内務省総合情報部はロシアの提案に応じ、政府関連施設などの警備を統括する第801課を新設、イランの影響力排除を画策(2019年7月11日)

『シャルク・アウサト』(7月11日付)は、複数の反体制筋の話として、シリア政府が最近、ロシアの提案を受けて、内務省総合情報部内に新たな部局を開設したと伝えた。

この部局は「第801課」と名づけられ、政府関連施設、大使館、ラジオ・テレビ機構、銀行といった重要施設の警備を統括し、これらの施設に複数の治安機関や民兵の監視施設、検問所が濫立することを規制することを任務とするという。

同情報筋によると、第801課は、現在濫立する監視施設や検問所を撤去し、これらの施設の警備を行うことで、シリア国内の重要施設に勢力を伸ばそうとするイランの動きを抑止する狙いもあり、ロシアは米国をはじめとする西側諸国がイランへの圧力を強めるなかで、シリア軍・治安機関へのイランの影響力排除にある程度の成功を収めているという。

AFP, July 11, 2019、ANHA, July 11, 2019、AP, July 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 11, 2019、Reuters, July 11, 2019、SANA, July 11, 2019、al-Sharq al-Awsat, July 11, 2019、SOHR, July 11, 2019、UPI, July 11, 2019などをもとに作成。

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ハサカ県のフール難民キャンプに収容されていた201人がダイル・ザウル県に帰村(2019年7月11日)

ハサカ県では、北・東シリア自治局傘下のダイル・ザウル民政評議会の代表や部族代表が同席するなか、フール難民キャンプの事務局は、キャンプに収容されていた女性と子供201人が、ダイル・ザウル県の部族長らを身元保証人とするかたちで帰村すると発表した。

ANHA(7月11日付)が伝えた。

AFP, July 11, 2019、ANHA, July 11, 2019、AP, July 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 11, 2019、Reuters, July 11, 2019、SANA, July 11, 2019、SOHR, July 11, 2019、UPI, July 11, 2019などをもとに作成。

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トルコ占領下のアフリーン市でオリーブの怒り作戦司令室が反体制派の拠点を爆破、戦闘員とダマスカス郊外県からの移住者11人が死亡(2019年7月11日)

アレッポ県では、トルコの占領下にあるアフリーン市のフィーラート通りと同市東部に隣接するタルナダ村で連続して爆発が起きた。

ANHA(7月11日付)によると、タルナダ村での爆発は、車に仕掛けられた爆弾によるもので、トルコの支援を受けるシャーム戦線の拠点前で発生、戦闘員とダマスカス郊外県からの移住者11人が死亡、20人あまりが負傷した。

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こレに関して、オリーブの怒り作戦司令室は声明を出し、タルナダ村にある国民軍憲兵隊とシャーム戦線の検問所を狙って、車に爆弾を仕掛けて爆発させ、戦闘員16人を殺害、19人を負傷させたと発表した。

AFP, July 11, 2019、ANHA, July 11, 2019、AP, July 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 11, 2019、Reuters, July 11, 2019、SANA, July 11, 2019、SOHR, July 11, 2019、UPI, July 11, 2019などをもとに作成。

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北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるカーミシュリー市の教会近くで爆発し民間人10人以上が負傷、ハサカ市でも3回にわたり爆発が発生(2019年7月11日)

ハサカ県では、SANA(7月11日付)によると、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるカーミシュリー市のアズラー教会近くで車に仕掛けられた爆弾が爆発し、住民11人が負傷した。


ANHA(7月11日付)によると、負傷者は12人。

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ANHA(7月11日付)によると、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるハサカ市内でも連続して3回の爆発が発生した。

1度目の爆発はサーリヒーヤ地区マシュハマ交差点近く、2度目はサーリヒーヤ地区警察住宅近く、3度目はカッラーサ地区で発生、3度目の爆発で北・東シリア自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)の隊員1人が負傷した。

AFP, July 11, 2019、ANHA, July 11, 2019、AP, July 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 11, 2019、Reuters, July 11, 2019、SANA, July 11, 2019、SOHR, July 11, 2019、UPI, July 11, 2019などをもとに作成。

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シリア軍は前日に反体制派に制圧されたハマー県北部の要衝ハマーミーヤート村一帯の大部分を再び奪還(2019年7月11日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が攻撃を激化させてから71日目となる7月11日、シリア・ロシア軍は爆撃を継続、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が交戦した。

シリア人権監視団によると、4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より75人(民間人10人、シリア軍兵士34人、反体制武装集団戦闘員31人)増えて2,419人となった。

うち、616人が民間人(女性124人、子供156人を含む)、864人がシリア軍兵士、939人が反体制武装集団戦闘員。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は92回を記録、ヘリコプターが「樽爆弾」64発を投下、ロシア軍も69回の爆撃を行った。

またシリア軍の地上部隊による砲撃は1,280発におよんだ。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、県北部のハマーミーヤート村とハマーミーヤート丘一帯でシリア軍、親政権民兵と反体制武装集団が激しく交戦、シリア軍は前日に喪失した同地の大部分を再び奪還した。

同監視団によると、シリア軍は戦闘機でハマーミーヤート村一帯、ジャビーン村一帯、カフルズィーター市、アルバイーン村に対する爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでハマーミーヤート村一帯、ザカート村、アルバイーン村、カフルズィーター市に「樽爆弾」を投下した。

また地上部隊がハマーミーヤート村一帯などを砲撃した。

ロシア軍もラターミナ町、アルバイーン村、ズィヤーラ町、サルマーニーヤ村、ハマーミーヤート村一帯を爆撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でハーン・シャイフーン市、ジスル・シュグール市、クファイル村に対して爆撃を実施した。

ロシア軍もハーン・シャイフーン市を爆撃した。

ドゥラル・シャーミーヤ(7月11日付)によると、ジスル・シュグール市へのシリア軍の爆撃で民間人5人が死亡、8人が負傷した。

また、ハーン・シャイフーン市に対するロシア軍の爆撃で、ホワイト・ヘルメットの拠点が破壊された。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍がカッバーナ村一帯、ズワイカート丘、シリアテル丘、フドル丘を爆撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を3件(ラタキア県1件、アレッポ県1件、ハマー県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を6件(ハマー県5件、イドリブ県1件)確認した。

AFP, July 11, 2019、ANHA, July 11, 2019、AP, July 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 11, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, July 11, 2019、Reuters, July 11, 2019、SANA, July 11, 2019、SOHR, July 11, 2019、UPI, July 11, 2019などをもとに作成。

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