ダマスカス郊外県、アレッポ県でシリア軍とジハード主義者の戦闘続く(2015年4月1日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がラヒーバ町郊外を砲撃し、1人が死亡した。

またハーン・シャイフ・キャンプ一帯では、シリア軍とジハード主義武装集団(シャーム自由人イスラーム運動)が交戦、同地一帯をシリア軍が砲撃した。

一方、ダマスカス郊外県で活動するイスラーム軍のザフラーン・アッルーシュ司令官は、イマーム・フサイン旅団がイスラーム軍に参加・合流すると発表した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ドゥワイラア地区近郊に迫撃砲弾複数発が着弾し、12人が負傷した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるアレッポ市ザフラー協会地区のリヤード病院通りに爆弾が投下される一方、カスタル・ハラーミー地区で爆発が発生した。

またジハード主義武装集団はシリア軍の支配下にあるアレッポ市マサーキン・サビール地区、ティシュリーン地区、シャイハーン交差点回廊地区などを砲撃し、複数の住民が死傷した。

一方、SANA(4月1日付)によると、ブラート村、ワディーヒー村、フライターン市、マダーファ丘一帯、アレッポ市ライラムーン街道地区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、第45監視塔近くで地雷が爆発市、シリア軍兵士5人(士官1人を含む)が死亡した。

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ヒムス県では、SANA(4月1日付)によると、アブー・アラーヤー村、ハッターブ町で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(4月1日付)によると、サラミーヤ市北部郊外、クライブ・サウル村、サルバー村、サウハー村、ハマーディー・ウマル村、ラスム・カティーシャ村、ラスム・アフマル村、ダキーラ村、ウンム・ハーラタイン丘、アブー・ハナーヤー村、カフルズィーター市、ジャニー・アルバーウィー村、ウンク・バージーラー村、中カスタル村、南カスタル村、ラターミナ町で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(4月1日付)によると、ビンニシュ市、ファイルーン村、マンタフ村、サルジャ村、サルミーン市、マアッラトミスリーン市、アブー・ズフール町一帯、ハーッジ・ハンムード農場、アイン・バーリダ村、シュグル村、ダイル・サンバル村、タッルアース村、果物缶詰工場一帯などで、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, April 1, 2015、AP, April 1, 2015、ARA News, April 1, 2015、Champress, April 1, 2015、al-Hayat, April 2, 2015、Iraqi News, April 1, 2015、Kull-na Shuraka’, April 1, 2015、al-Mada Press, April 1, 2015、Naharnet, April 1, 2015、NNA, April 1, 2015、Reuters, April 1, 2015、SANA, April 1, 2015、UPI, April 1, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダーイシュ(イスラーム国)がアル=カーイダ系のヌスラ戦線と連携してヤルムーク・パレスチナ難民キャンプを襲撃、広範囲を占拠(2015年4月1日)

ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がヤルムーク区(ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ周辺の街区)に侵入し、パレスチナのハマースに近い「アクナーフ・バイト・マクディス大隊」などからなる民兵と交戦、同地区を広範囲にわたって占拠した。

クッルナー・シュラカー(4月1日付)によると、ダーイシュが占拠したのは、キャンプ南部のサラースィーン通りとパレスチナ・モスクの間の一帯で、攻撃はダーイシュが拠点としていたダマスカス郊外県ハジャル・アスワド市郊外から行われたという。

この戦闘で、双方合わせて数十人が死傷したという。

複数の活動家によると、ダーイシュの侵入に際して、シャームの民のヌスラ戦線がダーイシュを支援し、ヤルダー市を拠点とする「自由シリア軍」や反体制武装集団が「アクナーフ・バイト・マクディス大隊」側に援軍を派遣するのを阻止したという。

また、シリア軍は、ダーイシュのヤルムーク区への侵入を受け、同地区および隣接するハジャル・アスワド市各所を砲撃した。

その後、「シリアのパレスチナ人のための行動グループ」はフェイスブックで、アクナーフ・バイト・マクディス大隊が、ダーイシュによって一時占拠された地区の一部を奪還したと発表した。

複数の活動家によると、ダーイシュの侵攻の前日(3月31日)、ヤルムーク・キャンプ内で、ハマースの指導者の一人ヤフヤー・ウハウラーニー氏が覆面をした武装集団に殺害され、これを受け、ハマースに近いパレスチナ人武装集団「アクナーフ・バイト・マクディス大隊」はキャンプ内でダーイシュ・メンバー多数を逮捕していた。

