シリア反体制勢力の動き:シリア国民連合内で対立(2014年11月21日追記)

シリア革命反体制勢力国民連立総合委員会(第17回)が、トルコのイスタンブールで開催された。

会合では、アフマド・トゥウマ暫定内閣首班が指名した8人の新閣僚の信任投票、暫定政府と連立の関係の再考、自由シリア軍参謀委員会の再編の審議などが予定されている。

しかし、アラビー・ジャディード(11月22日付)によると、ハーディー・バフラ議長が所属する民主ブロックが、ミシェル・キールー氏、リヤード・サイフ氏、ムワッファク・ニールビーヤ氏らが参謀委員会メンバーの出席の是非、暫定政府外務省の廃止の是非などをめぐって対立し、総合委員会の開会が先送りとなった。

キールー氏らは、参謀委員会メンバーが欠席したかたちでの委員会の再編、外務省の廃止に反対しているという。

Anadolu Ajansı, November 21, 2014、al-‘Arabi al-Jadid, November 22, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:米副大統領がトルコを訪問(2014年11月21日追記)

ジョー・バイデン米副大統領はトルコを訪問し、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領、アフメト・ダウトオール首相と会談、シリア情勢への対応などについて協議した。

『ハヤート』(11月23日付)などによると、会談では、トルコ側がシリア領内のトルコ国境地帯に飛行禁止空域の設置とアサド政権の打倒に固執したが、バイデン副大統領はこれに応じなかったという。

AFP, November 22, 2014、AP, November 22, 2014、ARA News, November 22, 2014、Champress, November 22, 2014、al-Hayat, November 23, 2014、Kull-na Shuraka’, November 22, 2014、al-Mada Press, November 22, 2014、Naharnet, November 22, 2014、NNA, November 22, 2014、Reuters, November 22, 2014、SANA, November 22, 2014、UPI, November 22, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:露サウジアラビア外相会談(2014年11月21日)

サウジアラビアのサウード・ファイサル外務大臣はロシアを訪問し、モスクワでセルゲイ・ラブロフ外務大臣と会談、シリア情勢への対応などについて協議した。

会談後の共同声明で、両外相は、「ジュネーブ合意(2012年)に基づいたシリア危機解決の努力を行う必要」を確認した。

『ハヤート』(11月22日付)などが報じた。

AFP, November 21, 2014、AP, November 21, 2014、ARA News, November 21, 2014、Champress, November 21, 2014、al-Hayat, November 22, 2014、Kull-na Shuraka’, November 21, 2014、al-Mada Press, November 21, 2014、Naharnet, November 21, 2014、NNA, November 21, 2014、Reuters, November 21, 2014、SANA, November 21, 2014、UPI, November 21, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き:ダーイシュ勧誘者摘発(2014年11月21日)

NNA(11月21日付)は、レバノンの治安当局は、ダーイシュ(イスラーム国)メンバーへの勧誘を行っていた容疑でイスラーム教の説教師1人を含む4人を逮捕した、と報じた。

AFP, November 21, 2014、AP, November 21, 2014、ARA News, November 21, 2014、Champress, November 21, 2014、al-Hayat, November 22, 2014、Kull-na Shuraka’, November 21, 2014、al-Mada Press, November 21, 2014、Naharnet, November 21, 2014、NNA, November 21, 2014、Reuters, November 21, 2014、SANA, November 21, 2014、UPI, November 21, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国をめぐる動き:ハサカでシリア軍と米国など有志連合がダーイシュ掃討で連携(2014年11月21日)

ハサカ県では、ARA News(11月21日付)によると、ハサカ県南部郊外で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦するなか、米国など有志連合がシリア軍を援護するかたちで同地一帯のダーイシュ拠点複数カ所を空爆した。

またシリア軍はハサカ市の南東部郊外一帯のダーイシュ拠点に対しても砲撃を行った。

一方、ARA News(11月21日付)によると、ハサカ市上空を重点的に旋回するシリア軍戦闘機が早朝に目撃された。

これに関して、バアス大隊広報局は、この戦闘機が、「いまだ実戦投入されていないシリア軍の新型戦闘機」だと発表した。

他方、SANA(11月21日付)によると、ハサカ市東部郊外に位置するサブア・スクール地区で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)を攻撃し、多数の戦闘員を殺傷、装備を破壊した。

このほか、ARA News(11月22日付)によると、ヤアルビーヤ町近郊のナイーミーヤ村で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アイン・アラブ市東部市庁舎一帯、南東部などで、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦する一方、人民防衛隊、イラク・クルディスタン地域のペシュメルガ戦闘員が同市周辺のダーイシュ拠点を空爆した。

これに対して、ダーイシュはアイン・アラブ市各所に12回にわたり砲撃を行った。

また米国など有志連合は未明、アイン・アラブ市東部に対して空爆を行った。

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ダイル・ザウル県では、クッルナー・シュラカー(11月21日付)などによると、ダーイシュ(イスラーム国)がハジーン市で、レバノンのアマル運動(ナビーフ・ビッリー国民議会議長)に所属する若者2人を拘束、処刑した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シャーイル・ガス採掘所周辺でシリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦し、シリア軍の精鋭部隊(砂漠の獅子部隊)兵士21人が死亡した。

一方、SANA(11月21日付)によると、シャーイル・ガス採掘所周辺で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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米中央軍によると、米国など有志連合はラッカ市近郊などに対して6回にわたって空爆を行い、ダーイシュ(イスラーム国)の戦術部隊、車輌、施設を破壊した。

