イランの支援を受けていたシリア軍部隊が離反し、シリア民主軍に従軍(2020年12月26日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア政府支配下のユーフラテス川西岸のブーカマール市郊外でイランの支援を受けて活動していたシリア軍第47旅団の兵士13人が離反し、ユーフラテス川をボートで北・東シリア自治局支配下の東岸に渡河し、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に合流した。

第47旅団は地元住民から構成される部隊。

AFP, December 26, 2020、ANHA, December 26, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 26, 2020、Reuters, December 26, 2020、SANA, December 26, 2020、SOHR, December 26, 2020などをもとに作成。

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シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ県アイン・イーサー市のロシア軍基地前でPYD系の革命青年運動がトルコの攻撃への沈黙に抗議するデモを行い、ロシア軍車輌に投石(2020年12月26日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市で、北・東シリア自治局の自治を主導する民主統一党(PYD)に近い革命青年運動のメンバーが、同市内に設置されているロシア軍基地の前で座り込みデモを行った。

デモ参加者は、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍による攻撃に対するロシアの沈黙に抗議、ロシア軍の車輌に投石を行い、車輌複数輌の窓ガラスを破壊した。

事態を受けて、北・東シリア自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)が介入し、事態を収拾したが、座り込みデモは続けられた。

AFP, December 26, 2020、ANHA, December 26, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 26, 2020、Reuters, December 26, 2020、SANA, December 26, 2020、SOHR, December 26, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ県アイン・イーサー市近郊への砲撃を続ける(2020年12月26日)

ラッカ県では、ANNA(12月26日付)、シリア人権監視団によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のムシャイリファ村、ジャフバル村、M4高速道路沿線を砲撃、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がこれに応戦した。

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ラッカ県では、ANNA(12月26日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町西のタウィーラ村を砲撃した。

シリア人権監視団によると、これに対してシリア民主軍は、タウィーラ村およびウンム・カイフ村近くからトルコ占領地域に潜入し、国民軍に所属するスルターン・ムラード師団の部隊を襲撃、戦闘員複数人を負傷させた。

また、ANNA(12月26日付)によると、トルコの占領下にあるラアス・アイン(スィリー・カーニヤ)市で、国民軍が住民1人を殺害した。

AFP, December 26, 2020、ANHA, December 26, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 26, 2020、Reuters, December 26, 2020、SANA, December 26, 2020、SOHR, December 26, 2020などをもとに作成。

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米軍が駐留するダイル・ザウル県ウマル油田近くで発砲と爆発(2020年12月26日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下に位置し、米軍が基地を設置しているウマル油田近くで、何者かの発砲に続いて、爆発が発生した。

これを受けて、シリア民主軍は、米主導の有志連合の航空支援を受けて、ユーフラテス川東岸の砂漠地帯で、ダーイシュ(イスラーム国)の細胞の捜索活動を実施した。

一方では、シュハイル村で車に仕掛けられいた爆弾が爆発し、シリア民主軍の兵士1人が死亡した。

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ハサカ県では、SANA(12月25日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるフール町で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員やその家族、イラク難民、シリアの国内避難民(IDPs)を収容しているフール・キャンプ周辺から住民を強制退去させ、住宅を破壊、また農地や農場を没収した。

北・東シリア自治局の支配地域各所に違法に基地を設置し、駐留を続ける米軍のアジェンダに沿った軍事目的での接収だという。
http://www.sana.sy/wp-content/uploads/2020/12/15-106-660×330.jpg

AFP, December 26, 2020、ANHA, December 26, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 26, 2020、Reuters, December 26, 2020、SANA, December 26, 2020、SOHR, December 26, 2020などをもとに作成。

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ダマスカスで新型コロナウイルス変異種の感染者確認か?!:シリア政府支配地域での新規感染者は111人(2020年12月26日)

保健省は政府支配地域で新たに111人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者45人が完治し、9人が死亡したと発表した。

これにより、12月26日現在の同地での感染者数は計10,932人、うち死亡したのは669人、回復したのは5,093人となった。

SANA(12月26日付)が伝えた。

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一方、反体制系サイトのシリア・ファイル(12月16日付)は、速報で、シリア国内の医療筋の話として、首都ダマスカスで新型コロナウイルスの変異種の感染者1人が確認されたと伝えた。

真偽は不明。

AFP, December 26, 2020、ANHA, December 26, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 26, 2020、Reuters, December 26, 2020、SANA, December 26, 2020、SOHR, December 26, 2020、Syria Files, December 26, 2020などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域でシャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で59人(2020年12月26日)

反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で12月26日に新たに59人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、382人が完治し、1人が死亡したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡4人、イドリブ郡1人、ハーリム郡19人、アリーハー郡0人、アレッポ県スィムアーン山郡8人、ジャラーブルス郡0人、バーブ郡0人、アフリーン郡27人、アアザーズ郡0人。

これにより、同地での感染者数は計19,934人、うち回復したのは12,197人、死亡したのは303人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1477223879149165/

AFP, December 26, 2020、ACU, December 16, 2020、ANHA, December 26, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 26, 2020、Reuters, December 26, 2020、SANA, December 26, 2020、SOHR, December 26, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍はイドリブ県のM4高速道路にコンクリート製の防護壁を設置し、道路を遮断(2020年12月26日)

イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月26日付)によると、「決戦」作戦司令室の支配下にあるナイラブ村とシリア政府の支配下にあるタルナバ村を結ぶM4高速道路上に、トルコ軍がコンクリート製の防護壁を設置し、同高速道路を遮断した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

防護壁は、国境地帯にトルコ軍が設置したのと同じもの。

シリア軍と「イランの民兵」の挑発的な砲撃への対抗策だという。

また、シリア人権監視団によると、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌約40輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザクーム村の農地で耕作機器に向けてミサイルを発射し、住民4人が死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を29件(イドリブ県15件、ラタキア県6件、アレッポ県2件、ハマー県6件)確認したと発表した。

一方、トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

AFP, December 26, 2020、ANHA, December 26, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 26, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, December 26, 2020、Reuters, December 26, 2020、SANA, December 26, 2020、SOHR, December 26, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民の帰国はなかったと発表(2020年12月26日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(12月26日付)を公開し、12月25日に難民の帰国はなかったと発表した。

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 26, 2020をもとに作成。

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