ヒズブッラーのナスルッラー書記長「ダーイシュ(イスラーム国)はイスラエル以外の地域および世界全体の安全保障にとっての脅威」(2015年2月16日)

ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長は、ベイルート郊外(ダーヒヤ)で開催された殉教司令官追悼祝典に合わせて、マナール・チャンネル(2月16日付)を通じてテレビ演説を行い、レバノン軍とシリア軍が「テロとの戦い」で協調すべきだと述べた。

ナスルッラー書記長は演説で、ダーイシュが行うことすべては、イスラエルと米国の国益と、地域と世界における両国の覇権に資するとしたうえで、「ダーイシュはイスラエル以外の地域および世界全体の安全保障にとっての脅威」だと主張した。

またイスラエルがシリア南部で活動するシャームの民のヌスラ戦線を支援していることに関して、「ダーイシュとヌスラを区別することで騙されてはならない。いずれも一つの本質、一つの思考、一つの文化をもっており、その目的も一つだ」と警鐘を鳴らした。

AFP, February 16, 2015、AP, February 16, 2015、ARA News, February 16, 2015、Champress, February 16, 2015、al-Hayat, February 17, 2015、Iraqi News, February 16, 2015、Kull-na Shuraka’, February 16, 2015、al-Mada Press, February 16, 2015、Naharnet, February 16, 2015、NNA, February 16, 2015、Reuters, February 16, 2015、Qanat al-Manar, February 16, 2015、SANA, February 16, 2015、UPI, February 16, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がヒムス県油田地帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦(2015年2月16日)

ヒムス県では、ダーイシュ(イスラーム国)がハフナ村にあるガス貯蔵施設を迫撃砲で攻撃、破壊した。

これに対して、ハフナ村に駐留するシリア軍は、同村に近いアーラーク・ガス採掘所一帯、ハイル油田一帯などを砲撃した。

一方、SANA(2月16日付)によると、アーラーク・ガス採掘所一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラッカ県では、ARA News(2月16日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が、北の太陽大隊、ラッカ革命家戦線の支援のもと、タッル・アブヤド市近郊のバグディーク村一帯のダーイシュ(イスラーム国)を掃討、同地を制圧した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル市フワイジャト・サクル地区でシリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

 

またクッルナー・シュラカー(2月17日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)が県内各所に展開していた車輌多数をラッカ市内に撤退させた。

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『ハヤート』(2月17日付)によると、ヨルダンに配備されたUAE戦闘機部隊が、ダイル・ザウル県内のダーイシュ(イスラーム国)拠点を砲撃した。

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ロイター通信(2月16日付)などによると、エジプト軍は、ダーイシュ(イスラーム国)バルカ州を名のるグループがリビア国内で誘拐したエジプト人(コプト教徒)21人を処刑したことへの報復として、リビア領内のダーイシュ拠点などを空爆したと発表した。

空爆はエジプト国境沿いのダーイシュの野営地、訓練所、武器保管施設などを標的とし、リビア軍も参加したという。

AFP, February 16, 2015、AP, February 16, 2015、ARA News, February 16, 2015、Champress, February 16, 2015、al-Hayat, February 17, 2015、Iraqi News, February 16, 2015、Kull-na Shuraka’, February 16, 2015、February 17, 2015、al-Mada Press, February 16, 2015、Naharnet, February 16, 2015、NNA, February 16, 2015、Reuters, February 16, 2015、SANA, February 16, 2015、UPI, February 16, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がダマスカス県ジャウバル地区のブルジュ・ムアッリミーン・ビルを爆破(2015年2月16日)

ダマスカス県では、クッルナー・シュラカー(2月16日付)によると、シリア軍がジャウバル区にあるブルジュ・ムアッリミーン・ビルの地下に爆弾を仕掛けて爆破・破壊、同地一帯への進軍を試みたが、ラフマーン軍団など反体制武装集団の反撃に遭い、共和国護衛隊所属のシリア軍将兵5人が死亡した。

Kull-na Shuraka', February 16, 2015
Kull-na Shuraka’, February 16, 2015

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ヒムス県では、SANA(2月16日付)によると、ラスタン市、タルビーサ市、マスアダ村、タフハ村、ラッフーム村、ウンム・リーシュ村、ウンク・ハワー村、ラジャム・カスル村、ジバーブ・ハマド村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(2月16日付)によると、シャーム軍団が15日に開始した「ドゥーマー救済」のためのロケット弾攻撃作戦の一環で、フーア市、カファルヤー町を砲撃した。

また、シリア軍は、ナージヤ村を空爆し、12人が死亡、30人以上が負傷した。

一方、SANA(2月16日付)によると、アブー・ズフール町一帯、タッル・サラムー村、フータ村、カルア・ガザール村、シューハ村、ラービヤ村、ハミーディーヤ村、ウンム・ジャリーン村、タッル・アース村、ドゥワイル村、ハフィーヤ村、ハーン・シャイフ・キャンプ、タマーニア町、ジスル・シュグール市、マルイヤーン村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線とシャーム自由人イスラーム運動の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

Kull-na Shuraka', February 16, 2015
Kull-na Shuraka’, February 16, 2015

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダルアー市マンシヤ地区でシリア軍とジハード主義武装集団が交戦した。

一方、SANA(2月16日付)によると、ダルアー市旧税関地区、ブスラー広場南西部、フラーク市、シャイフ・マスキーン市、ヌアイマ村、ラジャート高地一帯、ズィムリーン村、アンタル丘で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、マスハラ村一帯で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(2月16日付)によると、ウンム・アッザーム・ダム近郊、ウンム・バーティナ村、ハミーディーヤ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ザバダーニー市各所をシリア軍が砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市ナイル通り、ファイサル通り、ジュマイリーヤ地区など(シリア政府支配地域)に対してバドル殉教者旅団が砲撃を行い、子供4人と女性1人を含む10人が死亡、20人近くが負傷した。

