イドリブ県で活動を続ける米国人女性のラーニヤ・カイサル氏は、ロシア軍の爆撃直後のマアッラト・ヌウマーン市からビデオ・メッセージを発信、トランプ米大統領に介入するよう訴える(2019年7月22日)

シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ県で活動を続ける米国人女性のラーニヤ・カイサル氏は、22日にロシア軍による大規模な爆撃があったマアッラト・ヌウマーン市からビデオ・メッセージを通じて、ドナルド・トランプ米大統領にロシアの攻撃を止めるために介入するよう呼びかけた。

カイサル氏はイドリブ市で女性のエンパワメントを支援するセンターを運営している。

カイサル氏は瓦礫を背にして、「爆撃が始まったとき、この施設にいました。助けようと外に走って行きました。人々の頭、手足の残骸を目にしました…。もうできることはありません」と泣きながら惨状を訴えた。

そのうえで「米国が何もせず、ロシアを止めなかっただけで、たくさんの人が今日亡くなりました…。(ドナルド・)トランプ大統領、強い男、強いリーダーが必要なのです。トランプ大統領、どうかロシアを止めて下さい」とビデオ・カメラに向かって泣き叫んだ。

https://www.facebook.com/165470556821536/posts/2271988482836389/

AFP, July 23, 2019、ANHA, July 23, 2019、AP, July 23, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 23, 2019、Reuters, July 23, 2019、SANA, July 23, 2019、SOHR, July 23, 2019、UPI, July 23, 2019などをもとに作成。

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ホワイト・ヘルメットは声明でロシア軍のマアッラト・ヌウマーン市爆撃の詳細を明かす(2019年7月22日)

ホワイト・ヘルメットはフェイスブック(https://www.facebook.com/SyriaCivilDef/)やツイッター(https://twitter.com/SyriaCivilDef/)を通じて声明を出し、7月22日のイドリブ県マアッラト・ヌウマーン市へのロシア軍戦闘機の爆撃に関する詳細なデータを開示した。

 

https://www.facebook.com/SyriaCivilDef/photos/a.1712251465765921/2401285466862514/?type=3&__xts__%5B0%5D=68.ARBRUrUxWXbf86JCHYMDc3FK0vakQ-xUDmbheJLDG9ZR_AFl4PXCZ6zbPb5FOct-Cr_r6rlSn_vsMRx56kmOl9t5DQVyoNTBWvFJRygKMOU6gzKTTeQIimNwPuzPIBY8_4vkKGEueBKV0zsgchfeoAipHEvfYAWbZgkmEBHEYx1uY4GaoGtg8_MS3aIC45dFM2Eo5luhfxmYh5qN_ipZkAOThIp5hoHYB5vckXVMoGqTdX32g3fHJGMxsynrRDFi-TslVUdif_35wOS3wUg8bj3OG5Crd-wYmPnWWw22PWd5ZlAgJ9Yyemt2QaNhuzH9hsmYNwB8ncf1U9R0Vf2coKNabQZZ&__tn__=-R

声明は、ホワイト・ヘルメットのモニタリング・サービスが提供した情報をもとにしたもので、それによると、ロシア軍戦闘機1機が8:30にラタキア県のフマイミーム航空基地を離陸、8:40と8:42にマアッラト・ヌウマーン市の上空で旋回するのが目撃された。

攻撃は8:36に開始され、9:00まで続き、爆撃は4度に及び、ホワイト・ヘルメットのメンバー、市民多数が犠牲となった。

その後、ロシア軍の偵察機が、ハマー航空基地およびヒムス県のタイフール航空基地(T4)を離陸し、マアッラト・ヌウマーン市に向かったシリア軍戦闘機を支援するためにマアッラト・ヌウマーン市上空に飛来、シリア軍銭時は同市を5回にわたって爆撃し、そのことがホワイト・ヘルメットによる救出活動を遅らせた。

なお、ロシア軍戦闘機はホワイト・ヘルメットのセンター複数カ所と市場を攻撃し、甚大な人的被害を与えたという。

AFP, July 23, 2019、ANHA, July 23, 2019、AP, July 23, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 23, 2019、Reuters, July 23, 2019、SANA, July 23, 2019、SOHR, July 23, 2019、UPI, July 23, 2019などをもとに作成。

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トルコのアカル国防大臣はジェフリー米国務省シリア問題担当特使と会談し、シリア北東部での安全地帯設置とYPG退去を求める(2019年7月22日)

