ダーイシュ(イスラーム国)が米トルコ両政府が設置合意したとされる「安全保障地帯」で攻勢を続ける(2015年8月16日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がマーリア市とサンダフ村を結ぶ街道で爆弾を爆発させ、反体制武装集団と交戦した。

また有志連合と思われる戦闘機がバーブ市近郊のターディフ市一帯を空爆した。

一方、スィッリーン町南部で西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュが交戦した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がタドムル市を空爆・砲撃し、女性1人が死亡した。

一方、SANA(8月16日付)によると、タドムル市西部郊外、カルヤタイン市で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、有志連合がハサカ市郊外のファスタート地区を空爆する一方、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がタッル・ブラーク町一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル航空基地一帯で、シリア軍、国防隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、シリア軍の少尉が死亡した。

シリア軍はまた、ジャフラ村、ハトラ村、ハゥイージャト・サクル村などを砲撃した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がラッカ市内で男性1人を処刑した。

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スワイダー県では、SANA(8月16日付)によると、ヒルバト・アウワード村、サアド丘で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(8月16日付)によると、シリア軍がカスル・ブン・ワルダーン村、フワイズ村、フワイジャ村、マシーク村、ハウワーシュ村、アンカーウィー村を空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(8月16日付)によると、アルバイド村、東クワイリス町、航空士官学校一帯で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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米中央軍(CENTCOM)は、8月16日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して18回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は5回におよび、ハサカ市近郊(2回)、アレッポ市近郊(2回)、アイン・アラブ市近郊(2回)のダーイシュに対して攻撃が行われたという。</p>

AFP, August 16, 2015、AP, August 16, 2015、ARA News, August 16, 2015、Champress, August 16, 2015、al-Hayat, August 17, 2015、Iraqi News, August 16, 2015、Kull-na Shuraka’, August 16, 2015、al-Mada Press, August 16, 2015、Naharnet, August 16, 2015、NNA, August 16, 2015、Reuters, August 16, 2015、SANA, August 16, 2015、UPI, August 16, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がダマスカス郊外県ドゥーマー市、アイン・フィージャ町などを無差別爆撃し、90人以上が死亡(2015年8月16日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がドゥーマー市の市場を「樽爆弾」などで空爆し、子供複数を含む82人が死亡(シリア人権監視団によると、その後死者は96人に)、250人以上が負傷した。

同監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表は、同市からの第一報告によると、犠牲者のほとんどは民間人で、シリア軍は最初の空爆で人々が負傷者を救出するために集まったところを再び空爆したという。

Kull-na Shuraka', August 16, 2015
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シリア軍はまた、ダマスカス県への水道を封鎖している反体制武装集団が活動するバラダー渓谷のアイン・フィージャ町を「樽爆弾」で空爆し、子供6人を含む15人が死亡した。

一方、ザバダーニー市一帯では、シリア軍第4師団、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、パレスチナ解放軍が、ジハード主義武装集団、地元武装集団と交戦し、シリア軍が市内各所を「樽爆弾」で空爆した。

シリア軍、国防隊はまた、バラダー渓谷のバスィーマ町一帯でジハード主義武装集団と交戦した。

他方、SANA(8月16日付)によると、シリア軍がレバノンのレジスタンス(ヒズブッラー戦闘員)とともにザバダーニー市内で、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などと交戦し、市内西部の建物群複数カ所(バラダー交差点一帯など)を制圧した。

また市内のコルニーシュ交差点一帯で、爆発物の撤去作業などを完了し、迫撃砲、爆弾多数を押収した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、アルマー町、ヌアイマ村、ダルアー市難民キャンプ地区一帯をシリア軍が「樽爆弾」、地対地ミサイルなどで空爆した。

一方、SANA(8月16日付)によると、ダルアー市内ブスラー広場一帯、ダム街道地区一帯など、ヌアイマ村、東カラク村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、アンサール旅団、タファス戦車旅団、ハウラーン・ファッルージャ師団、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が少なくとも2度にわたってイドリブ市を空爆し、10人以上が死亡した。