またアレッポ市ラームーサ地区では、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦した。

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ラタキア県では、SANA(2月16日付)によると、シャイフ・ザーヒル村、ドゥールシャーン村、スッカリーヤ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(2月16日付)によると、カフルズィーター市、サルハー村、ラフジャーン村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, February 16, 2015、AP, February 16, 2015、ARA News, February 16, 2015、Champress, February 16, 2015、al-Hayat, February 17, 2015、Iraqi News, February 16, 2015、Kull-na Shuraka’, February 16, 2015、al-Mada Press, February 16, 2015、Naharnet, February 16, 2015、NNA, February 16, 2015、Reuters, February 16, 2015、SANA, February 16, 2015、UPI, February 16, 2015などをもとに作成。

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シリア外務省はダーイシュ(イスラーム国)バルカ州によるエジプト人21人の処刑を非難(2015年2月16日)

外務在外居住者省公式筋は、リビアでダーイシュ(イスラーム国)バルカ州を名のるグループがエジプト人21人を処刑したことに関して、SANA(2月16日付)に対し「こうしたグループの野蛮さ、そして地域、さらには世界の諸国民と国家の安全や運命に対する脅威であることを改めて示すもの」と批判、国際社会に「テロ、過激主義、タクフィール主義に立ち向かうシリア、エジプト両国民の「テロとの戦い」における協力」を呼びかけた。

AFP, February 16, 2015、AP, February 16, 2015、ARA News, February 16, 2015、Champress, February 16, 2015、al-Hayat, February 17, 2015、Iraqi News, February 16, 2015、Kull-na Shuraka’, February 16, 2015、al-Mada Press, February 16, 2015、Naharnet, February 16, 2015、NNA, February 16, 2015、Reuters, February 16, 2015、SANA, February 16, 2015、UPI, February 16, 2015などをもとに作成。

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ドゥーマー市の反体制派がダーイシュ(イスラーム国)によるヨルダン軍パイロット火刑を模したプロパガンダ写真を公開(2015年2月16日)

『テレグラフ』(2月16日付)は、ダマスカス郊外県ドゥーマー市で潜伏を続ける反体制派が、ダーイシュ(イスラーム国)によるヨルダン軍パイロット、ムアーッズ・カサースィバ中尉処刑を模して、オレンジ色の服を着せられた子供たちが鉄格子のなかでシリア軍の空爆に抗議する写真を公開したと伝えた。

写真のなかで、子供たちは「私たちは、ヨルダン人パイロットが焼かれるあなたたちの映像を観ました。でも私たちはドゥーマーの子供たちが焼かれる映像を観ていません」と書かれたプラカードを掲げさせられている。

The Telegraph, February 16, 2015
The Telegraph, February 16, 2015
The Telegraph, February 16, 2015
The Telegraph, February 16, 2015

AFP, February 16, 2015、The Telegraph, February 16, 2015をもとに作成。

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トルコはヌスラ戦線などシリアの反体制派を、武器売買、戦闘員潜入、砲撃などを通じて支援(2015年2月16日)

『ハヤート』(2月16日付)は、複数のメディア筋の話として、トルコ政府がシャームの民のヌスラ戦線を支援し、シリア軍の陣地を砲撃、またトルコ領内で反体制武装集団に武器を売却してきたと伝えた。

これに関して、ハタイ県出身のトルコ国会議員マフメト・アリ・エディプ氏は、2013年にラタキア県カサブ町一帯で反体制武装集団(自由シリア軍)が行ったいわゆる「戦利品(アンファール)の戦い」にヌスラ戦線、イスラーム戦線が参加していたと述べていたが、トルコ政府はこうした発言内容を否定していた。

しかしトルコ日刊紙『ジュムフリイェト』によると、反体制武装集団への武器売却から、トルコ軍によるシリア軍陣地砲撃にいたるまでの軍事支援が行われていたという。

同紙によると、こうした事実は、2013年にニーデ県で発生したダーイシュ(イスラーム国)メンバー2人によるトルコ治安要員2人殺害事件の捜査を通じて明らかになったという。

事件の捜査記録のなかには、ウルハーン・ウールリーを名のるトルクメン系シリア人男性の証言があり、トルコ治安当局は、この男を追跡し、シリアの反体制派、すなわち「戦利品の戦い」に参加したシリア・トルクメン戦線を名のる武装集団司令官の一人で、兄弟のアーディル・ウールリー氏と武器取引について話していると思われる電話での会話を録音していた、という。

また捜査記録によると、ウルファーン氏は、アーディル氏からGPSシステムで特定されたシリア軍陣地の座標を入手、この情報をハタイ県のAKP(公正発展党)党員のメフメット・トクタシュ氏に伝え、(トルコ軍による)砲撃が行われるかを確かめるためトクタシュ氏に電話で尋ね、砲撃の約束の期日が間近だと迫ったという。

ウルファーン氏はさらに、シリア国境のヤイラダーウ市(ハタイ県)の市長に対して「ムジャーヒディーン」(ジハード主義武装集団戦闘員)のシリアへの入国を認めるよう求め、これに関して「私は命令と指示に従って行動した」と証言していたという。

調査記録によると、ウルファーン氏が密売した武器は総額400万ドルに及んでいたという。

al-Hayat, February 16, 2015をもとに作成。

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