トルコのアカル国防大臣「ロシアのプーチン大統領がイドリブ県の情勢について合意に達したことで、シリアでは新たな人道的な惨事は起きていない」(2019年1月1日)

トルコのフルシ・アカル国防大臣は、スライマーン・シャーの棺が移設されているアレッポ県のアシマ村を視察、同地に駐留しているトルコ軍部隊に対して、「トルコ軍はダーイシュ(イスラーム国)との戦いに対して責任を負っている…。今後も効率的にこの任務に専念する」と述べた。

アカル国防大臣はまた、「レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領とロシアのヴラジミール・プーチン大統領がイドリブ県の情勢について合意に達したことで、シリアでは新たな人道的な惨事は起きていない」と述べた。

一方、人民防衛隊(YPG)に関しては「トルコの安全保障や安定を脅かすテロの回廊がシリア北部に作られることを許さない…。我々は近隣諸国の領土統一を尊重する。シリアとイラクで我々が行っている軍事作戦は選択の余地があるものではなく、この地域で活動するテロ組織を根絶するためひ不可欠なのだ」と述べた。

『ハヤート』(1月2日付)などが伝えた。

al-Hayat, January 2, 2019

AFP, January 1, 2019、ANHA, January 1, 2019、AP, January 1, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 1, 2019、al-Hayat, January 1, 2019、Reuters, January 1, 2019、SANA, January 1, 2019、UPI, January 1, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トランプ米大統領はシリア駐留米軍の撤退期間を4ヶ月に延長することに同意(2018年12月31日)

『ニューヨーク・タイムズ』(12月31日)は、複数の消息筋の話として、12月28日にシリア駐留芸文の撤退を発表したドナルド・トランプ米大統領が、撤退期間を4ヶ月に延長することに同意したと伝えた。

同紙によると、トランプ大統領は12月26日のイラクへの電撃訪問に、有志連合司令官を務めるポール・ラカメラ中佐と極秘会談し、駐留米軍の撤退について意見を交わし、当初即時撤退としていた考えを改めたという。

AFP, January 1, 2019、ANHA, January 1, 2019、AP, January 1, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 1, 2019、al-Hayat, January 1, 2019、The New York Times, December 31, 2018、Reuters, January 1, 2019、SANA, January 1, 2019、UPI, January 1, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

エジプトとUAEの治安機関が北・東シリア自治局支配下のマンビジュ市で活動か?(2018年12月31日)

トルコ日刊紙『イェニ・シャファク』(12月31日付)は、アレッポ県マンビジュ市内にエジプトの治安機関のチームが活動しており、アブドゥルファッターフ・スィースィー政権指導部と何度も連絡を重ねていると伝えた。

同紙はまた、UAEの治安機関のエジプトのチームに同行し、人民防衛隊(YPG)と連携して活動を行っていると付言した。

AFP, December 31, 2018、ANHA, December 31, 2018、AP, December 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 31, 2018、al-Hayat, January 1, 2019、Reuters, December 31, 2018、SANA, December 31, 2018、UPI, December 31, 2018、Yeni Safak, December 31, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラク軍戦闘機がシリア領内のダーイシュ拠点(ダイル・ザウル県スーサ町)を越境爆撃(2018年12月31日)

イラク軍合同司令部は声明を出し、イラク空軍のF-16戦闘機複数機が、シリア領内のダイル・ザウル県南東部のスーサ町一帯を爆撃したと発表した。

声明によると、爆撃によって、ダーイシュ(イスラーム国)が会合場所として使用していた2階建ての建物1棟を破壊したという。

爆撃時に、この建物では、ダーイシュの幹部約30人が会合を行っていたという。

AFP, December 31, 2018、ANHA, December 31, 2018、AP, December 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 31, 2018、al-Hayat, January 1, 2019、Reuters, December 31, 2018、SANA, December 31, 2018、UPI, December 31, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコのNGO組織IHHはイドリブ県内の避難民キャンプを救援するためのキャンペーンを開始(2018年12月31日)

トルコのNGO組織IHH(人道支援基金)は、寒波や豪雨の被害を受けたイドリブ県内の避難民キャンプを救援するためのキャンペーンを開始した。

ドゥラル・シャーミーヤ(12月31日付)によると、キャンペーンはファーティフ協会との協力のもとに行われ、1,200人が参加、バーブ・ハワー国境通行所からイドリブ県内に入り、食糧物資、毛布、防寒具などを搬入した。

al-Durar al-Shamiya, December 31, 2018
al-Durar al-Shamiya, December 31, 2018
al-Durar al-Shamiya, December 31, 2018al-Durar al-Shamiya, December 31, 2018

AFP, December 31, 2018、ANHA, December 31, 2018、AP, December 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 31, 2018、al-Hayat, January 1, 2019、Reuters, December 31, 2018、SANA, December 31, 2018、UPI, December 31, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

クウェートのジャールッラー外務副大臣「ダマスカスの大使館業務は、アラブ連盟の決定なしには再開しない」(2018年12月31日)

クウェートのハーリド・ジャールッラー外務副大臣は、シリアの首都ダマスカスでの大使館再開に関して、ジャズィーラ・チェンネル(12月31日付)に対し、「ダマスカスの大使館業務は、アラブ連盟の決定なしには再開しない」と述べた。

