ダルアー県でアサド政権打倒を求める落書き相次ぐ(2018年12月21日)

ダルアー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月24日付)によると、ヤードゥーダ村にある学校の壁に、アサド政権の打倒と、大統領以下政権幹部の退任を求める落書きが書かれているのが見つかった。

同サイトによると、シリア軍・ムハーバラートによる兵役忌避者の拘束に対する住民の不満が高まるなかで、落書きは県内の他の市町村などでも散見されているという。

al-Durar al-Shamiya, December 24, 2018

AFP, December 24, 2018、ANHA, December 24, 2018、AP, December 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 24, 2018、al-Hayat, December 25, 2018、Reuters, December 24, 2018、SANA, December 24, 2018、UPI, December 24, 2018などをもとに作成。

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バズフィード・ニュース:革命特殊任務軍はヒムス県南東部タンフ国境通行所の基地からの米軍撤退に懸念を表明(2018年12月21日)

バズフィード・ニュース(12月21日付)は、ヒムス県南東部のタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)で活動する革命特殊任務軍の司令官の一人ムハンナド・タッラーア氏の話として、「米軍は同通行所の基地から退去するだろう」と述べたと伝えた(https://www.buzzfeednews.com/article/mikegiglio/mattis-tanf-base-syria-closure)。

タッラーア氏はまた「有志連合がタンフ基地や55キロ地帯から撤退すれば、この地域の自由シリア軍諸派はシリア軍や「イランの民兵」との直接対決に曝されることになる」と付言したという。

al-Durar al-Shamiya, December 21, 2018

AFP, December 21, 2018、ANHA, December 21, 2018、AP, December 21, 2018、BuzzFeed News, December 21, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 21, 2018、al-Hayat, December 22, 2018、Reuters, December 21, 2018、SANA, December 21, 2018、UPI, December 21, 2018などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領はシリア北東部ユーフラテス川以東地域からの米軍撤退が完了するまで侵攻作戦開始を延期(2018年12月21日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、シリア北東部ユーフラテス川以東地域に侵攻作戦を延期すると突如発表した。

エルドアン大統領は「我々は先週、作戦を開始するとの決定を下し、世論にそのことを発表した。しかし、ドナルド・トランプ米大統領との電話会談や、外交・治安協議、米国側の最近の発言を受けて、この作戦を短期間延期することを決定した…。ユーフラテス川以東地域での作戦は、米国のシリア撤退計画の結果を見るまで延期する」と述べた。

エルドアン大統領はまた「この延期は作戦の無期限延期ではない…。米国がシリア北部から撤退を完了するのに1ヶ月もあれば充分だろう。そのうえで、我々は自分自身の判断で行動し、作戦を開始する権利を有することになる…。また米国撤退中も、我々はダーイシュ(イスラーム国)とPYD(民主統一党)・PKK(クルディスタン労働者党)の中立化に向けて行動することになる」と付言した。

TRT(12月21日付)が伝えた。

al-Durar al-Shamiya, December 21, 2018

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トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は、ドナルド・トランプ米政権がシリアから地上部隊の撤退開始を発表したことに関して、マルタで記者団に「我々は、米国のシリアからの撤退決定を歓迎する。我々は(米軍の)撤退について米政府と調整する必要がある」と述べた。

AFP, December 21, 2018、ANHA, December 21, 2018、AP, December 21, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 21, 2018、al-Hayat, December 22, 2018、Reuters, December 21, 2018、SANA, December 21, 2018、TRT, December 21, 2018、UPI, December 21, 2018などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍報道官「米軍がシリアから撤退したら、シリア民主軍はシリア国旗を掲揚する」(2018年12月21日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のジーハーン・アフマド報道官は、シリア北東部から米軍地上部隊が撤退した場合、シリア民主軍はシリア国旗を掲揚することを躊躇しないと述べた。

