シリア・ハンガリー合同チームがUNESCO世界文化遺産のカルアト・ヒスン城(クラック・デ・シュヴァリエ)の修復作業を完了(2018年3月13日)

SANA(3月13日付)は、UNESCO世界文化遺産に指定されているヒムス県のカルアト・ヒスン城(クラック・デ・シュヴァリエ)の修復作業が完了した、と伝えた。

カルアト・ヒスン城は、2014年3月にシリア軍によって制圧されたのち、シリア・ハンガリー合同チームが、内戦で破損する前の3Dデータを作成、修復作業にあたっていた。

この合同チームは2000年からカルアト・ヒスン城、マルカブ城、アレッポ市旧市街で保全修復作業を行ってきた。

SANA, March 13, 2018

 

SANA, August 9, 2017


AFP, March 13, 2018、ANHA, March 13, 2018、AP, March 13, 2018、al-Durar al-Shamiya, March 13, 2018、al-Hayat, March 14, 2018、Reuters, March 13, 2018、SANA, March 13, 2018、UPI, March 13, 2018などをもとに作成。

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シリア軍が首都ダマスカス南部のダーイシュ拠点への攻勢を強めるなか、戦闘員と家族1,055人がバスでイドリブ県、アレッポ県ジャラーブルス市に退去(2018年3月13日)

ドゥラル・シャーミーヤ(3月13日付)は、ダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあるダマスカス県カダム区から、大型バス26台が1,055人を乗せてシリア北部に向けて出発、反体制派支配地域との境界に位置するハマー県のカルアト・マディーク町に到着したと伝え、その写真を公開した。

同サイトによると、カダム区は、ダーイシュの支配地域とされているが、実際には、アジュナード・シャーム・イスラーム連合を中心とする「自由シリア軍」の支配下にあり、ダーイシュは同地を、本部が設置されているダマスカス郊外県ハジャル・アスワド市一帯を守る第一防衛線とみなしていたという。

バス26台のうち7台(203人を搬送)は、トルコの実質占領下にあるアレッポ県ジャラーブルス市に向かう予定だという。

シリア軍は、カダム区で活動を続ける戦闘員とその家族に対して、48時間以内に退去するよう最後通告を出していた。

なお、カダム区から退去した消息筋によると、シリア軍による最期通告を受けて、ダーイシュは同地で活動を続ける戦闘員に退去を拒否するよう通達、カダム区やハジャル・アスワド市一帯に部隊を動員し、警備を強化したという。

al-Durar al-Shamiya, March 13, 2018
al-Durar al-Shamiya, March 13, 2018
al-Durar al-Shamiya, March 13, 2018
al-Durar al-Shamiya, March 13, 2018

 

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一方、シリア軍は、カダム区、ハジャル・アスワド市、ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ内のサラースィーン通り一帯で、ダーイシュへの攻勢を強め、激しく交戦した。

シリア軍はまた、ハジャル・アスワド市にあるダーイシュの本部を爆撃した。

AFP, March 13, 2018、ANHA, March 13, 2018、AP, March 13, 2018、al-Durar al-Shamiya, March 13, 2018、al-Hayat, March 14, 2018、Reuters, March 13, 2018、SANA, March 13, 2018、UPI, March 13, 2018などをもとに作成。

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クウェート日刊紙はアサド大統領がヒズブッラーに7県からの部隊撤退を要請(2018年3月13日)

クウェート日刊紙『ラアユ』(3月13日付)は、複数の匿名消息筋の話として、アサド大統領がヒズブッラーに対して、レバノン防衛やイスラエルとの闘争と直接関係がある地域を除いて、戦闘員を撤退させるよう要請した、と伝えた。

アサド大統領が撤退を要請したのは、ハサカ県、ダイル・ザウル県、ラッカ県、アレッポ県、イドリブ県一帯、ハマー県、そしてスワイダー県で、この要請に応じた場合でも、首都ダマスカス(ダマスカス県、ダマスカス郊外県)、ヒムス県、ダルアー県、クナイトラ県におけるヒズブッラー戦闘員の駐留は続くことになるという。

al-Durar al-Shamiya, March 13, 2018

AFP, March 13, 2018、ANHA, March 13, 2018、AP, March 13, 2018、al-Durar al-Shamiya, March 13, 2018、al-Hayat, March 14, 2018、al-Ra’y, March 13, 2018、Reuters, March 13, 2018、SANA, March 13, 2018、UPI, March 13, 2018などをもとに作成。

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トルコのチャヴシュオール外務大臣「米国との監視に基づくYPGの撤退が失敗したら、マンビジュ市に進攻する」(2018年3月13日)

トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は、アレッポ県東部のユーフラテス川西岸にある西クルディスタン移行期民政局の拠点都市の一つマンビジュ市からの人民防衛部隊(YPG)の撤退をめぐって米国と合意に達しなければ、同地に進攻すると述べた。

チャヴシュオール外務大臣は「トルコと米国はマンビジュ市からのYPGの撤退を監視するだろう…。両国は3月19日の会談でマンビジュ市の安全を確保する計画を策定する予定だ。だが、これが失敗したら、トルコ軍は軍事作戦を実施することになる」と述べた。

NTV Haber(3月13日付)が伝えた。

al-Durar al-Shamiya, March 13, 2018

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西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のライドゥール・ハリール報道官は、これに関して「この点でトルコと米国が合意したなどということは承知していない」と述べた。

ロイター通信(3月13日付)が伝えた。

AFP, March 13, 2018、ANHA, March 13, 2018、AP, March 13, 2018、al-Durar al-Shamiya, March 13, 2018、al-Hayat, March 14, 2018、Reuters, March 13, 2018、NTV Haber, March 13, 2018、SANA, March 13, 2018、UPI, March 13, 2018などをもとに作成。

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ロシアのラヴロフ外務大臣「米国がシリアを新たに攻撃したら深刻な事態がもたらされるだろう」(2018年3月13日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣はモスクワでの記者会見で、12日に国連安保理会合でニッキー・ヘイリー米国連大使が、東グータ地方での停戦に関する安保理決議が採択されない場合、米国が単独でシリアに対する軍事行動を行う可能性があると述べたことに関して、「もし新たな攻撃が行われたら、深刻な事態がもたらさせるだろう…。米国主導の有志連合は何ができて、何ができないか…をよく理解しているはずだ」と述べた。

スプートニク・ニュース(3月13日付)が伝えた。

Reuters, March 13, 2018

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ロシア軍のヴァレリー・ゲラシモフ参謀総長は、米国が首都ダマスカスにあるアサド政権の拠点複数カ所に対して新たな爆撃を計画しているとの情報を持っていると述べた。

RT(3月13日付)が伝えた。

AFP, March 13, 2018、ANHA, March 13, 2018、AP, March 13, 2018、al-Durar al-Shamiya, March 13, 2018、al-Hayat, March 14, 2018、Reuters, March 13, 2018、RT, March 18, 2018、SANA, March 13, 2018、Sputnik News, March 13, 2018、UPI, March 13, 2018などをもとに作成。

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SANAはシリア軍が東グータ地方のシャイフーニーヤ村で有毒化学物質実験製造施設を発見したと伝える(2018年3月13日)

SANA(3月13日付)は、シリア軍が3月初めに制圧したダマスカス郊外県東グータ地方のシャイフーニーヤ村で化学物質や有毒物質を製造するための実験製造施設を発見し、サウジアラビア製の機器や西側諸国産の物質を押収したと伝え、その写真を公開した。

シリア軍はまた、11日に制圧したイフタリース村で迫撃砲弾製造工場も合わせて発見したという。

SANA, March 13, 2018
SANA, March 13, 2018
SANA, March 13, 2018

AFP, March 13, 2018、ANHA, March 13, 2018、AP, March 13, 2018、al-Durar al-Shamiya, March 13, 2018、al-Hayat, March 14, 2018、Reuters, March 13, 2018、SANA, March 13, 2018、UPI, March 13, 2018などをもとに作成。

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イスラーム軍支配下のドゥーマー市(東グータ地方)から子供、老人、女性150人がシリア政府支配地域に退去(2018年3月13日)

ダマスカス郊外県では、SANA(3月13日付)によると、ワーフィディーン・ゴラン高原難民キャンプに設置された人道回廊を経て、東グータ地方に留まっていた住民数十人がシリア政府支配地域に退去、シリア赤新月社によって保護され、ドゥワイル市近郊に設置された仮設居住センターに移送された。

退去したのは、子供、老人、女性で、その多くが治療が必要な疾病・怪我を負っているという。

『ハヤート』(3月14日付)によると、彼らはイスラーム軍の支配下にあるグータ市およびリーハーン農場から退去した。

またシリア人権監視団によると、退去した住民の数は150人に達し、3回に分けてシリア政府支配地域に搬送されたという。

イスラーム軍の政治委員会は12日、国連の仲介により、ダマスカス郊外県東グータ地方から負傷者を搬送することをロシアと合意したと発表していた。

SANA, March 13, 2018
SANA, March 13, 2018
SANA, March 13, 2018
SANA, March 13, 2018

