ローマ法王フランシスコ1世は、国外に逃れたシリア難民が平和に国に戻れるようにするため、国際社会に不断の取り組みを呼びかける(2018年12月24日)

ローマ法王フランシスコ1世は24日夜、ヴァチカンのサン・ピエトロ大聖堂でクリスマス・イブのミサを司式した。

法王は説教でシリア情勢についても言及、国外に逃れたシリア難民が平和に国に戻れるようにするため、国際社会に不断の取り組みを行うよう呼びかけた。

AFP(12月26日付)など伝えた。

al-Durar al-Shamiya, December 26, 2018

AFP, December 26, 2018、ANHA, December 26, 2018、AP, December 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 26, 2018、al-Hayat, December 27, 2018、Reuters, December 26, 2018、SANA, December 26, 2018、UPI, December 26, 2018などをもとに作成。

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マクガーク大統領特使もマティス米国防長官に続いて駐留シリア米軍撤退決定を受けるかたちで辞任(2018年12月24日)

米国務省は、ブレット・マクガーク米大統領特使(有志連合調整担当)が12月31日付で辞任すると発表した。

マクガーク特使は2015年にバラク・オバマ前大統領によって任命されていたが、ドナルド・トランプ米大統領がシリアからの駐留部隊の撤退を決定(19日)する直前、ダーイシュ(イスラーム国)に対する「テロとの戦い」という「ミッションが完了したなどと誰も発表していない」と述べていた。

なお、トランプ米大統領がシリアからの駐留部隊の撤退を決定して以降、辞任を表明したのは、ジェームズ・マティス国防長官(20日に辞任表明)に続いて2人目。

AFP, December 24, 2018、ANHA, December 24, 2018、AP, December 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 24, 2018、al-Hayat, December 25, 2018、Reuters, December 24, 2018、SANA, December 24, 2018、UPI, December 24, 2018などをもとに作成。

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ヨルダン国王アブドゥッラー2世「シリアとの関係はかつてのようになるだろう」(2018年12月24日)

ヨルダン国王アブドゥッラー2世は、ヨルダンの記者団と懇談し、そのなかで「シリアの情勢は改善している、我々はシリアの盛運を願っている」としたうえで、「シリアとの関係はかつてのようになるだろう…。(シリアとの)業務もかつてのようになるだろう」と述べ、外交関係を修復する意向を示した。

アナトリア通信(12月24日付)が伝えた。

AFP, December 24, 2018、Anadolu Ajansı, December 24, 2018、ANHA, December 24, 2018、AP, December 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 24, 2018、al-Hayat, December 25, 2018、Reuters, December 24, 2018、SANA, December 24, 2018、UPI, December 24, 2018などをもとに作成。

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ロシアのラヴロフ外務大臣「トルコ軍はシリア政府の合意のうえでイドリブ県に駐留している」(2018年12月24日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、スプートニク・ニュース(12月24日付)に対し、トルコ軍がシリア政府との合意の上にイドリブ県に監視所を設置するなどして駐留していると述べた。

ラブロフ外務大臣は「イドリブ県をめぐりロシアとトルコは合意に至り、12月17日にロシアのソチで基本合意書(MoU)として署名された。これは、アスタナ会議の枠組みに沿って、シリア領内に緊張緩和地帯し、トルコの監視所を設置することなどを定めたこれまでの決定を継続するものだ」としたうえで、「シリア領内の緊張緩和地帯におけるトルコ軍の駐留は、シリア政府との連携のもとに行われており、シリア政府はソチのMoUを歓迎している…。アスタナ会議の保障国の一つイランもMoUを支持している」と述べた。

ロシアのラブロフ外務大臣とトルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は12月17日、イドリブ県での非武装地帯設置にかかる合意を継続することを定めてMoUに署名していた。

