-Hayat, December 1, 2014、Kull-na Shuraka’, November 30, 2014、al-Mada Press, November 30, 2014、Naharnet, November 30, 2014、NNA, November 30, 2014、Reuters, November 30, 2014、SANA, November 30, 2014、UPI, November 30, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:シリア軍がダルアー県でヌスラ戦線などへの「樽爆弾」爆撃を激化(2014年11月30日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がジャースィム市を空爆し、戦闘員20人と、女児1人、女性5人を含む13人が死亡、多数が負傷した。

またシリア軍はナワー市、タファス市、ダルアー市カーシフ地区、インヒル市、アトマーン村、フラーク市を「樽爆弾」などで空爆し、子供1人が死亡した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(11月30日付)によると、シリア軍がシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団との交戦の末、シャイフ・マスキーン市東部を制圧した。

このほか、ブスラー・シャーム市などでシリア軍と反体制武装集団が交戦した。

また、クッルナー・シュラカー(11月30日付)によると、シャイフ・マスキーン市に対するシリア軍の攻撃によって、シャームの民のヌスラ戦線のサウジ人アミールのアブー・ハマーム・ジャズラーウィー氏(アブー・ラワーン・ジャウフィー)が死亡した。

Kull-na Shuraka', November 30, 2014
Kull-na Shuraka’, November 30, 2014

他方、SANA(11月30日付)によると、シャイフ・マスキーン市でシリア軍が反体制武装集団を掃討、同市の東部街区、および西部街区を制圧した。

またシリア軍は、サイダー町、西ガーリヤ村、タファス市、ハーッラ丘、アトマーン村一帯、ダイル・アダス村、フィキーア村で、反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市アシュラフィーヤ地区、ライラムーン地区一帯、旧市街、ブライジュ村一帯、バヤーヌーン町でシリア軍、国防隊がジハード主義武装集団と交戦、同地一帯を「樽爆弾」などで空爆・砲撃した。

一方、シリア政府の支配下にあるアレッポ市マサーキン地区、ティシュリーン通り地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲が着弾した。

さらにザフラー町一帯では、国防隊とシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団が交戦を続けるとともに、ハンダラート・キャンプ一帯でも、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、クドス旅団、イラン人・アフガン人戦闘員がアンサール・ディーン戦線、ヌスラ戦線と交戦した。

他方、SANA(11月30日付)によると、カッバースィーン村、フライターン市一帯、タームーラ村、バヤーヌーン町、マンスーラ村、アレッポ市アーミリーヤ地区、ハイダリーヤ地区周辺、ライラムーン地区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ビラーリーヤ村一帯で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦、シリア軍はまたダーライヤー市を「樽爆弾」で空爆した。

また、クッルナー・シュラカー(11月30日付)によると、ハラスター市でウンマ軍司令官のハッサーン・ビーク氏(アブー・アンタル)が何者かに暗殺された。

一方、SANA(11月30日付)によると、レバノン領内からカラムーン地方に潜入しようとしたイスラーム軍の外国人戦闘員をシリア軍が迎撃、殲滅した。

またハラスター市、ミスラバー市、アルバイン市、アーリヤ農場、アッブ農場、ジャルバー村郊外、カースィミーヤ町、バハーリーヤ村、ザマーニーヤ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ジャウバル区でシリア軍と反体制武装集団が交戦した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、フーア市、マアッラトミスリーン市一帯で、シリア軍、国防隊がシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(11月30日付)によると、カフルサジュナ村、フバイト村、サルマーニーヤ村、マアッラトミスリーン市、アブー・ズフール町、タッル・サラムー村、タラブ村、アイン・バーリダ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(11月30日付)によると、ブライカ村、マムティナ村、マアラカ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(11月30日付)によると、ドゥーリーン村、カフルダブラ村、タルティヤーフ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(11月30日付)によると、バルアース村、ジャニー・アルバーウィー村、ハーヌーティーヤ村、アドナ村、ハッダージュ村、カフルズィーター市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(11月30日付)によると、タッル・アブー・サラースィル、ウンム・サフリージュ村、東サラーム村、西ガルビー村、タッルドゥー市、タルビーサ市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, November 30, 2014、AP, November 30, 2014、ARA News, November 30, 2014、Champress, November 30, 2014、al-Durar al-Shamiya, November 30, 2014、al-Hayat, December 1, 2014、Kull-na Shuraka’, November 30, 2014、al-Mada Press, November 30, 2014、Naharnet, November 30, 2014、NNA, November 30, 2014、Reuters, November 30, 2014、SANA, November 30, 2014、UPI, November 30, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き:国防省が国防隊解体を決定か?(2014年11月30日)

反体制サイトのドゥラル・シャーミーヤ(11月30日付)は、シリア国防省が国防隊の解体を決意した、と報じた。

同報道によると、この決定は、国防隊による越権行為が頻発し、制御不能になりつつあることが理由だというが、その真偽は定かでない。

AFP, November 30, 2014、AP, November 30, 2014、ARA News, November 30, 2014、Champress, November 30, 2014、al-Durar al-Shamiya, November 30, 2014、al-Hayat, December 1, 2014、Kull-na Shuraka’, November 30, 2014、al-Mada Press, November 30, 2014、Naharnet, November 30, 2014、NNA, November 30, 2014、Reuters, November 30, 2014、SANA, November 30, 2014、UPI, November 30, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き:ダマスカスで「テロ撲滅国際会議」(2014年11月30日)

ダマスカス県中心部のダーマールーズ・ホテル(旧メリディアン)で「テロ撲滅国際会議」が開催され、25カ国の政治家、宗教関係者らが出席した。

会議に出席したワーイル・ハルキー首相は、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表が、国連安保理決議第2170号、第2178号などに従うとともに、主権尊重の原則を尊重して任務にあたる必要があるとしたうえで、同代表の活動がテロとの戦いに向けた国際社会の努力として遂行されることを支持すると述べた。

SANA(11月30日付)が伝えた。

SANA, November 30, 2014
SANA, November 30, 2014

AFP, November 30, 2014、AP, November 30, 2014、ARA News, November 30, 2014、Champress, November 30, 2014、al-Hayat, December 1, 2014、Kull-na Shuraka’, November 30, 2014、al-Mada Press, November 30, 2014、Naharnet, November 30, 2014、NNA, November 30, 2014、Reuters, November 30, 2014、SANA, November 30, 2014、UPI, November 30, 2014などをもとに作成。

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