ARA News(2月12日付)は、ダーイシュ(イスラーム国)が反体制サイト、オリエント・ニュース(http://orient-news.net/)に対してサイバー攻撃を行い、同サイトが数時間になって閲覧不能になったと伝えた。
ARA News, February 12, 2015をもとに作成。
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Detail Report on the Arab Spring in Syria: Latest Situation in Syria / アラビア語の新聞、通信社、ウェブサイトなどを通じて収集した情報をもとに、シリア情勢をより網羅的に把握・紹介することをめざします。
バラク・オバマ米大統領は、ダーイシュ(イスラーム国)に対する武力行使を認める文書を米議会に提出した。
期限は3年で、地上軍が長期的な戦闘行為に関わることを禁止しつつ、一時的な地上部隊投入に含みを残す内容となっている。
大統領は文書に併せて議会に提出した書簡で、ダーイシュ弱体化と敗北に向けた「包括的で持続的な戦略を指示した」と表明した。
ただし、「こうした措置には米軍ではなく、現地の軍事力を利用する必要がある」とした。
ロイター通信(2月11日付)などが伝えた。
AFP, February 11, 2015、AP, February 11, 2015、ARA News, February 11, 2015、Champress, February 11, 2015、al-Hayat, February 12, 2015、Iraqi News, February 11, 2015、Kull-na Shuraka’, February 11, 2015、al-Mada Press, February 11, 2015、Naharnet, February 11, 2015、NNA, February 11, 2015、Reuters, February 11, 2015、SANA, February 11, 2015、UPI, February 11, 2015などをもとに作成。
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米国防総省のジョン・カービー報道官は、BBCで10日に放映されたインタビュー番組でアサド大統領が「イラクをはじめとする第三者が、米国によって主導されているシリアでのダーイシュ(イスラーム国)空爆に関する情報をダマスカスに伝えていると述べたことに関して、「直接であれ、間接であれ、調整は一切行われてない」と否定した。
ARA News(2月11日付)が伝えた。
AFP, February 11, 2015、AP, February 11, 2015、ARA News, February 11, 2015、Champress, February 11, 2015、al-Hayat, February 12, 2015、Iraqi News, February 11, 2015、Kull-na Shuraka’, February 11, 2015、al-Mada Press, February 11, 2015、Naharnet, February 11, 2015、NNA, February 11, 2015、Reuters, February 11, 2015、SANA, February 11, 2015、UPI, February 11, 2015などをもとに作成。
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米国家テロ対策センター(NCTC)のニコラス・ラスムセン所長は、米下院国土安全保障委員会での公聴会で、外国人戦闘員が「未曾有の勢い」で大量にシリアに流入していると明らかにした。
ラスムセン所長によると、世界各地から2万人以上の戦闘員が自発的にダーイシュ(イスラーム国)をはじめとするジハード主義武装集団に加入しているという。
NCTC推計によると、これまでに90カ国以上から2万人を超える戦闘員としてシリアへ渡り、うち少なくとも3,400人が欧米人で、米国人は150人以上だという。
NCTCは2015年1月に約1万9000人という推計を発表していたが、今回の数字はこれを上回った。
最近渡航した外国人戦闘員の大半は、シリアとイラクでダーイシュに参加したものとみられ、その数は「増加傾向は明らかであり、懸念される」という。
AFP(2月11日付)などが伝えた。
AFP, February 11, 2015、AP, February 11, 2015、ARA News, February 11, 2015、Champress, February 11, 2015、al-Hayat, February 12, 2015、Iraqi News, February 11, 2015、Kull-na Shuraka’, February 11, 2015、al-Mada Press, February 11, 2015、Naharnet, February 11, 2015、NNA, February 11, 2015、Reuters, February 11, 2015、SANA, February 11, 2015、UPI, February 11, 2015などをもとに作成。
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ダイル・ザウル県では、SANA(2月11日付)によると、ワーディー・ティーム(ティーム油田)、サルダ山東部、フサイニーヤ町、ヒサーン村、ティブニー町、ダイル・ザウル市フワイジャト・サクル地区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ヒムス県では、SANA(2月11日付)によると、ラッフーム村一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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アレッポ県では、ARA News(2月11日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がジャラーブルス市内の本部・拠点から完全に退去、撤退した。
米国など有志連合の空爆を回避するための撤退だという。
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米中央軍によると、米国など有志連合は、シリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して12回にわたって空爆を行った。
うち4回はモスル市一帯、3回はキルクーク市近郊に対して行われ、シリア領内では、アイン・アラブ市郊外のダーイシュ拠点、ハサカ市近郊の石油採掘設備などを破壊したという。