AFP, December 24, 2018、ANHA, December 24, 2018、AP, December 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 24, 2018、al-Hayat, December 25, 2018、Reuters, December 24, 2018、SANA, December 24, 2018、Sputnik News, December 24, 2018、UPI, December 24, 2018などをもとに作成。

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トルコのソイル内務大臣「29万1,790人のシリア難民がトルコから既に帰国した」(2018年12月24日)

トルコのシュレイマン・ソイル内務大臣は、エディルネ県での演説で、トルコで暮らすシリア難民約30万人がすでに帰国したと述べた。

ソイル内務大臣は「二つの作戦(「ユーフラテスの盾」作戦と「オリーブの枝」作戦)開始以降に帰国したシリアの同胞の数は29万1,790人になる」と述べた。

AFP, December 24, 2018、ANHA, December 24, 2018、AP, December 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 24, 2018、al-Hayat, December 25, 2018、Reuters, December 24, 2018、SANA, December 24, 2018、UPI, December 24, 2018などをもとに作成。

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トランプ米大統領「サウジアラビアが米国に代わってシリア再建に必要な資金を支払う」(2018年12月24日)

ドナルド・トランプ米大統領はツイッターのアカウント(https://twitter.com/realDonaldTrump/)で「サウジアラビアは今、シリアを再建するのに必要な資金を支払うことに合意してくれた。見たか? 5,000マイルも離れた米国のような超大国ではなく、非常に裕福な国々が隣国の再建を助けるのは素敵じゃないか。ありがとう、サウジ!」と綴った。

https://twitter.com/realDonaldTrump/status/1077253411358326785

AFP, December 24, 2018、ANHA, December 24, 2018、AP, December 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 24, 2018、al-Hayat, December 25, 2018、Reuters, December 24, 2018、SANA, December 24, 2018、UPI, December 24, 2018などをもとに作成。

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トランプ米大統領がトルコのエルドアン大統領と電話会談し「ゆっくりと、そして高度に調整しながらシリアから米軍を撤退させることを議論」(2018年12月24日)

ドナルド・トランプ米大統領はトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領と電話会談を行い、シリアに駐留する米軍の撤退などについて意見を交わした。

トルコ大統領府の発表によると、会談では、両国の軍・外交当局者などの連携を確保し、シリアでの(米軍の)撤退によって生じ得る「権力の空白」を回避することが合意されたという。

トランプ大統領はこの電話会談を受けて、ツイッターのアカウント(https://twitter.com/realDonaldTrump/)で「エルドアン大統領と長くて生産的な電話を行った。我々はダーイシュ(イスラーム国)、シリアでの我々の相互関与、そしてゆっくりと、そして高度に調整しながら同地からの米軍を撤退させることを議論した」と綴った。

また別の書き込みでは「トルコのエルドアン大統領は、シリアにいるダーイシュの残党を根絶すると非常に強い調子で伝えてくれた」とも綴った。

https://twitter.com/realDonaldTrump/status/1076884984873607169

 

https://twitter.com/realDonaldTrump/status/1077064829825966081

AFP(12月23日付)などが伝えた。

AFP, December 24, 2018、ANHA, December 24, 2018、AP, December 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 24, 2018、al-Hayat, December 25, 2018、Reuters, December 24, 2018、SANA, December 24, 2018、UPI, December 24, 2018などをもとに作成。

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シリア駐留米軍撤退の撤退にかかる大統領令が署名される(2018年12月24日)

CNN(12月23日付)、AFP(12月23日付)などが、米軍高官の話として伝えたところによると、ドナルド・トランプ米大統領がシリアからの駐留部隊を撤退させるとした大統領令が署名された。

AFP, December 24, 2018、ANHA, December 24, 2018、AP, December 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 24, 2018、al-Hayat, December 25, 2018、Reuters, December 24, 2018、SANA, December 24, 2018、UPI, December 24, 2018などをもとに作成。

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トランプ米大統領はイラクにシリア駐留米軍の受け入れを要請(2018年12月24日)

