アレッポ県アイン・アラブ(コバネ)市でシリア・クルド国民評議会に参加するクルディスタン民主統一党の事務所に火焔瓶が投げ込まれ、火災が発生(2020年12月15日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・アラブ(コバネ)市で、シリア・クルド国民評議会に参加するクルディスタン民主統一党の事務所に火焔瓶が投げ込まれ、火災が発生、地元の住民が消火にあたった。

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シリア・クルド国民評議会は以下の組織から構成されている。

シリア・クルディスタン・イェキーティー党(スライマーン・ウースー)
シリア・クルディスタン民主党(サウード・ムッラー)
シリア・クルド改革運動(ファイサル・ユースフ)
シリア・クルド民主平等党(ニウマト・ダーウード)
シリア・クルド国民民主党(ターヒル・サフーク)
シリア・クルド民主党(パールティー)(アブドゥルハキーム・バッシャール)
シリア民主統一党(民主イェキーティー(ハッジャール・アリー)
クルディスタン民主統一党(カーミーラーン・ハーッジ・アブドゥー)
シリア・クルド民主左派党(シャッラール・カッドゥー)
シリア・クルディスタン左派党(マフムード・ムッラー)
シリア・クルド・ムスタクバル潮流(スィヤーマンド・ハッジュー)
シリア・クルド・ムスタクバル潮流総合関係局派(ナーリーン・マティーニー)
シリア・ヤズィーディー評議会党(マズキーン・ユースフ)
シリア・クルディスタン前衛パールティー(イスマーイール・ハッサーフ)

AFP, December 16, 2020、ANHA, December 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 16, 2020、Reuters, December 16, 2020、SANA, December 16, 2020、SOHR, December 16, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で150人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で175人(2020年12月15日)

保健省は政府支配地域で新たに150人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者62人が完治し、13人が死亡したと発表した。

これにより、12月15日現在の同地での感染者数は計9,542人、うち死亡したのは543人、回復したのは4,494人となった。

SANA(12月15日付)が伝えた。

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で12月15日に新たに175人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、106人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡23人、イドリブ郡28人、ハーリム郡51人、アリーハー郡4人、アレッポ県スィムアーン山郡16人、ジャラーブルス郡12人、バーブ郡7人、アフリーン郡22人、アアザーズ郡12人。

これにより、同地での感染者数は計18,949人、うち回復したのは9,435人、死亡したのは260人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1468491233355763/

AFP, December 16, 2020、ACU, December 16, 2020、ANHA, December 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 16, 2020、Reuters, December 16, 2020、SANA, December 16, 2020、SOHR, December 16, 2020などをもとに作成。

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シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるハサカ市でPKKと思われるグループがシリア・クルディスタン民主統一党本部を、革命青年運動と思われるグループがシリア国民評議会事務所を襲撃(2020年12月15日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるハサカ市内にあるシリア・クルディスタン民主統一党の本部が、民主統一党(PYD)の姉妹組織であるトルコのクルディスタン労働者党(PKK)メンバーからなると思われるグループの襲撃を受け、火災が発生、施設内の設備などが被害を受けた。

シリア・クルディスタン民主統一党は、シリア・クルド国民評議会に加盟する組織。

また、アームーダー市では、シリア・クルド国民評議会の事務所が何者かによって放火された。

放火は民主統一党(PYD)に近い革命青年運動の犯行と見られるという。

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なお、シリア・クルド国民評議会は以下の組織から構成されている。

シリア・クルディスタン・イェキーティー党(スライマーン・ウースー)
シリア・クルディスタン民主党(サウード・ムッラー)
シリア・クルド改革運動(ファイサル・ユースフ)
シリア・クルド民主平等党(ニウマト・ダーウード)
シリア・クルド国民民主党(ターヒル・サフーク)
シリア・クルド民主党(パールティー)(アブドゥルハキーム・バッシャール)
シリア民主統一党(民主イェキーティー(ハッジャール・アリー)
クルディスタン民主統一党(カーミーラーン・ハーッジ・アブドゥー)
シリア・クルド民主左派党(シャッラール・カッドゥー)
シリア・クルディスタン左派党(マフムード・ムッラー)
シリア・クルド・ムスタクバル潮流(スィヤーマンド・ハッジュー)
シリア・クルド・ムスタクバル潮流総合関係局派(ナーリーン・マティーニー)
シリア・ヤズィーディー評議会党(マズキーン・ユースフ)
シリア・クルディスタン前衛パールティー(イスマーイール・ハッサーフ)

