新興のアル=カーイダ系組織の一つフッラース・ディーン機構は声明で米軍が教練基地でなく、シャリーア学校を狙ったと非難(2019年7月1日)

新興のアル=カーイダ系組織の一つフッラース・ディーン機構は、6月30日のアレッポ県での米軍の爆撃に関して声明を発表した。

声明の内容は以下の通り。

「イスラームの民に対する十字軍戦争の新たな爆撃として、シオニスト・十字軍連合はアレッポ県西部郊外にあるフッラース・ディーン機構のシャリーア学校を狙い、この攻撃の結果、多くのムジャーヒディーンの兄弟が死亡した…。我々は至高なるアッラーに対して、負傷した同胞が回復するようにと祈っている。シャリーア学校に対する攻撃は、アフガニスタン、イエメン、シャームでモスク、コーラン暗誦学校、シャリーア学校を狙ってきた(シオニスト・十字軍)連合の犯罪行為の例にもれず、イスラーム、そしてその民に対する敵意に基づいたものだ。

標的が外国での作戦のための教練基地だとの有志連合の主張は、自らの犯罪を正当化し、シャームの国々におけるムジャーヒディーンのトゲを挫くための根っからの作り話、あからさまなウソだ。この爆撃で標的となったのは、イスラーム教徒そのものではなく、祝福されしシャームの民へのジハードなのだ。

敵に反抗し、万世の主の宗教を確立するという目標を貫徹するため、隊列を整え、努力を統合し、慎重を期そう」。

AFP, July 1, 2019、ANHA, July 1, 2019、AP, July 1, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 1, 2019、al-Hayat, July 1, 2019、Reuters, July 1, 2019、SANA, July 1, 2019、SOHR, July 1, 2019、UPI, July 1, 2019などをもとに作成。

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米中央軍はアレッポ県で新興のアル=カーイダ系組織の一つフッラース・ディーン機構を狙って爆撃を行ったことを認める(2019年7月1日)

米中央軍は6月30日(東部標準時)付で声明を出し、アレッポ県で新興のアル=カーイダ系組織の一つフッラース・ディーン機構を狙って爆撃を行ったことを認めた。

声明の内容は以下の通り:

「米軍はアレッポ県近くの訓練施設にあるシリアのアル=カーイダ(AQ-S)の司令部に対する爆撃を実施した。本作戦は、外国で米国市民、我が国の協力者、無垢の市民を脅かす攻撃の計画に関与するAQ-Sの工作員を狙ったものである。

シリア北西部は依然として、AQ-Sの指導者らが活発にテロ活動を準備できる安住の地であり、中東地域全体、そして西側に対する攻撃も計画している。我が国の同盟国および協力者とともに、我々はダーイシュ(イスラーム国)とアル=カーイダを標的とし続け、両組織がシリアを安住の地として利用することを阻止する」。

AFP, July 1, 2019、ANHA, July 1, 2019、AP, July 1, 2019、CENTCOM, June 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 1, 2019、al-Hayat, July 1, 2019、Reuters, July 1, 2019、SANA, July 1, 2019、SOHR, July 1, 2019、UPI, July 1, 2019などをもとに作成。

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シャーム解放機構はイドリブ県でダーイシュのスリーパー・セルを摘発(2019年7月1日)

イドリブ県では、シャーム解放機構に近いイバー・ネット(7月1日付)によると、シャーム解放機構の治安部隊がサルミーン市でダーイシュ(イスラーム国)のスリーパー・セルの摘発を続け、アブー・アリー・ドゥーシュカーを名のる爆弾製造の責任者を拘束、大量の爆発物を押収した。

AFP, July 1, 2019、ANHA, July 1, 2019、AP, July 1, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 1, 2019、al-Hayat, July 1, 2019、Reuters, July 1, 2019、SANA, July 1, 2019、Shabaka Iba’ al-Ikhbariya, July 1, 2019、SOHR, July 1, 2019、UPI, July 1, 2019などをもとに作成。

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シリア対応調整者:トルコ占領地に逃れてきた国内避難民の数は60万人を超える(2019年7月1日)

反体制組織のシリア対応調整者は、トルコの占領下にあるシリア北西部のいわゆる「ユーフラテスの盾」地域と「オリーブの枝」地域に逃れて来た国内避難民が9万3274世帯、60万6272人に達しているとする新たな報告書を発表した。

同報告書によると、2月2日から7月1日までの5ヶ月間に死亡した民間人は859人にのぼり、そのうちの678人がイドリブ県、135人がハマー県、44人がアレッポ県、2人がラタキア県で犠牲になったという。

AFP, July 1, 2019、ANHA, July 1, 2019、AP, July 1, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 1, 2019、al-Hayat, July 1, 2019、Reuters, July 1, 2019、SANA, July 1, 2019、SOHR, July 1, 2019、UPI, July 1, 2019などをもとに作成。

