ロシア・シリア両軍が激しい攻撃を続けるなか、反体制武装集団がハマー県北部のハマーミーヤート村、ジャビーン村、カルナーズ町一帯から撤退し、同地の戦闘が収束(2019年5月13日)

英国で活動する反体制派系NGOのシリア人権監視団によると、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北東部、アレッポ県西部の反体制派支配地域(緊張緩和地帯第1ゾーン)に対するロシア・シリア両軍の爆撃・砲撃、シリア軍と反体制派の戦闘は続き、ロシア軍が12回の爆撃、シリア軍が36回の爆撃を実施した。

シリア軍はまた「樽爆弾」108発を投下、迫撃砲・ロケット弾850発を発射した。

一連の攻撃と戦闘で、イドリブ県のフバイト村、カフル・アイン村、カフルナブル市、ハマー県のラターミナ町、スカイラビーヤ市で民間人5人が死亡した。

うち4人がシリア軍による爆撃・砲撃、1人が反体制武装集団の砲撃による犠牲者だという。

また、4月30日以降の死者数は365人を記録、そのうちの122人が民間人(女性30人、子供22人を含む)だという。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ハマーミーヤート村とジャビーン村を結ぶ一帯、カルナーズ町で戦闘が収束した。

戦闘収束は、反体制武装集団の撤退を受けたもの。

同地での戦闘では、反体制武装集団戦闘員6人とシリア軍兵士4人死亡した。

戦闘では、シリア軍ヘリコプターがハマー県のハマーミーヤート村からジャビーン村にいたる地域に「樽爆弾」8発、カフルズィーター市、シャフルナーズ村にそれぞれ2発を投下、地上部隊がハマー県のラターミナ町、カフルズィーター市、フワイズ村、ハスラーヤー村、ザカート村を激しく砲撃した。

またシリア軍戦闘機がラターミナ町、カフルズィーター市を機銃掃射した。

一方、SANA(5月13日付)によると、反体制武装集団がシリア政府支配下のスカイラビーヤ市を砲撃し、住民1人が死亡、5人が負傷した。

これに対して、シリア軍は、ハマーミーヤート村からジャビーン村にいたる地域、タッル・フワーシュ村でシャーム解放機構やイッザ大隊(イッザ軍)と交戦し、多数の戦闘員を殺傷した。

シリア軍はまた、マサースィナ村一帯にあるシャーム解放機構などの拠点、ラターミナ町一帯にあるイッザ大隊の拠点を砲撃した。

他方、ドゥラル・シャーミーヤ(5月13日付)によると、シリア軍がシャイフ・イドリース村に進軍を試みたが、反体制武装集団が撃退した。

またトルコの支援を受ける国民解放戦線がシャイフ・イドリース村に進入したシリア軍の車輌を撃破したと発表した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍戦闘機がカッバーナ村を爆撃、ヘリコプターがカッバーナ村一帯に「樽爆弾」」47発を投下した。

また地上部隊もカッバーナ村を砲撃した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(5月13日付)によると、新興のアル=カーイダ系組織フッラース・ディーン機構、アンサール・ディーン戦線、アンサール・タウヒード、アンサール・イスラーム集団からなる「信者を煽れ」作戦司令室もラシュー丘にあるシリア軍拠点に対して特攻(インギマースィー)攻撃を敢行し、兵士10人を殺害したと発表した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がカルサア村およびその一帯を4回、カフルナブル市一帯を2回にわたり爆撃した。

シリア軍も戦闘機がヒーシュ村、ハーン・シャイフーン市、ハマー県のカフルズィーター市、ハスラーヤー村を爆撃、ヘリコプターがフバイト村に「樽爆弾」32発、バアルブー村に2発、タッルアース村に3発を投下した。

また地上部隊がフバイト村を砲撃した。

ANHA(5月13日付)によると、ロシア・シリア両軍の爆撃は、M5高速道路を移動中のシャーム自由人イスラーム運動(トルコの支援を受ける国民解放戦線に所属)の車列に対しても行われ、車輌などに被害が出た。

ロシア軍戦闘機はまた、フバイト村を爆撃したという。

また、ドゥラル・シャーミーヤ(5月13日付)は、ロシア軍によるカフルナブル市への爆撃でホワイト・ヘルメットのセンターが被弾したと伝え、その瞬間を捉えた映像を公開した。

このほか、ドゥラル・シャーミーヤ(5月13日付)によると、シリア軍第5軍団がロシア軍の航空支援を受けてカルカート村灌木地帯で進軍を試みたが、反体制武装集団の迎撃に遭い、これを阻止された。

また、共和国護衛隊第800大隊のニザール・マフムード大佐がアブー・ズフール町一帯での戦闘で戦死した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を11件(ラタキア県7件、ハマー県3件、イドリブ県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を18件(ハマー県10件、イドリブ県4件、ラタキア県4件)確認した。

AFP, May 13, 2019、ANHA, May 13, 2019、AP, May 13, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 13, 2019、al-Hayat, May 14, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 13, 2019、Reuters, May 13, 2019、SANA, May 13, 2019、SOHR, May 14, 2019、UPI, May 13, 2019などをもとに作成。

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最高交渉委員会のメンバーの1人「ロシアとトルコの間にイドリブ県とタッル・リフアト市一帯の支配地域交換の取引はない」(2019年5月13日)

国民解放運動の司令官で最高交渉委員会のメンバーの1人であるファーティフ・ハッスーン准将は、サイト24(5月13日付)で、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県を中心とする反体制派支配地域に対するロシア・シリア両軍の攻撃に関して、「トルコとロシアの間に、ハマー県やイドリブ県とタッル・リフアト市一帯の支配地域を交換するという取引がある」との一部報道を否定した。