スカイ・ニュース・アラビック(12月24日付)は、複数の政治消息筋の話として、米国が、19日にドナルド・トランプ米大統領が撤退を決定したシリア駐留米軍部隊撤退のイラクへの受け入れを要請したと伝えた。

同チャンネルによると、この要請は、マイク・ポンペオ国務長官とイラクのバルハム・サーリフ大統領、アーディル・アブドゥルマフディー首相との電話会談で行われたという。

AFP, December 24, 2018、ANHA, December 24, 2018、AP, December 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 24, 2018、al-Hayat, December 25, 2018、Reuters, December 24, 2018、SANA, December 24, 2018、Sky News Arabic, December 24, 2018、UPI, December 24, 2018などをもとに作成。

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トルコのチャヴシュオール外務大臣「イスラエルのネタニヤフ首相には子供を虐殺するというPKKと同じ特徴がある」(2018年12月24日)

トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は、訪問先のチュニジアでハミース・ジャフイナーウィー外務大臣との会談後の共同記者会見で、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相を「子供を虐殺するというPKK(クルディスタン労働者党)と同じ特徴がある」と批判した。

チャヴシュオール外務大臣はまた、ネタニヤフ首相がPKKに共感を示していることの背景に、「そうすることでシリアを分割しようとしていたからだ」と断じた。

そのうえで「彼らの計画が失敗したとたん、(ネタニヤフ首相は)恨み始めた。彼が最近になって、「クルド同胞」という言葉を用いて、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領を攻撃しているのを見るが良い」と付言した。

アナトリア通信(12月24日付)が伝えた。

なお、トルコとイスラエルは、エルドアン大統領がツイッターでイスラエルを「テロ国家」などと批判する一方、ネタニヤフ首相も「北キプロスを占領し、トルコ国内のクルドの村々で女性や子供を虐殺している」などと反論し、対立を深めていた。

AFP, December 24, 2018、Anadolu Ajansı, December 24, 2018、ANHA, December 24, 2018、AP, December 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 24, 2018、al-Hayat, December 25, 2018、Reuters, December 24, 2018、SANA, December 24, 2018、UPI, December 24, 2018などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はダーイシュ支配地域を脱出した避難民150世帯以上を「拘束」(2018年12月24日)

ダイル・ザウル県では、ユーフラテス・ポスト(12月24日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が過去数日間で県南東部のダーイシュ(イスラーム国)支配地域を脱出した避難民150世帯以上を保護した。

避難民はほとんどが女性と子供で、同サイトによると、シリア民主軍支配地域に入る前に彼らを「拘束」したという。

AFP, December 24, 2018、ANHA, December 24, 2018、AP, December 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 24, 2018、Euphrates Post, December 24, 2018、al-Hayat, December 25, 2018、Reuters, December 24, 2018、SANA, December 24, 2018、UPI, December 24, 2018などをもとに作成。

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トルコ占領下のアフリーン市(アレッポ県)で大きな爆発発生(2018年12月24日)

アレッポ県では、ANHA(12月24日付)によると、トルコの占領下にあるアフリーン市のマフムーディーヤ地区にある旧税関局ビル近くで大きな爆発が発生した。

AFP, December 24, 2018、ANHA, December 24, 2018、AP, December 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 24, 2018、al-Hayat, December 25, 2018、Reuters, December 24, 2018、SANA, December 24, 2018、UPI, December 24, 2018などをもとに作成。

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トルコ軍がシリア国境地帯に増派、トルコの支援を受けるハムザ師団もマンビジュ市(アレッポ県)一帯に展開(2018年12月24日)

アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月24日付)によると、トルコの支援を受けるハムザ師団の戦闘員が、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の支配下にあるマンビジュ市一帯地域に配備された。

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アナトリア通信(12月24日付)などによると、ドナルド・トランプ米政権によるシリアからの部隊撤退決定を受けるかたちで、トルコ軍部隊がキリス県のエルベイリ村に近い国境地帯に増派された。