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パレスチナのハマースはイスラエル軍戦闘機によるシリアへのミサイル攻撃を非難(2019年7月1日)

パレスチナのハマースは声明を出し、1日未明のイスラエル軍戦闘機によるシリアへのミサイル攻撃に関して、「あからさまで意図的な敵対行為であり、シリア国民を冷徹に殺戮しようとするもの」と非難した。

ハマースはまた「姉妹国であるシリアとその人民に対する犯罪的な敵対行為は、シオニスト政体がパレスチナ人民だけでなく、この地域全体にとって最大の脅威であることを示している」と付言した。

AFP, July 1, 2019、ANHA, July 1, 2019、AP, July 1, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 1, 2019、al-Hayat, July 1, 2019、Reuters, July 1, 2019、SANA, July 1, 2019、SOHR, July 1, 2019、UPI, July 1, 2019などをもとに作成。

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イスラエル軍によるシリア領内へのミサイル攻撃の直後、キプロスに未確認飛行物体が墜落。シリア軍に迎撃された戦闘機か?(2019年7月1日)

北キプロス・トルコ共和国のクドゥレト・オゼルサイ副首相兼外務大臣は「ミサイルと思われる未確認飛行物体が月曜日(7月1日)早朝、キプロスの首都ニコシア北方に墜落した。現場での負傷者はなかった」と発表した。

これに関して、複数の活動家は、SNSで「1日未明のシリア領内への攻撃に際してシリア軍の防空部隊の迎撃を受けたイスラエル軍戦闘機の破片」、「S-200防空システムによって撃破されたイスラエル軍戦闘機の破片」、「無人航空機だ」などと主張した。

AFP, July 1, 2019、ANHA, July 1, 2019、AP, July 1, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 1, 2019、al-Hayat, July 1, 2019、Reuters, July 1, 2019、SANA, July 1, 2019、SOHR, July 1, 2019、UPI, July 1, 2019などをもとに作成。

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イスラエル軍戦闘機がシリア領内をミサイル攻撃、子供1人を含む住民4人が死亡(2019年7月1日)

SANA(7月1日付)は、シリア軍筋の話として、イスラエル軍戦闘機複数機が、レバノン領空を侵犯、ヒムス県とダマスカス郊外県にあるシリア軍拠点複数カ所にミサイルを発射、シリア軍防空部隊が迎撃したと伝えた。

サフナーヤー市では、ミサイルが爆発した衝撃で窓ガラスが割れ、子供1人を含む住民4人が死亡、複数が負傷した。

シリア人権監視団によると、この爆撃で親政権民兵9人と民間人6人(うち子供3人)が死亡したという。

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サウト・アースィマ(7月1日付)によると、ミサイル攻撃はキスワ市郊外の第1師団基地、ジュダイダト・アルトゥーズ町の農園、ジャルマーナー市にある科学研究センターなどを狙ったものだという。

また、ドゥラル・シャーミーヤ(7月1日付)によると、爆発はヒムス市にある第18師団の施設複数カ所でも発生した。

さらに、爆音はダマスカス郊外県のタッル市、ハーマ町、ドゥライジュ町だけでなく、タルトゥース市でも聞こえ、地中海のレバノン沖からイスラエルの艦船がミサイルを発射したとの情報も流れた。

『ハアレツ』(7月2日付)によると、イスラエル軍はイランに関連する施設・拠点を狙ったという。

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ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣はイスラエル軍戦闘機によるシリア領内へのミサイル攻撃に関して、「ロシアは、シリア国内の複数カ所を狙ったイスラエルの攻撃について調査中で、国際法を尊重するよう呼びかけている」と述べた。

RT(7月1日付)が伝えた。

AFP, July 1, 2019、ANHA, July 1, 2019、AP, July 1, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 1, 2019、Haaretz, July 2, 2019、al-Hayat, July 1, 2019、Reuters, July 1, 2019、RT, July 1, 2019、SANA, July 1, 2019、Sawt al-‘Asima, July 1, 2019、SOHR, July 1, 2019、UPI, July 1, 2019などをもとに作成。

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ハサカ県ラアス・アイン市近郊のYPG拠点が自爆攻撃を受け、米主導の有志連合が空挺作戦で対抗、ダーイシュ幹部2人を逮捕(2019年7月1日)

ハサカ県では、ANHA(7月1日付)、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるラアス・アイン市(スィリー・カーニヤ)近郊のザルカーン村にある人民防衛隊(YPG)の渉外センター近くで、男性が爆弾を積んだ車で自爆した。

死傷者はなかった。

事件発生を受け、内務治安部隊(アサーイシュ)が、米主導の有志連合とともに捜査を開始、有志連合とYPG主体のシリア民主軍がアターラ村で空挺作戦を実施し、ダーイシュ(イスラーム国)の司令官2人を逮捕した。

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一方、SANA(7月1日付)によると、トルコ軍国境警備隊がジュワーディーヤ村近郊のバーブ・スライマーン村で農作業を行う住民2人に発砲した。

