トランプ米大統領は国務省に対してシリア復興支援予算2億米ドルの拠出中止を指示(2018年3月30日)

『ウォール・ストリート・ジャーナル』(3月30日付)は、ドナルド・トランプ米大統領が国務省に対し、シリア復興のための予算2億米ドルの拠出を中止する旨指示したと伝えた。

トランプ大統領は29日、中西部オハイオ州リッチフィールドでの集会で支持者を前に演説し、米国が「シリアからすぐに出て行くだろう」と述べていた。

al-Hayat, March 31, 2018

AFP, March 31, 2018、ANHA, March 31, 2018、AP, March 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, March 31, 2018、al-Hayat, April 1, 2018、Reuters, March 31, 2018、SANA, March 31, 2018、UPI, March 31, 2018、The Wall Street Journal, March 30, 2018などをもとに作成。

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サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマーン皇太子「アサド大統領は残留するだろう…。米国はシリア撤退すべきでない」(2018年3月30日)

サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマーン皇太子兼第一副首相兼国防大臣兼経済開発評議会議長は、米『タイムズ』誌(3月30日付)のインタビューのなかで、シリア情勢に関して「バッシャール(・アサド大統領)は残留するだろう。だが、私は、イラン人に好き放題やらせないのがバッシャールのためだと思っている」と述べた。

その一方、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)の支配地域やヒムス県タンフ国境通行所一帯に進駐を続ける米軍については、「米軍は長期的とは言わないまでも、少なくとも中期的には留まるべきだ」と述べたうえで、米軍がシリア・イラク国境から撤退すれば、「シーア派回廊」が確立し、イランを利すると警鐘をならした。

CNN, March 30, 2018

AFP, March 31, 2018、ANHA, March 31, 2018、AP, March 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, March 31, 2018、al-Hayat, April 1, 2018、Reuters, March 31, 2018、SANA, March 31, 2018、Time, March 30, 2018、UPI, March 31, 2018などをもとに作成。

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シリア民主軍報道官が「シリアからすぐに出て行くだろう」とのトランプ米大統領の発言にコメント(2018年3月30日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のキーヌー・ガブライール報道官は、ドナルド・トランプ米大統領が「シリアからすぐに出て行くだろう」と述べたことに関して、ロイター通信(3月30日付)に対して、「明確ではなく、米政権の他の高官は否定も肯定もしていない」としたうえで、「我々の活動と(米主導の有志連合との)連携は、支援プログラム、そして合同作戦の一環としてすべての地域で継続されている」と書面でコメントした。

AFP, March 30, 2018、ANHA, March 30, 2018、AP, March 30, 2018、al-Durar al-Shamiya, March 30, 2018、al-Hayat, March 31, 2018、Reuters, March 30, 2018、SANA, March 30, 2018、UPI, March 30, 2018などをもとに作成。

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シャーム戦線はアフリーン郡で略奪を行った戦闘員52人を解任(2018年3月30日)

トルコ軍が続行する「オリーブの枝」作戦に参加する反体制武装集団の一つ、シャーム戦線は声明を出し、アレッポ県アフリーン市などで略奪を行ったメンバー52人を解任した、と発表した。

シャーム戦線が解任したのは、アブー・ザイド・マンナグを名乗る活動家が指揮するシュウース・ハック大隊のメンバー52人。

al-Durar al-Shamiya, March 30, 2018

AFP, March 30, 2018、ANHA, March 30, 2018、AP, March 30, 2018、al-Durar al-Shamiya, March 30, 2018、al-Hayat, March 31, 2018、Reuters, March 30, 2018、SANA, March 30, 2018、UPI, March 30, 2018などをもとに作成。

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シリア民主軍のための増派を約束したフランス大統領にトルコのエルドアン大統領は「あからさまな敵対行為」と厳しく非難(2018年3月30日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のための支援増大をフランスのエマニュエル・マクロン大統領が確認したことに関して、「トルコとテロ組織を仲介したいなどというあなた方はいったい何者なのか? あなた方の歴史は今も血塗られている…。テロ組織のメンバーからなる使節団を招聘することはトルコへのあからさまな敵対行為だ」と非難した。

アナトリア通信(3月30日付)が伝えた。

またバクル・ブズダー副首相兼内閣報道官は「トルコを攻撃するテロ組織へのあからさまな支援、連帯とみなし得る」と非難した。
TRT(3月30日付)が伝えた。

イブラヒム・カリン大統領府報道官もツイッターのアカウントで、「民主統一党(PYD)、クルディスタン労働者党(PKK)といったテロ組織との対話、仲介、連絡などという真剣さを欠いたイニシアチブを拒否する」と綴った。