ハッスーン准将は「トルコの政治指導者と軍司令官は、イドリブ県がトルコの安全保障上の拠点であると見ており、それはトルコの大統領も明言している」と付言した。

タッル・リフアト市一帯は、北・東シリア自治局とシリア政府が共同統治している。

AFP, May 13, 2019、ANHA, May 13, 2019、AP, May 13, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 13, 2019、al-Hayat, May 14, 2019、Mawqi’ 24, May 13, 2019、Reuters, May 13, 2019、SANA, May 13, 2019、SOHR, May 14, 2019、UPI, May 13, 2019などをもとに作成。

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ロシアのプーチン大統領とトルコのエルドアン大統領が電話会談でイドリブ県情勢への対応を協議するなか、トルコ軍増援部隊が反体制派支配地域内の監視所に向かう(2019年5月13日)

ロシア大統領府は、ヴラジミール・プーチン大統領とトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が電話会談を行い、シリア情勢、とりわけイドリブ県を中心とする緊張緩和地帯第1ゾーンでの戦闘激化への対応について意見を交わしたと発表した。

声明によると、会談では、緊張緩和地帯第1ゾーンで続く停戦違反を踏まえて、同地情勢など危機の主要な問題に関して意見交換を続けること、シリアでの問題解決に向けて両国が引き続き連携を続けることが確認されたという。

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ドゥラル・シャーミーヤ(5月13日付)は、12日にシリア軍がハマー県北部のシール・マガール村に設置されているトルコ軍の監視所一帯に対する攻撃を強めたことを受けて、トルコ南部(ハタイ県)のトルコ軍部隊の車列がシリア国境地帯に向かったと伝えた。

AFP, May 13, 2019、ANHA, May 13, 2019、AP, May 13, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 13, 2019、al-Hayat, May 14, 2019、Reuters, May 13, 2019、SANA, May 13, 2019、SOHR, May 14, 2019、UPI, May 13, 2019などをもとに作成。

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英仏独の外務省が共同声明を出し、ロシア・シリア両軍のシリア北西部に対する爆撃を非難(2019年5月13日)

英国、フランス、ドイツの外務省は共同声明を出し、5月に入って激化しているロシア・シリア両軍のシリア北西部に対する爆撃を非難した。

声明では、「住宅地への爆撃、無差別砲撃、「樽爆弾」の使用、学校や医療センターといった市民人道基礎インフラへの攻撃は国際人道法へのあからさまな違反」と非難している。

AFP, May 13, 2019、ANHA, May 13, 2019、AP, May 13, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 13, 2019、al-Hayat, May 14, 2019、Reuters, May 13, 2019、SANA, May 13, 2019、SOHR, May 14, 2019、UPI, May 13, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊を砲撃(2019年5月13日)

アレッポ県では、ANHA(5月13日付)によると、トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のシャワーリガ村(アフリーン郡シャッラー近郊)を砲撃した。

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ラッカ県では、ANHA(5月13日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるラッカ市で車に仕掛けられた爆弾が爆発した。

死傷者はなかった。

AFP, May 13, 2019、ANHA, May 13, 2019、AP, May 13, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 13, 2019、al-Hayat, May 14, 2019、Reuters, May 13, 2019、SANA, May 13, 2019、SOHR, May 14, 2019、UPI, May 13, 2019などをもとに作成。

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シリア外務省は米国の支援を受けるYPG主体のシリア民主軍によるダイル・ザウル県での住民虐殺に抗議する書簡を国連に提出(2019年5月13日)

シリアの外務在外居住者省は国連事務総長と国連安保理議長宛に書簡を送り、ダイル・ザウル県のシュハイル村で5月9日に発生した人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍による住民「虐殺」について報告、米主導の有志連合の支援を受けたシリア民主軍が、国家への復帰を望むダイル・ザウル県の住民を従わせようと、数々の虐殺を繰り返していると非難した。

そのうえで、国連安保理に対して、米国をはじめとする一部西側諸国の支援を受けるこの民兵の敵対行為と裏切りを停止させるため、自らの責任を果たすよう呼びかけた。

北・東シリア自治局の支配下にあるダイル・ザウル県では、最近になって、シリア民主軍と米軍の退去や生活状況改善を求める抗議デモが頻発している。

デモでは、シリア政府への批判が行われることもあれば、国家への復帰が主唱される場合もある。

シリア民主軍はこうしたデモを強制排除している。

AFP, May 13, 2019、ANHA, May 13, 2019、AP, May 13, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 13, 2019、al-Hayat, May 14, 2019、Reuters, May 13, 2019、SANA, May 13, 2019、SOHR, May 14, 2019、UPI, May 13, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから314人、ヨルダンから670人の難民が帰国、避難民722人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者722人)が帰宅(2019年5月13日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(5月13日付)を公開し、5月12日に難民984人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは314人(うち女性80人、子供137人)、ヨルダンから帰国したのは670人(うち女性182人、子供310人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は222,038人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者77,524人(うち女性23,405人、子ども39,456人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者144,514人(うち女性43,383人、子ども73,691人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 451,318人(うち女性135,446人、子供230,069人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,659,752人(うち女性1,997,926人、子供3,396,474人)。

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一方、国内避難民722人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは6人(うち女性2人、子供3人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは716人(うち女性224人、子供300人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は28,997人(うち女性9,113人、子供13,359人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,297,593人(うち女性385,249人、子供647,245人)となった。

なお、グラーブ山通行所を経由して帰還した716人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は716人(うち女性224人、子供300人)だった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, May 13, 2019をもとに作成。

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反体制武装集団がシリア政府支配下のアレッポ市各所を砲撃、シリア・ロシア軍が爆撃・砲撃で応戦(2019年5月12日)

