シリア・ロシア内相がテロを含む重犯罪撲滅に関する協力合意を締結(2015年4月27日)

ロシアを訪問中のムハンマド・シャッアール内務大臣は、ウラジーミル・コロコリツェフ内務大臣と会談し、テロを含む重犯罪の撲滅に関する協力合意を締結した。

SANA(4月26日付)によると、この協力合意は、テロを含む重犯罪、その原因や温床を根絶するための努力や能力を結集することが目的で、反対者の越境、不法入国の取り締まりなどをより効率的に行うための仕組みなどが定められているという。

AFP, April 27, 2015、AP, April 27, 2015、ARA News, April 27, 2015、Champress, April 27, 2015、al-Hayat, April 28, 2015、Iraqi News, April 27, 2015、Kull-na Shuraka’, April 27, 2015、al-Mada Press, April 27, 2015、Naharnet, April 27, 2015、NNA, April 27, 2015、Reuters, April 27, 2015、SANA, April 27, 2015、UPI, April 27, 2015などをもとに作成。

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YPG、シリア軍、有志連合がアレッポ県、ハサカ県、ダイル・ザウル県などでダーイシュ(イスラーム国)と交戦(2015年4月27日)

アレッポ県では、ARA News(4月27日付)によると、ユーフラテス川東岸のダーイシュ(イスラーム国)の最後の主要拠点と目されるスィッリーン町内に、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊からなる武装部隊が突入し、ダーイシュと激しく交戦した。

また有志連合は、人民防衛隊を援護するかたちでスィッリーン町に対して空爆を行った。

スィッリーン町の住民のほとんどは、戦火を避けるため、ユーフラテス川西部のマンビジュ市方面に避難しているという。

一方、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がマンビジュ市で西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊の司令官とされる男性1人を含む2人を斬首した。

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ハサカ県では、ARA News(4月27日付)によると、ハサカ市西部のアブドゥルアズィーズ山街道一帯、市南部入り口のパノラマ検問所近く、カウカブ山(カウカブ連隊基地)一帯で、シリア軍、国防隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

またシリア軍消息筋によると、シリア軍はハサカ市南部のグワイラーン地区内でダーイシュの武器弾薬を押収した。

一方、シリア人権監視団によると、ハサカ市南部郊外の複数カ所で、シリア軍、国防隊とダーイシュ(イスラーム国)が交戦、シリア軍が同地一帯を空爆した。

このほか、SANA(4月27日付)によると、ハサカ市南西部郊外のアブヤド検問所一帯、南部の殉教者墓地一帯、アブヤド橋一帯、ダーウディーヤ村などで、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(4月27日付)によると、ラジャム・アーリー村、マドラージャ村、スーマア村、マシュラファ村、ジャズル・ガス採掘所地帯、シャーイル・ガス採掘所一帯などで、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル航空基地周辺で、シリア軍、国防隊とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

一方、SANA(4月27日付)によると、ジャフラ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ARA News(4月27日付)は、ダーイシュ(イスラーム国)がイラク領内の支配地域で、自由シリア軍ウマル・ムフタール旅団の戦闘員4人を処刑したと報じた。

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有志連合合同司令部は声明を出し、25日以降、シリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点を17回にわたって空爆したと発表した。

うち3回はシリア領内のダーイシュ拠点(ハサカ県、アイン・アラブ市一帯、ダイル・ザウル県)に対して行われたという。

AFP, April 27, 2015、AP, April 27, 2015、ARA News, April 27, 2015、Champress, April 27, 2015、al-Hayat, April 28, 2015、Iraqi News, April 27, 2015、Kull-na Shuraka’, April 27, 2015、al-Mada Press, April 27, 2015、Naharnet, April 27, 2015、NNA, April 27, 2015、Reuters, April 27, 2015、SANA, April 27, 2015、UPI, April 27, 2015などをもとに作成。

