トルコ軍によるバーブ市(ダーイシュ支配下)への爆撃・砲撃で民間人30人が死亡(2016年12月30日)

アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(12月31日付)によると、トルコ軍航空部隊と地上部隊が、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市バーブ市を激しく空爆・砲撃し、民間人30人が死亡、多数が負傷した。

AFP, December 31, 2016、AP, December 31, 2016、ARA News, December 31, 2016、Champress, December 31, 2016、al-Hayat, January 1, 2017、Iraqi News, December 31, 2016、Kull-na Shuraka’, December 31, 2016、al-Mada Press, December 31, 2016、Naharnet, December 31, 2016、NNA, December 31, 2016、Reuters, December 31, 2016、SANA, December 31, 2016、UPI, December 31, 2016などをもとに作成。

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ホワイト・ヘルメットなどバラダー渓谷の非軍事7組織はシャーム・ファトフ戦線、シャーム自由人イスラーム運動など反体制武装集団へのシリア軍攻撃停止を求める(2016年12月30日)

ダマスカス郊外県バラダー渓谷で活動する非軍事組織7組織が共同声明を出し、シャーム・ファトフ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなる反体制武装集団に対するシリア軍、ヒズブッラーなど親政権武装勢力の攻撃激化を非難、「停戦違反」を停止させるために圧力をかけるよう国際社会に呼びかけた。

7組織はまた、停戦が実施されれば、ただちに首都ダマスカスの水源であるアイン・フィージャ町の水利施設復旧のための作業チームを受け入れると付言した。

Kull-na Shuraka', December 31, 2016
Kull-na Shuraka’, December 31, 2016

共同声明を出したのは、バラダー渓谷医療委員会、バラダー渓谷広報委員会、バラダー渓谷救済委員会、バラダー渓谷民間防衛隊(ホワイト・ヘルメット)、バラダー渓谷地元評議会、バラダー慈善機構、バラダー救済機構。

AFP, December 31, 2016、AP, December 31, 2016、ARA News, December 31, 2016、Champress, December 31, 2016、al-Hayat, January 1, 2017、Iraqi News, December 31, 2016、Kull-na Shuraka’, December 31, 2016、al-Mada Press, December 31, 2016、Naharnet, December 31, 2016、NNA, December 31, 2016、Reuters, December 31, 2016、SANA, December 31, 2016、UPI, December 31, 2016などをもとに作成。

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アル=カーイダとの関係を否定するアル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動はロシア・トルコ仲介のシリア政府との停戦合意に署名していないと発表(2016年12月30日)

ドゥラル・シャーミーヤ(12月30日付)によると、シャーム自由人イスラーム運動のアフマド・カッラ・アリー報道官は、30日午前0時に発効したロシア・トルコ仲介によるシリア政府と反体制武装集団7組織の停戦に関して、合意文書に署名したとするロシア国防省の発表を否定した。

シャーム自由人イスラーム運動の複数の政治筋によると、合意文書への署名を留保したのは、停戦プロセスではなく、カザフスタンの首都アスタナで2017年1月下旬に予定されているシリア政府と反体制派の和平協議(アスタナ会議)における政治対話プロセスが「先行き不透明で原則を欠いている」と判断したためだという。

シャーム自由人イスラーム運動は、ファトフ軍、アレッポ軍(アレッポ・ファトフ軍作戦司令室、シャーム戦線)、ハワール・キリス作戦司令室などの軍事連合体に所属し、アル=カーイダ系・非アル=カーイダ系のイスラーム過激派と「穏健な反体制派」の共闘関係を架橋するシリア「反体制派」の中心的組織の一つ。

ロシア国防省が停戦合意に署名したと発表していた7組織とは、シャーム軍団(19組織、4,000人)、シャーム自由人イスラーム運動(80組織、1万6,000人)、イスラーム軍(64組織、1万2,000人)、シャーム革命家(8大隊、2,500人)、ムジャーヒディーン軍(13組織、8,000人)、イドリブ自由軍(3組織、6,000人)、シャーム戦線(5組織、3,000人)。

