アル=カーイダ系のシャーム自由人イスラーム運動の軍事部門司令官らが前司令官を推挙するも、現指導部はこれを拒否(2020年10月30日)

トルコの支援を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)に所属するアル=カーイダ系のシャーム自由人イスラーム運動の指導部(ジャービル・アリー・バーシャー総司令官)は声明を出し、「正統性を喪失したハサン・スーファーン前総司令官によって代表される相手方から多くの建設的な提案を受けたが、組織の活動を分断しようとしている…それらすべてを拒否した」と発表した。

シリア人権監視団によると、提案はシャーム自由人イスラーム運動の軍事部門の士官らによるもので、ハサン・スーファーン前総司令官に総司令官の職務を委ねることなどを骨子としていた。

AFP, November 1, 2020、ANHA, November 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 1, 2020、Reuters, November 1, 2020、SANA, November 1, 2020、SOHR, November 1, 2020、Zaman al-Wasl, October 30, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

財務省はビジネスマンのムハンマド・ハムシュー氏の製鉄工場を差し押さえる(2020年10月30日)

財務省は、「国庫への920億シリア・ポンドの支払い」を確保するため、ビジネスマンのムハンマド・ハムシュー氏が運営する製鉄工場を差し押さえたと発表した。

を確保するため

ハムシュー氏は、シリア中国事業者評議会議長、ハムシュー国際グループ取締役会長、ダマスカス商業会議所書記などを務める。

米国のシーザー・シリア市民保護法に基づく制裁対象となっている。

第3期人民議会選挙に立候補したが、投票日直前に立候補を辞退していた。

AFP, October 30, 2020、ANHA, October 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 30, 2020、Reuters, October 30, 2020、SANA, October 30, 2020、SOHR, October 30, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

北・東シリア自治局、アル=カーイダ、シリア政府の支配地でフランスのマクロン大統領による預言者ムハンマド冒涜に抗議するデモ(2020年10月30日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタブカ市で、フランスのエマニュエル・マクロン大統領がイスラーム教の預言者ムハンマドを冒涜する発言をしたことに抗議するデモが行われた。

**

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるブサイラ市で、フランスのエマニュエル・マクロン大統領がイスラーム教の預言者ムハンマドを冒涜する発言をしたことに抗議するデモが行われた。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマンビジュ市で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍傘下のマンビジュ軍事評議会が、フランスのエマニュエル・マクロン大統領がイスラーム教の預言者ムハンマドを冒涜する発言をしたへの抗議デモに乗じて、シリア民主軍への反抗を煽動したとして住民7人を逮捕した。

また、ドゥラル・シャーミーヤ(10月30日付)によると、トルコの占領下にあるバーブ市でフランスのエマニュエル・マクロン大統領がイスラーム教の預言者ムハンマドを冒涜する発言をしたことに抗議するデモが行われた。

**

イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(10月30日付)によると、シャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するサルマダー市でフランスのエマニュエル・マクロン大統領がイスラーム教の預言者ムハンマドを冒涜する発言をしたことに抗議するデモが行われた。

**

ダルアー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(10月30日付)によると、シリア政府の支配下にあるダルアー市ダルアー・バラド地区、西ムライハ村、ナマル町、タファス市、東カラク村でフランスのエマニュエル・マクロン大統領がイスラーム教の預言者ムハンマドを冒涜する発言をしたことに抗議するデモが行われた。

AFP, October 30, 2020、ANHA, October 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 30, 2020、Reuters, October 30, 2020、SANA, October 30, 2020、SOHR, October 30, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア軍戦闘機複数機がラッカ県西部のラサーファ砂漠でダーイシュを爆撃(2020年10月30日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機複数機が、ハマー県、アレッポ県との県境に位置するラサーファ砂漠でダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して爆撃を実施した。

AFP, October 30, 2020、ANHA, October 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 30, 2020、Reuters, October 30, 2020、SANA, October 30, 2020、SOHR, October 30, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アルツァフ共和国(アゼルバイジャンのナゴルノ・カラバフ自治州)国防軍はアゼルバイジャン軍とともに戦闘に参加していたシリア人傭兵1人を捕捉したと発表、その映像を公開(2020年10月30日)

アルツァフ共和国(アゼルバイジャンのナゴルノ・カラバフ自治州)の国防軍は、ツイッターのアカウント(https://twitter.com/karabakh_mod)などを通じて声明を出し、アゼルバイジャン軍とともに戦闘に参加していたシリア人傭兵1人を捕捉したと発表し、その映像を公開した。

声明は以下の通り:

アルツァフ国防軍は、シリアのハマー市出身のテロリスト1人ムフリド・ムハンマド・シャヒールを捕捉した。

トルコがシリアとリビアでFTFs(外国人テロ戦闘員)を募集し、ナゴルノカラバフで戦わせるためにアゼルバイジャンに派遣している事実は疑う余地がない。

AFP, October 30, 2020、ANHA, October 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 30, 2020、Reuters, October 30, 2020、SANA, October 30, 2020、SOHR, October 30, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍と国民軍がラッカ県を砲撃(2020年10月30日)

