北・東シリア自治局支配下のダイル・ザウル県で預言者ムハンマドを冒涜したフランスのマクロン大統領に対する抗議デモ、シリア民主軍がこれを強制排除(2020年10月25日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるガラーニージュ市でフランスのエマニュエル・マクロン大統領がイスラーム教の預言者ムハンマドを冒涜する発言をしたことに抗議するデモが行われた。

デモに参加したのは、シュアイタート部族数百人で、マクロン大統領の写真を焼くなどして抗議の意思をしめした。

これに対して、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が空に向けて銃を発砲しするなどして威嚇し、デモの強制排除を試み、その際にデモ参加者2人が負傷した。

デモ参加者もシリア民主軍の車輌に向けて投石を行うなどして抵抗した。

アズバ村、マイーズィーラ村でも同様のデモが発生した。

また、ブサイラ市内の学校でも、教員、職員、生徒らが抗議デモを行った。

このほか、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるラッカ県のラッカ市では、抗議の意思を表す落書きが発見された。

AFP, October 25, 2020、ANHA, October 25, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 25, 2020、Reuters, October 25, 2020、SANA, October 25, 2020、SOHR, October 25, 2020などをもとに作成。

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シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ市で預言者ムハンマドを冒涜したフランスのマクロン大統領に対する抗議デモ(2020年10月25日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ市で、フランスのエマニュエル・マクロン大統領がイスラーム教の預言者ムハンマドを冒涜する発言をしたことに抗議するデモが行われた。

AFP, October 25, 2020、ANHA, October 25, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 25, 2020、Reuters, October 25, 2020、SANA, October 25, 2020、SOHR, October 25, 2020などをもとに作成。

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トルコ占領下のハサカ県、ラッカ県、アレッポ県各所で預言者ムハンマドを冒涜したフランスのマクロン大統領に対する抗議デモ(2020年10月25日)

シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるハサカ県ラアス・アイン市、ラッカ県タッル・アブヤド市、アレッポ県アフリーン市、ジンディールス町、バーブ市で、フランスのエマニュエル・マクロン大統領がイスラーム教の預言者ムハンマドを冒涜する発言をしたことに抗議するデモが行われ、参加者はフランスの国旗やマクロン大統領の写真を燃やすなどして、怒りを露わにした。


AFP, October 25, 2020、ANHA, October 25, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 25, 2020、Reuters, October 25, 2020、SANA, October 25, 2020、SOHR, October 25, 2020などをもとに作成。

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シャーム自由人イスラーム運動のスーファーン派がラタキア県クルド山地方にあるバーシャー派の拠点を制圧(2020年10月25日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シャーム自由人イスラーム運動のジャービル・アリー・バーシャー総司令官の指導に反対し、ハサン・スーファーン前総司令官を推挙する軍事部門が、クルド山地方にある拠点複数カ所を掌握し、バーシャー総司令官を支持する戦闘員らを追放した。

AFP, October 25, 2020、ANHA, October 25, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 25, 2020、Reuters, October 25, 2020、SANA, October 25, 2020、SOHR, October 25, 2020などをもとに作成。

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ヒムス県東部、ハマー県北東部のダーイシュ掃討のため、地元の部族がシリア軍や「イランの民兵」の支援を受けて「部族軍」を結成(2020年10月25日)

シリア人権監視団は、ヒムス県東部、ハマー県北東部の部族や地元名士が会合を重ね、同地で活動を続けるダーイシュ(イスラーム国)を掃討するため、シリア軍や「イランの民兵」の支援のもとに「部族軍」を結成したと発表した。

部族軍に参加するのは、マアータ部族、カワースィマ部族、ジュマイラ部族、ガナーティサ部族、ハディーディーン部族、ブージャミール部族、ハッジャージュ部族など。

AFP, October 25, 2020、ANHA, October 25, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 25, 2020、Reuters, October 25, 2020、SANA, October 25, 2020、SOHR, October 25, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍がアレッポ県、ハサカ県を砲撃(2020年10月25日)

アレッポ県では、ANHA(10月25日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマンビジュ市近郊のトゥーハール村、ジャート村、ダンダニーヤ村、タッル・リフアト市近郊のハルバル村、シャイフ・イーサー村を砲撃した。

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ハサカ県では、SANA(10月25日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアブー・ラースィーン(ザルカーン)町一帯を砲撃した。

AFP, October 25, 2020、ANHA, October 25, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 25, 2020、Reuters, October 25, 2020、SANA, October 25, 2020、SOHR, October 25, 2020などをもとに作成。

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シリア軍がダイル・ザウル県ユーフラテス川東岸のシリア民主軍拠点を砲撃、有志連合が報復として西岸のシリア軍に対して爆撃(2020年10月25日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がユーフラテス川西岸のクーリーヤ市から、北・東シリア自治局が支配する東岸のタヤーナ村にある人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍所属の「自衛部隊」の拠点1カ所に対して砲撃を行った。

これを受け、米主導の有志連合軍の戦闘機が複数機が、報復として砲撃が行われたシリア軍の拠点に対して爆撃を行った。

いずれの攻撃による死傷者もなかった。

一方、SANA(10月25日付)によると、北・東シリア自治局のシュハイル村で米軍ヘリコプター部隊がシリア民主軍の支援を受けて空挺作戦を実施し、3人を拘束した。

AFP, October 25, 2020、ANHA, October 25, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 25, 2020、Reuters, October 25, 2020、SANA, October 25, 2020、SOHR, October 25, 2020などをもとに作成。

