トルコ占領下のアレッポ県北部で反体制武装集団とシリア軍(2018年12月19日)

アレッポ県では、ANHA(12月19日付)によると、トルコの占領下にあるハルバル村とシャイフ・イーサー村で、反体制武装集団とシリア軍が交戦した。

AFP, December 19, 2018、ANHA, December 19, 2018、AP, December 19, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 19, 2018、al-Hayat, December 20, 2018、Reuters, December 19, 2018、SANA, December 19, 2018、UPI, December 19, 2018などをもとに作成。

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ハマー県北部でシリア軍がイッザ軍、フッラース・ディーン機構と交戦(2018年12月19日)

ハマー県では、SANA(12月19日付)によると、マアルカバ村、ザカート村、ラターミナ町、ワーディー・ダウラートで活動を続けるイッザ大隊(イッザ軍)が同地南部一帯のシリア軍拠点を攻撃、シリア軍が迎撃した。

スプートニク・ニュース(12月19日付)によると、イッザ軍は新興のアル=カーイダ系組織のフッラース・ディーン機構とともに、マサースィナ村一帯への侵攻を試み、シリア軍が迎撃、戦闘員15人以上を殺害したという。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(12月19日付)によると、この戦闘でシリア軍兵士約30人が死亡したという。

SANAによると、反体制武装集団はまた、ハスラーヤー村、アブー・ザイーダ村一帯からも侵攻を試みたが、シリア軍がこれを撃退した。

al-Durar al-Shamiya, December 19, 2018

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イドリブ県では、SANA(12月19日付)によると、フワイン村一帯からシャーム解放機構がマアッラト・ヌウマーン市南東部に向けて侵攻を試みたが、シリア軍がこれを撃退した。

AFP, December 19, 2018、ANHA, December 19, 2018、AP, December 19, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 19, 2018、al-Hayat, December 20, 2018、Reuters, December 19, 2018、SANA, December 19, 2018、Sputnik News, December 19, 2018、UPI, December 19, 2018などをもとに作成。

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ロシア国家安全保障会議副書記長「イドリブ県が現時点で最大の脅威だ。この地がテロリストにとっての安住の地に変容するのを許してはならない」(2018年12月19日)

ロシア国家安全保障会議のアレクサンドル・ヴェネディクトフ副書記長はスプートニク・ニュース(12月19日付)のインタビューのなかで「イドリブ県が現時点で最大の脅威だ。この地がテロリストにとっての安住の地に変容するのを許してはならない」と述べた。

ヴェネディクトフ副書記長はまた「段階に分けてイドリブで行動し、この国(シリア)での政治プロセスと平和的な開発に加わる用意がある反体制派とテロリストを峻別する取り組みを行う必要がある…。米国とその同盟国がモスルやラッカで行った軽率な行動によってもたらされた人道的惨劇を回避しなければならない」と付言した。

AFP, December 19, 2018、ANHA, December 19, 2018、AP, December 19, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 19, 2018、al-Hayat, December 20, 2018、Reuters, December 19, 2018、SANA, December 19, 2018、UPI, December 19, 2018などをもとに作成。

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スプートニク・ニュース:米軍に続いてフランス軍もシリアからの撤退を開始(2018年12月19日)

スプートニク・ニュース(12月19日付)は、ドナルド・トランプ米政権がシリアからの部隊の即時完全撤退を開始したことを受け、フランス軍も19日晩から部隊の撤退を開始したと伝えた。

AFP, December 19, 2018、ANHA, December 19, 2018、AP, December 19, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 19, 2018、al-Hayat, December 20, 2018、Reuters, December 19, 2018、SANA, December 19, 2018、Sputnik News, December 19, 2018、UPI, December 19, 2018などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍は米軍撤退開始を「シリア民主軍とYPGの背中を剣で刺すような行為」と非難(2018年12月19日)