AFP, March 30, 2018、Anadolu Ajansı, March 30, 2018、ANHA, March 30, 2018、AP, March 30, 2018、al-Durar al-Shamiya, March 30, 2018、al-Hayat, March 31, 2018、Reuters, March 30, 2018、SANA, March 30, 2018、TRT, March 30, 2018、UPI, March 30, 2018などをもとに作成。

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アレッポ県アフリーン郡でYPGがトルコ軍、反体制武装集団を攻撃(2018年3月30日)

アレッポ県では、ANHA(3月30日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊(YPG)がブルブル町近郊のマーミー・グール丘でトルコ軍と反体制武装集団を攻撃した。

AFP, March 30, 2018、ANHA, March 30, 2018、AP, March 30, 2018、al-Durar al-Shamiya, March 30, 2018、al-Hayat, March 31, 2018、Reuters, March 30, 2018、SANA, March 30, 2018、UPI, March 30, 2018などをもとに作成。

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ラフマーン軍団支配下の東グータ地方アルバイン市一帯から4,849人が新たに退去、イスラーム軍支配下のドゥーマー市から住民数百人が新たに脱出(2018年3月30日)

ダマスカス郊外県では、SANA(3月30日付)によると、東グータ地方アルバイン市、ザマルカー町、アイン・タルマー村、ダマスカス県ジャウバル区で活動を続けていた反体制武装集団(ラフマーン軍団)戦闘員1,485人を含む4,849人が大型バス約100台に分乗し、イドリブ県に向けて退去した。

同地での退去は30日で7日連続となる。

SANA, March 30, 2018

また、東グータ地方ドゥーマー市からワーフィディーン・ゴラン高原難民キャンプの人道回廊を通じて、住民数百人が新たにシリア政府支配地域に退去し、シリア軍、シリア赤新月社によって保護された。

SANA, March 30, 2018

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ハマー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(3月30日付)によると、ダマスカス郊外県東グータ地方から反体制武装集団戦闘員とその家族を乗せて、イドリブ県に向かっている大型バスの車列を、ジューリーン軍事基地に展開するシリア軍部隊が砲撃した。

砲撃は、車列が、ズィヤーラ村、ザイスーン村を通過する際に行われたが、死傷者はなかった。

AFP, March 30, 2018、ANHA, March 30, 2018、AP, March 30, 2018、al-Durar al-Shamiya, March 30, 2018、al-Hayat, March 31, 2018、Reuters, March 30, 2018、SANA, March 30, 2018、UPI, March 30, 2018などをもとに作成。

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イスラーム軍はドゥーマー市からの退去に関する合意締結を否定(2018年3月30日)

イスラーム軍のハムザ・ビールクダール報道官は、ロシア軍参謀本部機動総局のセルゲイ・ルドスコイ局長が記者会見でダマスカス郊外県東グータ地方のドゥーマー市からのイスラーム軍の田居に関する合意を締結したと述べたことを受けて、報道声明を出し、「イスラーム軍がドゥーマー市から退去するとの合意がなされたとのメディアの報道には根拠がない」と否定した。

ビールクダール報道官はまた、「交渉は特定の条件をめぐって行われている訳ではない…。イスラーム軍とドゥーマー市の住民は、強制退去や人口動態の変化の目論みを拒否している…。(交渉の)主な目的は、戦闘員と住民を家にとどめることだ」と付言した。

ルドスコイ局長は「今日までに、戦闘員を家族とともにドゥーマー市から近く退去させることで、武装集団の司令官らと合意に達した」と述べた。

AFP, March 30, 2018、ANHA, March 30, 2018、AP, March 30, 2018、al-Durar al-Shamiya, March 30, 2018、al-Hayat, March 31, 2018、Reuters, March 30, 2018、SANA, March 30, 2018、UPI, March 30, 2018などをもとに作成。

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SANA「イスラーム軍戦闘員のイドリブ県退去にかかる停戦合意がまもなく交わされる」(2018年3月30日)

SANA(3月30日付)は、ダマスカス郊外県東グータ地方のドゥーマー市で活動を続けるイスラーム軍の「テロリスト」のイドリブ県への退去を定めた停戦合意がまもなく交わされると伝えた。

AFP, March 30, 2018、ANHA, March 30, 2018、AP, March 30, 2018、al-Durar al-Shamiya, March 30, 2018、al-Hayat, March 31, 2018、Reuters, March 30, 2018、SANA, March 30, 2018、UPI, March 30, 2018などをもとに作成。