アレッポ県では、ANHA(5月13日付)によると、トルコの支援を受ける反体制武装集団が12日晩にシリア政府の支配下にあるアレッポ市のマサーキン・サビール地区、シャイハーン交差点一帯を砲撃し、住居などが被害を受けた。

これに対して、シリア軍はシャーム解放機構などの反体制武装集団の支配下にあるカフルハムラ村を砲撃、アレッポ市北部のカースティールー街道一帯、ライラムーン交差点一帯を爆撃・砲撃、反体制武装集団と交戦した。

ロシア軍も同地を爆撃したという。

AFP, May 13, 2019、ANHA, May 13, 2019、AP, May 13, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 13, 2019、al-Hayat, May 14, 2019、Reuters, May 13, 2019、SANA, May 13, 2019、SOHR, May 14, 2019、UPI, May 13, 2019などをもとに作成。

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北・東シリア自治局はダーイシュのつながりがあるとして拘束していたダイル・ザウル県住民43人を釈放(2019年5月12日)

ダイル・ザウル県では、ANHA(5月12日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にある県内地域の自治を担うダイル・ザウル民政評議会の代表や地元の部族長・名士が立ち会うなか、同県の内務治安部隊が、ダーイシュ(イスラーム国)とつながりがあるとして拘束していた逮捕者43人が釈放された。

AFP, May 12, 2019、ANHA, May 12, 2019、AP, May 12, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 12, 2019、al-Hayat, May 13, 2019、Reuters, May 12, 2019、SANA, May 12, 2019、SOHR, May 12, 2019、UPI, May 12, 2019などをもとに作成。

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シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者をハマー県の最前線で撮影したとされる写真が公開(2019年5月12日)

メディア活動家のターヒル・ウマル氏は、ハマー県北部での前線で撮影したとされるシリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者と、バラク・オバマ前米政権の支援を受けていた「穏健な反体制派」の一つのイッザ軍のジャミール・サーリフ司令官の写真をインターネット上で公開した。

ウマル氏は「シャーム解放機構の指導者であるシャイフ・アブー・ムハンマド・ジャウラーニーがハマー県の最前線にいる」といったキャプションや、「イッザ軍の戦闘員は万全の準備ができている…」とのサーリフ司令官の言葉を写真に添えている。

AFP, May 12, 2019、ANHA, May 12, 2019、AP, May 12, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 12, 2019、al-Hayat, May 12, 2019、Reuters, May 12, 2019、SANA, May 12, 2019、UPI, May 12, 2019などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会の執行委員会議長「シリア政府との関係が途絶えており、いかなる関係もない」(2019年5月12日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会のイルハーム・アフマド執行委員会議長は、シリア政府との関係が途絶えており、いかなる関係もないと述べた。

アフマド議長は、トルコと米国が設置に向けて協議を続けているシリア北部の「安全地帯」に関して、「シリア民主軍の存在はトルコにとって問題の原因ではない。むしろ逆で、トルコの駐留こそがトルコを利している…。我々はトルコに危害を加えていないし、彼らが攻撃しなければ、何もしない」と述べた。

その一方で、「去年はシリア政府とつながりがあったが、途絶えた。現在、シリア政府といかなる関係もない」と述べた。

バスニュース(5月12日付)が伝えた。

AFP, May 12, 2019、ANHA, May 12, 2019、AP, May 12, 2019、Basnews, May 12, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 12, 2019、al-Hayat, May 12, 2019、Reuters, May 12, 2019、SANA, May 12, 2019、UPI, May 12, 2019などをもとに作成。

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トルコ占領下のアレッポ県アフリーン市で武装集団が民家に押し入り、女性に暴行を加えたうえ、携帯電話を盗むとともに、子供1人を誘拐しようとする(2019年5月12日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコの支援を受ける東部軍の戦闘員がアフリーン市マフムーディーヤ地区の民家に押し入り、女性(クルド人)に暴行を加えたうえ、持っていた携帯電話を盗むとともに、子供1人を誘拐しようとした。

騒ぎに気づいた住民がこの男性を取り押さえ、女性と子供は無事だった。

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アレッポ県では、アフリーン解放軍が声明を出し、トルコの占領下にあるマーリア市近郊のサイイド・アリー村で10日、シャーム戦線の拠点を攻撃し、戦闘員3人を殺害、2人を負傷させたと発表した。
ANHA(5月12日付)が伝えた。

AFP, May 12, 2019、ANHA, May 12, 2019、AP, May 12, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 12, 2019、al-Hayat, May 12, 2019、Reuters, May 12, 2019、SANA, May 12, 2019、UPI, May 12, 2019などをもとに作成。

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ロシア・シリア両軍が空爆を続けるなか、シリア軍とアル=カーイダ系組織がシリア北部各所で交戦(2019年5月12日)

シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が、シャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県、ハマー県、ラタキア県に対して20回の爆撃を行った。

内訳は、ハマー県のシール・マガール村が6回、マイダーン・ガザール村が4回、ラハーヤー村が2回イドリブ県のフバイト村が4回、カフル・アイン村、マダーヤー村が2回。

また、シリア軍も各所でヘリコプターから「樽爆弾」58発を投下した。

内訳は、イドリブ県のフバイト村が32発、アービディーン村、ウンム・ザイトゥーナ村がそれぞれ2発、ラタキア県のカッバーナ村が14発、シャイフ・ムスタファー村、ハマー県のサフリーヤ村、サルマーニーヤ村がそれぞれ2発。

シリア軍はまた、ハマー県のバーブ・ターカ村、ラターミナ町などに激しい砲撃を加え、発射された砲弾の数は135発におよんだ。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、県北西部のカルカート村灌木地帯で、進攻を試みるシリア軍が反体制武装集団と交戦し、激しい砲撃を行った。