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ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表がシリアを訪問し、ムアッリム外務在外居住者大臣と会談(2020年10月25日)

ゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表がシリアを訪問し、ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣兼副首相と会談した。

SANA(10月25日付)によると、会談では、シリアの経済状況などについて意見が交わされ、一部諸外国による一方的な制裁が経済を悪化させているとの見方で一致した。

制憲委員会(憲法制定委員会)については、外国の不干渉をはじめとするこれまでの合意に基づき議事を進行することが重要だとの点を確認した。

会談には、ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣、アイマン・スーサーン外務在外居住者省次官、アイマン・ラアド同特別局長が同席した。

AFP, October 25, 2020、ANHA, October 25, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 25, 2020、Reuters, October 25, 2020、SANA, October 25, 2020、SOHR, October 25, 2020などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で49人、北・東シリア自治局支配地域で173人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で109人(2020年10月25日)

保健省は政府支配地域で新たに49人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者31人が完治し、2人が死亡したと発表した。

これにより、10月25日現在の同地での感染者数は計5,408人、うち死亡したのは269人、回復したのは1,753人となった。

SANA(10月25日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに173人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者7人が完治し、3人が死亡したと発表した。

これにより、10月25日現在の同地での感染者数は計3,798人、うち死亡したのは112人、回復したのは672人となった。

新規感染者の内訳は、ハサカ県のハサカ市23人、カーミシュリー市36人、マーリキーヤ(ダイリーク)市39人、マアバダ(カルキールキー)町12人、アームーダー市7人、ダルバースィーヤ市8人、ジュワーディーヤ(ジャッル・アーガー)村3人、アレッポ県のアイン・アラブ(コバネ)市5人、シャフバー地区(タッル・リフアト市)1人、ラッカ県のラッカ市1人、タブカ市36人、ダイル・ザウル県2人。

ANHA(10月25日付)が伝えた。

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で10月25日に新たに108人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、120人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡21人、ハーリム郡8人、アリーハー郡0人、アレッポ県スィムアーン山郡4人、ジャラーブルス郡5人、バーブ郡14人、アフリーン郡18人、アアザーズ郡35人。

これにより、同地での感染者数は計4,190人、うち回復したのは1,750人、死亡したのは21人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1422842454587308/

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1423259364545617/

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一方、シリア人権監視団は、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ県の「解放区」とトルコ占領下のアレッポ県北部で、新型コロナウイルス感染者108人が確認される一方、感染者1人が死亡したと発表した。

これにより、6月9日以降、「解放区」と占領地で確認された感染者数は計4,190人、うち死亡したのは24人、完治したのは1,750人となった。

AFP, October 25, 2020、ACU, October 25, 2020、ANHA, October 25, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 25, 2020、Reuters, October 25, 2020、SANA, October 25, 2020、SOHR, October 25, 2020などをもとに作成。

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イドリブ県では、「決戦」作戦司令室の攻撃でシリア軍兵士3人、ヒズブッラー戦闘員1人が死亡(2020年10月25日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから234日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバルユーン村、バーラ村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、「決戦」作戦司令室は、カフルナブル市に向けて移動中のシリア軍の車列を砲撃し、兵士3人を殺害した。

また、シリア政府の支配下にあるサラーキブ市を砲撃し、レバノンのヒズブッラーの民兵1人を殺害、同じくシリア政府の支配下にあるダール・カビーラ村に対しても砲撃を行った。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のサルマーニーヤ村、ドゥワイル・アクラード村を砲撃した。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、サイダー・ジャウラーン村にあるシリア軍の拠点が何者かの襲撃を受け、兵士1人が死亡、複数が負傷した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を38件(イドリブ県15件、ラタキア県13件、アレッポ県3件、ハマー県7件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は35件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を7件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, October 25, 2020、ANHA, October 25, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 25, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, October 25, 2020、Reuters, October 25, 2020、SANA, October 25, 2020、SOHR, October 25, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民496人と国内避難民(IDPs)17人が新たにシリア政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は618,205人、2019年以降帰還したIDPsは66,463人に(2020年10月25日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(10月25日付)を公開し、10月24日に難民496人(うち女性148人、子供253人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民496人(うち女性148人、子供253人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は618,205人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者222,957人(うち女性67,030人、子ども113,440人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,721,603人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は846,989人(うち女性254,158人、子供431,678人)となった。

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一方、国内避難民17人が新たに帰宅した。

うちダマスカス郊外県東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは17人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所経由の帰還者のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は17人(うち女性4人、子供8人)だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は66,451人(うち女性23,159人、子供27,354人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,335,047人(うち女性405,718人、子供671,120人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 25, 2020をもとに作成。

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シャーム解放機構は米主導の有志連合ドローンによるイドリブ県爆撃を「明白な意図、構成な裁きを欠く攻撃」と非難(2020年10月24日)

シャーム解放機構は声明を出し、10月22日にイドリブ県ジャカーラ村に対して米軍主導の有志連合が無人航空機(ドローン)で爆撃を行い、25人が死亡したことに関して、「強い痛みと悲しみ」を感じるとしたうえで、「明白な意図、構成な裁きを欠く攻撃」として非難した。

AFP, October 24, 2020、ANHA, October 24, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 24, 2020、Reuters, October 24, 2020、SANA, October 24, 2020、SOHR, October 24, 2020などをもとに作成。

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