レバノン軍がヌスラ戦線メンバーのシリア人2人を逮捕(2015年4月10日)

NNA(4月10日付)によると、ベカーア県バアルベック郡ラブワ村で、軍情報局がシャームの民のヌスラ戦線メンバーのシリア人2人を逮捕した。

AFP, April 10, 2015、AP, April 10, 2015、ARA News, April 10, 2015、Champress, April 10, 2015、al-Hayat, April 11, 2015、Iraqi News, April 10, 2015、Kull-na Shuraka’, April 10, 2015、al-Mada Press, April 10, 2015、Naharnet, April 10, 2015、NNA, April 10, 2015、Reuters, April 10, 2015、SANA, April 10, 2015、UPI, April 10, 2015などをもとに作成。

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トルコ司法当局はシリアに向かっていたMIT車輌の通行を阻止したトルコ軍兵士17人を「テロリスト」として逮捕(2015年4月10日)

トルコのイスタンブール第二刑事裁判所は、シリア国境に向かおうとしていた国家情報機関(MIT)の貨物車輌の通行を阻止したトルコ軍兵士17人を、テロおよび国家転覆の容疑で逮捕した。

イスタンブールの検察当局は4月5日に兵士34人を拘束し、2人を釈放、残る32人のうちの17人を逮捕、5人を釈放され、10人を保護観察処分としたという。

逮捕された17人は、2014年1月4日にシリアに向かおうとしていたMiTの貨物車輌の通行をハタイ県で阻止していた。

アナトリア通信(4月10日付)などが伝えた。

AFP, April 10, 2015、Anadolu Ajansı, April 10, 2015、AP, April 10, 2015、ARA News, April 10, 2015、Champress, April 10, 2015、al-Hayat, April 11, 2015、Iraqi News, April 10, 2015、Kull-na Shuraka’, April 10, 2015、al-Mada Press, April 10, 2015、Naharnet, April 10, 2015、NNA, April 10, 2015、Reuters, April 10, 2015、SANA, April 10, 2015、UPI, April 10, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)の本拠地ラッカ市一帯を激しく爆撃、ダーイシュと思われる集団がスワイダー県に出没(2015年4月10日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ラッカ市およびその一帯をシリア軍が複数回にわたり空爆を行い、少なくとも16人が死傷した。

これに関して、SANA(4月10日付)は、シリア軍が「テロリスト」の拠点4カ所を破壊したと報じた。

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スワイダー県では、シリア人権監視団によると、ハルハラ航空基地東部のタッル・ザルファア村一帯に、ダーイシュ(イスラーム国)と思われる武装集団が侵攻し、シリア軍、国防隊と交戦、同地を一時制圧、シリア軍兵士らを捕捉した。

同地はその後、シリア軍によって奪還されたという。

これに関して、SANA(4月10日付)は、ザルファア村、アブー・ハーラート村方面に侵入しようとしたダーイシュ(イスラーム国)と思われる武装集団をシリア軍が撃退たと報じた。

またクッルナー・シュラカー(4月11日付)などによると、この戦闘では、シリア軍兵士と国防隊隊員8人、ダーイシュ戦闘員15人が死亡、またシリア軍側でダーイシュと戦っていたパレスチナ解放軍(PLOの民兵)の隊員12人も死亡した。

Kull-na Shuraka', April 11, 2015
Kull-na Shuraka’, April 11, 2015

クッルナー・シュラカー(4月14日付)は、ダーイシュがその後、ハルハラ航空基地攻撃時に撮影したとされる写真複数枚を公開したと伝えた。

Kull-na Shuraka', April 14, 2015
Kull-na Shuraka’, April 14, 2015
Kull-na Shuraka', April 14, 2015
Kull-na Shuraka’, April 14, 2015
Kull-na Shuraka', April 14, 2015
Kull-na Shuraka’, April 14, 2015
Kull-na Shuraka', April 14, 2015
Kull-na Shuraka’, April 14, 2015

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル市南部(パノラマ交差点近郊)で、ダーイシュ(イスラーム国)とシリア軍、国防隊が交戦し、シリア軍がラサーファ地区を空爆した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、タッル・タムル町郊外で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊、ハーブール護衛部隊、シリア正教軍事評議会がダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

またシリア軍がハリータ村一帯と、ダーイシュ宗教警察(ヒスバ)下サフィーラ市一帯を空爆した。

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アレッポ県では、ARA News(4月10日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が、アイン・アラブ市南東部でダーイシュ(イスラーム国)と交戦の末、ジャラビーヤ村、カルタブ村を制圧した。

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シリア人権監視団は、ダーイシュ(イスラーム国)が3月31日にハマー県マブウージャ村に侵攻した際に拉致した住民約50人が今もなお解放されておらず、身柄を拘束されていると発表した。