一方、SANA(5月12日付)によると、シリア軍がビダーマー町、フバイト村にあるシャーム解放機構の拠点を重点的に砲撃した。

ドゥラル・シャーミーヤ(5月12日付)によると、シール・マガール村に対するシリア軍の砲撃では、トルコ軍の監視所地宅に砲弾複数発が着弾したという。

このほか、ドゥラル・シャーミーヤ(5月12日付)によると、トルコとの国境に面するバーブ・ハワー国境通行所で、シューラー評議会を名のる新たな組織が緊急会合を開き、100人のメンバーが参加、ロシア・シリア軍の反体制派支配地域への攻撃に対処するため「人民抵抗連隊」なる新たな武装集団を結成することを決定した。

シューラー評議会は最近になって結成された組織で、バッサーフ・スィフユーニー氏が代表を務める。

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ハマー県では、SANA(5月12日付)によると、イドリブ県で活動を続ける反体制武装集団がシリア政府支配下のスカイラビーヤ市を砲撃し、市内の児童教育センターに砲弾1発が着弾し、子供4人と女性1人が死亡、子供6人が負傷した。

これに対して、シリア軍はカルアト・マディーク町近郊のシール・マガール村、マイダーン・ガザール村、サフリーヤ村を砲撃し、戦闘員多数を殺傷した。

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ラタキア県では、ドゥラル・シャーミーヤ(5月12日付)によると、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構と、新興のアル=カーイダ系組織フッラース・ディーン機構、アンサール・ディーン戦線、アンサール・タウヒード、アンサール・イスラーム集団からなる「信者を煽れ」作戦司令室が、クバイナ丘近郊に進攻しようとしたシリア軍を撃退した。

トルコの支援を受ける国民解放戦線もクルド山のジュッブ・アフマル村にあるシリア軍の拠点を攻撃し、兵士2人を殺害したと発表した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を5件(ラタキア県)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を21件(イドリブ県5件、ハマー県13件、アレッポ県2件、ラタキア県1件)確認した。

AFP, May 12, 2019、ANHA, May 12, 2019、AP, May 12, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 12, 2019、al-Hayat, May 12, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 12, 2019、Reuters, May 12, 2019、SANA, May 12, 2019、UPI, May 12, 2019などをもとに作成。

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米国の影響下にあるヨルダン国境地帯のルクバーン・キャンプから難民多数が新たに帰還(2019年5月12日)

SANA(5月12日付)によると、米主導の有志連合の占領下にあるヒムス県南東部のタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプに身を寄せていたシリア難民多数が、新たにスフナ市南部のジュライギーム通行所を通過し、シリアに帰国した。

AFP, May 12, 2019、ANHA, May 12, 2019、AP, May 12, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 12, 2019、al-Hayat, May 12, 2019、Reuters, May 12, 2019、SANA, May 12, 2019、UPI, May 12, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから358人、ヨルダンから698人の難民が帰国、避難民26人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年5月12日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(5月12日付)を公開し、5月11日に難民1,056人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは358人(うち女性108人、子供183人)、ヨルダンから帰国したのは698人(うち女性240人、子供409人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は221,054人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者77,210人(うち女性23,203人、子ども38,762人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者143,844人(うち女性42,746人、子ども72,709人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 450,334人(うち女性120,047人、子供203,908人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,659,752人(うち女性1,997,926人、子供3,396,474人)。

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一方、国内避難民26人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは17人(うち女性8人、子供3人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは7人(うち女性2人、子供3人)、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは2人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は28,275人(うち女性8,870人、子供13,056人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,296,871人(うち女性386,806人、子供649,074人)となった。

なお、グラーブ山通行所を経由して帰還した2人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, May 12, 2019をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イドリブ県でアサド政権だけでなく、トルコを批判する抗議デモ(2019年5月11日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するマアッラト・ヌウマーン市で、午後の礼拝後に抗議デモが行われ、参加者が「国民は体制打倒を望む」、「バッシャールを倒せ」といったシュプレヒコールの他に、「我々は、自ら掲げてきたトルコ国旗を降ろす。みな裏切り者だ。これで終わりだ」などと叫び、ロシア・シリア両軍の爆撃に対処しようとしないトルコへの不満を露わにした。

AFP, May 11, 2019、ANHA, May 11, 2019、AP, May 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 11, 2019、al-Hayat, May 12, 2019、Reuters, May 11, 2019、SANA, May 11, 2019、UPI, May 11, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア軍がイドリブ県とハマー県を33回にわたり爆撃、シリア軍が「樽爆弾」69発を投下(2019年5月11日)

シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が33回にわたって、シャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県、ハマー県に爆撃を行った。

爆撃の内訳は、イドリブ県のフバイト村およびその一帯が11回、カフルナブル市が3回、ファッティーラ村、アービディーン村、ワーディー・マルタフーン、マアッラト・ハルマ村、バーラ村がそれぞれ2回、ハマー県のアンカーウィー村が5回、フワイズ村が2回、ラタキア県のカッバーナ村が2回。

シリア軍もまた、イドリブ県各所にヘリコプターで「樽爆弾」を投下、その数は69発に及んだ。

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イドリブ県では、SANA(5月11日付)によると、シリア軍がハーッス村、ヒーシュ村、カフルサジュナ村にあるシャーム解放機構の拠点を砲撃し、複数の戦闘員を殺傷した。

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ハマー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(5月11日付)によると、シャーム解放機構がブライディージュ村近郊のシリア軍基地を砲撃し、車輌1輌を破壊した。

シャーム解放機構はまた、カルカート村、ムスタリーハ村に進軍を試みたシリア軍を撃退した。

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ラッカ県では、ANHA(5月11日付)によると、トルコ軍が、北・東シリア自治局支配下のタッル・アブヤド市近郊のカリー・スール村で男性1人に発砲した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を4件(ラタキア県)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を7件(イドリブ県5件、ハマー県2件)確認した。