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ロシア軍参謀本部機動総局のルドスコイ局長「ドゥーマー市からの戦闘員と家族の退去に関して、イスラーム軍と合意に達した」(2018年3月30日)

ロシア軍参謀本部機動総局のセルゲイ・ルドスコイ局長はモスクワの国防省で、ダマスカス郊外県東グータ地方での住民の脱出と戦闘員の退去の進捗状況についての報告を行い、ドゥーマー市からの戦闘員と家族の退去に関して、イスラーム軍と合意に達したと発表した。

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住民の脱出と戦闘員の退去に関して、ルドスコイ局長は、ドゥーマー市北のワーフィディーン・ゴラン高原難民キャンプに人道回廊が設置された2月27日以降、東グータ地方各所の人道回廊を経由してシリア政府支配地域に脱出した住民とイドリブ県方面に退去した戦闘員と家族の数が14万3,194人で、内訳は、民間人10万5,857人、戦闘員1万3,793人、戦闘員の家族2万3,544人だと発表した。

また、シリア政府支配地域に退去した民間人のうち約4万人が、サクバー市、カフルバトナー町、バイト・サワー村、ミスラーバー市、マディーラー市、ハッザ町に帰宅したと」付言した。

なお、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが東グータ地方の住民に提供した人道支援物資は、食糧品427トン、飲料水5万リットル、寝具7,200枚、食糧パック10万8,000個に及ぶという。

Ministry of Defense of Russia, March 30, 2018

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戦闘員の退去に関しては、東グータ地方のハラスター市で活動していた戦闘員(シャーム自由人イスラーム運動(シリア解放戦線))1,872人が家族3,107人とともに、イドリブ県の緊張緩和地帯に退去、また4,979人が同地に留まった(シリア政府に投降した)ことを明らかにした。

また、アルバイン市、ザマルカー町、アイン・タルマー村、ダマスカス県ジャウバル区で活動していた戦闘員(ラフマーン軍団など)1万1,478人が家族2万437人とともにイドリブ県に退去したと付言した。

退去に際して、ロシア軍が移送に使用されたバスをチェック、爆弾ベルト56本、手榴弾357個を押収したという。

なお、アルバイン市一帯には、現在3万1,915人が留まっているという。

一方、ドゥーマー市では、民間人2万8,495人がワーフィディーン・ゴラン高原難民キャンプの人道回廊を通じて、シリア政府支配地域に退去した。

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このほか、3,870人がアレッポ県に(シリア軍によって解放されたイドリブ県の緊張緩和地帯から)帰還、3万1,171人がダイル・ザウル県東岸に帰還した。

ラッカ県では、9万5,000人がラッカ市に帰還したが、インフラなどが完全に破壊されており、社会福祉も提供されていない状態が続いている。

Ministry of Defense of Russia, March 30, 2018

Ministry of Defence of the Russian Federation, March 30, 2018をもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは12件の停戦違反を、トルコ側は2件の違反を確認(2018年3月30日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(3月30日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を12件(ラタキア県6件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県5件、アレッポ県1件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも2件(イドリブ県1件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県1件)の停戦違反を確認したという。

一方、過去24時間にアレッポ県の1カ村とヒムス県の1カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は2,484市町村、武装組織の数は234組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, March 30, 2018をもとに作成。

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ロジャヴァ支配下のマンビジュ市での爆発物処理中に有志連合兵士2人が死亡、5人が負傷(2018年3月30日)

米中央軍(CENTCOM)は声明を出し、3月29日にシリア国内で爆発物処理を行っていた有志連合兵士7人が爆発に巻き込まれ、2人が死亡、5人が負傷したと発表した。

CENTCOMは、兵士7人が死傷した場所を明らかにしなかったが、ドゥラル・シャーミーヤ(3月30日付)は複数の活動家の話として、西クルディスタン移行期民政局支配下のアレッポ県マンビジュ市内と伝えた。

CENTCOM, March 30, 2018をもとに作成。

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米主導の有志連合は3月23日~3月29日までの7日間でシリア領内で7回の爆撃を実施(2018年3月30日)

米中央軍(CENTCOM)は、3月23日~3月29日の7日間でのシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

3月23日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し3回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は2回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

3月24日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し1回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は1回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

3月25日は空爆は実施されなかった。

3月26日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し2回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は1回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

3月27日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し2回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は1回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

3月28日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し1回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は1回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

3月29日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し1回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は1回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

CENTCOM, March 30, 2018をもとに作成。