シリア軍は、北・東シリア自治局が親政権メディアの記者に禁固刑を宣告したことへの対抗措置としてハサカ市とカーミシュリー市でアサーイシュ隊員7人を拘束(2019年7月3日)

ダイル・ザウル県では、ドゥラル・シャーミーヤ(7月3日付)によると、北・東シリア自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)によって6月30日に拘束した親政権系民放テレビ局のイフバーリーヤ・チャンネルのムハンマド・サギール氏が同自治局司法当局から2年の禁固刑を宣告されたことへの対抗措置として、シリア軍がハサカ市とカーミシュリー市で厳戒態勢を強化し、内務治安部隊(アサーイシュ)の隊員7人を拘束した。

AFP, July 3, 2019、ANHA, July 3, 2019、AP, July 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 3, 2019、al-Hayat, July 4, 2019、Reuters, July 3, 2019、SANA, July 3, 2019、SOHR, July 3, 2019、UPI, July 3, 2019などをもとに作成。

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ハサカ県のフール・キャンプでダーイシュ・メンバーの家族と思われる女性がアサーイシュを罵倒(2019年7月3日)

ハサカ県では、シリア人権監視団、ドゥラル・シャーミーヤ(7月3日付)などが北・東シリア自治局の複数の情報筋の話として伝えたところによると、フール・キャンプをパトロール中の内務治安部隊(アサーイシュ)が、ダーイシュ(イスラーム国)メンバーの家族と思われる女性から罵倒を浴びせられた。

女性はダーイシュの家族の居住区に逃げ込んだため、アサーイシュは彼女を拘束できなかった。

事件を受けて、アサーイシュはパトロールを強化、キャンプ内で支援活動を行っている国連関連機関や地元の団体は職員を退避させた。

AFP, July 3, 2019、ANHA, July 3, 2019、AP, July 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 3, 2019、al-Hayat, July 4, 2019、Reuters, July 3, 2019、SANA, July 3, 2019、SOHR, July 3, 2019、UPI, July 3, 2019などをもとに作成。

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アフリーン解放軍団はトルコ占領下の「オリーブの枝」地域、「ユーフラテスの盾」地域での戦果を発表(2019年7月3日)

アレッポ県では、アフリーン解放軍団が6月29日から7月2日にかけてトルコ占領下のいわゆる「オリーブの枝」地域、「ユーフラテスの盾」地域での戦果を発表した。

戦果は以下の通り:

6月29日、マーリア市近郊でトルコの支援を受ける反体制武装集団の車輌を攻撃し、1人殺害。

7月2日、シャッラー村近郊のマリーミーンでトルコ軍と反体制武装集団の拠点を攻撃し、トルコ軍兵士2人を負傷させる。

7月2日、アアザーズ市近郊のカフルハーシル村で北部旅団を要撃し、1人を殺害。

7月2日、マーリア市近郊で反体制武装集団と交戦。

ANHA(7月3日付)が伝えた。

AFP, July 3, 2019、ANHA, July 3, 2019、AP, July 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 3, 2019、al-Hayat, July 4, 2019、Reuters, July 3, 2019、SANA, July 3, 2019、SOHR, July 3, 2019、UPI, July 3, 2019などをもとに作成。

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トルコ占領下のアレッポ県バーブ市で若者に金銭を渡し、政府支配地域に連れ去ろうとしていた政府のセル摘発(2019年7月3日)

アレッポ県では、トルコの支援を受ける国民軍第2軍団に所属する北部の鷹旅団の治安局長を務めるアブー・アフマドなる人物がドゥラル・シャーミーヤ(7月3日付)に明らかにしたところによると、同旅団の治安部隊がバーブ市でシリア政府のスリーパー・セルを摘発した。