AFP, May 11, 2019、ANHA, May 11, 2019、AP, May 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 11, 2019、al-Hayat, May 12, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 11, 2019、Reuters, May 11, 2019、SANA, May 11, 2019、UPI, May 11, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから328人、ヨルダンから705人の難民が帰国、避難民15人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年5月11日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(5月11日付)を公開し、5月10日に難民1,033人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは328人(うち女性98人、子供167人)、ヨルダンから帰国したのは705人(うち女性212人、子供360人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は219,998人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者76,852人(うち女性23,203人、子ども38,762人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者143,146人(うち女性42,746人、子ども72,709人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 449,278人(うち女性120,047人、子供203,908人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,659,752人(うち女性1,997,926人、子供3,396,474人)。

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一方、国内避難民15人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは12人(うち女性5人、子供3人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは2人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は28,249人(うち女性4,503人、子供5,633人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,296,845人(うち女性391,423人、子供656,533人)となった。

なお、グラーブ山通行所を経由して帰還した2人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, May 11, 2019をもとに作成。

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ジェフリー米国務省シリア問題担当特使「アサド政権を体制転換する政策は我々にはない…。経済制裁、シリア北東部への駐留、アラブ諸国・西側諸国との関係正常化阻止を通じて圧力をかける」(2019年5月10日)

ジェームズ・ジェフリー米国務省シリア問題担当特使は『シャルク・アウサト』(5月10日付)のインタビューに応じ、そのなかでアサド大統領の処遇に関して「アサドに関して、我々には体制転換をめざす政策はない。あるのは、国際社会の決定、そしてロシアとの合意によって採択された国連安保理決議第2254号の文言だ」と述べた。

ジェフリー特使は「米国は憲法改正、国連監視下での選挙、政権交代を求めている。「政権」という言葉を使っているが、それは今の「政権」が受け入れられず、犯罪者であり、野蛮だからだ。我々は変革を求めている」と付言した。

そのうえで「圧力に基づく我々の政策は、シリアという国家がその国民や隣国に対して異なった方法で接するまでは変わることはない」と強調した。

一方、ジュネーブ会議を主催するゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表については全面支援すると述べる一方、シリア政府が協力を拒否したため、国連は安保理決議第2254号の実施に失敗したと指摘、「これは決して受け入れられない」と非難した。

そのうえで「米国は引き続き、ダマスカスとその同盟者に対して、経済制裁、シリア北東部への駐留、アラブ諸国・西側諸国との関係正常化阻止を通じて圧力をかける」と述べた。

AFP, May 10, 2019、ANHA, May 10, 2019、AP, May 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 10, 2019、al-Hayat, May 11, 2019、Reuters, May 10, 2019、SANA, May 10, 2019、al-Sharq al-Awsat, May 10, 2019、UPI, May 10, 2019などをもとに作成。

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トルコのアカル国防大臣はシリア軍(のみ)の攻撃を非難(2019年5月10日)

トルコのフルシ・アカル国防大臣は、対シリア国境地帯に展開するトルコ軍部隊を視察、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県を中心とする反体制派支配地域(緊張緩和地帯第1ゾーン)に対してロシア・シリア軍が攻撃を激化させていることに関して「シリア政府はアスタナでの合意に違反して、イドリブ県南部で支配地域を拡大しようとしており、これによって多数の民間人が犠牲となり、多くの住民が退去を余儀なくされている」と述べ、攻撃を停止し、アスタナ会議で合意された緊張緩和地帯の境界線の外に撤退すべきだと強調した。

また、「こうした攻撃により、アスタナ合意やロシアとの二国間合意の枠組みのなかで自らの責務を全うしようと取り組んでいるトルコの活動が疎外された」と付言し、遺憾の意を示した。

アナトリア通信(5月10日付)が伝えた。

AFP, May 10, 2019、Anadolu Ajansı, May 10, 2019、ANHA, May 10, 2019、AP, May 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 10, 2019、al-Hayat, May 11, 2019、Reuters, May 10, 2019、SANA, May 10, 2019、UPI, May 10, 2019などをもとに作成。

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シリアのアル=カーイダとトルコの支援を受ける反体制派がハマー県北部の2カ村を奪還、カフルヌブーダ町の70%再制圧(2019年5月10日)

ハマー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(5月10日付)やANHA(5月10日付)などによると、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構、トルコの支援を受ける国民解放戦線が、9日までにシリア軍によって制圧されたカフルヌブーダ町、カルカート村一帯で反転攻勢を激化させ、シリア軍兵士多数を殺傷、バーブ・ターカ村とシャリーア村を奪還した。

反転攻勢では、シャーム解放機構がカフルヌブーダ町、戦車2輌を破壊、3輌を捕獲、シリア軍の上級士官を含む多数の傷兵を殺害したと発表する一方、トルコの支援を受けるシリア解放戦線も戦車1輌を破壊、士官1人と兵士5人を殺害したと発表した。

ドゥラル・シャーミーヤ(5月10日付)はターヒル・ウマルを名のるメディア活動家などの情報として、カフルヌブル町一帯での戦闘で、シリア軍将兵50人以上が死亡、100人以上が負傷したと伝えた。

反体制武装集団はまた、8日に制圧されたカフルヌブーダ町で、シリア軍の戦車2輌、軍用車輌2台を破壊、兵士複数を捕捉するなど反転攻勢に出て、その約70%を奪還したと発表、町内の様子を撮影した映像を公開した。