なお、2016年7月にアル=カーイダとの関係を絶ち、組織名をシャーム・ファトフ戦線に改称したアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線も停戦合意への署名を拒否している。

al-Durar al-Shamiya, December 30, 2016
al-Durar al-Shamiya, December 30, 2016

al-Durar al-Shamiya, December 30, 2016などをもとに作成。

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ラッカ市西部郊外でYPG主体のシリア民主軍とダーイシュの戦闘続く(2016年12月30日)

ラッカ県では、ARA News(12月30日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がラッカ市西部郊外の東ジャアファル村一帯でダーイシュ(イスラーム国)との戦闘を続けた。

AFP, December 30, 2016、AP, December 30, 2016、ARA News, December 30, 2016、Champress, December 30, 2016、al-Hayat, December 31, 2016、Iraqi News, December 30, 2016、Kull-na Shuraka’, December 30, 2016、al-Mada Press, December 30, 2016、Naharnet, December 30, 2016、NNA, December 30, 2016、Reuters, December 30, 2016、SANA, December 30, 2016、UPI, December 30, 2016などをもとに作成。

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トルコのチャヴシュオール外相「シリアの領土の統一性を認めれば、PYD、YPGはアスタナ会議(シリア政府と反体制派の和平協議)の枠内に身を置くことができる」(2016年12月30日)

トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は、2017年1月にカザフスタンのアスタナで予定されているシリア政府と反体制派の和平協議(アスタナ会議)に関して、「ロシアは当初から、民主統一党(PYD)のようなテロ組織はアスタナ会議に参加すべきでないと、我々に伝えてきた…。もしPYDや人民防衛隊(YPG)がシリアの領土の統一性を支持するのであれば、両組織は包括的問題解決の枠内に身を置くことができるだろう」と述べた。

ARA News(12月30日付)が伝えた。

AFP, December 30, 2016、AP, December 30, 2016、ARA News, December 30, 2016、Champress, December 30, 2016、al-Hayat, December 31, 2016、Iraqi News, December 30, 2016、Kull-na Shuraka’, December 30, 2016、al-Mada Press, December 30, 2016、Naharnet, December 30, 2016、NNA, December 30, 2016、Reuters, December 30, 2016、SANA, December 30, 2016、UPI, December 30, 2016などをもとに作成。

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シャーム・ファトフ戦線報道官は全土停戦を拒否し、「ジハードによるアサド政権の軍事的打倒」を呼びかける(2016年12月30日)

シャーム・ファトフ戦線のフサーム・シャーフィイー報道官はテレグラムを通じて声明を出し、30日にロシアとトルコの仲介のもとに発効したシリア政府と反体制武装集団7組織の停戦合意に関して、「我々は発表された停戦の準備も、署名も、交渉もしていない」と述べた。

シャーフィイー報道官はまた「(合意を)準備し、署名した者たちは、アサドの処遇がどうなるかについて文書でも口頭でも言及していないばかりか、この合意におけるいわゆる政治的解決というのは、犯罪者体制を再生産する枠組みのなかで進められるものだ」と非難した。

そのうえで「合意は、イランの民兵、ロシアの占領にすら言及しておらず、ロシアに至っては合意の保証人になっている」と指摘、「解決策とは、ジハードと忍耐をもって軍事的に犯罪者体制を打倒することだ。体制の支えを強化したり、再生産するような政治的解決は、6年におよぶ革命を生き埋めにし、その犠牲と血を無に帰するものだ」と強調した。

停戦交渉では、シャーム・ファトフ戦線と共闘する反体制武装集団7組織が、同戦線を停戦対象に含めようとしたが、ロシア、シリア政府はこれを拒否、トルコもこれに同調していた。

Kull-na Shuraka', December 30, 2016
Kull-na Shuraka’, December 30, 2016

AFP, December 30, 2016、AP, December 30, 2016、ARA News, December 30, 2016、Champress, December 30, 2016、al-Hayat, December 31, 2016、Iraqi News, December 30, 2016、Kull-na Shuraka’, December 30, 2016、al-Mada Press, December 30, 2016、Naharnet, December 30, 2016、NNA, December 30, 2016、Reuters, December 30, 2016、SANA, December 30, 2016、UPI, December 30, 2016などをもとに作成。

