北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプに収容されていたダイル・ザウル県出身の国内避難民(IDPs)21世帯67人が帰還(2020年12月21日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプに収容されていたダイル・ザウル県出身の国内避難民(IDPs)21世帯67人が帰還した。

AFP, December 21, 2020、ANHA, December 21, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 21, 2020、Reuters, December 21, 2020、SANA, December 21, 2020、SOHR, December 21, 2020などをもとに作成。

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トルコの占領下にあるアレッポ県アアザーズ市で、国民軍に所属する北の嵐旅団と国民軍憲兵隊が略奪品の分配をめぐって対立し交戦(2020年12月21日)

アレッポ県では、ANHA(12月21日付)によると、トルコの占領下にあるアアザーズ市で、国民軍に所属する北の嵐旅団と国民軍憲兵隊が交戦した。

戦闘は略奪品の分配をめぐる対立に端を発したもので、5人が負傷した。

AFP, December 21, 2020、ANHA, December 21, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 21, 2020、Reuters, December 21, 2020、SANA, December 21, 2020、SOHR, December 21, 2020などをもとに作成。

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ロシア・トルコ両軍の協議にもかかわらず、トルコと国民軍はシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊への砲撃を続け、シリア民主軍と交戦(2020年12月21日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊に位置するシャルカラーク村の穀物サイロで、ロシア軍士官とトルコ軍士官が会合を開き、同地で激化するトルコ軍の攻撃への対応について協議した。

 

スプートニク・ニュース(12月22日付)によると、この会談で、トルコ側は、シリア民主軍のアイン・イーサー市一帯の地域からの完全撤退を攻撃中止の条件として、ロシア側に提示したという。

これに対して、ロシアとシリア政府はシリア民主軍に対して、同地をシリア政府に引き渡し、撤退するよう求めているという。

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しかし、ANHA(12月21日付)によると、この会談の数時間後、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、アイン・イーサー市近郊のワースィタ村、ムシャイリファ村、M4高速道路沿線を砲撃、シリア軍がこれに迎撃し、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と交戦した。

AFP, December 21, 2020、ANHA, December 21, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 21, 2020、Reuters, December 21, 2020、SANA, December 21, 2020、SOHR, December 21, 2020、Sputnik News, December 22, 2020などをもとに作成。

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シリアの外務在外居住者省は、ドイツ外務省がホワイト・ヘルメットのハーリド・サーリフ代表の亡命を受け入れたことを「敵対行為」「テロ集団とそれに付随するグループへの支援」と非難(2020年12月21日)

外務在外居住者省公式筋は声明を出し、ドイツ外務省がホワイト・ヘルメットのハーリド・サーリフとその家族の亡命申請を受け入れたとする声明を受けて、「シリアに対する敵対行為」、「テロ集団とそれに付随するグループへの支援」と非難した。

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『シュピーゲル』(12月8日付)は、サーリフ代表と家族が、ドイツ外務省によって受け入れられたと伝えていた。

サーリフ代表とその家族は、2018年半ばに、イスラエルによって「救出」されたホワイト・ヘルメットのメンバーとその家族422人のなかに含まれており、ヨルダン国内で一時的に保護されていた。

ドイツ内務省が、サーリフ代表がジハード主義者に共鳴しているとして受け入れを拒否していたが、12月7日に外務省が強引に受け入れを決定、ヨルダンからドイツに入国させたという。

サーリフ代表は、英国、カナダにも亡命申請していたが、両国は受け入れを拒否していた。

AFP, December 21, 2020、ANHA, December 21, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 21, 2020、Reuters, December 21, 2020、SANA, December 21, 2020、SOHR, December 21, 2020、Der Spiegel, December 8, 2020などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で123人、北・東シリア自治局支配地域で79人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で91人(2020年12月21日)

保健省は政府支配地域で新たに123人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者49人が完治し、11人が死亡したと発表した。

これにより、12月21日現在の同地での感染者数は計10,318人、うち死亡したのは621人、回復したのは4,835人となった。

SANA(12月21日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに79人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者8人が完治し、4人が死亡したと発表した。

これにより、12月21日現在の同地での感染者数は計7,777人、うち死亡したのは259人、回復したのは1,102人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性42人、女性37人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市6人、カーミシュリー市9人、マーリキーヤ(ダイリーク)市10人、アームーダー市2人、ダルバースィーヤ市2人、アレッポ県のアイン・アラブ(コバネ)市3人、シャフバー地区(タッル・リフアト市)10人、ラッカ県のラッカ市10人、タブカ市27人。

ANHA(12月21日付)が伝えた。

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で12月21日に新たに91人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、386人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡11人、イドリブ郡9人、ハーリム郡17人、アリーハー郡7人、アレッポ県スィムアーン山郡10人、ジャラーブルス郡1人、バーブ郡2人、アフリーン郡29人、アアザーズ郡5人。

これにより、同地での感染者数は計19,538人、うち回復したのは10,863人、死亡したのは289人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1473477376190482/

AFP, December 21, 2020、ACU, December 21, 2020、ANHA, December 21, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 21, 2020、Reuters, December 21, 2020、SANA, December 21, 2020、SOHR, December 21, 2020などをもとに作成。

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シリア軍と「決戦」作戦司令室がイドリブ県、ラタキア県、ハマー県で交戦(2020年12月21日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるサラーキブ市一帯、ハザーリーン村、カフルナブル市を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のカンスフラ村、ファッティーラ村、スフーフン村、バイニーン村、フィライフィル村、バーラ村などを砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるクルド山地方のカッバーナ村一帯を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のズィヤーラ町一帯を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるサフム・ジャウラーン村で軍事情報局隊員1人とシリア軍第4師団の兵士1人が正体不明の武装集団の襲撃を受けて死亡した。

またダーイル町では、空軍情報部のメンバー2人がオートバイに乗った正体不明の武装集団の襲撃を受けて、死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を38件(イドリブ県19件、ラタキア県13件、アレッポ県4件、ハマー県2件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は33件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を3件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, December 21, 2020、ANHA, December 21, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 21, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, December 21, 2020、Reuters, December 21, 2020、SANA, December 21, 2020、SOHR, December 21, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民483人と国内避難民(IDPs)3人が新たにシリア政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は636,549人、2019年以降帰還したIDPsは66,668人に(2020年12月21日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(12月21日付)を公開し、12月20日に難民483人(うち女性145人、子供246人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民483人(うち女性145人、子供246人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は636,549人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者241,301人(うち女性72,538人、子ども122,794人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,734,693人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は865,829人(うち女性259,814人、子供441,285人)となった。

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一方、国内避難民3人が新たに帰宅した。

うちダマスカス郊外県東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは3人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所経由の帰還者のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は3人(うち女性1人、子供1人)だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は66,668人(うち女性23,221人、子供27,457人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,335,264人(うち女性405,780人、子供671,223人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 21, 2020をもとに作成。

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