一方、シリア人権監視団によると、ロシア・シリア両軍は、県北部への攻撃を続け、シャリーア村に5回、アンカーウィー村に2回の爆撃を行った。

シリア軍はまたアンカーウィー村に対して集中的な砲撃を加え、砲弾30発あまりを撃ち込んだ。

また、SANA(5月10日付)によると、シリア軍がカフルズィーター市、ラターミナ町、ハスラーヤー村、ザカート村、サイヤード村、アルバイーン村にあるシャーム解放機構などの反体制武装集団の拠点を砲撃し、多数の戦闘員を殺傷した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍がフバイト村に10回、カッサービーヤ村に2回、シャンナーン村に2回、マダーヤー村に2回、サルジャ村に2回の爆撃を行った。

シリア軍もハーン・シャイフーン市を9回、フバイト村を7回、サルジャ村、マダーヤー村、ラカーヤー村に複数回の爆撃を実施するとともに、フバイト村にヘリコプターから「樽爆弾」8発以上を投下した。

さらに地上部隊がハーン・シャイフーン市とフバイト村を結ぶ街道一帯を集中的に砲撃、150発あまりの砲弾を撃ち込むとともに、ハーン・シャイフーン市各所に80発以上、フバイト村に40発以上の砲弾を撃ち込み、多数が死傷した。

ドゥラル・シャーミーヤ(5月10日付)によると、ハーン・シャイフーン市に対するシリア軍の攻撃で民間人3人が死亡、多数が負傷、カフルナブル市でも子供1人と女性1人が死亡、20人以上が負傷した。

またマアッラト・ヌウマーン市でも攻撃で6人が負傷した。

一方、SANA(5月10日付)によると、シリア軍は、イドリブ県ハーン・シャイフーン市方面からカフルサジュナ村、シャイフ・ムスタファー村、ハマー県北部に移動するシャーム解放機構の動きを補則、これに対して攻撃を加し、多数の戦闘員を殺傷した。

シリア軍はまた、ビダーマー町、カフルナブル市、マアッラトミスリーン市にあるシャーム解放機構の拠点を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍がシャンナーン村に2回の爆撃を行った。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(ラタキア県1件、ハマー県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を9件(ラタキア県4件、ハマー県5件)確認した。

AFP, May 10, 2019、ANHA, May 10, 2019、AP, May 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 10, 2019、al-Hayat, May 11, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 10, 2019、Reuters, May 10, 2019、SANA, May 10, 2019、UPI, May 10, 2019などをもとに作成。

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YPGに近いアフリーン軍団はアレッポ県北部でトルコ軍兵士2人を殺害したと発表する一方、トルコも同地への砲撃を続ける(2019年5月10日)

アレッポ県では、アフリーン解放軍団が声明を出し、7日から9日にかけてトルコ占領下のアアザーズ市近郊とアフリーン市近郊で3回の作戦を実行し、トルコ軍兵士2人と反体制武装集団の戦闘員多数を殺害したと発表した。

作戦が実施されたのはアアザーズ市近郊のカルジャブリーン村(7人)、シーラーワー町近郊のキーマール村(9日に2回)で、トルコ軍兵士、シャーム戦線、ハムザ師団の戦闘員多数を殺傷したという。

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一方、ANHA(5月10日付)によると、トルコの支援を受ける反体制武装集団が、クルト・ワイラーン村にあるバーブ軍事評議会(人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍所属)の拠点を砲撃した。

AFP, May 10, 2019、ANHA, May 10, 2019、AP, May 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 10, 2019、al-Hayat, May 11, 2019、Reuters, May 10, 2019、SANA, May 10, 2019、UPI, May 10, 2019などをもとに作成。

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イドリブ県での即時停戦を求める国連の報道向け声明案がロシア、中国、南ア、インドネシアの反対により廃案に(2019年5月10日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県を中心とする反体制派支配地域(緊張緩和地帯第1ゾーン)に対するロシア・シリア軍の攻撃激化を受けて、国連安保理で事態への対応を協議するための非公開会合が開かれた。

会合では、ベルギー、ドイツ、クウェートが、2018年9月にロシアとトルコが交わした非武装地帯設置合意を遵守し、即時戦闘停止を求める決議(報道向け声明)案を提出、ベルギー、ドイツ、クウェートのほか、米国、英国、赤道ギニア、ポーランド、コートジボワール、ペルー、ドミニク、フランスが支持を表明、民間人に犠牲者が出ていることに非難の意を表明するとともに、15万人とも言われる国内避難民の発生や、病院や学校などの市民インフラへの被害に警鐘を鳴らした。

だが、ロシア、中国、南アフリカ、インドネシアは支持を表明せず、廃案となった。

ロシアのヴラジーミル・サフロンコフ国連次席大使は会合後に記者団に対して、「我々はイドリブ県の事実を歪めようとする…報道向け声明の採択を阻止した…。西側諸国はヌスラ戦線(シャーム解放機構)に属するさまざまな名前を冠した武装集団がイドリブで活動している事実を認めるべきだ」と述べた。

AFP, May 10, 2019、ANHA, May 10, 2019、AP, May 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 10, 2019、al-Hayat, May 11, 2019、Reuters, May 10, 2019、SANA, May 10, 2019、UPI, May 10, 2019などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県では米国の占領とYPG主体のシリア民主軍の退去を求める抗議デモが続く(2019年5月10日)

ダイル・ザウル県では、SANA(5月10日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるブサイラ市、アブー・ハルドゥーブ村、ズィーバーン町、ダマーン村、ハワーイジュ村で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の素行や犯罪行為に抗議し、同地からのシリア民主軍と米軍の退去を求めるデモが再び発生し、住民が参加した。