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「ロジャヴァ・北シリア民主連邦」樹立評議会会合は「北シリア民主連邦」への解消を決定、「ロジャヴァ」削除にPYDメンバー・支持者が反発(2016年12月30日)

ハサカ県で27日に開会していたルマイラーン町で第2回「ロジャヴァ・北シリア民主連邦」樹立評議会会合(165人のメンバーが出席)は、閉幕声明を発表し、3日間にわたる議事を終えた。

閉幕声明によると、会合において出席者は「ロジャヴァ・北シリア民主連邦」の名称を「北シリア民主連邦」に改め、「ロジャヴァ」を削除することを決定した。

なお、クッルナー・シュラカー(12月30日付)によると、「ロジャヴァ」の削除に対して、西クルディスタン移行期民政局を主導する民主統一党のメンバーや支持者らから異論が出たという。

Kull-na Shuraka', December 30, 2016
Kull-na Shuraka’, December 30, 2016

AFP, December 30, 2016、AP, December 30, 2016、ARA News, December 30, 2016、Champress, December 30, 2016、al-Hayat, December 31, 2016、Iraqi News, December 30, 2016、Kull-na Shuraka’, December 30, 2016、al-Mada Press, December 30, 2016、Naharnet, December 30, 2016、NNA, December 30, 2016、Reuters, December 30, 2016、SANA, December 30, 2016、UPI, December 30, 2016などをもとに作成。

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シリア軍はタドムル市郊外のシャリーフ村をダーイシュから奪還(2016年12月30日)

ヒムス県では、SANA(12月30日付)によると、シリア軍がタドムル市西部郊外のシャリーフ村からダーイシュ(イスラーム国)を掃討し、同地を制圧した。

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ダルアー県では、SANA(12月30日付)によると、フーシュ・ハマード村一帯に展開するダーイシュ(イスラーム国)とシャーム・ファトフ戦線がハバブ町を砲撃し、1人が死亡、1人が負傷した。

AFP, December 30, 2016、AP, December 30, 2016、ARA News, December 30, 2016、Champress, December 30, 2016、al-Hayat, December 31, 2016、Iraqi News, December 30, 2016、Kull-na Shuraka’, December 30, 2016、al-Mada Press, December 30, 2016、Naharnet, December 30, 2016、NNA, December 30, 2016、Reuters, December 30, 2016、SANA, December 30, 2016、UPI, December 30, 2016などをもとに作成。

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ロシア軍が前日に引き続き、シリア領内に進攻中のトルコ軍を航空支援し、バーブ市一帯のダーイシュ拠点を爆撃(2016年12月30日)

アレッポ県では、『ハヤート』(12月31日付)によると、ロシア軍戦闘機が、「ユーフラテスの盾」作戦を続行するトルコ軍とハワール・キリス作戦司令室が攻撃を続けるバーブ市一帯にあるダーイシュ(イスラーム国)の拠点3カ所を空爆、トルコ軍の発表によると、この空爆でダーイシュ戦闘員12人が死亡した。

一方、シリア人権監視団によると、バーブ市近郊のアズラク地区一帯では、トルコ軍、ハワール・キリス作戦司令室とダーイシュが交戦したが、トルコ軍兵士1人が死亡、5人が負傷したという。

トルコ軍はまた、バーブ市一帯などを激しく砲撃し、ダーイシュの拠点17カ所を破壊、戦闘員26人を殲滅したという。

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トルコ軍は声明を出し、2016年8月下旬に開始された「ユーフラテスの盾」作戦で、トルコ軍がダーイシュ(イスラーム国)戦闘員1,171人を殺害、117人を負傷させるとともに、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊の戦闘員291人を殺害、4人を負傷させ、11人を投降させたとの戦果をハッピー発表した。