トルコのフルシ・アカル国防大臣は、ジェームズ・ジェフリー米国務省シリア問題担当特使と会談した。

アナトリア通信(7月23日付)によると、会談でアカル国防大臣は、シリア北東部の国境地帯に安全地帯を設置し、同地から人民防衛部隊(YPG)/クルディスタン労働者党(PKK)を排除し、その拠点を破壊する必要があると改めて強調した。

また、米国の高官がYPG/PKKの幹部との会談を繰り返していることに遺憾の意を示した。

これに対してジェフリー特使は、YPGの重火器を撤去し、難民を帰還させるのにふさわしい状況を作り出す必要があると応えたという。

AFP, July 23, 2019、ANHA, July 23, 2019、AP, July 23, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 23, 2019、Reuters, July 23, 2019、SANA, July 23, 2019、SOHR, July 23, 2019、UPI, July 23, 2019などをもとに作成。

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トルコのシャンルウルファ県にシリア領から発射された砲弾2発が着弾し子供1人を含む住民6人が負傷(2019年7月22日)

アナトリア通信(7月23日付)は、シリア領から発射された迫撃砲弾2発がトルコのシャンルウルファ県のジェイランピナル郡に着弾し、子供1人を含む住民6人が負傷し、ジェイランピナル国立病院に搬送されたと伝えた。

AFP, July 23, 2019、ANHA, July 23, 2019、AP, July 23, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 23, 2019、Reuters, July 23, 2019、SANA, July 23, 2019、SOHR, July 23, 2019、UPI, July 23, 2019などをもとに作成。

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チャヴシュオール外務大臣「米国が「安全地帯」設置をめぐる合意を遵守しなければ、ユーフラテス川東岸に対する軍事作戦を開始する」(2019年7月22日)

トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は、TGRT Haber(7月22日付)のインタビューに応じ、アレッポ県マンビジュ市一帯での「安全地帯」設置をめぐる合意を米国が遵守しなければ、ユーフラテス川東岸に対する軍事作戦を開始すると述べた。

チャヴシュオール外務大臣外務大臣は「米国はマンビジュ市にかかる行程表を遵守しておらず、具体的な措置を講じていない…。脅威が続き、具体的な措置が講じられなければ、我々はユーフラテス川東岸で軍事作戦を開始するだろう…。今日予定されている米国代表との会合でユーフラテス川東岸での「安全地帯」設置について問題解決することを望んでいる」と述べた。

なお、ジェームズ・ジェフリー米国務省シリア問題担当特使22日にトルコ入りしている。

AFP, July 22, 2019、ANHA, July 22, 2019、AP, July 22, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 22, 2019、Reuters, July 22, 2019、SANA, July 22, 2019、SOHR, July 22, 2019、TGRT Haber, July 22, 2019、UPI, July 22, 2019などをもとに作成。

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シリア民主軍のアブディー総司令官が米政府高官と会談(2019年7月22日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のムスタファー・バーリー中央広報局長はツイッターのアカウント(https://twitter.com/mustefabali)で、マズルーム・アブディー総司令官が、米軍統合参謀本部のケネス・マッケンジー報道官、ウィリアム・ロバーク元駐バーレーン米国大使と会談し、地域情勢やダーイシュ(イスラーム国)に対する「テロとの戦い」の進捗について協議したことを明らかにした。

バーリー中央広報局長によると、会談ではまた、トルコとの国境地帯に設置がめざされている「安全地帯」や、シリア民主軍と有志連合の今後の関係のありようなどについても意見が交わされた。

https://twitter.com/mustefabali/status/1153210360012431360

AFP, July 22, 2019、ANHA, July 22, 2019、AP, July 22, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 22, 2019、Reuters, July 22, 2019、SANA, July 22, 2019、SOHR, July 22, 2019、UPI, July 22, 2019などをもとに作成。

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トルコの占領下にあるジャラーブルス市とアフタリーン市でオートバイに仕掛けられた爆弾が相次いで爆発、子供1人とトルコのNGO組織IHHのメンバー1人が死亡(2019年7月22日)

アレッポ県では、ザマーン・ワスル(7月22日付)によると、トルコの占領下にあるジャラーブルス市とアフタリーン市でオートバイに仕掛けられた爆弾が相次いで爆発、子供1人とトルコのNGO組織IHH(人道支援基金)のメンバー1人が死亡、15人以上が負傷した。