AFP, December 15, 2020、ANHA, December 15, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 15, 2020、Reuters, December 15, 2020、SANA, December 15, 2020、SOHR, December 15, 2020などをもとに作成。

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ヒムス県東部でシリア軍とダーイシュが激しく交戦、親政権民兵11人死亡(2020年12月15日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にある県東部のムライジブ・ジュムラーン村一帯で、シリア軍、親政権民兵(国防隊)、ロシアの支援を受ける民兵がダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦を実施した。

これに対して、ダーイシュは、ラスム・アブー・マイヤール村、ジュッブ・アブヤド村、シャッハーティーヤ村、ティワール・カイスーム村、ラスム・シーバ村に激しい反撃を加え、国防隊兵士11人を殺害した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ市のラッカ中央刑務所に収監中のダーイシュ(イスラーム国)のメンバーが脱獄を試みたが、刑務所守衛がこれを阻止した。

AFP, December 15, 2020、ANHA, December 15, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 15, 2020、Reuters, December 15, 2020、SANA, December 15, 2020、SOHR, December 15, 2020などをもとに作成。

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トルコがアゼルバイジャンに派遣していたシリア人傭兵825人が新たに帰還(2020年12月15日)

シリア人権監視団は、トルコがナゴルノ・カラバフ地方に派遣したシリア人傭兵(国民軍戦闘員)のうち約825人が、11月26日以降新たにシリア北部のトルコ占領地域に帰還したと発表した。

ナゴルノ・カラバフ地方に派遣されたシリア人傭兵の数は2,580人に達していたが、これによって帰還した傭兵は約2,070人(342人が任務を放棄して帰還していた)となった。

また、戦闘が始まった9月27日以降に死亡したシリア人傭兵は514人、行方不明は240人に達しているという。

AFP, December 15, 2020、ANHA, December 15, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 15, 2020、Reuters, December 15, 2020、SANA, December 15, 2020、SOHR, December 15, 2020などをもとに作成。

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北・東シリア自治局の支配下にあるダイル・ザウル県アブー・ハマーム市で、シリア政府支配地域にいたる通行所の開放を求めるデモ(2020年12月15日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるアブー・ハマーム市でカハーウィー交差点で住民(アラブ系のシュアイタート部族)がデモを行い、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍によって拘束された逮捕者の釈放、自治局やシリア民主軍の汚職撲滅、食糧や燃料の供給確保、シリア政府支配地域にいたる通行所の開放を求めた。

https://www.syriahr.com/wp-content/uploads/2020/12/%D8%A7%D9%84%D8%AF%D9%8A%D8%B1.mp4?_=1

AFP, December 15, 2020、ANHA, December 15, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 15, 2020、Reuters, December 15, 2020、SANA, December 15, 2020、SOHR, December 15, 2020などをもとに作成。

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ハーグリーヴス英シリア問題担当特使は「難民のシリアへの帰還はまだ安全ではない」「アサド体制に残虐行為の責任をとらせる」とツイート、シリア外務省は声明で強く反論(2020年12月15日)

12月14日に英外務省シリア問題担当特使に就任したジョナサン・ハーグリーヴス氏は、ツイッターのアカウント(https://twitter.com/uksyriarep)で、シリアでの紛争解決、和平と安定の実現についての自身のヴィジョンを披露した。

9回にわたる書き込みの骨子は以下の通り:

私は英国が人道的な対応の最前線に居続け、支援を必要とする人々がどこにいようと、彼らに目を向けていることを誇りに思っている。我々は、トルコ、ヨルダン、レバノンのシリア難民、そして受け入れ国の支援に専念し続けたい。難民のシリアへの帰還はまだ安全ではない。