デモは、シリア民主軍が5月9日にシュハイル村で住民に発砲し、6人を殺害したことを受けて同日に再燃し、ブサイラ市、ダマーン村に波及していた。

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シリア人権監視団によると、シュハイル村、タヤーナ村でのデモでは、シリア民主軍や米軍の退去、生活改善を求めるプラカードとともに、「永遠の指導者バッシャール・アサド」、「あなたに魂と血を捧げる、バッシャールよ」、「国民は政府の学校と施設を欲する」といったスローガンが書かれたプラカードが掲げられたという。

AFP, May 10, 2019、ANHA, May 10, 2019、AP, May 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 10, 2019、al-Hayat, May 11, 2019、Reuters, May 10, 2019、SANA, May 10, 2019、UPI, May 10, 2019などをもとに作成。

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反体制組織のシリア対応調整者:2018年9月以降シリア北西部で53万7391人の国内避難民が発生(2019年5月10日)

反体制組織のシリア対応調整者は、ロシアとトルコがイドリブ県を中心とする緊張緩和地帯第1ゾーンに非武装地帯を設置することを合意した2018年9月以降の同地での国内避難民の発生状況についての最新データを発表した。

それによると、国内避難民の発生は、2018年10月、12月、2019年2月、4月に急増しており、それぞれ3万7245人、4万1367人、21万4329人、22万8416人が避難を余儀なくされたという。

なお5月に入ってからの国内避難民数は1万6034人で、緊張緩和地帯全域で国内避難民は53万7391人に達しているという。

AFP, May 10, 2019、ANHA, May 10, 2019、AP, May 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 10, 2019、al-Hayat, May 11, 2019、Munassiqu al-Istijaba Suriya, May 10, 2019、Reuters, May 10, 2019、SANA, May 10, 2019、UPI, May 10, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから361人、ヨルダンから720人の難民が帰国、避難民8人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年5月10日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(5月10日付)を公開し、5月9日に難民1,081人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは361人(うち女性108人、子供184人)、ヨルダンから帰国したのは720人(うち女性216人、子供367人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は218,965人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者76,524人(うち女性23,105人、子ども38,946人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者142,441人(うち女性42,761人、子ども72,633人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 448,245人(うち女性134,524人、子供228,501人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,659,752人(うち女性1,997,926人、子供3,396,474人)。

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一方、国内避難民8人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは8人(うち女性3人、子供2人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは0人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は28,234人(うち女性8,872人、子供13,046人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,296,830人(うち女性391,431人、子供656,812人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, May 10, 2019をもとに作成。

 

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ロシア・シリア両軍の激しい爆撃・砲撃が続くなか、シリア軍がシャーム解放機構との戦闘の末にハマー県北部の要衝カルアト・マディーク町を含む複数町村を制圧(2019年5月9日)

シリア人権監視団によると、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県、ハマー県北部、アレッポ県西部に対するロシア・シリア両軍の攻撃が続き、ロシア軍戦闘機が46回、シリア軍戦闘機が126回にわたる爆撃を実施、シリア軍ヘリコプターが79回の「樽爆弾」を投下、地上部隊も630回あまりの砲撃を行った。

また、ANHA(5月9日付)は、ハマー県北部、イドリブ県各所に対するロシア・シリア軍の攻撃とシャーム解放機構などからなる反体制派との戦闘を受けて、トルコの占領下のアレッポ県アフリーン郡に避難した住民の数が約5万人に達していると伝えた。

一方、反体制派支配地域で活動するホワイト・ヘルメットは、ツイッターのアカウントで、4月26日から5月9日にかけてラマダーン月に入った6日以降、隊員を含む122人が死亡し、329人が負傷していると発表した。

また、シャーム解放機構に近いイバー・ネット(5月9日付)は、サフル村での戦闘でシリア軍将兵29人を殺害したと伝えた。

同ネットによると、この2日で殺害されたシリア軍兵士は100人以上にのぼるという。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがタマーニア町に「樽爆弾」4回を投下した。

またシリア軍地上部隊がサフル村、ザカート村、ズィヤーラ町に激しい砲撃を加えた。

これに対して、ANHA(5月9日付)によると、反体制武装集団が、シリア政府支配下のカルナーズ町を砲撃し住民多数が負傷した。

また、ドゥラル・シャーミーヤ(5月9日付)によると、トルコの支援を受ける国民解放戦線が、カフルヌブーダ町近郊やカルアト・マディーク町近郊、タッル・フワーシュ村近郊の前線でシリア軍部隊を攻撃し、兵士多数を殺害、戦車1輌を破壊した。

一方、ANHAやナハールネット(5月9日付)などによると、トルキスタン・イスラーム党が8日にシリア軍によって制圧されたカフルヌブーダ町で自爆攻撃を複数回にわたり敢行し、同地を一時奪還した。

これに対して、シリア軍は再び攻撃を強め、同地を再び奪還するとともに、シャーム解放機構との戦闘の末、戦略的要衝であるカルアト・マディーク町、トゥワイナ村、ウスマーン丘、カルカート村、ジャナービラ村、タッル・フワーシュ村、トゥワイナ、シャリーア村、シャイフ・イドリース村、バーブ・ターカ村を制圧した。

他方、SANA(5月9日付)によると、シリア軍がカルアト・マディーク町にあるシャーム解放機構の拠点を砲撃し、複数の戦闘員を殺傷した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がラタキア県との県境に位置するナビー・アイユーブ丘、第46中隊基地、イフスィム町、マアッラト・スィーン村、マアッラト・ハルマ村、ヒーシュ村を46回にわたり爆撃した。

またシリア軍戦闘機が、カフルヌブーダ町に39回、フバイト村に33回、ハーン・シャイフーン市に16回、ヒーシュ村に6回、ナキール村に2回、トゥラムラー村に2回、アービディーン村に2回、カンスフラ村に1回、ウンム・スィール村に2回、イフスィム町に2回の爆撃を行った。