ラッカ県では、ANHA(10月30日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアイン・イーサー市近郊のディブス村、クーバルラク村を砲撃した。

**

アレッポ県では、ANHA(10月30日付)によると、トルコ占領下のアフリーン市近郊のバースータ村でオートバイに仕掛けられていた爆弾が爆発し、複数人が死傷した。

シリア人権監視団によると、爆発が起こったのは、国民軍に所属するシャーム軍団の本部近く。

また、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるバーブ市で、市内の刑務所から脱走したダーイシュ(イスラーム国)メンバーを追跡していた国民軍所属のハムザ師団が住民1人に誤って発砲、撃たれた住民は死亡した。

AFP, October 30, 2020、ANHA, October 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 30, 2020、Reuters, October 30, 2020、SANA, October 30, 2020、SOHR, October 30, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ハサカ県、ダイル・ザウル県でシリア民主軍への襲撃続く(2020年10月30日)

ハサカ県では、SANA(10月30日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるマルカダ町で、オートバイに乗った正体不明の武装集団が、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の検問所に向けて発砲し、兵士1人を殺害した。

**

ダイル・ザウル県では、SANA(10月30日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるハジーン市でシリア民主軍が正体不明の武装集団の発砲を受け、兵士1人が死亡した。

一方、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるブサイラ市では、シリア民主軍が、マヤーディーン市出身の国内避難民(IDPs)3人を窃盗容疑で逮捕した。

AFP, October 30, 2020、ANHA, October 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 30, 2020、Reuters, October 30, 2020、SANA, October 30, 2020、SOHR, October 30, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で39人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で307人(2020年10月30日)

保健省は政府支配地域で新たに50人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者39人が完治し、4人が死亡したと発表した。

これにより、10月30日現在の同地での感染者数は計5,683人、うち死亡したのは285人、回復したのは1,937人となった。

SANA(10月30日付)が伝えた。

**

反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で10月30日に新たに307人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、133人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡3人、イドリブ郡140人、ハーリム郡55人、アリーハー郡9人、アレッポ県スィムアーン山郡6人、ジャラーブルス郡5人、バーブ郡13人、アフリーン郡17人、アアザーズ郡59人。

これにより、同地での感染者数は計5,382人、うち回復したのは2,275人、死亡したのは42人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1427704770767743/

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1428574367347450/

AFP, October 30, 2020、ACU, October 30, 2020、ANHA, October 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 30, 2020、Reuters, October 30, 2020、SANA, October 30, 2020、SOHR, October 30, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下のイドリブ県アリーハー市を砲撃(2020年10月30日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから239日目を迎えた。

**

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が、M4高速道路沿線に位置し、「決戦」作戦司令室の支配下にあるアリーハー市の住宅街、ザーウィヤ山地方のバーラ村、カンスフラ村、カフル・ウワイド村、バイニーン村、ファッティーラ村を砲撃し、複数の住民が負傷した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、「決戦」作戦司令室は、シリア政府の支配下にあるミラージャ村、ハザーリーン村を砲撃、バイニーン村の森林地帯でシリア軍と交戦し、兵士2人を殺害した。

また、シリア軍の砲撃を受けて、シャーム解放機構によって自治を依託されているシリア救国内閣傘下の教育局は、アリーハー市とバーラ村の学校を休校とした。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるタカード村、カフル・アンマ村を砲撃した。

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるダルアー市の治安厳戒地区内で、シリア軍第4師団の兵士1人が何者かの発砲を受けて死亡した。

また県北部のサイダー町では、ロシアの支援を受けるシリア軍第5軍団の兵士と、軍事情報局のメンバーが口論をきっかけに双方の家族どうしが撃ち合いとなり、双方に死傷者が出た。

一方、サフワ村では、「イランの犬は倒れる、密告者がお前たちのところにやって来る、バッシャールは出て行け、バアス党は裏切り者」と書かれた落書きが発見された。

**

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を34件(イドリブ県17件、ラタキア県12件、アレッポ県1件、ハマー県4件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は31件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を2件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, October 30, 2020、ANHA, October 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 30, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, October 30, 2020、Reuters, October 30, 2020、SANA, October 30, 2020、SOHR, October 30, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア難民受入移送居住センター:難民527人と国内避難民(IDPs)4人が新たにシリア政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は620,823人、2019年以降帰還したIDPsは66,455人に(2020年10月24日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(10月30日付)を公開し、10月29日に難民527人(うち女性158人、子供269人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民527人(うち女性158人、子供269人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は620,823人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者225,575人(うち女性67,816人、子ども114,775人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,721,603人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は850,485人(うち女性255,092人、子供433,266人)となった。

**

一方、国内避難民4人が新たに帰宅した。

うちダマスカス郊外県東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは4人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所経由の帰還者のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は4人(うち女性1人、子供3人)だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は66,455人(うち女性23,160人、子供27,357人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,335,051人(うち女性405,719人、子供671,123人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 30, 2020をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.