2人は負傷し、マーリキーヤ市国立病院に搬送された。

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さらに、ドゥラル・シャーミーヤ(7月1日付)やシリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるラアス・アイン市近郊のサイドヤーン村の農地で新たな火災が発生し、フワイシュ村、サーリヒーヤ村、ハウィーヤ村の農地へと燃え拡がり、1,500ドゥーナム以上が焼失、住民3人(子供1人と女性2人)が死亡した。

AFP, July 1, 2019、ANHA, July 1, 2019、AP, July 1, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 1, 2019、al-Hayat, July 1, 2019、Reuters, July 1, 2019、SANA, July 1, 2019、SOHR, July 1, 2019、UPI, July 1, 2019などをもとに作成。

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ロシア・トルコの参謀総長が電話会談でイドリブ県を中心とする緊張緩和地帯での緊張状態への対応について協議(2019年7月1日)

ロシア国防省は声明を出し、ヴァレリー・ゲラシモフ参謀総長とトルコのヤシャル・ギュレル参謀総長が電話会談を行い、イドリブ県を中心とする緊張緩和地帯での緊張状態への対応について協議したと発表した。

電話会談は、トルコ側の呼びかけによるだという。
スプートニク・ニュース(7月1日付)が伝えた。

AFP, July 1, 2019、ANHA, July 1, 2019、AP, July 1, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 1, 2019、al-Hayat, July 1, 2019、Reuters, July 1, 2019、SANA, July 1, 2019、SOHR, July 1, 2019、Sputnik News, July 1, 2019、UPI, July 1, 2019などをもとに作成。

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シリア・ロシア軍はイドリブ県、ハマー県、ラタキア県に対する爆撃を続ける(2019年7月1日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が攻撃を激化させてから61日目となる7月1日、シリア・ロシア軍は爆撃を継続、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が交戦した。

シリア人権監視団によると、4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より5人(民間人2人、シリア軍兵士0人、反体制武装集団戦闘員0人)増えて2,085人となった。

うち、536人が民間人(女性105人、子供134人を含む)、707人がシリア軍兵士、838人が反体制武装集団戦闘員。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は56回を記録、ヘリコプターが「樽爆弾」4発を投下、ロシア軍も4回の爆撃を行った。

またシリア・ロシア両軍の地上部隊による砲撃は470発におよんだ。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でフバイト村、ハッサーナ村、カフルサジュナ村、マアッルズィーター村、ハーン・シャイフーン市、ラカーヤー・サジュナ村、アービディーン村、バーラ村、カルサア村、マアッラト・ハルマ村、シャイフ・ムスタファー村、バルユーン村一帯、カンスフラ村、カフルナブル市一帯に対して爆撃を実施するとともに、ハーン・シャイフーン市一帯に機銃掃射を行った。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがカッバーナ村一帯の丘陵地帯に「樽爆弾」4発を投下した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がラターミナ町を爆撃した。

またシリア軍地上部隊がタッル・ミルフ村、ジャビーン村、ハスラーヤー村、アブー・ライーダ村、ズィヤーラ町、タッル・ワースィト村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を5件(ラタキア県)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を6件(ハマー県5件、イドリブ県1件)確認した。

AFP, July 1, 2019、ANHA, July 1, 2019、AP, July 1, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 1, 2019、al-Hayat, July 1, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, July 1, 2019、Reuters, July 1, 2019、SANA, July 1, 2019、SOHR, July 1, 2019、UPI, July 1, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから422人、ヨルダンから1,670人の難民が帰国、避難民0人が帰宅(2019年7月1日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(7月1日付)を公開し、6月30日に難民1,670人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは422人(うち女性89人、子供152人)、ヨルダンから帰国したのは1,248人(うち女性304人、子供516人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は284,923人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者95,532人(うち女性28,573人、子ども47,976人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者189,391人(うち女性30,311人、子ども51,475人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 514,203人(うち女性154,323人、子供262,142人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,639,576人(うち女性1,991,890人、子供3,386,212人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 1, 2019をもとに作成。

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イスラエル軍戦闘機がレバノン領空からヒムス県とダマスカス郊外県のシリア軍拠点をミサイル攻撃(2019年7月1日)

SANA(7月1日付)は、シリア軍筋の話として、イスラエル軍戦闘機複数機が、レバノン領空を侵犯、ヒムス県とダマスカス郊外県にあるシリア軍拠点複数カ所にミサイルを発射、シリア軍防空部隊が迎撃したと伝えた。

ミサイルの爆発により、ダマスカス郊外県サフナーヤー市で、複数民家の窓ガラスが割れるなどの被害が出た。

AFP, July 1, 2019、ANHA, July 1, 2019、AP, July 1, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 1, 2019、al-Hayat, July 1, 2019、Reuters, July 1, 2019、SANA, July 1, 2019、SOHR, July 1, 2019、UPI, July 1, 2019などをもとに作成。

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