なお、有志連合は21日にイラク領内では23回にわたって空爆を行った。

AFP, November 21, 2014、AP, November 21, 2014、ARA News, November 21, 2014、November 22, 2014、Champress, November 21, 2014、al-Hayat, November 22, 2014、Kull-na Shuraka’, November 21, 2014、al-Mada Press, November 21, 2014、Naharnet, November 21, 2014、NNA, November 21, 2014、Reuters, November 21, 2014、SANA, November 21, 2014、UPI, November 21, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:ヌスラがクナイトラ県バアス市に侵攻(2014年11月21日)

クナイトラ県では、『ハヤート』(11月22日付)などによると、シャームの民のヌスラ戦線など反体制武装集団が、「クナイトラ県におけるシリア軍の最後の一大拠点」と目されるバアス市(人口約3万人)を攻撃した。

ヌスラ戦線の前線司令官アブドゥッラー・サイフッラー氏(在ハミーディーヤ村)によると、反体制武装集団は、戦車、迫撃砲などあらゆる兵器を投入して、バアス市攻略をめざしている、という。

戦闘員のなかには、ダイル・ザウル県でのダーイシュ(イスラーム国)の勢力拡大を逃れてきたヌスラ戦線メンバーら数百人も参加しているという。

これに対して、シリア軍は国防隊とともに同市で応戦しているが、戦闘激化を受け、住民数千人が避難したという。

同紙によると、クナイトラ県は、ハーン・アルナバ市とバアス市以外は、ヌスラ戦線らの手に落ちており、アブー・サイード・ジャウラーニーを名乗る反体制活動家によると、この二つの村が陥落すれば、クナイトラ県はヌスラ戦線らによって完全に掌握されることになる、という。

バアス市は、現在も廃墟のまま残されているクナイトラ市(第3次中東戦争でイスラエルによって占領され、その後第4次中東戦争後の撤退時にイスラエル軍が破壊)に代わり、県庁所在地として機能している都市。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ヤードゥーダ村、タファス市、ハーッラ市各所などをシリア軍が砲撃し、反体制武装集団と交戦した。

この戦闘で、ジハード主義武装集団戦闘員10人を含む13人が死亡したという。

またナワー市近郊のウンム・ハウラーン丘にある旧シリア軍拠点で、ジハード主義武装集団戦闘員7人、女性1人、その子供5人の遺体が発見された。

一方、SANA(11月21日付)によると、アトマーン村・タファス市間街道、シャイフ・マスキーン市、イブタア町、ハマド丘、ナワー市、ダルアー市ヨルダン通りで、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市マサーキン・サビール地区、カーディー・アスカル地区、シャッアール地区、ザフラー協会地区、ライラムーン地区、カフルハムラ村、サミーリーヤ村、カフルカール村を軍が「樽爆弾」などで空爆・砲撃する一方、アレッポ市旧市街、ラーシディーン地区で、シリア軍、バアス大隊、ヒズブッラー戦闘員がジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(11月21日付)によると、アレッポ市ライラムーン地区、カースティールー地区、アルド・マッラーフ地区、ヒルバト・マアージール村、フライターン市、バンーン・フッス村、ハンダラート・キャンプ一帯、バーシュカウィー村、アマーリーヤ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ラッカ市ルマイラ地区サーキヤ通りで、ダーイシュ(イスラーム国)が、住民6人を「覚醒評議会に所属する」罪で処刑した。

またダーイシュは、同市内のネット・カフェから家族に連絡をとった17歳の外国人戦闘員を逮捕、連行したという。

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ヒムス県では、SANA(11月21日付)によると、ウンム・タバーイール村、ラスタン市、ハスヤー町西部、ウンム・シャルシューフ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(11月21日付)によると、ラーミー村、カンスフラ村、アルバイーン山一帯、タマーニア町などで、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(11月21日付)によると、サルバー村、クライブ・サウル村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(11月21日付)によると、カフルバトナー町で武装テロ集団の退去を求めるデモが発生し、住民数百人が参加した。

AFP, November 21, 2014、AP, November 21, 2014、ARA News, November 21, 2014、Champress, November 21, 2014、al-Hayat, November 22, 2014、Kull-na Shuraka’, November 21, 2014、al-Mada Press, November 21, 2014、Naharnet, November 21, 2014、NNA, November 21, 2014、Reuters, November 21, 2014、SANA, November 21, 2014、UPI, November 21, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:イドリブで「穏健な反体制派」再編の試み(2014年11月21日)

イドリブ県で活動する「自由シリア軍」を名乗る複数の武装集団が「南部イドリブ革命家連合」として糾合したとの声明を発表した。

「南部イドリブ革命家連合」に参加したのは、フルサーン・ハック旅団、第1旅団、第13師団をはじめとする17の武装集団。

Kull-na Shuraka', November 21, 2014
Kull-na Shuraka’, November 21, 2014

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シリア革命家戦線は声明を出し、イドリブ県で勢力を増すシャームの民のヌスラ戦線、ジュンド・アクサーに対する反撃の準備が完了し、ザーウィヤ山の解放に向けて戦闘を開始すると発表した。

Kull-na Shuraka', November 21, 2014
Kull-na Shuraka’, November 21, 2014

AFP, November 21, 2014、AP, November 21, 2014、ARA News, November 21, 2014、Champress, November 21, 2014、al-Hayat, November 22, 2014、Kull-na Shuraka’, November 21, 2014、al-Mada Press, November 21, 2014、Naharnet, November 21, 2014、NNA, November 21, 2014、Reuters, November 21, 2014、SANA, November 21, 2014、UPI, November 21, 2014などをもとに作成。

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