アフマド報道官は「シリア民主軍はマンビジュ市(アレッポ県)でのシリア国旗掲揚に反対しない…。我々はシリア政府との間に何の問題もない。これまで数度にわたり、シリア民主評議会を代表する交渉団がシリア政府の代表と会談してきた」と述べた。

アフマド報道官はまた「我々はシリアの一部で、分離の唱導者ではない。だが、我々は自由なシリアのもとで、我々自身の問題に対処するための自治局について合意したい…。とにかく、それが実現すれば我々は政府に反対はしない。分権的なシリアのもとで、民主主義に至ることで、我々の利益が望み通りに実現することになるからだ。つまり、我々は分離国家、分裂などを望んでいない。我々は我々の支配地域の自治を実現したいだけで、どの旗のもとにいようと問題ではない」と付言した。

そのうえで、「我々が今行っている取り組みとは、地域を守り、脅威を排除することだ」と締めくくった。

スプートニク・ニュース(12月21日付)が伝えた。

AFP, December 21, 2018、ANHA, December 21, 2018、AP, December 21, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 21, 2018、al-Hayat, December 22, 2018、Reuters, December 21, 2018、SANA, December 21, 2018、Sputnik News, December 21, 2018、UPI, December 21, 2018などをもとに作成。

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トルコ占領下のアレッポ県北部でシリア北東部ユーフラテス川以東地域へのトルコの侵攻作戦を支持するデモ(2018年12月21日)

アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月21日付)によると、トルコの占領下にあるバザーア村、シャイフ・ハディード(シーヤ)町などで、トルコが準備を進めているシリア北東部ユーフラテス川以東地域への侵攻作戦を支持するデモが行われ、数十人が参加し、トルコ国旗や「シリア革命旗」(委任統治領フランスの国旗)を掲げ、「我々のくにを我々に取り戻してくれ」などと連呼、人民防衛隊(YPG)の排除を訴えた。

al-Durar al-Shamiya, December 21, 2018

AFP, December 21, 2018、ANHA, December 21, 2018、AP, December 21, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 21, 2018、al-Hayat, December 22, 2018、Reuters, December 21, 2018、SANA, December 21, 2018、UPI, December 21, 2018などをもとに作成。

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イラク匿名治安筋「シリアから撤退する米軍地上部隊は、アルビールでペシュメルガ、YPG主体のシリア民主軍と合同作戦センターを設置する見込み」(2018年12月21日)

バグダード・ヤウム(12月21日付)は、イラクの匿名治安筋の話として、シリア各所に展開している米軍地上部隊が撤退後はアルビール県内の軍事基地に駐留する見込みだと伝えた。

同消息筋によると、この軍事基地を拠点に、米軍は、イラクのクルディスタン地域の武装部隊であるペシュメルガ、人民防衛隊(YPG)を主体とするシリア民主軍と、シリア・イラク国境地帯で活動を続けるための合同作戦センターを設置することが話し合われているという。

また、米国は今後数ヶ月間、ペシュメルガやシリア民主軍の能力を見極め、彼らが独力でユーフラテス川以東地域を防衛できるか否か、支援が必要か否かを判断する予定だという。

AFP, December 21, 2018、ANHA, December 21, 2018、AP, December 21, 2018、Baghdad al-Yawm al-Ikhbariya, December 21, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 21, 2018、al-Hayat, December 22, 2018、Reuters, December 21, 2018、SANA, December 21, 2018、UPI, December 21, 2018などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会「トルコがシリア北部に侵攻すれば、収監中のダーイシュ・メンバーを拘束し続けられないかもしれない」(2018年12月21日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会のリヤード・ダッラール共同議長とイルハーム・アフマド執行委員会共同議長は、フランス政府関係者との会談のために訪問したパリで記者会見を行った。

訪問は、トルコが準備を進めているシリア北東部ユーフラテス川以東地域への侵攻作戦への対応を協議するためで、ダッラール共同議長はトルコが侵攻すれば、その支援を受ける過激派が勢力を拡大することにつながると危機感を示す一報、「フランスにこれまで以上の役割をシリアで果たして欲しい」と訴えた。