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シリア軍は煉瓦工場軍事基地(イドリブ県)でもアル=カーイダ系組織に敗北(2015年4月27日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線などアル=カーイダ系組織からなるファトフ軍作戦司令室の戦闘員が、イドリブ市、ジスル・シュグール市に続いて煉瓦工場軍事基地を制圧した。

ファトフ軍作戦司令室は、戦闘員2人が爆弾を積んだ車2台によって自爆攻撃を行うことで、戦闘を開始、戦車7輌、迫撃砲6門、兵員輸送車、武器弾薬など多数を捕獲した。

また自爆攻撃ではシリア軍兵士、国防隊隊員15人が死亡した。

マサール・プレス(4月27日付)は、煉瓦工場軍事基地攻略を指揮したとされるヌスラ戦線のアブー・ハイイル・イドリビー氏の話として、ファトフ軍作戦司令室は同基地に対して迫撃砲弾70発を打ち込んだ後に、ガソリン・スタンド検問所と基地正門に自爆攻撃をかけ、約40人の戦闘員が突入、正門一帯を制圧した、と伝えた。

またイドリビー氏によると、基地内に駐留していたシリア軍部隊は、この攻撃を受けて、倉庫や基地東部一帯に集結、これに対してファトフ軍作戦司令室戦闘員は、2トンの爆発物を積んだ車で2度目の自爆攻撃を行い、最終的に司令部棟などを制圧し、大尉1人を含む兵士多数を捕捉したという。

煉瓦工場軍事基地に駐留していたシリア軍部隊は、基地内の武器庫や車輌を破壊したのち、基地南部のハルシュ

検問所方面に撤退したという。

『ハヤート』(4月28日付)によると、煉瓦工場軍事基地喪失により、シリア政府の支配下にとどまるイドリブ県内の都市・町・村、基地は、アリーハー市、アルバイーン山一帯、ムハムバル村、
マストゥーマ軍事基地、アブー・ズフール航空基地、カファルヤー村、フーア市を残すだけとなった。

これらはいずれも、ヌスラ戦線などによって包囲されている。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍は、煉瓦工場軍事基地喪失を受けるかたちで、イドリブ市南部一帯に対する空爆を強化した。

同監視団によると、シリア軍戦闘機が8回以上の空爆を行うとともに、ヘリコプターが10回以上にわたって「樽爆弾」を投下した。

これに対して、武装集団戦闘員は、ムクビラ農場でシリア軍と交戦、戦車1輌、ミサイル発射台を破壊したという。

他方、SANA(4月27日付)によると、ダルクーシュ町とジャーヌーディーヤ町を結ぶ回廊地帯に対して、シリア軍が集中的な空爆を行い、トルコ領内から潜入した武装集団の車輌など数十輌を破壊、複数の戦闘員を殺傷した。

SANAによると、ダルクーシュ町とジャーヌーディーヤ町を結ぶ回廊地帯は、サウジアラビアやカタールの資金援助とイスラエルなどの「敵国」の諜報機関の監督のもと、トルコ政府が運営するキャンプで教練を受けた「タクフィール主義テロ集団」の主要な侵入路・兵站路の一つだという。

またシリア軍は、煉瓦工場東部、クマイナース村、マジュダリヤー村、ナイラブ村、クマイナース村と煉瓦工場を結ぶ回廊地帯、サルミーン市周辺、ズィヤーディーヤ村一帯、カフルラーター村、バザーブール村、マアッルバリート村のシャームの民のヌスラ戦線拠点を攻撃、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

なお『ハヤート』(5月1日付)は、複数の専門家の話として、ファトフ軍作戦司令室によるイドリブ市、ジスル・シュグール市の制圧によって生じた戦況の変化がサウジアラビア、トルコ、カタールの合意の結果によるものだと伝えた。