拉致されているのは、イスラーム教スンナ派、イスマーイーリー派、アラウィー派の住民で、マブウージャ村はシリア政府の支配のもとこれらの宗派が共存してきた。

また拉致されている住民のなかには女性が6人含まれている。

AFP, April 10, 2015、AP, April 10, 2015、ARA News, April 10, 2015、April 11, 2015、Champress, April 10, 2015、al-Hayat, April 11, 2015、April 12, 2015、Iraqi News, April 10, 2015、Kull-na Shuraka’, April 10, 2015、April 11, 2015、April 14, 2015、al-Mada Press, April 10, 2015、Naharnet, April 10, 2015、NNA, April 10, 2015、Reuters, April 10, 2015、SANA, April 10, 2015、UPI, April 10, 2015などをもとに作成。

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ダマスカス郊外県、ダルアー県などでシリア軍とジハード主義武装集団の戦闘続く(2015年4月10日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、カラムーン地方でダーイシュ(イスラーム国)とシャームの民のヌスラ戦線が交戦した。

一方、SANA(4月10日付)によると、アルバイン市、ザマルカー町、ダイル・アサーフィール市・ザブディーン村間、カーラ市郊外無人地帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム軍の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ラヒーバ町一帯を空爆する一方、ジハード主義武装集団は、同町近郊に集結するシリア軍第81旅団部隊に対して砲撃を行った。

シリア軍はまたザバダーニー市、ザブディーン村一帯を空爆・砲撃した。

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ハマー県では、SANA(4月10日付)によると、カフルズィーター市、ラターミナ町、サイヤード村、アトシャーン村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ムサイフラ町をシリア軍が砲撃する一方、東カラク村・ウンム・ワラド村間でシリア軍とジハード主義武装集団が交戦した。

一方、SANA(4月10日付)によると、ズィムリーン村、マール丘、カフル・ナースィジュ村、ダーイル町、ムサイフラ町、東カラク、ダルアー市各所で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、クッルナー・シュラカー(4月10日付)によると、ヒムス市ザフラー地区で爆弾が仕掛けられた車が爆発し、1人が死亡、数十人が負傷した。

一方、SANA(4月10日付)によると、ハリージャ村、アルシューナ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(4月10日付)によると、ジャウバル区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(4月10日付)によると、ウンム・バーディナ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(4月10日付)によると、ハーン・トゥーマーン村、アレッポ市ライラムーンで、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, April 10, 2015、AP, April 10, 2015、ARA News, April 10, 2015、Champress, April 10, 2015、al-Hayat, April 11, 2015、Iraqi News, April 10, 2015、Kull-na Shuraka’, April 10, 2015、al-Mada Press, April 10, 2015、Naharnet, April 10, 2015、NNA, April 10, 2015、Reuters, April 10, 2015、SANA, April 10, 2015、UPI, April 10, 2015などをもとに作成。

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PLOは前日の合意に背くかたちで、ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ奪還に向けたシリアとの共同軍事作戦を拒否(2015年4月10日)

PLO(パレスチナ解放機構)は声明を出し、シリア軍と合同でヤルムーク・パレスチナ難民キャンプからのダーイシュ(イスラーム国)放逐に向けた軍事作戦を行うとしたアフマド・マジュダラーニー氏(執行会議メンバー)のダマスカスでの発言を否定し、キャンプ解放に向けたシリア軍の軍事行動を支援しないと発表した。

声明でPLOは「姉妹国シリアにおいて起きている紛争の「窯」のなかに我らが人民(パレスチナ人)およびそのキャンプが関与することを拒否する…。傷ついたキャンプを救うという口実の基、キャンプにおける武力紛争における一当事者となることを断固拒否する」と発表した。

また「国際救援機関をはじめとするすべての関係者、キャンプのさらなる破壊を食い止めることを利益と考えるすべての当事者との協力のもと、あらゆる敵対行為、武力行動が停止されるよう活動する」と付言した。

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シリア人権監視団によると、ダマスカス県ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ一帯で、シリア軍、国防隊がジハード主義武装集団と交戦する一方、シリア軍はダーイシュ(イスラーム国)が占拠するキャンプを砲撃した。

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クッルナー・シュラカー(4月11日付)によると、「キャンプ住民救済」作戦司令室を名乗る反体制武装集団が、ダーイシュと交戦の末、ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプに近いスラサー市場(タダームン区)の建物数棟を奪還した。