ドゥラル・シャーミーヤ(12月19日付)によると、米トランプ政権のシリアからの部隊即時完全撤退決定に関して、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍司令部の複数の消息筋は、「現下での米軍の撤退はシリア民主軍とYPGの背中を剣で刺すような行為」、「ダーイシュ(イスラーム国)との戦闘で流された数千の戦闘員の血に対する裏切り」と非難した。

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ダイル・ザウル県では、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の広報センターによると、シリア民主軍は上バーグーズ村一帯、ハジーン市一帯でダーイシュ(イスラーム国)との戦闘を続け、戦闘員63人を殲滅した。

ANHA(12月19日付)が伝えた。

AFP, December 19, 2018、ANHA, December 19, 2018、AP, December 19, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 19, 2018、al-Hayat, December 20, 2018、Reuters, December 19, 2018、SANA, December 19, 2018、UPI, December 19, 2018などをもとに作成。

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ロシア外務省報道官はシリアからの米軍撤退開始に関して「アスタナの取り組みを妨害し続けることは、自己を否定する行為にほかならず、米国はこの事実を理解し始めている」と評価(2018年12月19日)

ロシアのマリア・ザハロワ外務省報道官は、ホワイト・ハウスがシリアからの米軍撤退開始を発表したことを受けて、「米国は三カ国(ロシア、トルコ、イラン)による共同イニシアチブに常に反対し、アスタナ会議の名声を貶めることに努力を集中させることで、自らが重要な役割を担っていることを誇示することに躍起だ…。だが、我々は実際に偉業を成し遂げ、世界全体が昨日までにそれを目の当たりにしてきた。だから、アスタナの取り組みを妨害し続けることは、自己を否定する行為にほかならず、米国はこの事実を理解し始めている」と述べた。

ザハロワ報道官はまた「米国がシリアからの撤退を決定したことで、この国の政治的事態収束の地平が開かれる」と付言し、この決定が政権委員会設置とヒムス県南東部のタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)および同地に隣接するヨルダン北東部のルクバーン難民キャンプの状況改善に良い影響を与えるだろうとの見方を示した。

RT(12月19日付)が伝えた。

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トランプ米大統領はツイッターでシリアでダーイシュを敗北させたと改めて綴り、米軍の撤退を開始したことを認める(2018年12月19日)

ドナルド・トランプ米大統領はツイッターのアカウント(https://twitter.com/realDonaldTrump/)で「我々はシリアでダーイシュを敗北させた。それはトランプ大統領の任期中にそこにいる私の唯一の理由だ」と綴った。

AFP, December 19, 2018、ANHA, December 19, 2018、AP, December 19, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 19, 2018、al-Hayat, December 20, 2018、Reuters, December 19, 2018、SANA, December 19, 2018、UPI, December 19, 2018などをもとに作成。

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トランプ米政権はシリア国内に展開していた米軍部隊の撤退と国務省職員の引き上げを開始、撤退・引き上げは60~100日を要する見込み(2018年12月19日)

米ホワイト・ハウスのサラ・サンダーズ報道官は、ダーイシュ(イスラーム国)に対する「テロとの戦い」を理由にシリアに駐留している米軍が部隊の撤退を開始したことを明らかにした。

サンダーズ報道官は「我々はこの活動(生来の決戦作戦(OIR))の次のフェーズに移行するのを受けて、米軍部隊を帰国させることを開始した…。米国およびその同盟国は、必要に応じて米国の国益を守るため、あらゆるレベルで再び戦闘を行う用意ができている。我々は急進的なイスラーム主義テロリストの支配地域、資金援助、支援、そして我が国の国境に侵入しようとするあらゆる手段を拒否し続けるだろう」と述べた。

VOA News, December 19, 2018

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国防総省のダナ・ホワイト報道官も声明を出し、「有志連合はダーイシュの支配地域を解放してきた。だが、ダーイシュに対する作戦は終わっていない」と述べた。

