ロシア軍は、東グータ地方から市民13人が人道支援物資を搬入したシリア赤新月社、赤十字国際委員会、国連の支援チームの車輌に乗って退去したと発表(2018年3月6日)

ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターのヴラジミール・ゾロトヒン報道官(少将)は、ダマスカス郊外県東グータ地方から市民13人が退去するのを支援したと発表した。

13人のうちの5人は子供で、彼らは、シリア赤新月社、赤十字国際委員会、国連の支援チームが6日に人道支援物資を搬入したあと、この支援チームの車輌に乗って、東グータ地方から避難したという。

AFP, March 7, 2018、ANHA, March 7, 2018、AP, March 7, 2018、al-Durar al-Shamiya, March 7, 2018、al-Hayat, March 8, 2018、Reuters, March 7, 2018、SANA, March 7, 2018、UPI, March 7, 2018などをもとに作成。

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シリア解放戦線総司令官はシャーム解放機構との停戦に応じる用意があると表明(2018年3月6日)

シリア解放戦線のハサン・スーファーン総司令官はビデオ声明を出し、イドリブ県、アレッポ県で対立を激化させているシャーム解放機構との停戦に応じる用意があると表明した。

スーファーン総司令官は、この呼びかけが、アレッポ県西部でシリア解放戦線の戦闘員がシャーム解放機構による包囲を解囲したことを受けたもので、ダマスカス郊外県東グータ地方やハマー県で攻勢を強めているロシア・シリア軍との戦闘に専念するよう主唱した。

AFP, March 6, 2018、ANHA, March 6, 2018、AP, March 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, March 6, 2018、al-Hayat, March 7, 2018、Reuters, March 6, 2018、SANA, March 6, 2018、UPI, March 6, 2018などをもとに作成。

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米国防総省報道官「トルコのアフリーン侵攻はイスラーム国との戦いに悪影響を及ぼし、シリア民主軍の戦闘員が作戦を放棄し、別の場所に向かっている」(2018年3月6日)

米国防総省のロバート・マニング報道官(大佐)は5日、トルコ軍によるアレッポ県アフリーン郡への侵攻作戦(「オリーブの枝」作戦)に関して、ダイル・ザウル県南東部でのダーイシュ(イスラーム国)との戦いに悪影響を及ぼすと述べた。

マニング報道官は、「(西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体の)シリア民主軍が実施している地上作戦が一時中止となった…。米主導の有志連合がダーイシュに対して行っている爆撃には影響は及んでいない。シリア民主軍は過激派から奪還した地域を依然として掌握している」と述べた。

また、エイドリアン・ランキン=ギャロウェイ国防総省報道官(少佐)は「米軍は、シリア民主軍の戦闘員の一部がダーイシュとの戦いを放棄しているのを目撃している…。シリア民主軍として活動していた戦闘員の一部は、ユーフラテス川警告での作戦を放棄し、別の場所、おそらくはアフリーン郡で戦うことを決定した」と述べた。

ロイター通信(3月6日付)が伝えた。

AFP, March 6, 2018、ANHA, March 6, 2018、AP, March 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, March 6, 2018、al-Hayat, March 7, 2018、Ministry of Defence of the Russian Federation, March 6, 2018、Reuters, March 6, 2018、SANA, March 6, 2018、UPI, March 6, 2018などをもとに作成。

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ダーイシュと戦うためにラッカ県、ダイル・ザウル県に展開していたシリア民主軍戦闘員1,700人がトルコ軍と戦うためアフリーン郡に転戦(2018年3月6日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に参加する複数の武装集団は、ラッカ市の県立競技場(アスワド競技場)で共同声明を出し、ユーフラテス川以東に展開している部隊を撤退させ、トルコ軍が侵攻を続けているアレッポ県アフリーン郡に転戦すると表明した。

