米国防総省報道官「穏健な反体制派」教練には1,200人が参加するが、彼らが教練される場所について、今のところ情報を得ていない」(2015年2月18日)

米国防総省のジョン・カービー報道官は記者会見で、米国によるシリアの「穏健な反体制派」の教練に関して、「1,200人がこのプロセス、このプログラムに参加する(ないしは参加見込み)」としたうえで、「彼らが教練される場所に関して、私は今のところ情報を得ていない」と述べた。

米国は2015年末までに5,000人の「穏健な反体制派」戦闘員を教練することを目標としている。

カービー報道官は、有志連合による空爆地点を特定・連絡する任務が困難だとしたうえで、「穏健な反体制派」教練の第一段階となる今回の教練が、戦闘に関する基礎訓練を中心に行われると述べた。

一方、ロイター通信(2月18日付)は、米匿名高官筋の話として、「穏健な反体制派」の教練がヨルダンで行われる模様、と伝えた。

同報道によると、現在のところ、トルコ、サウジアラビア、カタールが既に「穏健な反体制派」教練を受け入れる意思を公けに示している。

AFP, February 19, 2015、AP, February 19, 2015、ARA News, February 19, 2015、Champress, February 19, 2015、al-Hayat, February 20, 2015、Iraqi News, February 19, 2015、Kull-na Shuraka’, February 19, 2015、al-Mada Press, February 19, 2015、Naharnet, February 19, 2015、NNA, February 19, 2015、Reuters, February 19, 2015、SANA, February 19, 2015、UPI, February 19, 2015などをもとに作成。

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シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表「シリア政府はアレッポ市で6週間、爆撃・砲撃作戦を停止する用意があると通達」(2015年2月18日)

スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表は、シリア情勢に関する国連安保理の非公式会合後、記者団に対して、「シリア政府は我々に、アレッポ市各地区で、6週間、空爆・砲撃作戦を停止する用意があると伝えてきた」ことを明らかにした。

デミストゥラ共同特別代表によると、作戦の停止は「ダマスカスで停止が発表された日付から開始される」という。

デミストゥラ共同特別代表は、反体制武装集団がこの停戦を受諾するか否かについては言及せず、「反体制派と6週間にわたって戦闘中止を遵守させるための連絡がとられるだろう」と述べるにとどまった。

デミストゥラ共同特別代表によると、「シリア政府の支配下にない地区の住民の60%が戦闘中止を支持しているという。

ARA News, February 18, 2015
ARA News, February 18, 2015

AFP, February 18, 2015、AP, February 18, 2015、ARA News, February 18, 2015、Champress, February 18, 2015、al-Hayat, February 19, 2015、Iraqi News, February 18, 2015、Kull-na Shuraka’, February 18, 2015、al-Mada Press, February 18, 2015、Naharnet, February 18, 2015、NNA, February 18, 2015、Reuters, February 18, 2015、SANA, February 18, 2015、UPI, February 18, 2015などをもとに作成。

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ヒムス県、ダイル・ザウル県などでシリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦(2015年2月18日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シャーイル・ガス採掘所周辺で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

一方、SANA(2月18日付)によると、ラッフーム村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル市工業地区で、シリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

またダーイシュはムッラート村住民に対して、拳銃350丁を引き渡すよう要求した。

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アレッポ県では、ARA News(2月18日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊を中心とする部隊は、ダーイシュ(イスラーム国)が占拠するジャラーブルス市、バイヤーダ村に対して砲撃を加えた。

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ハサカ県では、ARA News(2月19日付)によると、シリア軍が、ダーイシュ(イスラーム国)が占拠しているシャッダーディー市を砲撃した。

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『ハヤート』(2月19日付)によると、米国など有志連合は、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点に対して14回、シリア領内に2回の空爆を行った。

AFP, February 18, 2015、AP, February 18, 2015、ARA News, February 18, 2015、February 18, 2015、Champress, February 18, 2015、al-Hayat, February 19, 2015、Iraqi News, February 18, 2015、Kull-na Shuraka’, February 18, 2015、al-Mada Press, February 18, 2015、Naharnet, February 18, 2015、NNA, February 18, 2015、Reuters, February 18, 2015、SANA, February 18, 2015、UPI, February 18, 2015などをもとに作成。

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アレッポ県で、ヌスラ戦線、アンサール・ディーン戦線がシリア軍に反撃(2015年2月18日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シャームのヌスラ戦線、アンサール・ディーン戦線などジハード主義武装集団は、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、クドス旅団、イラン人・アフガン人戦闘員との戦闘の末、17日にシリア軍らによって制圧されたラトヤーン村、ドゥワイル・ザイトゥーン村を奪還した。

一方、アレッポ市ザフラー協会地区、ラーシディーン地区郊外、アルド・マッラーフ地区、アズィーザ村などでも双方が交戦した。

戦闘のさなか、シリア軍はトルコのガジアンテップ市に通じる街道沿いの複数カ所、アルド・マッラーフ地区一帯、ハンダラート・キャンプ一帯、アレッポ市ラーシディーン地区、マーリキーヤ地区を空爆・砲撃した。

また、シリア軍の空爆・砲撃を受け、トルコ国境に通じる街道は閉鎖されたという。

しかし、クッルナー・シュラカー(2月18日付)によると、シリア軍の進軍を受け、対トルコ国境のバーブ・ハワー国境通行所(イドリブ県)は夜間も開放され、負傷したジハード主義者らの搬出が行われたと伝えた。

