トルコ占領下のハサカ県ラアス・アイン市で国民軍所属のスルターン・ムラード師団の戦闘員どうしが交戦、戦闘員7人と住民5人死亡(2020年10月27日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるラアス・アイン市内の検問所で国民軍に所属するスルターン・ムラード師団の戦闘員どうしが交戦し、戦闘員7人が死亡、また女性1人と子供1人を含む住民5人が巻き添えとなって死亡、多数が負傷した。

戦闘は、検問所での物資の配分をめぐる対立が発端だったという。

AFP, October 27, 2020、ANHA, October 27, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 27, 2020、Reuters, October 27, 2020、SANA, October 27, 2020、SOHR, October 27, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアレッポ市マンビジュ市で、フランスのマクロン大統領がイスラーム教の預言者ムハンマドを冒涜する発言をしたことへの抗議デモ(2020年10月27日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマンビジュ市で、フランスのエマニュエル・マクロン大統領がイスラーム教の預言者ムハンマドを侮辱する発言をしたことに抗議するデモが行われた。

AFP, October 27, 2020、ANHA, October 27, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 27, 2020、Reuters, October 27, 2020、SANA, October 27, 2020、SOHR, October 27, 2020などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県、ハマー県で、シリア・ロシア軍がダーイシュに対して爆撃を実施(2020年10月27日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア政府支配下のブーカマール市近郊のハムダーン航空基地に配備されているシリア軍戦闘機およびヘリコプター約30機が、同市南部の砂漠地帯でダーイシュ(イスラーム国)に対する地上部隊の掃討作戦を航空支援し、な爆撃を実施した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機25機とシリア軍ヘリコプター4機が、アレッポ県、ラッカ県に近いイスリヤー村一帯で活動を続けるダーイシュ(イスラーム国)に対する爆撃を実施した。

また、同地でシリア軍とダーイシュが激しい戦闘を続け、シリア軍兵士16人、ダーイシュ戦闘員13人が死亡した。

AFP, October 27, 2020、ANHA, October 27, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 27, 2020、Reuters, October 27, 2020、SANA, October 27, 2020、SOHR, October 27, 2020などをもとに作成。

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当局はダマスカス県・ダマスカス郊外県ムフティーのアフユーニー師殺害事件の容疑者として12人を逮捕(2020年10月27日)

シリア人権監視団は、複数の住民から得た情報だとして、シリアの治安当局が、10月22日にダマスカス郊外県クドスィーヤー市で発生したダマスカス県・ダマスカス郊外県ムフティーのムハンマド・アドナーン・アフユーニー師殺害事件の容疑者として12人を逮捕したと発表した。

AFP, October 27, 2020、ANHA, October 27, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 27, 2020、Reuters, October 27, 2020、SANA, October 27, 2020、SOHR, October 27, 2020などをもとに作成。

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ラタキア県での森林火災の消火活動にロシア軍参加(2020年10月27日)

ラタキア県では、SANA(10月27日付)によると、10月26日にシャアラ山の植林地帯で発生した火災への県農業局消火チーム、民間防衛隊、シリア軍ヘリコプターの消火活動が続くなか、ロシア軍のイリューシン76(Il-76)が消火活動に参加した。

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ヒムス県では、SANA(10月27日付)によると、カラーティーヤ村の農地で火災が発生し、地元の消防隊が、民間防衛隊、シリア軍とともに消火活動にあたり、これを鎮火した。

AFP, October 27, 2020、ANHA, October 27, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 27, 2020、Reuters, October 27, 2020、SANA, October 27, 2020、SOHR, October 27, 2020などをもとに作成。

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シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるハサカ県ファルファラ村で学校職員、教師、生徒が座り込みデモを行い、シリア民主軍による学校閉鎖措置に抗議(2020年10月27日)

ハサカ県では、SANA(10月27日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・ハミース市近郊のファルファラ村で学校職員、教師、生徒が座り込みデモを行い、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍による学校閉鎖措置に抗議した。

一方、SANA(10月27日付)によると、米軍の大型トレーラー37輌からなる車列が、北・東シリア自治局支配地域内の油田で採掘した原油を積んで、違法に設置されているワリード国境通行所を経由し、イラク領内に向かった。

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ダイル・ザウル県では、SANA(10月27日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるシュハイル村でシリア民主軍が住民多数を拘束した。

一方、シリア人権監視団によると、米軍ヘリコプターが北・東シリア自治局の支配下にあるスブハ村で、シリア民主軍の支援を受けて空挺作戦を実施し、ダーイシュ(イスラーム国)の元メンバーだと思われる住民4人を拘束した。

また、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるブサイラ市でシリア民主軍の兵士1人が何者かの襲撃を受けて死亡した。

AFP, October 27, 2020、ANHA, October 27, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 27, 2020、Reuters, October 27, 2020、SANA, October 27, 2020、SOHR, October 27, 2020などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で67人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で156人、北・東シリア自治局支配地域は感染者増大を受けて10日間の部分外出禁止措置を発出(2020年10月27日)

保健省は政府支配地域で新たに67人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者33人が完治し、3人が死亡したと発表した。

これにより、10月27日現在の同地での感染者数は計5,528人、うち死亡したのは275人、回復したのは1,821人となった。

SANA(10月27日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の執行評議会は決定第173号を発出し、新型コロナウイルス感染症の新規感染者の増加を受け、10月30日から11月8日までの10日間、食品店、学校などを除く商店・機関の午後3時以降の閉鎖を決定したと発表した。

