アスタナ13会議は8月1、2日に開催、レバノンとイラクの代表が初参加(2019年7月19日)

カザフスタン外務省は声明を出し、シリア政府と反体制武装集団の停戦プロセスであるアスタナ会議(アスタナ13会議)を8月1、2日に開催すると発表した。

アスタナ13会議には、シリア政府代表、反体制武装集団の代表、保障国であるロシア、イラン、トルコの代表に加えて、レバノンとイラクの代表が初めて参加する予定だという。

RT(7月19日付)が伝えた。

AFP, July 19, 2019、ANHA, July 19, 2019、AP, July 19, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 19, 2019、Reuters, July 19, 2019、RT, July 10, 2019、SANA, July 19, 2019、SOHR, July 19, 2019、UPI, July 19, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

YPG主体のシリア民主軍がシリア国旗掲揚を拒否したことで、イラクのスィンジャールとシリアのフールを結ぶ国境通行所の開通が延期に(2019年7月19日)

アナトリア通信(7月19日付)は、イラクの地元筋の話として、イラクのニーナワー県スィンジャール市とシリア領(ハサカ県フール町郊外)を結ぶ国境通行所に掲げる旗をめぐって、イラク政府当局と北・東シリア自治局の防衛を担う人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の意見が折り合わず、開通が延期されたと伝えた。

イラク側は国境通行所にシリア国旗を掲揚するよう求めているが、シリア民主軍はこれを拒否しているという。

国境通行所は、ハサカ県のフール・キャンプなどに収容されているイラク人ヤズィード教徒の帰還を促すことなどを目的としていた。

AFP, July 19, 2019、Anadolu Ajansı, July 19, 2019、ANHA, July 19, 2019、AP, July 19, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 19, 2019、Reuters, July 19, 2019、SANA, July 19, 2019、SOHR, July 19, 2019、UPI, July 19, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊を砲撃(2019年7月19日)

アレッポ県では、ANHA(7月19日付)によると、トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊を砲撃した。

AFP, July 19, 2019、ANHA, July 19, 2019、AP, July 19, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 19, 2019、Reuters, July 19, 2019、SANA, July 19, 2019、SOHR, July 19, 2019、UPI, July 19, 2019などをもとに作成。

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シリアが反体制派支配下のイドリブ県のハーン・シャイフーン市、ジスル・シュグール市などを爆撃(2019年7月19日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が攻撃を激化させてから79日目となる7月19日、シリア・ロシア軍は爆撃を継続、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が交戦した。

シリア人権監視団によると、4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より8人(民間人2人、シリア軍兵士2人、反体制武装集団戦闘員4人)増えて2,539人となった。

うち、670人が民間人(女性132人、子供173人を含む)、906人がシリア軍兵士、963人が反体制武装集団戦闘員。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は75回を記録、ヘリコプターが「樽爆弾」39発を投下、ロシア軍も29回の爆撃を行った。

またシリア軍の地上部隊による砲撃は630発におよんだ。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でマアッラト・ヌウマーン市、ハーン・シャイフーン市、タッル・ナール村、トゥラムラー村、バスィーダー村、マダーヤー村、ラカーヤー・サジュナ村に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでハーン・シャイフーン市、ハーッス村とその一帯、に「樽爆弾」を投下した。

またシリア軍は地上部隊がカフルナブル市、ハーッス村一帯、フバイト村、ナージヤ村一帯を砲撃した。

ロシア軍もカフルサジュナ村、ラカーヤー村、マアッルズィーター村、マアッラト・ハルマ村を爆撃した。

一方、SANA(7月19日付)によると、シリア軍がハーン・シャイフーン市、ジスル・シュグール市にあるシャーム解放機構、トルキスタン・イスラーム党の拠点を砲撃した。

このほか、ドゥラル・シャーミーヤ(7月19日付)によると、イドリブ市で、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が自治を委託しているシリア救国内閣の治安担当者の一人ムハンマド・ナージー警察署長(アブー・ムジャーヒド)が乗った車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、ナージー氏と子供1人が負傷した。

シリア救国内閣の高官が狙われたのは、ムハンマド・カバーキブジー検事長(2019年3月に死亡)に次いで2度目。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でカフルズィーター市、ラターミナ町、ザカート村、ハスラーヤー村に対して爆撃を実施するとともに、地上部隊がタッル・ミルフ村、ジャビーン村、ハスラーヤー村、アルバイーン村、カフルズィーター市、ラターミナ町、ムーリク市、サルマーニーヤ村などを砲撃した。

ロシア軍もドゥワイル・アクラード村一帯を爆撃した。

一方、SANA(7月19日付)によると、シリア軍がカフルズィーター市、ザカート村を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がカッバーナ村一帯、フドル丘一帯を砲撃した。

一方、SANA(7月19日付)によると、シリア軍が県北東部の拠点に対する反体制武装集団の攻撃への対抗阻止として、外国人戦闘員らの教練キャンプを砲撃、これを破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がジャズラーヤー村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(アレッポ県1件、ラタキア県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を5件(ハマー県4件、アレッポ県1件)確認した。

AFP, July 19, 2019、ANHA, July 19, 2019、AP, July 19, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 19, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, July 19, 2019、Reuters, July 19, 2019、SANA, July 19, 2019、SOHR, July 19, 2019、UPI, July 19, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから365人、ヨルダンから1,106人の難民が帰国、避難民5人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年7月19日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(7月19日付)を公開し、7月18日に難民1,471人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは365人(うち女性117人、子供199人)、ヨルダンから帰国したのは1,106人(うち女性352人、子供598人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は314,740人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者102,992人(うち女性18,602人、子ども31,303人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者211,748人(うち女性33,048人、子ども56,125人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 554,020人(うち女性129,814人、子供220,499人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,647,187人(うち女性1,994,156人、子供3,390,065人)。

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一方、国内避難民5人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは5人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は34,264人(うち女性10,359人、子供15,333人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,302,860人(うち女性392,954人、子供659,099人)となった。

なお、グラーブ山通行所を経由して帰還した5人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 19, 2019をもとに作成。

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