ホワイト報道官は「我々は協力者や同盟国とともに、どこでも作戦を実行し、ダーイシュを打ち負かすために行動し続ける」と付言、作戦継続期間については「部隊を守るため、そして作戦の安全を確保するため」として明言を避けた。

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『ワシントン・ポスト』(12月19日付)は、国防総省の高官の話しとして、ドナルド・トランプ大統領が18日、兼ねてからの自身の意向に沿って、シリア国内に撤退させている米軍部隊を即時完全撤退させる決定を下し、同国北東部で連携してきたパートナー(人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体である北・東シリア自治局)にその旨通知したと伝えた。

同紙によると、この決定は、トランプ大統領と、シリア北東部ユーフラテス川以東地域への侵攻作戦の準備を進めるトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が先週行った電話会談を受けたものだという。

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ロイター通信(12月19日付)も米政府高官の話として、トランプ政権が24時間以内にシリア国内に派遣していた国務省職員の引き上げを行うと伝えた。

また同通信社によると、米軍のシリアからの撤退は、ダーイシュ(イスラーム国)に対する「テロとの戦い」の最終段階を完了するためのもので、60~100日の日程で行われる見込みだという。

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なお、アナトリア通信によると、米軍はシリア国内に2つの航空基地と10の基地を配置、2000人の兵士を展開させている。

al-Durar al-Shamiya, December 19, 2018

AFP, December 19, 2018、ANHA, December 19, 2018、AP, December 19, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 19, 2018、al-Hayat, December 20, 2018、Reuters, December 19, 2018、SANA, December 19, 2018、UPI, December 19, 2018、VOA News, December 19, 2018、The Washington Post, December 19, 2018などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから240人、ヨルダンから598人の難民が帰国、避難民249人が帰宅(2018年12月19日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(12月19日付)を公開し、12月18日に難民838人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは240人(うち女性72人、子供122人)、ヨルダンから帰国したのは598人(うち女性179人、子供305人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は69,068人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者31,586人(ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者37,482人(ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日に帰国した難民の数は 298,348人(うち女性89,528人、子供152,056人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,664,415人(うち女性1,999,325人、子供3,398,852人)。

一方、国内避難民249人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは35人(うち女性15人、子供11人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダイル・ザウル県、ダマスカス郊外県に帰宅したのは214人(うち女性71人、子供105人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2018年1月以降に帰宅した国内避難民の数は179,493人(うち女性55,236人、子供88,931人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,261,855人(うち女性380,234人、子供641,314人)となった。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を8件(イドリブ県1件、ラタキア県4件、アレッポ県1件、不明2)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームも3件の停戦違反(ハマー県1件、アレッポ県2件)を確認した。

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 19, 2018をもとに作成。

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米主導の有志連合は12月9日~12月15日までの7日間でシリア領内で208回の爆撃を実施(2018年12月19日)

米中央軍(CENTCOM)は、12月9日~12月15日の7日間でのシリア、イラク両国における有志連合の爆撃の戦果をHPで発表した。

12月9日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し26回の爆撃を実施、このうちシリア領内での爆撃は26回で、ハジーン市近郊に対して実施された。

12月10日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し29回の爆撃を実施、このうちシリア領内での爆撃は29回で、ハジーン市近郊に対して実施された。

12月11日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し21回の爆撃を実施、このうちシリア領内での爆撃は21回で、ハジーン市近郊に対して実施された。

12月12日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し26回の爆撃を実施、このうちシリア領内での爆撃は26回で、ハジーン市近郊(25回)、ダイル・ザウル市近郊(1回)に対して実施された。

12月13日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し32回の爆撃を実施、このうちシリア領内での爆撃は32回で、ハジーン市近郊に対して実施された。

12月14日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し27回の爆撃を実施、このうちシリア領内での爆撃は27回で、ハジーン市近郊に対して実施された。

12月15日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し47回の爆撃を実施、このうちシリア領内での爆撃は47回で、ハジーン市近郊に対して実施された。

CENTCOM, December 19, 2018をもとに作成。

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