AFP, February 11, 2015、AP, February 11, 2015、ARA News, February 11, 2015、Champress, February 11, 2015、al-Hayat, February 12, 2015、February 13, 2015、Iraqi News, February 11, 2015、Kull-na Shuraka’, February 11, 2015、al-Mada Press, February 11, 2015、Naharnet, February 11, 2015、NNA, February 11, 2015、Reuters, February 11, 2015、SANA, February 11, 2015、UPI, February 11, 2015などをもとに作成。
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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダマスカス郊外県南部の要衝ダイル・マーキル町一帯(ダルアー県、ダマスカス郊外県、クナイトラ県の3県が接する要衝)を制圧したシリア軍、ヒズブッラー戦闘員が、カフルシャムス町一帯、マハッジャ町でシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦、また西ガーリヤ村一帯、ダーイル町、アクラバーを空爆した。
またダルアー市では、女性1人が狙撃され死亡、ブスラー・シャーム市ではシリア軍に拷問を受けていた男性1人が死亡した。
一方、クッルナー・シュラカー(2月11日付)によると、自由シリア軍南部戦線所属のアバービール軍が声明を出し、ダルアー県での広報活動を停止すると発表した。
シリア軍、ヒズブッラー戦闘員、イラン人戦闘員によるダマスカス郊外県南部、ダルアー県に対する攻勢を受けた動き。
また、ARA News(2月11日付)によると、ダルアー県で活動する反体制武装集団31組織が、シリア軍、ヒズブッラー戦闘員、イラン人戦闘員の攻勢に対抗すべく、「戦の獅子合同作戦司令室」を設置した。
他方、SANA(2月11日付)によると、ハーッラ丘、マスハラ丘、ラジャート高地一帯、アンタル丘、タッル・アラーキーヤ、マハッジャ町で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ダマスカス郊外県では、シリア人権ネットワーク、シリア人権監視団によると、シリア軍がドゥーマー市など東グータ地方各所を空爆し、37人(うち戦闘員6人、子供6人、女性5人)が死亡した。
またシリア人権監視団によると、マイダアー町近郊でのシリア軍の要撃により、ジハード主義武装集団5人が殺害された。
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クナイトラ県では、SANA(2月11日付)によると、西サムダーニーヤ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、フルカーン旅団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、タダームン区で、シリア軍、国防隊がジハード主義武装集団と交戦、またヤルムーク区では狙撃された老人1人が死亡した。
一方、ダマスカス郊外県東グータ地方で活動を続けるイスラーム軍のザフラーン・アッルーシュ司令官は、ユーチューブを通じて声明を出し、ダマスカス県に対して再び無差別砲撃を行うと脅迫した。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市ザフラー協会地区で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、アンサール・ディーン戦線、シャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦した。
またシリア軍はアレッポ市旧市街でも反体制武装集団と交戦、クワイリス航空基地一帯を砲撃した。
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イドリブ県では、SANA(2月11日付)によると、ビンニシュ市、アブー・ズフール町一帯、マジャース村、タッル・サラムー村、ジスル・シュグール市一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ヒムス県では、SANA(2月11日付)によると、アイン・フサイン村、アブー・ハワーディート村、西サラーム村、ドゥワイバ村、マスアダ村、ハッターブ村、アブー・アラーヤー村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
AFP, February 11, 2015、AP, February 11, 2015、ARA News, February 11, 2015、Champress, February 11, 2015、al-Hayat, February 12, 2015、Iraqi News, February 11, 2015、Kull-na Shuraka’, February 11, 2015、al-Mada Press, February 11, 2015、Naharnet, February 11, 2015、NNA, February 11, 2015、Reuters, February 11, 2015、SANA, February 11, 2015、UPI, February 11, 2015などをもとに作成。
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シリア軍戦闘機は、クナイトラ県、ダルアー県、ダマスカス郊外県の各県郊外一帯の「住民」に対して、「遅きに失する」前に投降するよう呼びかけるビラを散布した。
またシリア軍「テロ撲滅課特殊作戦部隊」は、Gmailやスカイプを通じてメッセージを発し、ヒムス県、ハマー県、イドリブ県、ダルアー県、アレッポ県などで活動する「住民」に対して、居住地から退去し、武器を引き渡し、投降するよう呼びかけた。
ビラやメッセージでは、Gmailのsyriaterroriste@gmail.comやスカイプのアカウントSyria.terroristeに連絡をとり、投降するよう呼びかけられている。


Kull-na Shuraka’, February 11, 2015をもとに作成。
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シリア軍武装部隊総司令部は声明を出し、ダイル・アダス村、ダナージー農場、ダイル・マーキル町などダマスカス郊外県、クナイトラ県、ダルアー県各所で大規模な軍事作戦を実行し、シャームの民のヌスラ戦線戦闘員多数を殲滅、同地に加えて、タッル・マスィーフ、マルイー丘、タッル・アルース、タッル・サルジャを制圧し、3県を結ぶ回廊一帯の安全を確保した、と発表した。
SANA(2月11日付)が伝えた。

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なおシリア・アラブ・テレビ(2月11日付)は、前線司令官の話として、「シリア軍がヒズブッラーおよびイランといったレジスタンス枢軸の支援のもとに開始した軍事作戦は、アサド大統領の指揮のもと継続中である」と伝えた。
シリア公式筋が、ヒズブッラー戦闘員やイランの支援について言及するのは、『ハヤート』(2月12日付)によると、これが初めてだという。
