国民軍がトルコ軍の航空支援を受けてラッカ県タイン・イーサー市東に侵攻し2カ村を一時制圧するも、シリア民主軍が反撃しこれを撃退(2020年12月18日)

ラッカ県では、SANA(12月19日付)、ANHA(12月18日付)、シリア人権監視団、ドゥラル・シャーミーヤ(12月18日付)によると、国民軍がトルコ軍の航空支援を受けて、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市の東に位置するジャフバル村、ムシャイリファ村、M4高速道路沿線に侵攻し、国民軍は両村を包囲し、一時制圧した。

だが、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が増援部隊を派遣するなどして、反撃に転じ、数時間後に両村を奪還、国民軍を撃退した。

この戦闘でシリア民主軍兵士2人と国民軍戦闘員10人が死亡した。

また戦闘に巻き込まれて住民2人が死亡、多数が避難を余儀なくされた。

一方、アイン・イーサー市内にあるロシア軍基地の前では、北・東シリア自治局の支持者や住民がデモを行い、同市一帯へのトルコ軍の攻撃に対するロシア軍の沈黙に抗議し、介入を求めた。

AFP, December 18, 2020、ANHA, December 18, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 18, 2020、Reuters, December 18, 2020、SANA, December 18, 2020、SOHR, December 18, 2020などをもとに作成。

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ラッカ県西部でのシリア軍・国防隊とダーイシュの戦闘により5日で70人以上が死亡(2020年12月18日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタブカ市西に位置する街道(ハマー県イスリヤー村にいたる街道)一帯で、国防隊とダーイシュ(イスラーム国)の戦闘が続き、国防隊兵士3人が死亡、7人が負傷した。

また数日前の戦闘で負傷していたレバノンのヒズブッラーの戦闘員1人が死亡した。

なお、12月14日以降の同地での戦闘で、シリア軍兵士21人、国防隊兵士37人、ダーイシュ戦闘員15人が死亡しているという。

AFP, December 18, 2020、ANHA, December 18, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 18, 2020、Reuters, December 18, 2020、SANA, December 18, 2020、SOHR, December 18, 2020などをもとに作成。

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トルコ占領下のアレッポ県北西部で国民軍に所属するアル=カーイダ系のシャーム自由人イスラーム運動の本部で爆発が発生し、戦闘員5人死亡(2020年12月18日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるジンディールス町近郊のジュールカーン村で、国民軍に所属するアル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動の本部で爆発が発生し、戦闘員5人が死亡した(シリア人権監視団が19日に発表したところによると、その後死者は6人となった)。

また、ANHA(12月18日付)によると、アフリーン市で、国民軍に所属するシャーム戦線の車輌に仕掛けられていた爆弾が爆発し、戦闘員1人が負傷した。

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ハサカ県では、ANHA(12月18日付)によると、トルコの占領下にあるラアス・アイン市に近いアルバイーン村で国民軍に所属する武装集団どうしが交戦、双方に死傷者が出た。

シリア人権監視団によると、衝突したのは、イッザ軍のメンバーどうし。

略奪品の分配をめぐって撃ち合いとなり、戦闘員複数人が負傷したという。

AFP, December 18, 2020、ANHA, December 18, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 18, 2020、Reuters, December 18, 2020、SANA, December 18, 2020、SOHR, December 18, 2020、December 19, 2020などをもとに作成。

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ラッカ県、ダイル・ザウル県でシリア民主軍が狙われ兵士多数負傷(2020年12月18日)

ラッカ県では、SANA(12月19日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるタッル・サマン村北のハズィーマ村近郊の街道で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の通過に合わせて道路に仕掛けられていた爆弾が爆発、兵士多数が負傷した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(12月19日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるヒサーン村近郊で、シリア民主軍の車輌に仕掛けられていた爆弾が爆発し、兵士複数人が負傷した。

AFP, December 18, 2020、ANHA, December 18, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 18, 2020、Reuters, December 18, 2020、SANA, December 18, 2020、SOHR, December 18, 2020などをもとに作成。

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ミクダード外務在外居住者大臣がロシアでボグダノフ外務副大臣、リャブコフ外務副大臣と会談(2020年12月18日)

ロシアを公式訪問中のファイサル・ミクダード外務在外居住者大臣は、首都モスクワでセルゲイ・ボグダノフ外務副大臣(中東・北アフリカ問題担当大統領特使)、セルゲイ・リャブコフ外務副大臣と個別に会談し、シリア国内での治安・安定回復に向けた取り組みの進捗などについて意見を交わした。

SANA(12月19日付)が伝えた。

AFP, December 18, 2020、ANHA, December 18, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 18, 2020、Reuters, December 18, 2020、SANA, December 18, 2020、SOHR, December 18, 2020などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で165人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で93人(2020年12月18日)

保健省は政府支配地域で新たに169人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者70人が完治し、20人が死亡したと発表した。

これにより、12月19日現在の同地での感染者数は計9,928人、うち死亡したのは591人、回復したのは4,868人となった。

SANA(12月19日付)が伝えた。

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で12月18日に新たに93人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、132人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡1人、イドリブ郡16人、ハーリム郡27人、アリーハー郡1人、アレッポ県スィムアーン山郡15人、ジャラーブルス郡6人、バーブ郡5人、アフリーン郡16人、アアザーズ郡6人。

これにより、同地での感染者数は計19,273人、うち回復したのは10,068人、死亡したのは279人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1470803599791193/

AFP, December 18, 2020、ACU, December 18, 2020、ANHA, December 18, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 18, 2020、Reuters, December 18, 2020、SANA, December 18, 2020、SOHR, December 18, 2020などをもとに作成。

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シリア軍がイドリブ県ザーウィヤ山地方で「決戦」作戦司令室と交戦(2020年12月18日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がマアーッラト・ムーハス村一帯でシリア軍と交戦し、兵士1人を殺害した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

「決戦」作戦司令室はまた、ザーウィヤ山地方内のシリア軍拠点を砲撃した。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のカンスフラ村などを砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原各所を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるダルアー市ダルアー・バラド地区で、住民2人が何者かの発砲を受けて死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を39件(イドリブ県17件、ラタキア県10件、アレッポ県4件、ハマー県8件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は35件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を2件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, December 18, 2020、ANHA, December 18, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 18, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, December 18, 2020、Reuters, December 18, 2020、SANA, December 18, 2020、SOHR, December 18, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民440人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は635,127人に(2020年12月18日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(12月18日付)を公開し、12月17日に難民440人(うち女性132人、子供225人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民440人(うち女性132人、子供225人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は635,127人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者239,879人(うち女性72,112人、子ども122,070人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,731,515人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は864,407人(うち女性259,388人、子供440,561人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 18, 2020をもとに作成。

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