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一方、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するマンビジュ軍事評議会の広報センターによると、トルコの支援を受ける反体制武装集団(いわゆる「ユーフラテスの盾」作戦司令室)がアレッポ県マンビジュ市北のサージュール川沿いのフワンジー村、アラブ・ハサン村にあるマンビジュ軍事評議会の拠点を砲撃、大トゥーハール村などで戦闘となった。

ANHA(12月24日付)が伝えた。

AFP, December 24, 2018、ANHA, December 24, 2018、AP, December 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 24, 2018、al-Hayat, December 25, 2018、Reuters, December 24, 2018、SANA, December 24, 2018、UPI, December 24, 2018などをもとに作成。

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シリア軍と反体制武装集団がイドリブ県、ハマー県で交戦(2018年12月24日)

イドリブ県では、SANA(12月24日付)によると、反体制武装集団がスカイク村、タマーニア町、フワイン村一帯に潜入、シリア軍がこれを撃退した。

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ハマー県では、SANA(12月24日付)によると、反体制武装集団がラハーヤー村、バッザーム丘、ダフラ・アーリヤ一帯に潜入、シリア軍がこれを撃退した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(12月24日付)によると、シリア軍がムーリク市を砲撃し、女児3人を含む住民3人が負傷した。

AFP, December 24, 2018、ANHA, December 24, 2018、AP, December 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 24, 2018、al-Hayat, December 25, 2018、Reuters, December 24, 2018、SANA, December 24, 2018、UPI, December 24, 2018などをもとに作成。

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ダマスカス郊外県からイドリブ県に退去した避難民はシャーム軍団などによる住居賃貸料支払い決定に抗議(2018年12月24日)

イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月24日付)によると、ダマスカス郊外県ダーライヤー市から、フーア市に移住した住民数十人が、住居の賃貸料の支払いを定めたシャーム軍団の決定に抗議し、街頭デモを行った。

同様の決定は、シャーム解放機構、シャーム自由人イスラーム運動も数日前に行っており、その際も抗議デモが発生していた。

フーア市はカフラヤー町とともに、シリア政府を支持する住民(シーア派)が留まっていたが、今年半ばに住民交換によって全員が退去、同地を包囲していたシャーム解放機構などの反体制武装集団の支配下に入り、ダマスカス郊外県から退去していた戦闘員とその家族の居住地となっていた。

al-Durar al-Shamiya, December 24, 2018

AFP, December 24, 2018、ANHA, December 24, 2018、AP, December 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 24, 2018、al-Hayat, December 25, 2018、Reuters, December 24, 2018、SANA, December 24, 2018、UPI, December 24, 2018などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから319人、ヨルダンから794人の難民が帰国、避難民256人が帰宅(2018年12月24日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(12月24日付)を公開し、12月23日に難民1,113人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは319人(うち女性95人、子供162人)、ヨルダンから帰国したのは794人(うち女性238人、子供405人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は74,094人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者33,118人(ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者40,976人(ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日に帰国した難民の数は 303,374人(うち女性91,034人、子供154,618人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,664,415人(うち女性1,999,325人、子供3,398,852人)。

一方、国内避難民256人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは30人(うち女性10人、子供11人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダイル・ザウル県、ダマスカス郊外県に帰宅したのは226人(うち女性77人、子供103人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2018年1月以降に帰宅した国内避難民の数は181,939人(うち女性56,095人、子供89,776人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,264,301人(うち女性381,093人、子供642,159人)となった。

SANA, December 24, 2018

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を16件(イドリブ県2件、ハマー県5件、ラタキア県7件、アレッポ県2件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームも22件の停戦違反(イドリブ県4件、ハマー県20件、ラタキア県1件)を確認した。

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 24, 2018、SANA, December 24, 2018をもとに作成。

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