UAEの商業用の貨物トラックの車列がシリア内戦勃発後初めてナスィーブ国境通行所を経由してシリアに入国(2018年12月23日)

『バヤーン』(12月23日付)は、UAEの商業用の貨物トラックの車列がシリア内戦勃発後初めてヨルダンを経由して、ダルアー県のナスィーブ国境通行所(ヨルダン側はジャービル国境通行所)からシリア国内に入国した。

入国した日付は明らかにされなかったが、車列はドバイ首長国のトラック3輌からなり、乾燥食品、チョコレートなどを積み、ドゥバイのジャバル・アリー港の自由貿易地区を出発、サウジアラビア、ヨルダンを経由して、シリアに入り、その後はレバノンに向かうという。

AFP, December 26, 2018、ANHA, December 26, 2018、AP, December 26, 2018、al-Bayan, December 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 26, 2018、al-Hayat, December 27, 2018、Reuters, December 26, 2018、SANA, December 26, 2018、UPI, December 26, 2018などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県南東部でYPG主体のシリア民主軍はダーイシュの兵站路を寸断(2018年12月26日)

ダイル・ザウル県では、ANNA(12月26日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、ダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、戦闘員100人以上を殺害、スーサ町、シャフア村、上バーグーズ村を結ぶ兵站路を寸断した。

AFP, December 26, 2018、ANHA, December 26, 2018、AP, December 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 26, 2018、al-Hayat, December 27, 2018、Reuters, December 26, 2018、SANA, December 26, 2018、UPI, December 26, 2018などをもとに作成。

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シリア軍はハマー県、ラタキア県でシャーム解放機構、「信者を煽れ」作戦司令室などと交戦(2018年12月26日)

ハマー県では、SANA(12月26日付)によると、シリア軍がタッル・フワーシュ村一帯にある反体制武装集団の拠点を砲撃した。

砲撃は、同地およびジャナービラ村でシャーム解放機構をはじめとする武装集団が停戦違反を行ったため。

シリア軍はまた、ハスラーヤー村、ラターミナ町、ラハーヤー村一帯でシャーム解放機構とイッザ大隊(イッザ軍)と交戦した。

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ラタキア県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月26日付)によると、新興のアル=カーイダ系組織のフッラース・ディーン機構が主導する「信者を煽れ」作戦司令室が、クルド山のナフシャッバー村、アイン・カンタラ村、ルワイサ村にあるシリア軍の拠点を攻撃し、兵士20人が死亡した。

AFP, December 26, 2018、ANHA, December 26, 2018、AP, December 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 26, 2018、al-Hayat, December 27, 2018、Reuters, December 26, 2018、SANA, December 26, 2018、UPI, December 26, 2018などをもとに作成。

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ロシア外務省報道官「米軍が駐留していた領土はシリア政府に返還されるべき」(2018年12月26日)

ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、19日にドナルド・トランプ米政権がシリアからの駐留米軍の撤退を発表したことに関して、記者会見で米国が駐留していた領土をシリア政府に返還すべきだと述べた。

AFP, December 26, 2018、ANHA, December 26, 2018、AP, December 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 26, 2018、al-Hayat, December 27, 2018、Reuters, December 26, 2018、SANA, December 26, 2018、UPI, December 26, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省はイスラエル軍の25日のシリア爆撃によりダマスカス、ベイルートを離陸しようとしていた民間機が脅かされたと非難(2018年12月26日)

ロシア国防省は、25日のイスラエル軍戦闘機によるレバノン領空への侵犯とシリア領への爆撃に関して声明を出し、「イスラエル空軍の挑発行為は民間機2機が直接脅かした」と発表した。

国防省は「レバノン領空から行われた攻撃は、ベイルートとダマスカスの空港を2機の航空機が離陸しようとしてた時に行われた。うち1機はダマスカスを、もう1機はベイルートを離陸したばかりだった…。2機はロシアの航空機ではない」としたうえで、「悲劇が起きないようシリア領空の防空システムの規制強化がなされた」と付言した。

ロシア外務省も声明を出し、イスラエル軍の爆撃を非難、シリアへの主権侵害と国連安保理諸決議(第1701号など)への違反に懸念を表明した。

Youtube, December 25, 2018

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一方、シリアの外務在外居住者省は国連事務総長と安保理議長に宛てて書簡を送り、25日のイスラエル軍戦闘機によるレバノン領空への侵犯とシリア領への爆撃について報告、両国の兵力引き離しを取り決めた国連安保理決議第350号(1974年)に違反し、シリアの危機と「テロとの戦い」を長引かせようとしていると非難した。

AFP, December 26, 2018、ANHA, December 26, 2018、AP, December 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 26, 2018、al-Hayat, December 27, 2018、Reuters, December 26, 2018、SANA, December 26, 2018、UPI, December 26, 2018などをもとに作成。

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『ニューズウィーク』、タイムズ・オブ・イスラエルは、イスラエル軍の25日のシリア爆撃がヒズブッラー高官を載せた航空機がイランに向けた離陸しようとしていたところを狙ったと伝える(2018年12月26日)

『ニューズウィーク』(12月26日付)は、25日にイスラエル軍戦闘機がレバノン領空を侵犯し、ダマスカス県西のマッザ航空基地などを爆撃した事件に関して、ヒズブッラーの高官複数が負傷したと伝えた。

この高官らは、爆撃時、マッザ航空基地を離陸し、イランに向かおうとしていた航空機内におり、負傷したという。

なお、爆撃の数分後にイランの航空機2機が同空港を離陸したという。

一方、タイムズ・オブ・イスラエル(12月26日付)も匿名筋の話として、ヒズブッラーの幹部を乗せたイランの航空機1機が離陸した数分後に爆撃が行われたと伝えた。

SANA, December 25, 2018

AFP, December 26, 2018、ANHA, December 26, 2018、AP, December 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 26, 2018、al-Hayat, December 27, 2018、Newsweek, December 26, 2018、Reuters, December 26, 2018、SANA, December 26, 2018、Times of Israel, December 26, 2018、UPI, December 26, 2018などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから1,134人、ヨルダンから866人の難民が帰国、避難民757人が帰宅(2018年12月26日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(12月26日付)を公開し、12月25日に難民2,000人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは1,134人(うち女性340人、子供579人)、ヨルダンから帰国したのは866人(うち女性260人、子供442人)。

SANA, December 26, 2018

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は76,948人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者34,599人(ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者42,349人(ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日に帰国した難民の数は 306,228人(うち女性91,980人、子供156,075人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,664,415人(うち女性1,999,325人、子供3,398,852人)。

一方、国内避難民757人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは36人(うち女性12人、子供15人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダイル・ザウル県、ダマスカス郊外県に帰宅したのは171人(うち女性47人、子供81人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは550人(うち女性183人、子供157人)だった。

これにより、2018年1月以降に帰宅した国内避難民の数は183,663人(うち女性56,651人、子供90,445人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,266,025人(うち女性381,649人、子供642,828人)となった。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を4件(ラタキア県2件、アレッポ県1件、イドリブ県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームも15件の停戦違反(アレッポ県1件、ラタキア県3件、イドリブ県4件、ハマー県7件)を確認した。

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 26, 2018、SANA, December 26, 2018をもとに作成。

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