シリア軍はまたジャバーラー、ヒザーリーン村、フライフィル村、さらにはファトフ軍が包囲するフーア市、カファルヤー町周辺を空爆し、ファトフ軍戦闘員3人が死亡した。

さらにフーア市、カファルヤー町一帯では、国防隊、人民諸委員会が、シャームの民のヌスラ戦線、ジュンド・アクサー機構などと交戦した。

一方、SANA(8月16日付)によると、ムハムバル村、マルジュ・ズフール村、カルクール村、アウラム・ジャウズ村、ジスル・シュグール市、ビンニシュ市、トゥウーム村北部、タフタナーズ市西部、ラーム・ハムダーン村、ウンム・ジャリーン村、アブー・ズフール町、カンスフラ村、バサーミス村、シャーグーリート村、ヒザーリーン村、アルナバ村、ハーミディーヤ村、マアッラト・ヌウマーン市をシリア軍が空爆し、ファトフ軍の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がアレッポ市アーミリーヤ地区、ラームーサ地区を手製の迫撃砲で攻撃した。

一方、SANA(8月16日付)によると、アレッポ市旧市街、サイフ・ダウラ地区、ライラムーン地区、ラーシディーン地区、バニー・ザイド地区、サラーフッディーン地区、科学研究センター一帯、シャイフ・ルトフィー村、マンスーラ村、カフルハムラ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、タルビーサ市で迫撃砲弾の爆発により子供1人が死亡した。

またシリア軍はヒムス市ワアル地区を砲撃した。

さらにタスニーン村およびタルビーサ市郊外では、シリア軍との戦闘で、反体制武装集団(ヒムス軍団など)の司令官を含む19人が死亡した。

一方、SANA(8月16日付)によると、シリア軍がガジャル村、ウンム・シャルシューフ村、ブルジュ・カーイー村、ラスタン市を空爆し、シャームの民のヌスラ戦線、ヒムス軍団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がヒルバト・ナークース村、マンスーラ村、タッル・ワースィト村、フワイジャ村、カルアト・マディーク町、シャリーア村を空爆・砲撃する一方、ファトフ軍もジューリーン村を砲撃した。

一方、SANA(8月16日付)によると、シリア軍がマンスーラ村、タッル・ワースィト村、ジャズラム丘、ジスル・バイト・ラース村、カルアト・マディーク町、ザイズーン村、バフサ村、サルマーニーヤ村、カフルズィーター市を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(8月16日付)によると、シリア軍がジャウバル区内マイサルーン地区で、反体制武装集団が掘削した全長600メートル、深さ17メートルの地下トンネルを発見した。

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クナイトラ県では、SANA(8月16日付)によると、ジュャバーター・ハシャブ村、ラスム・タヒーン、ウーファーニヤー村、フッリーヤ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(8月16日付)によると、タルティヤーフ村、ドゥワイリカ村、サルマー町、ブー・ザダーク山で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, August 16, 2015、AP, August 16, 2015、ARA News, August 16, 2015、Champress, August 16, 2015、al-Hayat, August 17, 2015、ِAugust 18, 2015、Iraqi News, August 16, 2015、Kull-na Shuraka’, August 16, 2015、al-Mada Press, August 16, 2015、Naharnet, August 16, 2015、NNA, August 16, 2015、Reuters, August 16, 2015、SANA, August 16, 2015、UPI, August 16, 2015などをもとに作成。

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ズウビー情報大臣「シリア国民、シリア政府、アサド大統領の存在に抵触するような政治プロセスは誤った選択肢だ」(2015年8月16日)

マフムード・ズウビー情報大臣は、イランの首都テヘランで開幕した第8回イスラームラジオ・テレビ連合総会に出席し、基調演説を行った。

演説のなかで、ズウビー情報大臣は「シリアは今日、モスクや教会が標的となり、イスラーム教徒、キリスト教徒、子供、女性が、思想的・宗教的・政治的な帰属に関係なく、ダーイシュ(イスラーム国)やシャームの民のヌスラ戦線、そして穏健な反体制派に反対したという理由だけで殺されている」と述べたうえで、「シリア、イラク、エジプト…の立憲制に対するテロ攻撃はイスラエルの占領政体に資するだけだ」と警鐘を鳴らした。

ズウビー情報大臣はまた「シリアは鼓動するアラブの心臓であるだけでなく、鼓動するイスラーム教・キリスト教の心臓でもあり、イスラーム共同体、そして全世界に代わってテロと戦っている」と主張し、「シリア国民…、シリア政府、その長であるバッシャール・アサド大統領の存在に抵触するような政治プロセスは誤った選択肢だ」と強調した。