AFP, March 13, 2018、ANHA, March 13, 2018、AP, March 13, 2018、al-Durar al-Shamiya, March 13, 2018、al-Hayat, March 14, 2018、Reuters, March 13, 2018、SANA, March 13, 2018、UPI, March 13, 2018などをもとに作成。

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米露が2017年7月に停戦合意したダルアー県の反体制派支配地域をシリア軍が2日連続で爆撃(2018年3月13日)

ダルアー県では、『ハヤート』(3月14日付)によると、シリア軍戦闘機が前日に引き続き、フラーク市、ブスル・ハリール市などを爆撃した。

同地は、2017年7月にロシアと米国が、シリア軍と反体制派を停戦させることで合意した地域で、米国務省は12日に爆撃が再開されたことを受けて声明を出し、「シリア南西部での事態に対処するため、ヨルダンでの緊急会合を呼びかけた」ことを明らかにした。

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ダマスカス郊外県では、ドゥラル・シャーミーヤ(3月13日付)によると、シリア解放戦線(シャーム解放機構)、ラフマーン軍団、シャーム解放機構などからなる「彼らが不正を働いた」作戦司令室が、ハラスター市の前線でシリア軍と交戦した。

一方、SANA(3月13日付)によると、東グータ地方で活動を続ける反体制武装集団がダーヒヤト・アサド町一帯、ジャルマーナー市に対して砲撃を加えた。

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ダマスカス県では、SANA(3月13日付)によると、ダマスカス郊外県東グータ地方で活動を続ける反体制武装集団が、ザブラターニー地区、バーブ・トゥーマー地区、カイマリーヤ地区、バーブ・シャルキー地区、アッシュ・ウルール地区を砲撃し、女性1人が死亡、3人が負傷した。

反体制武装集団はまた、ダマスカス国際空港に向かう街道沿いのタバーラ地区にある戦争遺児のための学校を砲撃し、1人が負傷した。

AFP, March 13, 2018、ANHA, March 13, 2018、AP, March 13, 2018、al-Durar al-Shamiya, March 13, 2018、al-Hayat, March 14, 2018、Reuters, March 13, 2018、SANA, March 13, 2018、UPI, March 13, 2018などをもとに作成。

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トルコ軍はロジャヴァの拠点都市アフリーン市を完全包囲したと発表、同地からの避難民の数は1万6,000人に(2018年3月13日)

トルコ軍参謀本部は、「オリーブの枝」作戦に参加するトルコ軍部隊が12日に、「自由シリア軍」とともに西クルディスタン移行期民政局の拠点都市であるアレッポ県のアフリーン市を完全包囲したと発表した。
アナトリア通信(3月13日付)が伝えた。

ドゥラル・シャーミーヤ(3月13日付)によると、トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団は、アフリーン市南東部の回廊地帯で東西両方向から進軍を続け、その距離を5キロまで縮めた。

一方、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍広報センターによると、トルコ軍はアフリーン市、ジンディールス市近郊のサーティーヤー村など、ブルブル町近郊のビーリー村一帯、シーヤ(シャイフ・ハディード)村一帯を爆撃・砲撃、反体制武装集団とともにシリア民主軍と交戦した。

ANHA(3月13日付)が伝えた。

Twitter, March 13, 2018

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SANA(3月13日付)は、トルコ軍と反体制武装集団の侵攻を受け、アレッポ県アフリーン郡の住民数千人がこれまでに「強制移住」(避難)を余儀なくされていると伝えた。

シリア人権監視団もまた、トルコ軍と反体制武装集団が、西クルディスタン移行期支配地域の住民を反体制派支配地域かシリア政府支配地域に退去させようとしているとの見方を示した。

同監視団によると、アフリーン郡からシリア政府支配下のヌッブル市、ザフラー町に避難した住民の数は1万6,000人に達しているという。

SANA, March 13, 2018

また『ハヤート』(3月14日付)によると、アフリーン郡の人口は約70万人。

AFP, March 13, 2018、Anadolu Ajansı, March 13, 2018、ANHA, March 13, 2018、AP, March 13, 2018、al-Durar al-Shamiya, March 13, 2018、al-Hayat, March 14, 2018、Reuters, March 13, 2018、SANA, March 13, 2018、UPI, March 13, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは11件の停戦違反を、トルコ側は12件の違反を確認(2018年3月13日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(3月13日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を11件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県2件、ラタキア県6件、アレッポ県3件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも12件(イドリブ県4件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県6件、ダルアー県2件)の停戦違反を確認したという。

一方、過去24時間にハマー県の3カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は2,434市町村、武装組織の数は234組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, March 13, 2018をもとに作成。

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