ダーイシュの侵攻はこの逮捕への報復措置だと見られる。

ヤフヤー・ハウラーニー(アブー・スハイブ)氏は、ハーリド・ミシュアル政治局長がシリアを出国し、カタールに身を寄せて以降、シリア国内のハマースを指導する一方、パレスチナ慈善委員会を設置し、キャンプ内の福祉活動などに力を入れてきた。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ハサカ市南部郊外各所で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)拠点に対して砲撃を行った。

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ヒムス県では、SANA(4月1日付)によると、ジャズル村東部郊外、シャーイル・ガス採掘所一帯などで、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、ARA News(4月2日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がジャラーブルス市住民に対して、1日5回の礼拝を子供を連れてモスクで行うことを義務化し、この義務に背いた住民は「悲惨な結果」を招くと脅迫した。

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有志連合合同司令部によると、米国など有志連合は、シリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点を14回空爆した。

うち7回はアイン・アラブ市一帯、ハサカ県内のダーイシュ拠点に対して行われたという。

AFP, April 1, 2015、AP, April 1, 2015、ARA News, April 1, 2015、April 2, 2015、Champress, April 1, 2015、al-Hayat, April 2, 2015、April 8, 2015、Iraqi News, April 1, 2015、Kull-na Shuraka’, April 1, 2015、al-Mada Press, April 1, 2015、Naharnet, April 1, 2015、NNA, April 1, 2015、Reuters, April 1, 2015、SANA, April 1, 2015、UPI, April 1, 2015などをもとに作成。

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アル=カーイダ系のヌスラ戦線がヨルダン国境のナスィーブ国境通行所一帯でシリア軍と交戦、同地を制圧(2015年4月1日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ヨルダン国境に位置するナスィーブ村(国境通行所)一帯をシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団が攻撃、シリア軍と激しく交戦した。

戦闘は31日晩に開始され、シリア軍は「樽爆弾」、ロケット弾などで応戦したが、最終的にはヌスラ戦線らが検問所を制圧したという。

ナスィーブ国境通行所は、対ヨルダン国境においてシリア政府が支配を維持する唯一の通行所だった。

ヌスラ戦線らによるナスィーブ国境通行所制圧を受け、ヨルダンのフサイン・マジャーリー内務大臣は、同検問所に面するヨルダン領内のジャービル国境通行所を予防措置として一時閉鎖すると発表した。

ヨルダン政府による国境閉鎖はこれまでにもたびたび行われており、前回は2013年3月に同様の措置がとられた。

『ハヤート』(4月2日付)によると、ヌスラ戦線によるナスィーブ国境通行所制圧前は、1日数百台の貨物車輌が通過し、トルコ・サウジ間の産品の取引を中継ぎしていた。

SANA(4月1日付)は、シリア外務在外居住者省高官がヨルダン当局による国境通行所閉鎖を「貨物車輌、旅客車輌の通行妨害の責任はヨルダン政府にあり、それによって経済的、社会的悪影響が生じる」と非難した、と伝えた。

一方、クッルナー・シュラカー(4月1日付)によると、武装集団がナスィーブ村北部でシリア軍部隊を要撃し、大尉1人を含むシリア軍兵士13人を殲滅した。

また、SANA(4月1日付)によると、ヤードゥーダ村・ダルアー市街道沿い、タイバ村、ウンム・マヤーズィン町、ダルアー市郊外(ダーヒヤト・ヤルムーク区)、シャイフ・マスキーン市、フラーク市で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム・ムサンナー運動、ヤルムーク旅団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ペトラ通信(4月1日付)は、ヨルダン軍総司令部高官筋の話として、シリアからヨルダン領内に麻薬を密輸しようとした売人2人を殺害したと伝えた。

同高官によるとヨルダン国境警備隊は、羊の群れを連れてシリア領内から近づく2人を発見、交戦の上、2人を殺害、武器、弾薬などを押収したという。

AFP, April 1, 2015、AP, April 1, 2015、ARA News, April 1, 2015、Champress, April 1, 2015、al-Hayat, April 2, 2015、Iraqi News, April 1, 2015、Kull-na Shuraka’, April 1, 2015、al-Mada Press, April 1, 2015、Naharnet, April 1, 2015、NNA, April 1, 2015、Petra, April 1, 2015、Reuters, April 1, 2015、SANA, April 1, 2015、UPI, April 1, 2015などをもとに作成。