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で10月27日に新たに156人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、115人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡90人、ハーリム郡13人、アリーハー郡2人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡4人、バーブ郡12人、アフリーン郡20人、アアザーズ郡15人。

これにより、同地での感染者数は計4,437人、うち回復したのは1,970人、死亡したのは42人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1424674364404117/

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AFP, October 27, 2020、ACU, October 27, 2020、ANHA, October 27, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 27, 2020、Reuters, October 27, 2020、SANA, October 27, 2020、SOHR, October 27, 2020などをもとに作成。

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米国のジェフリー米国務省シリア問題担当特使はロシア軍のシャーム軍団基地爆撃を停戦違反と非難(2020年10月27日)

米国のジェームズ・ジェフリー国務省シリア問題担当特使は、10月26日にイドリブ県ドゥワイラ山にあるシャーム軍団の基地に対してロシア軍が実施した大規模爆撃について声明を出し、3月5日のロシアとトルコの停戦合意への違反だとして懸念を表明した。

声明のなかで、ジェフリー特使は、ロシア軍を「親体制部隊」(pro-regime forces)と呼んだうえで、「軍事的勝利を追求し続けることで、アサド体制、そしてロシアとイランの同盟者は周辺地域の安定を脅かしている…。親体制部隊の行動は紛争を長引かせ、シリア国民の苦しみを深いものとしている」と非難した。

そのうえで、国連安保理決議第2254号に基づいた停戦、和平プロセスへの指示を改めて表明し、「アサド体制とその同盟者たちは、シリア国民に対する無用で残忍な戦争を終わらせる時が来ている」と呼びかけた。

AFP, October 27, 2020、ANHA, October 27, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 27, 2020、Reuters, October 27, 2020、SANA, October 27, 2020、SOHR, October 27, 2020などをもとに作成。

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「決戦」作戦司令室がロシア軍の爆撃への報復としてシリア軍拠点に対して大規模砲撃、兵士多数を殺害(2020年10月27日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから236日目を迎えた。

「決戦」作戦司令室は、前日(10月26日)のロシア軍戦闘機によるイドリブ県ドゥワイラ山のシャーム戦線の基地に対する大規模爆撃への報復として、反体制派の支配下にある「解放区」に近いシリア政府支配地各所に対して激しい砲撃を加えた。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シャーム軍団は国民解放戦線に所属している。

シリア人権監視団によると、発射された砲弾の数は900発余りに及んだ。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室は、シリア政府支配下のカフル・ウワイド村、ハザーリーン村、ミラージャ村、シャンシャラーフ村、マアッラト・ヌウマーン市、ハーミディーヤ村、マアッルシューリーン村、ジャバーラー村、ハッサーナ村、マアッラト・マーティル町、タッル・マンス村、トゥラムラー村、カフルナブル市、ハントゥーティーン村、ムアスラーン村、サラーキブ市、ハーン・スブル村、ダーディーフ村、ジャウバース村、カフルバッティーフ村、タッル・ディブス村、ジャッラーダ村、カウカバ村を砲撃し、サラーキブ市でシリア軍兵士3人を、ハーッス村で3人を殺害した。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるアリーハー市、バーラ村、バルユーン村、シリア政府下のサラーキブ市近郊を砲撃し、サラーキブ市近郊での戦闘で戦闘員1人を殺害した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府支配下のカフル・ハラブ村、バスラトゥーン村、第46中隊基地、ミーズナーズ村を攻撃し、シリア軍兵士2人を殺害した。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にある県西部のタディール村を砲撃し、男性1人と女性1人が死亡、3人が負傷した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるガーブ平原のハークーラ村、マナーラ村(タンジャラ村)、ジューリーン村を砲撃し、シリア軍兵士3人を殺害した。

これに対して、シリア軍も「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のカストゥーン村、ズィヤーラ町を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室が、シリア政府の支配下にあるアイン・カンタラ村、ムライジュ村、サルマー町、シャラク村、アブー・アスアド丘を砲撃し、アイン・カンタラ村ではシリア軍の武器弾薬庫を破壊し、シリア軍兵士4人を殺害した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を39件(イドリブ県15件、ラタキア県8件、アレッポ県3件、ハマー県13件)確認したと発表した。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を11件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

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シャーム解放機構のアブー・ハーリド・シャーミー軍事報道官は、「決戦」作戦司令室が、居住地に対して繰り返される攻撃、とりわけドゥワイラ山での痛ましい虐殺への報復として、各戦線で「ロシア占領者民兵」の拠点に対して砲撃を行い、イドリブ県のザーウィヤ山地方、サラーキブ市、ラタキア県のクバイナ丘で、ロシア軍士官8人、イラン人士官2人を含む46人以上を殺害、数十人を負傷させたと発表した。

イバー・ネット(10月27日付)が伝えた。

AFP, October 27, 2020、ANHA, October 27, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 27, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, October 27, 2020、Reuters, October 27, 2020、SANA, October 27, 2020、Shabaka Iba’ al-Ikhbariya, October 27, 2020、SOHR, October 27, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民579人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は619,287人に(2020年10月27日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(10月27日付)を公開し、10月26日に難民579人(うち女性174人、子供295人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民579人(うち女性174人、子供295人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は619,287人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者224,039人(うち女性67,355人、子ども113,992人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,721,603人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は848,567人(うち女性254,631人、子供432,483人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 27, 2020をもとに作成。

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