AFP, December 30, 2016、AP, December 30, 2016、ARA News, December 30, 2016、Champress, December 30, 2016、al-Hayat, December 31, 2016、Iraqi News, December 30, 2016、Kull-na Shuraka’, December 30, 2016、al-Mada Press, December 30, 2016、Naharnet, December 30, 2016、NNA, December 30, 2016、Reuters, December 30, 2016、SANA, December 30, 2016、UPI, December 30, 2016などをもとに作成。

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全土停戦発効を受け、ファトフ軍支配下のイドリブ市などで「自由」、「体制打倒」、反体制派の統合を求めるデモ(2016年12月30日)

イドリブ県では、『ハヤート』(12月31日付)などによると、ファトフ軍の支配下にあるイドリブ市および県内の複数の市・町・村で、「自由」、「体制打倒」、反体制派の統合を求めるデモが発生した。

同様のデモは、ヒムス県タルビーサ市での行われたという。

デモは、ロシアとトルコの仲介により30日0時に発効したシリア政府と反体制武装集団7組織の停戦を受けたもの。

Kull-na Shuraka', December 30, 2016
Kull-na Shuraka’, December 30, 2016
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Kull-na Shuraka’, December 30, 2016
Kull-na Shuraka', December 30, 2016
Kull-na Shuraka’, December 30, 2016
Kull-na Shuraka', December 30, 2016
Kull-na Shuraka’, December 30, 2016

 

AFP, December 30, 2016、AP, December 30, 2016、ARA News, December 30, 2016、Champress, December 30, 2016、al-Hayat, December 31, 2016、Iraqi News, December 30, 2016、Kull-na Shuraka’, December 30, 2016、al-Mada Press, December 30, 2016、Naharnet, December 30, 2016、NNA, December 30, 2016、Reuters, December 30, 2016、SANA, December 30, 2016、UPI, December 30, 2016などをもとに作成。

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ロシア・トルコ仲介によるシリア政府と反体制武装集団7組織の停戦が発効するも、ダマスカス郊外県、ハマー県、アレッポ県でシャーム・ファトフ戦線と共闘する武装集団とシリア軍が交戦(2016年12月30日)

ロシアとトルコの仲介により、30日午前0時にシリア政府と反体制武装集団7組織の停戦合意が発効するなか、シリア国内での戦闘は概ね収束したが、シリア人権監視団によると、ダマスカス郊外県とハマー県でそれぞれ1件の「停戦違反」が発生した。

同監視団によると、ダマスカス郊外県では、アイン・フィージャ町一帯のバラダー渓谷で、シリア軍とシャーム・ファトフ戦線および同戦線と共闘する反体制武装集団が交戦、シリア軍ヘリコプターがシャーム・ファトフ戦線などの拠点で空爆した。

またハマー県では、シリア軍が県北部の16の町・村を空爆した。

同地域の一部、停戦に合意した反体制武装集団の支配地域だという。

一方、停戦合意に署名した反体制武装集団7組織の一つイスラーム軍が声明を出し、ダマスカス郊外県マイダアーニー村一帯、ダマスカス・ヒムス国際幹線道路一帯で、シリア軍の攻撃に対して応戦したと発表した。

このほか、ARA News(12月30日付)によると、アレッポ県では、シャーム・ファトフ戦線と停戦合意に著名した反体制武装集団からなるファトフ軍の支配下にあるアレッポ市南部郊外のハーン・トゥーマーン村、カラースィー村、ハルサ村に対して、シリア軍が砲撃を行った。

ロシア国防省によると、シリア政府との停戦に応じた反体制武装集団は、シャーム軍団、シャーム自由人イスラーム運動、イスラーム軍、シャーム革命家、ムジャーヒディーン軍、イドリブ自由軍、シャーム戦線の7組織で、その兵力は6万2,000人におよぶという。

AFP, December 30, 2016、AP, December 30, 2016、ARA News, December 30, 2016、Champress, December 30, 2016、al-Hayat, December 31, 2016、Iraqi News, December 30, 2016、Kull-na Shuraka’, December 30, 2016、al-Mada Press, December 30, 2016、Naharnet, December 30, 2016、NNA, December 30, 2016、Reuters, December 30, 2016、SANA, December 30, 2016、UPI, December 30, 2016などをもとに作成。