ANHA, March 6, 2018

共同声明を発表したのは、革命家軍、クルド戦線、北部民主旅団、イドリブ軍事評議会の4組織。

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ロイター通信(3月6日付)は、シリア民主軍の司令官の一人アブー・ウマル・イドリビー氏の話として、シリア民主軍が、ダーイシュ(イスラーム国)と戦うためにラッカ県やダイル・ザウル県に展開させていた戦闘員1,700人をアフリーン郡に転戦させた、と伝えた。

AFP, March 6, 2018、ANHA, March 6, 2018、AP, March 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, March 6, 2018、al-Hayat, March 7, 2018、Reuters, March 6, 2018、SANA, March 6, 2018、UPI, March 6, 2018などをもとに作成。

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トルコ軍と反体制武装集団はロジャヴァの拠点地の一つシャッラーン町を制圧(2018年3月6日)

アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(3月6日付)によると、トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団は、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍との戦闘の末、アフリーン郡シャッラーン区の中心地シャッラーン町を制圧した。

トルコ軍と反体制武装集団はまた、サンカリー村、ヒルバト・シャッラーン町、マトリー村、カトマ村丘陵地帯なども合わせて制圧した。

一方、ANHA(3月6日付)によると、トルコ軍がムーバーター(マアバトリー)町近郊のミールカーン村、カーヒラ村、シャッラー村近郊のクールティカ村を砲撃し、住民3人が死亡した。

トルコ軍はまた、ジンディールス市の医療センターを爆撃、医療スタッフ1人が死亡したほか、アフリーン市アシュラフィーヤ地区を砲撃し、子供2人が負傷した。

このほか、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍広報センターによると、トルコ軍と反体制武装集団はこのほかにも、シャッラー村近郊のマティーナー村、アールジヤー村、ラージュー町一帯、ブルブル町一帯、ジャンディール市近郊んもダルウィーシュ村、上マスキー村、シーヤ(シャイフ・ハディード)町一帯、ムバーター町近郊のバリームジャ村、ミールカーン村、シートカー村を爆撃・砲撃、シリア民主軍と交戦した。

Twitter, March 6, 2018

AFP, March 6, 2018、ANHA, March 6, 2018、AP, March 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, March 6, 2018、al-Hayat, March 7, 2018、Reuters, March 6, 2018、SANA, March 6, 2018、UPI, March 6, 2018などをもとに作成。

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ロシア軍は東グータ地方で活動を続ける反体制武装集団の退去に向け新提案(2018年3月6日)

ロシア軍のヴラジミール・ゾロトヒン少将は、ダマスカス郊外県東グータ地方で活動を続ける反体制武装集団に対して、同地からの退去に向けた新たな提案を行ったことを明らかにした。

ロイター通信(3月6日付)によると、この新提案は、①退去に同意した戦闘員とその家族が退去するための経路で安全を確保する、②法的訴追の免除を保障する、③家族とともに軽火器を携えて退去することを認める、というもの。

ゾロトヒン少将は「この人道回廊(ワーフィディーン・ゴラン高原難民キャンプ)は東グータ地方の市民だけでなく、戦闘員そしてその家族のために開かれたものだ…。違法な武装集団のメンバーが個人の武器を携帯することは認められている」と述べた。

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ラフマーン軍団のワーイル・アルワーン報道官は「ロシアと連絡をとってはいない…。ロシアは強制移住させるために軍事攻勢を強めている」と非難した。

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SANA(3月6日付)は、ワーフィディーン・ゴラン高原難民キャンプに設置された人道回廊を通じた住民の避難が、東グータ地方で活動を続けるシャーム解放機構などの反体制武装集団が退去を阻止しているために実現しなかったと伝えた。

AFP, March 6, 2018、ANHA, March 6, 2018、AP, March 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, March 6, 2018、al-Hayat, March 7, 2018、Reuters, March 6, 2018、SANA, March 6, 2018、UPI, March 6, 2018などをもとに作成。

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シリア軍は東グータ地方のムハンマディーヤ町、フーシュ・アシュアリー農場を制圧(2018年3月6日)