アフマド執行委員会共同議長は、フランスに対してシリア北東部に飛行禁止空域を設定し、トルコの侵攻を抑止するよう呼びかけた。

アフマド執行委員会共同議長はまた、トルコの侵攻によって「シリア北部情勢が掌握できなくなれば、シリア民主軍は収監中のダーイシュ(イスラーム国)のメンバーを拘束し続けることができなくなるかもしれない」と述べた。

なお、エリゼ宮殿でのフランス政府関係者との会談において、フランス側は、シリア民主軍を引き続き支援することを確認したという。

ロイター通信(12月21日付)、ANHA(12月21日付)などが伝えた。

ANHA, December 21, 2018

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トルコ占領下のアフリーン市(アレッポ県)にあるスルターン・ムハンマド・ファーティフ旅団の本部で爆弾が爆発(2018年12月21日)

アレッポ県では、ANHA(12月21日付)によると、トルコの占領下にあるアフリーン市内のマアッラータ村に向かう街道沿いにあるスルターン・ムハンマド・ファーティフ旅団の本部で爆弾が爆発した。

また「アフリーン解放軍団」を名のる武装勢力が声明を出し、18日にシャッラー村とクーバラ村の間に位置するトルコ軍の拠点を攻撃し、兵士1人を殺害し、6人を負傷させたと発表した。

ANHA, December 21, 2018

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ダーイシュは悪天候に乗じてダイル・ザウル県南東部の複数拠点を奪還(2018年12月21日)

ダイル・ザウル県では、ANHA(12月21日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)が悪天候に乗じて、ハジーン市近郊のシャフア村、スーサ町に侵攻し、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と激しく交戦した。

ドゥラル・シャーミーヤ(12月21日付)によると、この戦闘で、ダーイシュはハジーン市近郊のアブー・ハーティル村一帯の複数拠点を奪還した。

al-Durar al-Shamiya, December 21, 2018

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シリア軍はハマー県、イドリブ県の反体制武装集団を砲撃(2018年12月21日)

ハマー県では、SANA(12月21日付)によると、シリア軍がズィヤーラ町およびその一帯でトルキスタン・イスラーム党に対して砲撃を行った。

ドゥラル・シャーミーヤ(12月21日付)によると、シリア軍はラターミナ町を砲撃、同地では金曜日午後の集団礼拝が中止されたという。

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イドリブ県では、SANA(12月21日付)によると、シリア軍がフワイン村、スカイク村、ザルズール村、ファルジャ村、サハール村、ジャルジャナーズ町およびその一帯の反体制武装集団に対して砲撃を加えた。

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アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月22日付)が複数の活動家の話として伝えたによると、アレッポ市内各所で軍事治安局が兵役を忌避する若者8人を拘束した。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから317人、ヨルダンから696人の難民が帰国、避難民514人が帰宅(2018年12月21日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(12月21日付)を公開し、12月20日に難民1,013人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは317人(うち女性95人、子供162人)、ヨルダンから帰国したのは696人(うち女性209人、子供355人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は70,790人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者32,115人(ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者38,675人(ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日に帰国した難民の数は 300,070人(うち女性90,044人、子供152,934人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,664,415人(うち女性1,999,325人、子供3,398,852人)。

一方、国内避難民514人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは33人(うち女性9人、子供14人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダイル・ザウル県、ダマスカス郊外県に帰宅したのは223人(うち女性76人、子供98人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは258人(うち女性88人、子供93人)だった。

これにより、2018年1月以降に帰宅した国内避難民の数は180,252人(うち女性55,493人、子供89,233人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,262,614人(うち女性380,491人、子供641,616人)となった。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を25件(ハマー県9件、ラタキア県10件、アレッポ県6件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームも10件の停戦違反(イドリブ県2件、ハマー県1件、アレッポ県2件、不明5件)を確認した。

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 21, 2018をもとに作成。

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