トルコ軍と反体制派が北・東シリア自治局とシリア政府が共同支配するタッル・リフアト市近郊を砲撃(2019年7月12日)

アレッポ県では、ANHA(7月12日付)によると、トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団が、北・東シリア自治局とシリア政府が共同支配するタッル・リフアト市に近いスーガーニカ村(アフリーン郡シーラーワー町近郊)を砲撃した。

AFP, July 12, 2019、ANHA, July 12, 2019、AP, July 12, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 12, 2019、Reuters, July 12, 2019、SANA, July 12, 2019、SOHR, July 12, 2019、UPI, July 12, 2019などをもとに作成。

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ロシアのラヴレンティフ大統領特使とヴェルシニン外務副大臣がシリアを訪問し、アサド大統領と会談(2019年7月12日)

ロシアのアレクサンドル・ラヴレンティフ・シリア問題担当大統領特使とセルゲイ・ヴェルシニン外務副大臣がシリアを訪問し、首都ダマスカスでアサド大統領と会談した。

会談では、シリア危機解決に向けた政治プロセス、とりわけ制憲委員会設置に向けた取り組みの進捗や、イドリブ県を中心とする緊張緩和地帯での「テロとの戦い」について意見が交わされた。

会談には、アリー・マムルーク国民安全保障会議議長、アイマン・スーサーン外務在外居住者省次官、アレクサンドル・エフィモフ駐シリア・ロシア大使が同席した。

SANA(7月12日付)が伝えた。

AFP, July 12, 2019、ANHA, July 12, 2019、AP, July 12, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 12, 2019、Reuters, July 12, 2019、SANA, July 12, 2019、SOHR, July 12, 2019、UPI, July 12, 2019などをもとに作成。

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イドリブ県で活動する「テロリスト」がドローンでシリア駐留ロシア軍司令部のあるフマイミーム航空基地への攻撃を試みる(2019年7月12日)

ロシア当事者和解調整センターのアレクセイ・バキン(Alexey Bakin)司令官(中将)は報道向け声明を出し、イドリブ県内の緊張緩和地帯で活動を続ける「テロリスト」が、無人航空機(ドローン)3機でラタキア県のフマイミーム航空基地への攻撃を試みたが、ロシア軍防空部隊がこれを撃墜したと発表した。

AFP, July 12, 2019、ANHA, July 12, 2019、AP, July 12, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 12, 2019、Reuters, July 12, 2019、SANA, July 12, 2019、SOHR, July 12, 2019、UPI, July 12, 2019などをもとに作成。

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新興のアル=カーイダ系組織からなる「信者を煽れ」作戦司令室がアレッポ県、ラタキア県でシリア軍の拠点を攻撃(2019年7月12日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が攻撃を激化させてから72日目となる7月12日、シリア・ロシア軍は爆撃を継続、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が交戦した。

シリア人権監視団によると、4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より39人(民間人13人、シリア軍兵士20人、反体制武装集団戦闘員6人)増えて2,438人となった。

うち、629人が民間人(女性128人、子供159人を含む)、874人がシリア軍兵士、945人が反体制武装集団戦闘員。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は60回を記録、ヘリコプターが「樽爆弾」12発を投下、ロシア軍も22回の爆撃を行った。

またシリア軍の地上部隊による砲撃は420発におよんだ。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でイドリブ市、アリーハー市、マアッラト・ヌウマーン市、フバイト村、ラカーヤー・サジュナ村、ジスル・シュグール市およびその一帯、タッル・マルディーフ村、カフルバッティーフ村、ジャラース村、カフルルーマー村灌木地帯に対しての爆撃を実施するとともに、地上部隊がハーン・シャイフーン市を砲撃した。

ロシア軍もハーン・シャイフーン市を爆撃した。

ドゥラル・シャーミーヤ(7月12日付)によると、シリア軍の爆撃により、マアッラト・ヌウマーン市で民間人2人が、イドリブ市で1人が死亡した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でジャビーン村、ザカート村、カフルズィーター市、ジャイサート村、アルバイーン村、ラターミナ町、ムーリク市に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでアルバイーン村、ザカート村、カフルズィーター市に「樽爆弾」発を投下した。

またシリア軍は地上部隊がジャビーン村、タッル・ミルフ村、サフル村、ジャイサート村、カストゥーン村、ザイズーン村を砲撃した。

ロシア軍もカフルズィーター市、アルバイーン村、ジャビーン村、タッル・ミルフ村を爆撃した。

一方、SANA(7月12日付)によると、シリア軍がハマーミーヤート村一帯およびハマーミーヤート丘一帯に進軍を試みた反体制武装集団と激しく交戦、これを撃退した。

また、シャーム解放機構がシリア政府支配下のカルナーズ町、サルハブ市、バフサ村を砲撃し、民間人6人が負傷した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がカッバーナ村一帯、ルワイサト・アーリヤ、Syriatel丘を砲撃した。

これに関して、新興のアル=カーイダ系組織フッラース・ディーン機構、アンサール・ディーン戦線、アンサール・タウヒード、アンサール・イスラーム集団からなる「信者を煽れ」作戦司令室は、トルコマン山でシリア軍と交戦し、大量の武器弾薬を捕獲したと発表、その写真を公開した。

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アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(7月12日付)によると、新興のアル=カーイダ系組織フッラース・ディーン機構、アンサール・ディーン戦線、アンサール・タウヒード、アンサール・イスラーム集団からなる「信者を煽れ」作戦司令室がザンマール町近郊のハリーシャ村でシリア軍の拠点を攻撃し、兵士多数を殺傷した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を3件(アレッポ県2件、ラタキア県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を12件(ハマー県9件、イドリブ県2件、ラタキア県1件)確認した。

AFP, July 12, 2019、ANHA, July 12, 2019、AP, July 12, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 12, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, July 12, 2019、Reuters, July 12, 2019、SANA, July 12, 2019、SOHR, July 12, 2019、UPI, July 12, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから329人、ヨルダンから1,153人の難民が帰国、避難民7人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年7月12日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(7月12日付)を公開し、7月11日に難民1,482人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは329人(うち女性99人、子供167人)、ヨルダンから帰国したのは1,153人(うち女性335人、子供569人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は302,413人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者99,770人(うち女性29,314人、子ども49,492人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者202,643人(うち女性60,827人、子ども103,336人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 531,693人(うち女性154,323人、子供262,142人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,647,187人(うち女性1,994,156人、子供3,390,065人)。

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一方、国内避難民7人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは7人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は33,769人(うち女性10,547人、子供15,601人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,302,365人(うち女性391,233人、子供656,481人)となった。

なお、グラーブ山通行所を経由して帰還した7人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 12, 2019をもとに作成。

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