負傷した市民はトルコのNGO組織IHHがラーイー村の病院に搬送した。

AFP, July 22, 2019、ANHA, July 22, 2019、AP, July 22, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 22, 2019、Reuters, July 22, 2019、SANA, July 22, 2019、SOHR, July 22, 2019、UPI, July 22, 2019などをもとに作成。

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メディア活動家は21日のダマスカス郊外県での爆発がドローンによってヒズブッラー幹部を狙ったものだと主張(2019年7月22日)

メディア活動家のウマル・ハリーリー氏はフェイスブックのアカウントで、21日にダマスカス郊外県サアサア町近郊のクライアート村にロケット弾が着弾し、車を直撃、乗っていた運転していた男性1人と女児1人が死亡、3人が負傷したとのSANA(7月21日付)の報道に関して、無人航空機(ドローン)がヒズブッラーの幹部の一人であるマシュフール・ザイダーン氏の乗った車を狙ったものだと綴った。

ハリーリー氏によると、ドローン攻撃により、ザイダーン氏は即死、その場にいた市民多数が負傷したという。

ザイダーン氏はクナイトラ県ハドル村出身のシリア人で、数年前からヒズブッラーのメンバーとして活動し、シリア南部やダマスカス郊外県東グータ地方での戦闘を指揮していたという。

ザイダーン氏は4ヶ月前から姿を消し、死亡したとの情報も流れていたが、実際にはヒズブッラーによりレバノンに召喚され、その後新たな任務を帯びてシリアに戻っていたという。

AFP, July 22, 2019、ANHA, July 22, 2019、AP, July 22, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 22, 2019、Reuters, July 22, 2019、SANA, July 22, 2019、SOHR, July 22, 2019、UPI, July 22, 2019などをもとに作成。

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シリア政府の牙城である首都ダマスカスとラタキア市で相次いで爆発が発生、国防隊司令官1人が死亡(2019年7月22日)

ダマスカス県では、SANA(7月22日付)によると、カダム区で爆弾が爆発し、市民1人が死亡した。

これに関して、カシオン連隊を名のるグループが声明を出し、マイダーン区・ナフル・イーシャ地区で国防隊の司令官の1人イヤード・ドゥユーブ氏の車に爆弾を仕掛け、爆破したと発表、犯行を認めた。


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ラタキア県では、SANA(7月22日付)によると、ラタキア市のティシュリーン大学のキャンパスに迫撃砲弾1発が着弾した。

死傷者はなかった。

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ダルアー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(7月22日付)が複数の地元筋の話として伝えたによると、ヒルバト・ガザーラ町にある検問所で、空軍情報部メンバーのアワード・アリー・アワードなる人物が何者かによって狙撃され、死亡した。

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ダイル・ザウル県では、ANHA(7月23日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がトゥカイヒー村でダーイシュ(イスラーム国)のメンバー1人を殺害、3人を拘束、大量の爆発物や武器弾薬を押収した。

AFP, July 22, 2019、ANHA, July 22, 2019、July 23, 2019、AP, July 22, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 22, 2019、Reuters, July 22, 2019、SANA, July 22, 2019、SOHR, July 22, 2019、UPI, July 22, 2019などをもとに作成。

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新興のアル=カーイダ系組織の一つアンサール・タウヒードはS-200、S-300が配備されているハマー県のロシア軍基地を攻撃したと発表(2019年7月22日)

新興のアル=カーイダ系組織の一つアンサール・タウヒード(「信者を煽れ」作戦司令室所属)はテレグラムを通じて、ハマー県ミスヤーフ市北西にあるロシア軍基地を砲撃したと発表した。

アンサール・タウヒードによると、砲撃は、ミスヤーフ市の「シャッビーハの本部複数カ所」に対しても行われたという。

これに関して、ドゥラル・シャーミーヤ(7月22日付)は複数の地元筋の話として、「シリア革命」開始以降初めて、ロシア軍が掌握するミスヤーフ市北東の防空中隊(S-200およびS-300ミサイル防空システムの拠点)が標的となったと伝えた。

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一方、トルコの後援を受ける国民解放戦線は、シリア・ロシア軍の攻撃への報復として、ハマー県北部のシリア軍拠点複数カ所、ハマー市北部のハマー航空基地を重点的に砲撃したと発表した。

AFP, July 22, 2019、ANHA, July 22, 2019、AP, July 22, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 22, 2019、Reuters, July 22, 2019、SANA, July 22, 2019、SOHR, July 22, 2019、UPI, July 22, 2019などをもとに作成。