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ハマー県では、マサール・プレス(4月27日付)によると、ファトフ軍作戦司令室の戦闘員らが進軍を続ける北部のガーブ平原のカブル・フィッダ村、シャリーア村、バーブ・ターカ村、フワイズ村、ハムラー村、ハウワーシュ村、クライディーン村、アンカーウィー村、ハウィージャ村に対して、シリア軍が「樽爆弾」を投下、13人が死亡、数十人が負傷した。

シリア軍はまたサイヤード村、カフルズィーター市一帯に対しても空爆を行った。

なお、反体制武装集団は、ラタキア県方面とガーブ平原を結ぶズィヤーラ町・ジューリーン村間の橋を爆破し、シリア軍の兵站路を遮断したという。

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ヒムス県では、SANA(4月27日付)によると、ガントゥー市、ムシャイリファ村、ウンム・リーシュ村、ハリージャ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(4月27日付)によると、タッル・リフアト市、ジャッブール村、アレッポ市ブスターン・カスル地区、ブスターン・バーシャー地区、カスタル・マシュト地区、旧市街、ハラク地区、フルワーニーヤ地区、マアーディー地区、サーリヒーヤ地区、マルジャ地区、ライラムーン地区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、イスラーム戦線、ヌールッディーン・ザンキー運動、ムジャーヒディーン軍、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(4月27日付)によると、ハーン・シャイフ・キャンプ一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(4月27日付)によると、ハミーディーヤ村、ダウハ村、ルワイヒーナ村、ラスム・ハワーリド村、マスハラ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(4月27日付)によると、アトマーン村、マスミヤ町、サムリーン村、ダルアー市旧税関地区一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム・ムサンナー運動の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, April 27, 2015、AP, April 27, 2015、ARA News, April 27, 2015、Champress, April 27, 2015、al-Hayat, April 28, 2015、May 1, 2015、Iraqi News, April 27, 2015、Kull-na Shuraka’, April 27, 2015、al-Mada Press, April 27, 2015、Masar Press Agency, April 27, 2015、Naharnet, April 27, 2015、NNA, April 27, 2015、Reuters, April 27, 2015、SANA, April 27, 2015、UPI, April 27, 2015などをもとに作成。

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イスラエル軍が25日に続いてシリア領内を爆撃し、ヒズブッラー拠点を破壊、イスラエル軍偵察部隊を狙う武装集団を殲滅(2015年4月27日)

ARA News(4月27日付)は、イスラエル軍が25日に続いて、27日未明にダマスカス郊外県のカラムーン山地一帯郊外とクナイトラ県に対して越境空爆を行った、と伝えた。

カラムーン山地一帯西部郊外の活動家フサイン・タッリー氏によると、イスラエル軍は、レバノン国境(ベカーア県バアルベック郡アルサール地方)に隣接するダマスカス郊外県ワーディー・シャイフ村、アッバーサ村の無人地帯にあるヒズブッラーの拠点複数カ所を空爆、これによってヒズブッラー戦闘員複数名が死傷したという。

カラムーン山地一帯郊外に展開するヒズブッラー戦闘員は、シリア軍、国防隊とともに、同地で活動を続けるアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線や、ダーイシュ(イスラーム国)を名乗る武装集団の掃討にあたっている。

一方、イスラエル軍報道官は、ゴラン高原(クナイトラ県)のシリア側の国境地帯に対して空爆を行ったと発表した。

同報道官によると、空爆は、シリア国境近く(マジュダル・シャムス村近郊)でイスラエル軍偵察部隊を攻撃するために爆弾を仕掛けようとしていた4人からなる武装集団を標的としたものだったという。

AFP, April 27, 2015、AP, April 27, 2015、ARA News, April 27, 2015、Champress, April 27, 2015、al-Hayat, April 28, 2015、Iraqi News, April 27, 2015、Kull-na Shuraka’, April 27, 2015、al-Mada Press, April 27, 2015、Naharnet, April 27, 2015、NNA, April 27, 2015、Reuters, April 27, 2015、SANA, April 27, 2015、UPI, April 27, 2015などをもとに作成。

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