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イランのザリーフ外相はシリア全土停戦を「大きな成果」と称賛(2016年12月30日)

イランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣は、30日に発効した停戦合意に関して、ツイッターのアカウントを通じて「大きな成果」だとしたうえで「この機会を利用してテロを根絶すべき」と綴った。

またIRNA通信(12月30日付)が報じたところによると、ザリーフ外務大臣はロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣と電話会談を行い、シリア全土での停戦に歓迎の意を示し、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム・ファトフ戦線、そして両組織の同盟者に対する「テロとの戦い」を継続することを強調したという。

また、ザリーフ外務大臣は、イラン、トルコ、ロシアが引き続きシリア政府と反体制派の和平協議に向けて連携と協議を続けることでラブロフ外務大臣と合意したという。

AFP, December 30, 2016、AP, December 30, 2016、ARA News, December 30, 2016、Champress, December 30, 2016、al-Hayat, December 31, 2016、Iraqi News, December 30, 2016、IRNA, December 30, 2016、Kull-na Shuraka’, December 30, 2016、al-Mada Press, December 30, 2016、Naharnet, December 30, 2016、NNA, December 30, 2016、Reuters, December 30, 2016、SANA, December 30, 2016、UPI, December 30, 2016などをもとに作成。

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シリア・ガド潮流の代表を務めるジャルバー氏はエジプト外相と会談し、2月に反体制派の総会「カイロ3会議」を開催することで合意(2016年12月30日)

シリア・ガド潮流の代表を務めるアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー氏はエジプトのカイロを訪問し、サーミフ・シュクリー外務大臣と会談、2017年2月前半に反体制派の代表による総会「カイロ3会議」を開催することで合意したと発表した。

『ハヤート』(12月31日付)などが伝えた。

Kull-na Shuraka', December 30, 2016
Kull-na Shuraka’, December 30, 2016

AFP, December 30, 2016、AP, December 30, 2016、ARA News, December 30, 2016、Champress, December 30, 2016、al-Hayat, December 31, 2016、Iraqi News, December 30, 2016、Kull-na Shuraka’, December 30, 2016、al-Mada Press, December 30, 2016、Naharnet, December 30, 2016、NNA, December 30, 2016、Reuters, December 30, 2016、SANA, December 30, 2016、UPI, December 30, 2016などをもとに作成。

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アサド大統領は民間テレビ放送局TG5のインタビューに応じる「シリアの問題を解決する唯一の道は皆が他者を許すこと」(2016年12月30日)

アサド大統領はテレビ民間TG5(カナレ5)のインタビューに応じた。

インタビューは、英語で行われ、アサド大統領は立ったままインタビュアーの質問に答え、映像は、大統領府がYoutube(https://youtu.be/BfFhlph8A8w)を通じて公開し、英語全文、アラビア語訳文はSANA(http://sana.sy/en/?p=97309http://www.sana.sy/?p=488607)が配信した。

SANA, December 30, 2016
SANA, December 30, 2016


テレビ民間TG5(カナレ5)のインタビューとのインタビューでのアサド大統領の主な発言は以下の通り:

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「シリアからテロリストを排除するまえで戦争が終わったとは言えない。残念ながら、テロリストはトルコ、カタール、サウジアラビア、そして多くの西側諸国など、多くの国からの正式な支援を今も受けている…。こうした支援が戦争を長引かせている。しかし、アレッポでのテロリストの敗北は戦争終結に向けた重要なステップだ」。

「インフラや施設(の被害)以上に重要なのは、人々が殺され、家族が愛する人、つまり子供、息子、兄弟、母親などを失っていることだ。これは苦しいことであり、この痛みは永遠に続くことになろう。しかし結局のところ、シリアの問題を解決する唯一の道は、皆が他者を許すことだ」。