このセルは7人からなり、反体制派支配地域からシリア政府支配地域に若者を連れ去ることを任務とし、若者に35万シリア・ポンドを手渡し、彼らを招き入れていたという。

AFP, July 3, 2019、ANHA, July 3, 2019、AP, July 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 3, 2019、al-Hayat, July 4, 2019、Reuters, July 3, 2019、SANA, July 3, 2019、SOHR, July 3, 2019、UPI, July 3, 2019などをもとに作成。

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トルコ占領下のアレッポ県バーブ市とカッバースィーン村で相次いで爆発が発生、多数が死傷(2019年7月3日)

アレッポ県では、ANHA(7月3日付)によると、トルコ占領下のいわゆる「ユーフラテスの盾」地域の中心都市の一つバーブ市中心街のウマル・ブン・ハッターブ・モスク脇でオートバイに仕掛けられていた爆弾が爆発し、住民多数が死傷した。

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またこの爆発の直後、バーブ市近郊のカッバースィーン村でも2台のオートバイに仕掛けられていた爆弾が相次いで爆発し、多数が負傷した。

ドゥラル・シャーミーヤ(7月3日付)によると、バーブ市での爆発の死者は2人、負傷者は8人、カッバースィーン村での爆発の負傷者は10人。

AFP, July 3, 2019、ANHA, July 3, 2019、AP, July 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 3, 2019、al-Hayat, July 4, 2019、Reuters, July 3, 2019、SANA, July 3, 2019、SOHR, July 3, 2019、UPI, July 3, 2019などをもとに作成。

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スワイダー市ではダーイシュによると思われる爆破事件が発生し、住民3人が死亡(2019年7月3日)

スワイダー県では、SANA(7月3日付)によると、スワイダー市北東部のカナワート地区でオートバイに仕掛けられていた爆弾が爆発し、住民3人が死亡、7人が負傷した。

シリア人権監視団によると、死者は5人、負傷者は13人。

爆弾を仕掛けたのはダーイシュ(イスラーム国)の残党だと思われるという。

https://youtu.be/rlRcYnVKgR8

AFP, July 3, 2019、ANHA, July 3, 2019、AP, July 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 3, 2019、al-Hayat, July 4, 2019、Reuters, July 3, 2019、SANA, July 3, 2019、SOHR, July 3, 2019、UPI, July 3, 2019などをもとに作成。

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イドリブ県では反体制派の砲撃で子供2人が死亡(2019年7月3日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が攻撃を激化させてから63日目となる7月3日、シリア軍は爆撃を継続、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団が交戦した。

シリア人権監視団によると、4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より3人(民間人3人(うち子供2人)、シリア軍兵士0人、反体制武装集団戦闘員0人)増えて2,125人となった。

うち、546人が民間人(女性106人、子供136人を含む)、722人がシリア軍兵士、857人が反体制武装集団戦闘員。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は40回を記録、ロシア軍の爆撃は確認されなかった。

またシリア軍の地上部隊による砲撃は310発におよんだ。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でマアッラト・ヌウマーン市、マダーヤー村、ハーン・シャイフーン市、フバイト村、マアッラト・ハルマ村、カルサア村、カンスフラ村一帯、ラカーヤー・サジュナ村、ヒーシュ村、バーブーリーン村、ハザーリーン村、シャイフ・ムスタファー村に対して爆撃を実施するとともに、地上部隊がスフーフン村、バアルブー村、ハッサーナ村、ナキール村、アービディーン村、ハーン・シャイフーン市一帯を砲撃した。

一方、SANA(7月3日付)によると、シリア軍がフバイト村一帯にある反体制武装集団の拠点を砲撃、また、バーブーリーン村、ヒーシュ村、ラカーヤー村でシャーム解放機構、トルキスタン・イスラーム党の動きを捕捉、これを攻撃した。