SANA, August 16, 2015
SANA, August 16, 2015

AFP, August 16, 2015、AP, August 16, 2015、ARA News, August 16, 2015、Champress, August 16, 2015、al-Hayat, August 17, 2015、Iraqi News, August 16, 2015、Kull-na Shuraka’, August 16, 2015、al-Mada Press, August 16, 2015、Naharnet, August 16, 2015、NNA, August 16, 2015、Reuters, August 16, 2015、SANA, August 16, 2015、UPI, August 16, 2015などをもとに作成。

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ムアッリム外相がオブライアン国連人道問題担当事務次長と会談「人道分野に携わる活動家のなかに、一部諸外国・諸勢力の思惑のもとに支援を行う者がいた」(2015年8月16日)

ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣(兼副首相)は、シリアを訪問中のスティーブン・オブライアン国連人道問題担当事務次長と会談した。

SANA(8月16日付)によると、シリア政府が、一部諸外国の支援を受けたタクフィール主義テロへの抵抗を続けるシリア国民の人道的ニーズに応えようとしていると述べる一方、人道分野に携わる一部活動家のなかに、シリア国民ではなく、一部諸外国・諸勢力の思惑のもとに支援を行う者がいたことで、シリア政府と国連の間の協力関係に悪影響が生じていたと苦言を呈した。

これに対して、オブライアン次官は、今回の訪問がシリア政府の要求および現地の実態を把握し、シリア国民のニーズに応えることが目的だとしたうえで、人道支援の政治化を回避したいとの応えたという。

SANA, August 16, 2015
SANA, August 16, 2015

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アル=カーイダ系組織のヌスラ戦線が、米軍の軍事教練を受けた第30師団メンバー7人を釈放(2015年8月16日)

『ハヤート』(8月17日付)などによると、シャームの民のヌスラ戦線は声明を出し、アレッポ県アフリーン市郊外にで拘束した第30師団のメンバー7人を釈放したと発表した。

7人は、米軍による軍事教練を受け、シリア領内に送り込まれた「穏健な反体制派」の第30師団のメンバーで、7月末にアフリーン市郊外でヌスラ戦線に拘束されていた13人の一部。

これに関して、第30師団は15日付で声明を出し、ヌスラ戦線がメンバー7人を釈放したことを明らかにするとともに、ナディーム・ハサン大佐を含む残りのメンバーが近く釈放されることを望むと発表した。

Kull-na Shuraka', August 16, 2015
Kull-na Shuraka’, August 16, 2015

 

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アサド大統領の甥のスライマーン・アサド容疑者が「精神病、麻薬中毒症」の治療のため釈放される(2015年8月16日)

「バスナーダー調整」は、フェイスブックの公式ページを通じて、7日にラタキア市内でハッサーン・シャイフ空軍大佐を射殺し、10日に当局に逮捕されたアサド大統領の甥のスライマーン・アサド氏が釈放されたと発表した。

それによると、スライマーン氏は「精神病を患っており、麻薬中毒者であるため、関係当局は拘置所外で治療を行う」目的で釈放されたという。

バスナーダーとは、シャイフ空軍大佐の生地であるラタキア県バスナーダー村のこと。

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しかし、クッルナー・シュラカー(8月17日付)は、ラタキア県の軍事情報局の中佐の話として、スライマーン氏が証拠不十分で釈放されたと伝えた。

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シャーム戦線「ダーイシュ(イスラーム国)殲滅に向けてトルコと協力する」(2015年8月16日)

アレッポ県で活動するシャーム戦線は声明(ファトワー)を出し、ダーイシュ(イスラーム国)をイスラーム教徒とはみなさないとする一方、トルコについては「国民も政府もイスラーム教徒の国家」だと絶賛し、ダーイシュ殲滅に向けてトルコと協力すると表明した。

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米、ドイツがトルコ南部に配備していたパトリオット・ミサイルを撤収すると相次いで発表(2015年8月16日)

ドイツのウルズラ・ゲルトルート・フォン・デア・ライエン国防大臣は15日、2013年1月以来トルコ南部に配備されているドイツ軍のパトリオット・ミサイル発射台を2016年1月に撤収する、と発表した。

また、米国務省とトルコ国防省も16日に共同声明を出し、トルコ南東部に配備しているパトリオット・ミサイル発射台を10月に撤収すると発表した。

トルコ政府は2012年11月、シリアの紛争の波及を抑止するため、NATOに対して、パトリオット・ミサイルの配備を要請、これを受け、米国、ドイツ、オランダの参加国は2013初めにトルコ南部にパトリオット・ミサイル発射台を配備していた。

AFP(8月16日付)などが伝えた。

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