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ファトフ軍はイドリブ市と外国の通信を確保するため通信塔を設置(2015年4月1日)

イドリブ市を制圧したファトフ軍総司令部は、同市市民の外国とのコミュニケーションを保障するとして、仮設の通信塔を建設したと発表した。

これは、「シリア政府が、同市の携帯電話、固定電話、インターネット回線を前面遮断」したことを受けた措置で、イドリブ市住民に無料の通信手段(Wi-Fai)を保障し、国外の人々とコミュニケーションを可能とすることが目的」だという。

スィラージュ・プレス(4月1日付)が伝えた。

クッルナー・シュラカー(4月1日付)は、複数の専門家によると、通信塔は、イドリブ市内の複数カ所に設置され、市内全域でのWi-Fiの使用が可能となる一方、イドリブ県内の対トルコ国境の都市、村のほとんどがWi-Fiサービスの利用ができるようになっている、と伝えた。

AFP, April 1, 2015、AP, April 1, 2015、ARA News, April 1, 2015、Champress, April 1, 2015、al-Hayat, April 2, 2015、Iraqi News, April 1, 2015、Kull-na Shuraka’, April 1, 2015、al-Mada Press, April 1, 2015、Naharnet, April 1, 2015、NNA, April 1, 2015、Reuters, April 1, 2015、SANA, April 1, 2015、Siraj Press, April 1, 2015、UPI, April 1, 2015などをもとに作成。

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ヌスラ戦線指導者のジャウラーニー氏「ムジャーヒディーンに寄り添い、彼らを受け入れるイドリブ市住民の姿勢を歓迎する」(2015年4月1日)

シャームの民のヌスラ戦線指導者のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー氏はインターネットを通じて音声声明(https://www.youtube.com/watch?v=rRS6po4smgo)を出した。

「アッラーがもたらす勝利、間近の解放」と題された声明のなかで、ジャウラーニー氏は「イドリブ市のムジャーヒディーンの手によって実現されたイスラームのウンマの勝利を祝福する…。我々は、イドリブ市における我らが住民の姿勢、すなわちムジャーヒディーンに寄り添い、彼らを受け入れる姿勢を歓迎する。彼らはアッラーの法により安らぎを得るだろう」と述べた。

AFP, April 1, 2015、AP, April 1, 2015、ARA News, April 1, 2015、Champress, April 1, 2015、al-Hayat, April 2, 2015、Iraqi News, April 1, 2015、Kull-na Shuraka’, April 1, 2015、al-Mada Press, April 1, 2015、Naharnet, April 1, 2015、NNA, April 1, 2015、Reuters, April 1, 2015、SANA, April 1, 2015、UPI, April 1, 2015などをもとに作成。

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シリア政府がロシアの要請に応じて683人を釈放(2015年4月1日)

『ハヤート』(4月2日付)は、ロシアの複数の外交筋の話として、シリア当局が、4月6~9日に開催予定のシリア政府と反体制派の和平交渉「モスクワ2」開催に合わせて、ロシア外務省の要請に応えるかたちで拘留中の683人を釈放した、と報じた。

なお、ミシェル・シャンマース弁護士は3月25日、フェイスブックを通じて、釈放された逮捕者の数が700人におよぶとしたうえで、うち400人がダマスカス郊外県で拘置されていたことを明らかにした。

また『ハヤート』(3月26日付)は、ロシアに近い複数の反体制筋の話として、逮捕者の釈放が、23日にアサド大統領と会談したロシア特使アズマトゥッラー・コルモハンマドヴ氏ら使節団からの要請を受けたものだと伝えた(https://syriaarabspring.info/wp/?p=18298)。

AFP, April 1, 2015、AP, April 1, 2015、ARA News, April 1, 2015、Champress, April 1, 2015、al-Hayat, April 2, 2015、Iraqi News, April 1, 2015、Kull-na Shuraka’, April 1, 2015、al-Mada Press, April 1, 2015、Naharnet, April 1, 2015、NNA, April 1, 2015、Reuters, April 1, 2015、SANA, April 1, 2015、UPI, April 1, 2015などをもとに作成。

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