シリア軍はさらに、ジスル・シュグール市一帯にあるトルキスタン・イスラーム党の拠点を砲撃した。

他方、ドゥラル・シャーミーヤ(7月3日付)は、ロシア軍戦闘機がカニーヤ村にあるキリスト教徒の居住地を直接爆撃したと伝えた。

だが、シリア人権監視団によると、ロシア軍による爆撃は確認されていない。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でアレッポ市郊外のムハンディスィーン地区、第46中隊基地一帯に対して爆撃を実施するとともに、地上部隊がザンマール町、ジャズラーヤー村を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でカフルズィーター市に対して爆撃を実施するとともに、地上部隊がハスラーヤー村、ジャビーン村、タッル・ミルフ村、アブー・ライーダ村、ラターミナ町、カフルズィーター市、ラトミーン村を砲撃した。

一方、SANA(7月3日付)によると、トルコ軍監視所があるシール・マガール村やフワイジャ村一帯に展開するシャーム解放機構がシリア政府支配下のラスィーフ村、アズィーズィーヤ村を砲撃し、子供2人が死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を7件(アレッポ県1件、ラタキア県6件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を4件(ハマー県2件、イドリブ県2件)確認した。

AFP, July 3, 2019、ANHA, July 3, 2019、AP, July 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 3, 2019、al-Hayat, July 4, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, July 3, 2019、Reuters, July 3, 2019、SANA, July 3, 2019、SOHR, July 3, 2019、UPI, July 3, 2019などをもとに作成。

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米国占領地に面するルクバーン・キャンプから数十人がシリア政府支配地域に新たに帰還(2019年7月3日)

SANA(7月3日付)によると、米主導の有志連合の占領下にあるヒムス県南東部のタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプでの生活を余儀なくされていた避難民数十人が、新たにスフナ市南部のジュライギーム通行所を通過し、シリアに帰国した。

AFP, July 3, 2019、ANHA, July 3, 2019、AP, July 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 3, 2019、al-Hayat, July 4, 2019、Reuters, July 3, 2019、SANA, July 3, 2019、SOHR, July 3, 2019、UPI, July 3, 2019などをもとに作成。

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ロシア・シリアは難民・国内避難民の帰還状況を発表:難民517,067人、国内避難民1,301,301人が帰還(2019年7月3日)

ロシア合同連携センターの議長を務めるミハイル・ミズィンツェフ(Mikhail Mizintsev)上級大将とシリア国外難民帰還調整委員会の議長を務めるフサイン・マフルーフ地方行政・環境問題担当国務大臣は共同声明を出し、難民・国内避難民(IDPs)の帰還状況について発表した。

それによると、これまでに、難民517,067人、国内避難民1,301,301人、合わせて1,818,368人がロシア・シリア両政府の努力により帰還した。

2019年6月に着目すると、難民44,470人、国内避難民2,244人、合わせて46,714人が帰還、1日の帰還者数も1,000~2,000人と増加した。

一方、米国は、シリア北東部やヒムス県南東部のタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)への干渉を続け、国内避難民の帰還への妨害を続けているものの、ロシア・シリア政府は6月には、55キロ地帯に面するヨルダン国境地帯のルクバーン・キャンプから2,064人の避難民を救出することに成功した。

なお、2019年3月以降に同キャンプからシリア政府支配地域に帰還した避難民は15,603人に達しているが、28,000人あまりが依然としてとり残されたままだという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 3, 2019をもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから396人、ヨルダンから1,069人の難民が帰国、避難民8人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年7月3日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(7月3日付)を公開し、7月2日に難民1,465人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは396人(うち女性89人、子供152人)、ヨルダンから帰国したのは1,069人(うち女性304人、子供516人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は287,787人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者96,309人(うち女性28,929人、子ども48,837人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者191,478人(うち女性57,477人、子ども97,642人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 517,067人(うち女性120,047人、子供203,908人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,639,576人(うち女性1,991,890人、子供3,386,212人)。

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一方、国内避難民8人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは8人(うち子供1人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は32,705人(うち女性10,237人、子供15,093人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,301,301人(うち女性383,321人、子供648,413人)となった。

なお、グラーブ山通行所を経由して帰還した8人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 3, 2019をもとに作成。

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