「ダーイシュ(イスラーム国)だけが問題ではない。ダーイシュは過激主義の一産物に過ぎない。ダーイシュについて話すのなら、ヌスラ戦線などそのほかの組織についても言及しなければならない。彼らは同じメンタリティ、同じ暗黒のイデオロギーを擁している…。このイデオロギーに対処しなければ、問題に片手間に対処することになる。テロに恒常的に対処したいのなら、テロの柱、つまりワッハーブ主義イデオロギーに対処しなければならない」。

「しかし、そそれだけでなく、もう一つの問題の柱がある。それはテロリストへの西側の支援だ。ダーイシュだけでなく、彼らは「穏健な反体制派」、「ホワイト・ヘルメット」など様々なレベルで支援を行っている。欧米諸国はこれらの「人道的」「穏健」なレベルでの支援を通じて、自分たちの政治的目的を実現しようとしている…。欧州にとって優先すべきは、テロと戦うことではなく、こうしたカードを政権交代、大統領排除などのために利用しないことだ」。

「(ドナルド・トランプ新政権の誕生に関して)我々が一部楽観しているのは米国とロシアの関係が改善するかもしれないからだ…。二つの超大国が言い関係を結べば、シリアのような小国を含む世界のほとんどはこの関係の受益者となるだろう…。トランプ氏はまた選挙期間中にテロとの戦いを優先すると言っていた。我々はこれが問題解決の起点になると信じている」。

AFP, December 30, 2016、AP, December 30, 2016、ARA News, December 30, 2016、Champress, December 30, 2016、al-Hayat, December 31, 2016、Iraqi News, December 30, 2016、Kull-na Shuraka’, December 30, 2016、al-Mada Press, December 30, 2016、Naharnet, December 30, 2016、NNA, December 30, 2016、Reuters, December 30, 2016、SANA, December 30, 2016、UPI, December 30, 2016などをもとに作成。

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アサド大統領はイタリア日刊紙『イル・ジョルナーレ』のインタビューに応じる「シリア難民は西側諸国ではなく、シリアでの支援を必要としている」(2016年12月30日)

アサド大統領は、イタリアの日刊紙『イル・ジョルナーレ』のインタビューに応じた。

インタビューは、英語で行われ、アサド大統領は立ったままインタビュアーの質問に答え、映像は、大統領府がYoutube(https://youtu.be/FYABZsNM_co)を通じて公開し、英語全文、アラビア語訳文はSANA(http://sana.sy/en/?p=97317http://sana.sy/?p=488692)が配信した。

SANA, December 30, 2016
SANA, December 30, 2016

『イル・ジョルナーレ』とのインタビューでのアサド大統領の主な発言は以下の通り:

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「彼ら(国外を去ったシリア人)は自分の国に戻りたがっているのだと言える…。しかし、それには二つのことが必要だ。彼らには安定、安全が必要で、また戦争で失った生活を再建するための基本的なニーズが必要だ…。私は、彼らをシリアに戻るよう招くつもりだなどと言うことはできない。なぜなら、そもそもシリアは彼らの国であって、戻るように招かれる必要などないからだ。しかし、私は、テロを直接間接に支援することで問題を作り出したにもかかわらず、「我々は彼ら(シリア人)を人道的に支援している」と言っている欧州の高官らにこう言いたい。彼らはあなたの国ではなく、我々の国において支援を必要としている、と。彼らはテロ支援を止めてもらいたいと考えており、経済制裁の解除を必要としている」。

「彼ら(西側諸国)はテロリストを支援している。彼らが我々の地域のテロリストを支援する一方で、欧州でのテロを抑止しようとしているのをどのように支援できるというのか? そんなことできない」。

「シリアは常に多様で、さまざまな宗教、宗派、エスニシティのるつぼだ。我々には多様性がある。この多様性がなければ、シリアではなくなってしまう…。私は戦争が終われば、大多数のシリア人がシリアにもどってくるだろうと確信している。つまり、シリアは自然に生まれ変わることになろう。一方、この戦争を通じて、多くのシリア人が一つになった。シリア人は、互いに受け入れ合わず、尊重し合わなければ、一つにまとまった社会になれないという教訓を得た。この一つにまとまった社会がなければ、シリアは生まれ変わることはできない」。

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