al-Hayat, February 12, 2015、SANA, February 11, 2015をもとに作成。
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アサド大統領は、ダマスカスを訪問中のスタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表と会談し、アレッポ市での「戦闘中止」イニシアチブなどについて意見を交わした。
SANA(2月11日付)によると、アサド大統領は会談で、危機解決に資するあらゆるイニシアチブ、アイデアを支持するとの意思を示す一方、シリアへのテロリストへの潜入や資金流入を阻止するため、国連安保理決議第2170号、第2178号の遵守をすべての国に求める必要があるとの見解を示した。
一方、デミストゥラ共同特別代表は、アレッポ市の治安回復、そしてシリア全土における治安と安定の回復に向けてすべての当事者と協力する意向を示した。
会談には、ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣、ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣、ブサイナ・シャアバーン大統領府政治報道補佐官、アフマド・アルヌース外務在外居住者省次官が同席した。

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デミストゥラ共同特別代表は、アサド大統領との会談後、アレッポ市での「戦闘中止」イニシアチブに関して、2月17日に国連安保理で開催予定のシリア関連の会合で報告すると発表した。
AFP(2月11日付)が伝えた。
AFP, February 11, 2015、AP, February 11, 2015、ARA News, February 11, 2015、Champress, February 11, 2015、al-Hayat, February 12, 2015、Iraqi News, February 11, 2015、Kull-na Shuraka’, February 11, 2015、al-Mada Press, February 11, 2015、Naharnet, February 11, 2015、NNA, February 11, 2015、Reuters, February 11, 2015、SANA, February 11, 2015、UPI, February 11, 2015などをもとに作成。
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シリア革命反体制勢力国民連立のヒシャーム・ムルーワ副代表は声明を出し、ダマスカス郊外県ドゥーマー市に対するシリア軍の砲撃に関して「戦争犯罪、虐殺、人道に対する犯罪」と非難した。
『ハヤート』(2月12日付)が伝えた。
AFP, February 11, 2015、AP, February 11, 2015、ARA News, February 11, 2015、Champress, February 11, 2015、al-Hayat, February 12, 2015、Iraqi News, February 11, 2015、Kull-na Shuraka’, February 11, 2015、al-Mada Press, February 11, 2015、Naharnet, February 11, 2015、NNA, February 11, 2015、Reuters, February 11, 2015、SANA, February 11, 2015、UPI, February 11, 2015などをもとに作成。
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シリア人権監視団は、BBCで10日に放映されたインタビュー番組でアサド大統領が「樽爆弾」の使用を否定したことに関して、2015年2月1日から10日だけで、シリア軍が各地に1,009回にわたって空爆を行い、537発の「樽爆弾」が投下されていると発表した。
同監視団によると、1,009回の空爆で、民間人270人、そしてダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線、そのほかのジハード主義武装集団の戦闘員ら120人以上が死亡しているという。
AFP, February 11, 2015、AP, February 11, 2015、ARA News, February 11, 2015、Champress, February 11, 2015、al-Hayat, February 12, 2015、Iraqi News, February 11, 2015、Kull-na Shuraka’, February 11, 2015、al-Mada Press, February 11, 2015、Naharnet, February 11, 2015、NNA, February 11, 2015、Reuters, February 11, 2015、SANA, February 11, 2015、UPI, February 11, 2015などをもとに作成。
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ヒューマン・ライツ・ウォッチは、BBCで10日に放映されたインタビュー番組でアサド大統領が「樽爆弾」の使用を否定したことに関して、「過去数年にわたり、樽爆弾が反体制派掌握地域…に雨のように降り注ぎ…、多くの男女、子供を殺害している」と反論、「問題はアサドが嘘をついているかどうかではない。彼が嘘をついているのは疑う余地がない。問題は、彼がなぜあのような道理に反するユーモアを言えると考えているかだ」と批判した。
ヒューマン・ライツ・ウォッチは2013年8月のダマスカス郊外県での化学兵器使用疑惑事件に際して、ケネス・ロス代表が声明(8月28日)を出し、米英仏が準備していたとされる軍事攻撃に「支持・反対いずれの立場も取らない。しかし、いかなる軍事介入も、シリアの全ての民間人をさらなる残虐行為からどの程度守ることができるのか、という観点から判断されるべきであると考える」と述べ、空爆を是認するような姿勢を示していた。
AFP, February 11, 2015、AP, February 11, 2015、ARA News, February 11, 2015、Champress, February 11, 2015、al-Hayat, February 12, 2015、Iraqi News, February 11, 2015、Kull-na Shuraka’, February 11, 2015、al-Mada Press, February 11, 2015、Naharnet, February 11, 2015、NNA, February 11, 2015、Reuters, February 11, 2015、SANA, February 11, 2015、UPI, February 11, 2015などをもとに作成。
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