駐シリア米国大使館はハサカ県ラアス・アイン市での爆発でトルコ軍3人を含む16人が死亡した事件に「深い懸念」を表明、すべての当事者に自制を呼びかける(2020年12月11日)

駐シリア米国大使館はフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/syria.usembassy/)などを通じて声明を出し、12月10日にトルコ占領下のハサカ県ラアス・アイン市で国民軍と内務治安部隊(いわゆる自由警察)の合同検問所を狙って発生した爆破事件で、トルコ軍兵士3人を含む16人が死亡したことに関して、「深い懸念」を表明し、すべての当事者に自制を求め、2019年10月のロシアとトルコ(そして米国)による停戦合意を遵守するよう呼びかけた。

https://www.facebook.com/syria.usembassy/posts/10158784782507649

AFP, December 11, 2020、ANHA, December 11, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 11, 2020、Reuters, December 11, 2020、SANA, December 11, 2020、SOHR, December 11, 2020などをもとに作成。

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ダルアー県の前知事、ガス局幹部2人が反体制派支配地域への燃料横流し容疑で逮捕(2020年12月11日)

反体制サイトのオリエント・ニュース(12月11日付)は、シリアの司法当局が、5月までダルアー県知事を務めていたムハンマド・ハーリド・ハンヌース氏と同県ガス局の幹部2人を逮捕したと伝えた。

複数のメディア筋によると、ハンヌース氏と幹部2人は、シリア政府が支配を回復する以前、反体制派の支配地域への燃料の横流しに関与した容疑をかけられているという。

AFP, December 11, 2020、ANHA, December 11, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 11, 2020、Reuters, December 11, 2020、SANA, December 11, 2020、SOHR, December 11, 2020などをもとに作成。

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国民軍東部自由人連合を構成する5つの武装集団が「独裁的な司令部の政策」に抗議するとして、活動中止を宣言、トルコと国民軍司令部に事態を打開するために介入するよう要請(2020年12月11日)

トルコの占領下にあるアレッポ県北部、ラッカ県北部、ハサカ県北部で活動する国民軍に所属する東部自由人連合を構成する5つの武装集団が、共同声明を出し、「独裁的な司令部の政策」に抗議するとして、活動中止を宣言、トルコと国民軍司令部に事態を打開するために介入するよう要請した。

共同声明を出したのは、スンナの鷹旅団、カーディスィーヤ旅団、ハッターブ旅団、アフル・アサル旅団、アブー・カドリー集団。

シリア人権監視団が発表した。

AFP, December 11, 2020、ANHA, December 11, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 11, 2020、Reuters, December 11, 2020、SANA, December 11, 2020、SOHR, December 11, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍・国民軍とシリア民主軍がラッカ県アイン・イーサー市一帯で交戦(2020年12月11日)

ラッカ県では、ANHA(12月11日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のM4高速道路沿線に潜入しようとした国民軍を撃退した。

これに対して、国民軍を支援するトルコ軍が同地一帯を激しく砲撃した。

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アレッポ県では、ANHA(12月11日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のマルアナーズ村、アルカミーヤ村を砲撃した。

AFP, December 11, 2020、ANHA, December 11, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 11, 2020、Reuters, December 11, 2020、SANA, December 11, 2020、SOHR, December 11, 2020などをもとに作成。

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シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるハサカ県ダルバースィーヤ市での爆発で女児1人が死亡(2020年12月11日)

ハサカ県では、SANA(12月11日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるダルバースィーヤ市で車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、女児1人が死亡した。

また、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプで火災が発生し、子供2人が死亡した。

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ラッカ県では、SANA(12月11日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局支配地の共同支配下にあるラッカ市西のサフサーファ交差点近くにある人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の検問所が正体不明の武装集団の攻撃を受け、兵士2人が死亡した。

一方、シリア民主軍はラッカ市北の複数の村で若者40人以上拘束し、連行した。

AFP, December 11, 2020、ANHA, December 11, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 11, 2020、Reuters, December 11, 2020、SANA, December 11, 2020、SOHR, December 11, 2020などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で124人、北・東シリア自治局支配地域で161人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で161人(2020年12月11日)

保健省は政府支配地域で新たに124人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者69人が完治し、15人が死亡したと発表した。

これにより、12月11日現在の同地での感染者数は計8,911人、うち死亡したのは491人、回復したのは4,243人となった。

SANA(12月11日付)が伝えた。

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シリア人権監視団は、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ県の「解放区」とトルコ占領下のアレッポ県北部で、新型コロナウイルス感染者8人が死亡、161人が新規感染、92人が完治したと発表した。

これにより、6月9日以降、「解放区」と占領地で確認された感染者数は計18,381人(うち10,813人がイドリブ県、7,568人がアレッポ県北部)、死亡したのは239人、完治したのは8,771人となった。

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で12月11日に新たに161人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、92人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡3人、イドリブ郡23人、ハーリム郡53人、アリーハー郡9人、アレッポ県スィムアーン山郡8人、ジャラーブルス郡11人、バーブ郡14人、アフリーン郡20人、アアザーズ郡20人。

これにより、同地での感染者数は計18,381人、うち回復したのは8,771人、死亡したのは239人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1465301247008095/

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一方、シリア人権監視団は、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ県の「解放区」とトルコ占領下のアレッポ県北部で、新型コロナウイルス感染者8人が死亡、161人が新規感染、92人が完治したと発表した。

これにより、6月9日以降、「解放区」と占領地で確認された感染者数は計18,381人(うち10,813人がイドリブ県、7,568人がアレッポ県北部)、死亡したのは239人、完治したのは8,771人となった。

AFP, December 11, 2020 、ACU, December 11, 2020、ANHA, December 11, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 11, 2020、Reuters, December 11, 2020、SANA, December 11, 2020、SOHR, December 11, 2020などをもとに作成。

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「イランの民兵」所属と思われるドローンが「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県スフーフン丘を攻撃(2020年12月11日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「イランの民兵」所属と思われる無人航空機(ドローン)が、「決戦」作戦司令室の支配下にあるスフーフン丘を攻撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

また、シリア軍は、「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のルワイハ村一帯で交戦、スフーフン村、ファッティーラ村、フライフィル村、バーラ村一帯を砲撃した。

一方、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌約20輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のアンカーウィー村を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるタッル・シハーブ町で男性1人が何者かの襲撃を受けて死亡した。

また、東カラク村では、シリア軍が近郊の丘陵地帯からの砲撃に応戦し、同地を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を38件(イドリブ県21件、ラタキア県11件、アレッポ県0件、ハマー県6件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は34件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を5件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, December 11, 2020、ANHA, December 11, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 11, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, December 11, 2020、Reuters, December 11, 2020、SANA, December 11, 2020、SOHR, December 11, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民452人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は632,121人に(2020年12月11日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(12月11日付)を公開し、12月10日に難民452人(うち女性135人、子供230人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民452人(うち女性135人、子供230人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は632,121人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者236,873人(うち女性71,209人、子ども120,536人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,731,515人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は861,401人(うち女性258,485人、子供439,027人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 11, 2020をもとに作成。

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