AFP, December 31, 2018、Aljazeera.net, December 31, 2018、ANHA, December 31, 2018、AP, December 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 31, 2018、al-Hayat, January 1, 2019、Reuters, December 31, 2018、SANA, December 31, 2018、UPI, December 31, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコの実質占領下にあるアレッポ県北部のスーラーン・アアザーズ待ちで国民軍治安部隊の検問所が攻撃を受ける(2018年12月31日)

アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月31日付)によると、トルコの実質占領下にある北部のスーラーン・アアザーズ町で、トルコの庇護を受ける国民軍の総合治安部隊と警察部隊(いわゆる「自由警察」の検問所が何者かの襲撃を受け、隊員3人が死亡、4人が負傷した。

al-Durar al-Shamiya, December 31, 2018

また、バーブ市とラーイー村を結ぶ街道で、トルコの支援を受けるシャーム軍団のアブー・ハサン司令官が乗った車に仕掛けられていた爆弾が爆発した。

アブー・ハサン氏は車外にいて無事だった。


一方、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するマンビジュ軍事評議会の広報センターによると、トルコの支援を受ける反体制武装集団がサージュール川沿いのアラブ・ハサン村にあるマンビジュ軍事評議会の拠点を攻撃した。

ANHA(12月31日付)が伝えた。

このほか、ドゥラル・シャーミーヤ(12月31日付)によると、トルコ軍がユーフラテス川以東地域への侵攻作戦を準備するなか、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属する革命家軍のメンバー3人が離反し、マンビジュ市北のサージュール川沿いに位置するアラブ・ハサン村戦線の防衛にあたる国民軍に投降した。

AFP, December 31, 2018、ANHA, December 31, 2018、AP, December 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 31, 2018、al-Hayat, January 1, 2019、Reuters, December 31, 2018、SANA, December 31, 2018、UPI, December 31, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

YPG主体のシリア民主軍はダーイシュとの戦闘の末ダイル・ザウル県南東部の2カ村を制圧(2018年12月31日)

ダイル・ザウル県では、ANHA(12月31日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がハジーン市南東に位置するカハーディー村、バクアーン村を攻撃、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が応戦した。

一方、ユーフラテス・ポスト(12月31日付)によると、シリア民主軍は、有志連合の航空支援を受けて、シャフア村一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦、同村近郊のアブー・ハサン村、キシュマ村を制圧した。

AFP, December 31, 2018、ANHA, December 31, 2018、AP, December 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 31, 2018、Euphrates Post, December 31, 2018、al-Hayat, January 1, 2019、Reuters, December 31, 2018、SANA, December 31, 2018、UPI, December 31, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

軍武装部隊総司令部は第103期予備役の召集を終了すると発表(2018年12月31日)

軍武装部隊総司令部は声明を出し、2010年11月21日に召集された第103期予備役、2010年9月21日に召集された予備役、および2010年5月22日以前に召集された予備役を2019年1月2日付で終了すると発表した。

総司令部はまた、2012年7月1日以前に予備役となった将兵の召集も行わないことを決定した旨発表した。

SANA(12月31日付)が伝えた。

AFP, December 31, 2018、ANHA, December 31, 2018、AP, December 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 31, 2018、al-Hayat, January 1, 2019、Reuters, December 31, 2018、SANA, December 31, 2018、UPI, December 31, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア軍が非武装地帯設置合意以降初めてイドリブ県を爆撃、ロシア国防省発表によるとシリア各地で48件の停戦違反(2018年12月31日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を48件(イドリブ県11件、ラタキア県21件、ハマー県7件、アレッポ県9件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームも15件の停戦違反(イドリブ県3件、ハマー県5件、ラタキア県5件、アレッポ県2件)を確認した。

**

イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月31日付)によると、ロシア軍戦闘機が30日夜、ズアイニーヤ村、マルアンド村、バクサルヤー村を爆撃、子供1人が負傷した。

シリア軍も県南部のハーッス村近郊の避難民キャンプを砲撃し、子供1人が死亡、女性など複数が負傷した。

シリア軍はまた、フバイト村、カフルナブル市、カフルサジュナ村に対しても砲撃を行った。

**

ハマー県では、SANA(12月31日付)によると、ラターミナ町一帯で活動を続ける反体制武装集団がムハルダ市を砲撃し、住民2人が負傷した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(12月31日付)によると、シリア軍ムーリク市を砲撃、市内のモスクが被弾し、住民1人が死亡した。

シリア軍はまた、ラターミナ町、カフルズィーター市、ズィヤーラ町、カルクール村、サルマーニーヤ村に対しても砲撃を行った。

AFP, December 31, 2018、ANHA, December 31, 2018、AP, December 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 31, 2018、al-Hayat, January 1, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, December 31, 2018、Reuters, December 31, 2018、SANA, December 31, 2018、UPI, December 31, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから398人、ヨルダンから896人の難民が帰国、避難民446人が帰宅(2018年12月31日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(12月31日付)を公開し、12月30日に難民1,294人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは398人(うち女性120人、子供203人)、ヨルダンから帰国したのは896人(うち女性269人、子供457人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は83,472人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者36,692人(ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者46,780人(ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 312,752人(うち女性93,848人、子供159,403人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,664,415人(うち女性1,999,325人、子供3,398,852人)。

一方、国内避難民446人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは19人(うち女性7人、子供10人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダイル・ザウル県、ダマスカス郊外県に帰宅したのは163人(うち女性56人、子供71人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは256人(うち女性108人、子供73人)だった。

これにより、2018年1月以降に帰宅した国内避難民の数は186,234人(うち女性57,561人、子供91,383人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,268,596人(うち女性382,559人、子供643,766人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 31, 2018をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.