これは人間が作り出した災害だ。軍事的手段でなく、政治的手段を通じてのみ終わらせることができる。私は、ゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表、そしてシリアとシリア国民のための持続的和平、安定、安全に向けた国連主導の政治プロセスを支持し続ける。

シリアでの国際人道法や人権法に対する恐るべき違反は止めねばならない。英国は、シリア国民に対して行われている残虐行為の責任をアサド体制とその支援者に負わせるためあらゆることをする。

ダーイシュ(イスラーム国)に対する有志連合の一員として、英国は協力国とともにシリアとイラクでの混乱に対処し、被害を受けた社会の復興を支援し、過激派が台頭する条件を排除する。

こうした取り組みを行ううえで、多くの勇敢な友人がいる。国際社会のパートナー、シリアの反体制派と協力して、紛争解決と、すべてのシリア人のためのより明るい未来に向けた道のりを進むことを待ちきれずにいる。

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これに対して、外務在外居住者省公式筋は声明を出し、「英国のいわゆるシリア特別代表のジョナサン・ハーグリーヴスがシリアの人道状況に関して主張する偽善、嘘の主張、事実の歪曲に対して驚きの念を表明する」としたうえで、「現下のシリア国民の苦難はテロ攻撃によるものであり…、英国はさまざまなテロ組織を際限なく支援してきた主要な当事者の1人である」非難した。

SANA(12月15日付)が伝えた。

AFP, December 15, 2020、ANHA, December 15, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 15, 2020、Reuters, December 15, 2020、SANA, December 15, 2020、SOHR, December 15, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ県アイン・イーサー市一帯を砲撃(2020年12月15日)

ラッカ県では、ANHA(12月15日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のマアラク村、サイダー村、M4高速道路沿線、ハーリディーヤ村、フーシャーン村を砲撃した。

AFP, December 15, 2020、ANHA, December 15, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 15, 2020、Reuters, December 15, 2020、SANA, December 15, 2020、SOHR, December 15, 2020などをもとに作成。

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北・東シリア自治局の支配下にあるハサカ県フール・キャンプで、シリア民主軍の兵士1人が何者かの発砲を受けて死亡(2020年12月15日)

ハサカ県では、SANA(12月15日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるフール・キャンプ(第3区)で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の兵士1人が何者かの発砲を受けて死亡した。

また、米軍が違法に基地を設置しているサバーフ・ハイル村近くでシリア民主軍の車輌に仕掛けられていた爆弾が爆発し、兵士1人が死亡した。

AFP, December 15, 2020、ANHA, December 15, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 15, 2020、Reuters, December 15, 2020、SANA, December 15, 2020、SOHR, December 15, 2020などをもとに作成。

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シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県ザーウィヤ山地方各所を砲撃(2020年12月15日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、カンスフラ村、スフーフン村、バイニーン村、ルワイハ村、カドゥーラ村などを砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、スーマリーヤ地区の長距離タクシー発着場(カラジャート)近くで爆弾が発見され、治安部隊が現場を封鎖し、撤去作業を行った。

撤去作業中に爆弾を爆発させる音が聞こえたが、死傷者はなかった。

死傷者は亡かった。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を37件(イドリブ県16件、ラタキア県15件、アレッポ県4件、ハマー県2件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は34件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を15件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, December 15, 2020、ANHA, December 15, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 15, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, December 15, 2020、Reuters, December 15, 2020、SANA, December 15, 2020、SOHR, December 15, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民481人と国内避難民(IDPs)2人が新たにシリア政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は633,842人、2019年以降帰還したIDPsは66,665人に(2020年12月15日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(12月15日付)を公開し、12月14日に難民481人(うち女性145人、子供245人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民481人(うち女性145人、子供245人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は633,842人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者238,594人(うち女性71,726人、子ども121,414人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,731,515人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は863,122人(うち女性259,002人、子供439,905人)となった。

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一方、国内避難民2人が新たに帰宅した。

うちダマスカス郊外県東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは2人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所経由の帰還者のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は2人(うち子供1人)だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は66,665人(うち女性23,220人、子供27,456人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,335,261人(うち女性405,779人、子供671,222人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 15, 2020をもとに作成。

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