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シャーム解放機構は反体制派支配地域に米国製の最新トンネル掘削用機器多数を持ち込むとともに、アラブ人技術者も潜入(2019年7月22日)

スプートニク・ニュース(7月22日付)は、複数の地元筋およびメディア筋の話として、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構(旧シャームの民のヌスラ戦線)が、トルコ領内から米国製の最新トンネル掘削用機器多数をシリア国内の反体制派支配地域に持ち込むとともに、アラブ人国籍の建設・地理関連の技術者多数がこれらの機器とともにシリア領内に入ったと伝えた。

同筋によると、機器と技術者たちのシリア入りは、サウジアラビア人説教師で、シャーム解放機構、シャーム自由人イスラーム運動などのアル=カーイダ系組織に近い、元シャーム解放機構幹部の自称「無所属戦闘員」アブドゥッラー・ムハイスィニー氏の監督のもとに行われ、シリア・ロシア軍の攻撃が続いているイドリブ県のハーン・シャイフーン市、ハマー県のカフルズィーター市、ラターミナ町、ガーブ平原などに配備され、トンネルの掘削や陣地の建設が進められる模様だという。

AFP, July 22, 2019、ANHA, July 22, 2019、AP, July 22, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 22, 2019、Reuters, July 22, 2019、SANA, July 22, 2019、SOHR, July 22, 2019、UPI, July 22, 2019などをもとに作成。

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反体制武装集団はシリア政府支配地域各所を砲撃、ハマー県とアレッポ県で市民14人が死亡(2019年7月22日)

ハマー県では、SANA(7月22日付)、シリア人権監視団によると、イドリブ県フバイト村一帯で活動を続ける反体制武装集団がシリア政府支配下のナーウール・ジューリーン村、スカイラビーヤ市を砲撃し、女児2人を含む市民7人が死亡、多数が負傷した(シリア人権監視団によると、死亡したのは6人)。

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アレッポ県では、SANA(7月22日付)やシリア人権監視団によると、アレッポ市西部のラーシディーン地区一帯で活動を続ける反体制武装集団が、アレッポ市のハムダーニーヤ地区やジュマイリーヤ地区の住宅街を砲撃し、市民7人が死亡、多数が負傷、民家や商店、自動車などが被害を受けた。

AFP, July 22, 2019、ANHA, July 22, 2019、AP, July 22, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 22, 2019、Reuters, July 22, 2019、SANA, July 22, 2019、SOHR, July 22, 2019、UPI, July 22, 2019などをもとに作成。

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シリア・ロシア軍はイドリブ県、ハマー県を激しく爆撃、反体制派支配下のマアッラト・ヌウマーン市では市場が狙われ39人が死亡、ロシアは爆撃への関与を否定(2019年7月22日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が攻撃を激化させてから82日目となる7月22日、シリア・ロシア軍は爆撃を継続、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が交戦、双方が相手方の支配地域を激しく砲撃しした。

シリア人権監視団によると、4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より68人(民間人68人(うち女性7人、子供9人)、シリア軍兵士0人、反体制武装集団戦闘員0人)増えて2,651人となった。

68人のうち、シリア・ロシア軍の攻撃による死者は54人、反体制武装集団の攻撃による死者は14人。

なお、2,651人のうち、759人が民間人(女性142人、子供189人を含む)、918人がシリア軍兵士、974人が反体制武装集団戦闘員。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は約80回を記録、ヘリコプターが「樽爆弾」25発を投下、ロシア軍も48回の爆撃を行った。

またシリア軍の地上部隊による砲撃は340発におよんだ。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でマアッラト・ヌウマーン市、サラーキブ市、カフルサジュナ村、マアッルズィーター村、アルマナーヤー村、バスィーダー村、カフルルーマー村、マアッラト・スィーン村、カンスフラ村、ファッティーラ村、カフルナブル市一帯、マルアンド村に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでマアッラト・ヌウマーン市、カフルルーマー村に「樽爆弾」を投下した。

この爆撃により、サラーキブ市で女性1人と子供1人を含む市民8人、カフルルーマー村で女性1人を含む2人が死亡した。

またシリア軍は地上部隊が県内各所を砲撃し、ジスル・シュグール市近郊のカスタン村で女性1人、子供1人を含む一家4人が、ビダーマー町で男性1人が死亡した。

ロシア軍もマアッラト・ヌウマーン市、ハーン・シャイフーン市、ラカーヤー村、タマーニア町、タッル・タルイー村、ヒーシュ村、カフルナブル市、ハザーリーン村一帯を爆撃し、マアッラト・ヌウマーン市では市場が狙われ、ホワイト・ヘルメットなどによると市民39人が死亡した。