県内での一連の戦闘で、シリア軍兵士ら合わせて70人と、ジハード主義武装集団戦闘員少なくとも54人が死亡し、クッルナー・シュラカー(2月18日付)によると、シリア軍兵士、イラン・イスラーム革命防衛隊隊員18人がラトヤーン村一帯で投降した。

またイスラーム戦線は、シリア軍兵士195人を殲滅したと発表した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ザアフラーナ村をシリア軍が「樽爆弾」で空爆、ウンム・シャルシューフ村、アブー・サナースィル丘、ハラーリーヤ村などで、シャームの民のヌスラ戦線と交戦した。

またクッルナー・シュラカー(2月18日付)によると、ヒムス市ワアル地区で、武装集団が国防隊を要撃し、5人を殺害した。

一方、SANA(2月18日付)によると、ムシャイリファ村、アブー・ハワーディート村、タフハ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ジャウバル区でシリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦した。

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ダマスカス郊外県では、シャームの民のヌスラ戦線、タウヒードの暁、第1軍、第1軍団、「ダマスカスへの道」、ファタハ・シャーム、シャーム自由人イスラーム運動が、マルイー丘、タッル・サルジャ、タッル・アルーサ、ダナージー農場奪還とカナーキル村制圧に向けた作戦「旗の統合の戦い」を開始し、シリア軍、ヒズブッラー戦闘員、イラン・イスラーム革命防衛隊戦闘員と交戦した。

またシリア人権監視団によると、シリア軍がアルバイーン市一帯、ドゥーマー市一帯、カーブーン地方無人地帯を空爆・砲撃した。

一方、SANA(2月18日付)によると、ハーン・シャイフ・キャンプ郊外、アイン・バサーティーン村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の外国人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ブスラー・シャーム市、ムザイリーブ町、スーラ町、ヤードゥーダ村、タイバ村、ダルアー市マンシヤ地区、シャイフ・マスキーン市で、シリア軍がシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(2月18日付)によると、ムサイフラ町、カフル・ナースィジュ村、アクラバー村などで、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(2月18日付)によると、アブー・フバイラート村、ダキーラ村、ラスム・クタイシュ村、ハマーディー・ウマル村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(2月18日付)によると、キンサッバー町、アックー村、ワーディー・バースール村、ナージヤ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(2月18日付)によると、ハーン・アルナバ市南部、マスハラ丘で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(2月18日付)によると、アブー・ズフール町一帯、ウンム・ジャリーン村、タッル・サラムー村、ハミーディーヤ村、ハッルーズ村、ラーミー村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, February 18, 2015、AP, February 18, 2015、ARA News, February 18, 2015、Champress, February 18, 2015、al-Hayat, February 19, 2015、Iraqi News, February 18, 2015、Kull-na Shuraka’, February 18, 2015、al-Mada Press, February 18, 2015、Naharnet, February 18, 2015、NNA, February 18, 2015、Reuters, February 18, 2015、SANA, February 18, 2015、UPI, February 18, 2015などをもとに作成。

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シリア国民連合は国連憲章第7章に基づく安保理決議採択を要求(2015年2月18日)

シリア革命反体制勢力国民連立のサーリム・ムスラト報道官は、国連憲章第7章に基づき、アサド政権に「抜本的、包括的な(紛争の)解決策の遵守を求めるための決議を採択するよう安保理に求める、と述べた。

『ハヤート』(2月19日付)が伝えた。

AFP, February 18, 2015、AP, February 18, 2015、ARA News, February 18, 2015、Champress, February 18, 2015、al-Hayat, February 19, 2015、Iraqi News, February 18, 2015、Kull-na Shuraka’, February 18, 2015、al-Mada Press, February 18, 2015、Naharnet, February 18, 2015、NNA, February 18, 2015、Reuters, February 18, 2015、SANA, February 18, 2015、UPI, February 18, 2015などをもとに作成。

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米国による「穏健な反体制派」教練に向けた動き(2015年2月18日)

『ウォール・ストリート・ジャーナル』(2月18日付)は、「穏健な反体制派」は「新シリア軍」と名づけられ、6~8週間のトルコ領内での教練を経て、米政府がシリア国内での戦闘に投入するかどうかを決定する、と伝えた。

また「穏健な反体制派」(「新シリア軍」)には、米軍に空爆要請のための連絡が可能な通信機器や武器が装備されたトヨタの車輌が供与され、各車輌には4~6人の戦闘員が搭乗し、任務にあたるべく教練が施されるという。

教練を行う米軍技術者らは、3月にヨルダンに入国した後、トルコ入りする予定で、2015年末までに3,000人の教練を行うという。

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シリア・クルド国民評議会(シリア革命反体制勢力国民連立所属)の高官筋はクッルナー・シュラカー(2月18日付)に、米国が教練を予定している「穏健な反体制派」のなかに、クルド人戦闘員400人以上が含まれることになると明かした。

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なおジェーン・サキ米国務省報道官は17日、トルコ領内で米軍がシリアの「穏健な反体制派」向けの訓練を行うこで、トルコ政府と合意したと発表した。

サキ報道官によると、両国政府は近く合意文書に署名し、教練は3月に開始されるという。

AFP, February 18, 2015、AP, February 18, 2015、ARA News, February 18, 2015、Champress, February 18, 2015、al-Hayat, February 19, 2015、Iraqi News, February 18, 2015、Kull-na Shuraka’, February 18, 2015、al-Mada Press, February 18, 2015、Naharnet, February 18, 2015、NNA, February 18, 2015、Reuters, February 18, 2015、SANA, February 18, 2015、UPI, February 18, 2015、The Wall Street Journal, February 18, 2015などをもとに作成。

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