シリア軍ヘリコプターも、カフルヌブーダ町に「樽爆弾」22回、フバイト村に22回、ハーン・シャイフーン市に12回、ヒーシュ村に4回、ナキール村に2回、カフルサジュナ村に2回、シャイフ・ムスタファー村に2回を投下した。

さらにシリア軍地上部隊がハーン・シャイフーン市、フバイト村、カフルヌブーダ町、サルジュ村に激しい砲撃を加えた。

一方、SANA(5月9日付)によると、シリア軍が、アブー・ズフール町一帯にあるシャーム解放機構、新興のアル=カーイダ系組織のフッラース・ディーン機構、そしてアンサール・ムジャーヒディーンを名のる組織の拠点を砲撃した。

シリア軍はまた、フバイト村にあるシャーム解放機構の拠点を重点的に砲撃した。

このほか、ANHA(5月9日付)によると、イドリブ市の革命地区にある殉教者アルマーザー・ハリール公園近くで爆弾が爆発し、住民1人が負傷した。

また、ハーン・シャイフーン市では、反体制武装集団の退去を求めるデモが発生した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍戦闘機がシャンナーン村に4回の爆撃を行った。

またシリア軍地上部隊がカフルハムラ村、アレッポ市ムハンディスィーン地区、ズィルバ村に激しい砲撃を加えた。

一方、ANHA(5月9日付)によると、反体制武装集団が、シリア政府の支配下にあるヌッブル市、ザフラー町、カフルハムラ村、アナダーン市、フライターン市、マンスーラ村、ハーン・アサル村、第46中隊基地、アレッポ市ライラムーン地区、ザフラー地区、記者協会地区を地対地ミサイルなどで激しく攻撃し、住民13人が死亡した。

こうしたなか、ANHAによると、トルコ軍がアレッポ市ラーシディーン地区に設置していた監視所から部隊を撤退させた。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍戦闘機がカッバーナ村一帯に13回の爆撃を行った。

またシリア軍ヘリコプターがカッバーナ村一帯に「樽爆弾」9回を投下した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を5件(アレッポ県1件、ラタキア県4件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を15件(アレッポ県8件、イドリブ県4件、ラタキア県2件、ハマー県1件)確認した。

AFP, May 9, 2019、ANHA, May 9, 2019、AP, May 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 9, 2019、al-Hayat, May 10, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 9, 2019、Reuters, May 9, 2019、SANA, May 9, 2019、UPI, May 9, 2019、Wikalat al-Iba’ al-Ikhbariya, May 9, 2019などをもとに作成。

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シャーム解放機構と共闘する「穏健は反体制派」のイッザ軍はハマー県カフルヌブーダ町とカルアト・マディーク町の喪失の理由は4つあったと指摘(2019年5月9日)

シャーム解放機構と共闘関係にある「穏健は反体制派」のイッザ軍のジャミール・サーリフ少佐は、ツイッターのアカウントで、ハマー県カフルヌブーダ町とカルアト・マディーク町の喪失に関して、①反体制派がアスタナやソチでの会議を信用してしまったこと、②政治姿勢が定まっていない者たちが屈してしまったこと、③ロシアとの取引を行わなかったこと、④政治的決断が遅れたことが敗因だと綴った。

https://twitter.com/jamelalsaleh0/status/1126554561571885056?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1126554561571885056&ref_url=https%3A%2F%2Feldorar.com%2Fnode%2F135077

AFP, May 9, 2019、ANHA, May 9, 2019、AP, May 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 9, 2019、al-Hayat, May 10, 2019、Reuters, May 9, 2019、SANA, May 9, 2019、UPI, May 9, 2019などをもとに作成。

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EUとドイツはロシア・シリア両軍による攻撃を「受け入れられない国際法違反」と非難、「シャーム解放機構を口実とするな」と警告(2019年5月9日)

欧州連合(EU)のフェデリカ・モゲリーニ外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長は、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県、ハマー県北部、アレッポ県西部の反体制派支配地域(緊張緩和地帯第1ゾーン)に対するロシア・シリア軍の攻撃が激化していることに関して、「受け入れられない国際法違反」と批判した。

モゲレーニ上級代表は「シリア北西部での最近の軍事情勢の悪化は、学校、病院などに対して爆撃や砲撃が行われ、さらには「樽爆弾」が使用されており、受け入れられない国際法違反にあたる…。多くの人名が失われ、深刻な被害がシリアの人々に生じている」としたうえで、「EUはソチ合意の保証国であるロシアとトルコに、その履行遵守を求める」と述べた。

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ドイツ外務省は声明を出し、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県、ハマー県北部、アレッポ県西部の反体制派支配地域(緊張緩和地帯第1ゾーン)に対するロシア・シリア軍の攻撃が激化していることに関して「ロシアは、アサド政権が壊滅的攻撃を行うことの口実としてシャーム解放機構を利用してはならない」と発表した。

AFP, May 9, 2019、ANHA, May 9, 2019、AP, May 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 9, 2019、al-Hayat, May 10, 2019、Reuters, May 9, 2019、SANA, May 9, 2019、UPI, May 9, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍が北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下のアレッポ県北部を砲撃(2019年5月9日)

アレッポ県では、ANHA(5月9日付)によると、トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるスーガーニカ村、アキーバ村を砲撃した。

これに関して、トルコ国防省は声明を出し、アレッポ県北部のタッル・リフアト市一帯に展開する人民防衛隊(YPG)に対して、トルコ軍が反撃を加えたと発表した。

AFP, May 9, 2019、ANHA, May 9, 2019、AP, May 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 9, 2019、al-Hayat, May 10, 2019、Reuters, May 9, 2019、SANA, May 9, 2019、UPI, May 9, 2019などをもとに作成。

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