また、カフルナブル市でも市民1人が死亡した。

これに関して、ロシア国防省は声明を出し、「英国と米国が資金を提供するホワイト・ヘルメットの匿名人物が出した発表は…ウソの発表である」と否定したうえで、「ロシア空軍はこの地域に対して爆撃を実施していない」と主張した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でサルマーニーヤ村、ドゥワイル・アクラード村、ラトミーン町に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでムーリク市、サルマーニーヤ村に「樽爆弾」を投下した。

この爆撃で、ラトミーン村で子供2人が死亡した。

またシリア軍は地上部隊が県内の戦闘地域を砲撃した。

ロシア軍もムーリク市、ラターミナ町を爆撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊が県内の戦闘地域を砲撃し、カフルダーイル村で男性1人が死亡した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でカッバーナ村一帯に対して爆撃を実施するとともに、地上部隊が同地を砲撃した。

ロシア軍もカッバーナ村一帯を爆撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を5件(ハマー県4件、ラタキア県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を6件(ハマー県5件、イドリブ県1件)確認した。

AFP, July 22, 2019、ANHA, July 22, 2019、AP, July 22, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 22, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, July 22, 2019、Reuters, July 22, 2019、SANA, July 22, 2019、SOHR, July 22, 2019、UPI, July 22, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから327人、ヨルダンから1,212人の難民が帰国、避難民3人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年7月22日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(7月22日付)を公開し、7月21日に難民1,539人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは327人(うち女性89人、子供152人)、ヨルダンから帰国したのは1,212人(うち女性304人、子供516人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は319,274人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者104,069人(うち女性18,602人、子ども31,303人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者215,205人(うち女性32,202人、子ども54,689人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 548,554人(うち女性164,630人、子供279,662人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,647,187人(うち女性1,994,156人、子供3,390,065人)。

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一方、国内避難民3人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは3人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は34,274人(うち女性10,704人、子供15,704人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,302,870人(うち女性386,572人、子供648,781人)となった。

なお、グラーブ山通行所を経由して帰還した3人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 22, 2019をもとに作成。

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ベラルーシ訪問中のムアッリム外務在外居住者大臣がルカシェンコ大統領と会談(2019年7月22日)

ベラルーシを21日から公式訪問しているワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣(兼副首相)は、首都ミンスクでアレクサンドル・ルカシェンコ大統領と会談した。

SANA(7月22日付)によると、会談では、二国間関係の強化などについて意見が交わされた。

AFP, July 22, 2019、ANHA, July 22, 2019、AP, July 22, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 22, 2019、Reuters, July 22, 2019、SANA, July 22, 2019、SOHR, July 22, 2019、UPI, July 22, 2019などをもとに作成。

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ローマ・カトリック教会のピーター・タークソン枢機卿がアサド大統領と会談(2019年7月22日)

シリアを訪問中のローマ・カトリック教会のピーター・タークソン枢機卿が首都ダマスカスでアサド大統領と会談し、第266代ローマ教皇フランシスコの親書を手渡した。

SANA(7月22日付)によると、親書には、シリアでの安定回復を支持し、シリア国民の苦しみが終わることが願うとする教皇の意思が記されていたという。

タークソン枢機卿との会談で、アサド大統領は、イドリブ県などで活動を続ける「テロリスト」が市民に対する犯罪や攻撃を続ける一方、西側諸国がテロ組織を依然として支援している現状を伝える一方、シリア国民を支援するために、「テロリスト」を支援し、戦争を長引かせようとし、シリア国民に制裁を科し続ける国に圧力をかけ、政策を転換させ、和平と安定に向けて行動させる必要があると訴えた。

会談には、フランシスコ会神父で教皇庁評議会次官のニコラ・リッカルディ氏、駐シリア・ローマ法王庁大使のマリオ・ゼナリ枢機卿が同席した。

AFP, July 22, 2019、ANHA, July 22, 2019、AP, July 22, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 22, 2019、Reuters, July 22, 2019、SANA, July 22, 2019、SOHR, July 22, 2019、UPI, July 22, 2019などをもとに作成。

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