ダマスカス郊外県では、SANA(3月6日付)によると、シリア軍が、シャーム解放機構などの反体制武装集団が活動を続ける東グータ地方で掃討作戦を継続し、ムハンマディーヤ町および周辺の農場地帯、フーシュ・アシュアリー農場を制圧した。

SANA, March 6, 2018

AFP, March 6, 2018、ANHA, March 6, 2018、AP, March 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, March 6, 2018、al-Hayat, March 7, 2018、Reuters, March 6, 2018、SANA, March 6, 2018、UPI, March 6, 2018などをもとに作成。

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シリア軍は東グータ地方ジスリーン町などを爆撃(2018年3月6日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がドゥーマー市、ジスリーン町、ハムーリーヤ市を夜間爆撃、ジスリーン町では9人が死亡、40人が負傷した。

一方、SANA(3月6日付)によると、東グータ地方で活動を続ける反体制武装集団が撃った迫撃砲弾がジャルマーナー市に着弾し、3人が死亡、8人が負傷した。

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ラタキア県では、SANA(3月6日付)によると、シャーム解放機構やトルキスタン・イスラーム党などからなる反体制武装集団が県北東部のシリア軍拠点を襲撃、シリア軍がこれに応戦した。

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ダマスカス県では、SANA(3月6日付)によると、ダマスカス郊外県東グータ地方で活動を続ける反体制武装集団が撃った迫撃砲弾がバーブ・トゥーマ地区に着弾し、住民2人が負傷した。

AFP, March 6, 2018、ANHA, March 6, 2018、AP, March 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, March 6, 2018、al-Hayat, March 7, 2018、Reuters, March 6, 2018、SANA, March 6, 2018、UPI, March 6, 2018などをもとに作成。

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ホワイト・ヘルメットは東グータ地方でシリア軍が塩素ガスを使用し、市民ら30人が負傷したと発表(2018年3月6日)

ホワイト・ヘルメットは、ツイッターのアカウント(https://twitter.com/syriacivildef)を通じて、5日深夜から6日未明にかけて、シリア軍がダマスカス郊外県東グータ地方のハムーリーヤ市を塩素ガスを装填した砲弾で攻撃し、市民少なくとも30人が呼吸困難などの中毒症状を訴えたと発表した。

Twitter, March 6, 2018

中毒症状を訴えた市民のほとんどは女性と子供で、ホワイト・ヘルメットの隊員2人も救出作業中に呼吸困難を訴えたという。

ドゥラル・シャーミーヤ(3月5日付)は、複数の活動家の話として、シリア軍がハムーリーヤ市に塩素ガスを装填した「樽爆弾」複数発を投下したのだという。

AFP, March 6, 2018、ANHA, March 6, 2018、AP, March 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, March 6, 2018、al-Hayat, March 7, 2018、Reuters, March 6, 2018、SANA, March 6, 2018、UPI, March 6, 2018などをもとに作成。

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ロシア軍貨物航空機がラタキア県フマイミーム航空基地で墜落、30人あまりが死亡(2018年3月6日)

ロシア国防省は声明を出し、シリア駐留ロシア軍司令部が設置されているラタキア県のフマイミーム航空基地で、ロシア軍のAn-26貨物航空機が着陸に失敗し、乗っていた26人全員が死亡したと発表した(『ハヤート』(3月7日付)によると、死亡したのは39人)。

墜落は技術的な理由によるものだ、同機は滑走路の500メートル手前で地面に衝突したという。

al-Hayat, March 7, 2018

AFP, March 6, 2018、ANHA, March 6, 2018、AP, March 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, March 6, 2018、al-Hayat, March 7, 2018、Ministry of Defence of the Russian Federation, March 6, 2018、Reuters, March 6, 2018、SANA, March 6, 2018、UPI, March 6, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは14件の停戦違反を、トルコ側は6件の違反を確認(2018年3月6日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(3月6日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を14件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県6件、ラタキア県6件、アレッポ県2件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも6件(イドリブ県1件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県5件)の停戦違反を確認したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, March 6, 2018をもとに作成。

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