AFP, April 10, 2015、AP, April 10, 2015、ARA News, April 10, 2015、Champress, April 10, 2015、al-Hayat, April 11, 2015、Iraqi News, April 10, 2015、Kull-na Shuraka’, April 10, 2015、April 11, 2015、al-Mada Press, April 10, 2015、Naharnet, April 10, 2015、NNA, April 10, 2015、Reuters, April 10, 2015、SANA, April 10, 2015、UPI, April 10, 2015などをもとに作成。

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「モスクワ2」はシリア政府代表と反体制派代表の共通議題(「現状評価書」)で合意するも、次回会合日程の目処が立たないまま閉幕(2015年4月10日)

ロシア外務省が主催するシリア政府と反体制派の和平交渉「モスクワ2」は、当初の日程(4月6~9日)を1日延長して、10日に閉幕した。

『ハヤート』(4月11日付)によると、8、9日に行われたシリア政府代表と反体制派代表の直接会談を数時間延長するかたちで行われた10日の会談では、シリア政府が提示した「現状評価書」(共通議題、https://syriaarabspring.info/wp/?p=18645)の第1項目(ジュネーブ合意(2012年)の諸原則に基づき、合意を基本とする政治的諸手段を通じた危機の解消)をめぐって紛糾した。

仲介役を果たしたロシア科学アカデミー東洋研究所のヴィタリー・ナウムキン所長は最終的に協議の継続断念し、次回会合の日程について合意しないままに閉会した。

直接会談では、反体制派代表がジュネーブ合意を履行するための具体的な仕組みについての議論を優先するよう求める一方、シリア政府代表は、自らが提出した議題に従って交渉を進めるべきだとして譲らなかった。

また議論が、反体制派の武器の制限に及ぶと、一部の反体制派代表が態度を保留、また別の参加者はシリア軍支援を問題視したという。

一部の出席者によると、シリア政府代表を率いるバッシャール・ジャアファリー国連代表大使の「高圧的」な姿勢ゆえに、反体制派代表の一部がたびたび議場を去るといった場面も見られたという。

また9日に合意されたシリア政府提出の「現状評価書」に関して、反体制派代表は合意後は信頼醸成に向けた議論を行うべきだと主張したのに対して、シリア政府代表は「現状評価書」に沿った議事を行うよう主張して対立した。

『ハヤート』(4月11日付)は、反体制派代表らがシリア政府代表による拒否の姿勢、時間稼ぎが、活発な議論を妨げたと批判した、と伝えた。

民主的変革諸勢力国民調整委員会のハサン・アブドゥルアズィーム代表は「モスクワでの協議は、シリア政府が議論を反故にし、個別のアジェンダを押しつけようとしたために失敗した…。合意された議題(「現状評価書」)に対処するのを委員会が拒否したのは、合意が信頼醸成に向けた措置をめぐる対話を行う条件となっていたからだ」と述べた。

国民呼びかけフォーラムのサミール・イータ氏は「ジャアファリー国連シリア代表には権限がない。会合を失敗させた責任はバッシャール・アサド大統領にある。彼は政治的解決が何を意味するのか未だに理解していない…。シリア政府は前進に向けた重要なチャンスを逃した」と述べた。

これに対し、変革解放人民戦線のカドリー・ジャミール代表(前副首相)は「発表された議題(「現状評価書」)は前例のない成果であり…、今後の成果の基礎となり得る」と高く評価した。

一方、ジャアファリー国連シリア代表も「モスクワ2」閉幕後に記者会見を行い、「これまでにはなかったような重要な事態の打開に至ることに成功した」と評価したうえで、反体制派代表との間で合意に達した「現状評価書」を「前向きな進展」と位置づけ、今後も「現状評価書」に沿った議論の継続が行われるだろうと述べた。

しかし、「ジャアファリー国連シリア代表には権限がない」と批判する反体制派代表については「アサド大統領から全権を委ねられている」と反論、反体制派の主張を批判した。

また、ロシア外務省のヌルキンは、記者会見を開き、時間不足によって、提示された議題に沿った協議の継続が阻まれてしまったと述べるとともに、「合意された議題(「現状評価書」)を取り下げようとする者がいた」が、議題そのものは今後の対話継続のための基礎となったと高く評価した。

しかし、今後の会合については日程調整が難航していると述べた。

Kull-na Shuraka', April 10, 2015
Kull-na Shuraka’, April 10, 2015

AFP, April 10, 2015、AP, April 10, 2015、ARA News, April 10, 2015、Champress, April 10, 2015、al-Hayat, April 11, 2015、Iraqi News, April 10, 2015、Kull-na Shuraka’, April 10, 2015、al-Mada Press, April 10, 2015、Naharnet, April 10, 2015、NNA, April 10, 2015、Reuters, April 10, 2015、SANA, April 10, 2015、UPI, April 10, 2015などをもとに作成。

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