シリア人権監視団:2020年の1年間での死者数は6,817人(2020年12月31日)

シリア人権監視団は、2020年の1年間での死者数が6,817人にのぼったと発表した。

死者の内訳は以下の通り:

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  • 民間人:1,528人(うち18歳以上の女性197人、18歳未満の子供231人)

ロシア軍戦闘機の爆撃で死亡した民間人:235人(うち女性41人、子供58人)
トルコ軍地上部隊によって殺害された民間人:16人(うち女性3人、子供2人)
トルコ軍国境警備隊によって殺害された民間人:9人(うち子供3人)
米主導の有志連合によって殺害された民間人:13人(うち女性1人、子供1人)
イスラエル軍の攻撃によって殺害された民間人:4人
シリア軍戦闘機の爆撃で死亡した民間人:115人(うち女性21人、子供38人)
シリア軍ヘリコプターの爆撃で死亡した民間人:12人(うち女性2人、子供1人)
シリア軍地上部隊の砲撃で死亡した民間人:117人(うち女性37人、子供23人)
シリア軍によって殺害された民間人:34人(うち女性7人、子供1人)
シリア政府の刑務所での拷問で死亡した民間人83人
反体制派諸派によって殺害された民間人:53人(うち女性10人、子供7人)
シャーム解放機構によって殺害された民間人:29人
「平和の泉」部隊(国民軍)によって殺害された民間人:12人(うち女性2人、子供1人)
ダーイシュ(イスラーム国)が処刑した民間人:2人
ダーイシュ、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍、シリア軍などによって暗殺された民間人:273人(うち女性23人、子供12人)
シリア民主軍によって殺害された民間人:24人(うち女性3人、子供4人)
地雷の爆発で死亡した民間人:165人(うち女性12人、子供52人)
爆弾の爆発で死亡した民間人:50人(うち女性3人、子供7人)
即席爆弾の爆発で死亡した民間人:148人(うち女性10人、子供8人)
死因不明者:134人(うち女性19人、子供12人)

  • イスラーム主義諸派、武装諸派、そのほかの運動、組織のシリア人戦闘員:918人
  • シリア軍離反兵:5人
  • シリア民主軍のシリア人戦闘員:172人
  • シリア民主軍の外国人戦闘員:4人
  • シリア軍兵士:1,503人
  • 人民諸委員会、国防隊、親政権民兵のシリア人戦闘員:833人
  • レバノンのヒズブッラー:22人
  • 親政権・親イランのシリア人以外の戦闘員(ほとんどがシーア派):227人
  • ジハード主義者:963人
  • ダーイシュ・メンバー:537人
  • トルコ軍兵士:94人
  • 身元不明者:11人

 

AFP, December 31, 2020、ANHA, December 31, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 31, 2020、Reuters, December 31, 2020、SANA, December 31, 2020、SOHR, December 31, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア国民連合はシーザー・シリア市民保護法の解除を求めた国連人権理事会特別報告者の声明を非難(2020年12月31日)

シリア革命反体制勢力国民連立(シリア国民連合)は声明を出し、シーザー・シリア市民保護法に基づく米国の一方的な制裁の解除を求めたアレナ・ドゥハン国連人権理事会特別報告者の12月29日の声明に関して、「こうした声明は、シリア国民に再びこの体制を押しつけ、これまでにこの体制が犯してきた犯罪に目をつぶろうとする試み以外の何ものでもない」と批判した。

AFP, December 31, 2020、ANHA, December 31, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 31, 2020、Reuters, December 31, 2020、SANA, December 31, 2020、SOHR, December 31, 2020などをもとに作成。

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シリアのアル=カーイダはロシア軍装甲車を破壊し、兵士3人を負傷させた戦闘員に感謝状を授与(2020年12月31日)

シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構の傘下で活動する反体制武装集団のアリー・ブン・アビー・ターリブ軍は、12月30日にイドリブ県サラーキブ市近郊でロシア軍装甲車(BRDM-2)を攻撃し、兵士3人を負傷させた対戦車連隊のアブー・イスラームを名乗る戦闘員に、感謝状を授与した。

AFP, December 31, 2020、ANHA, December 31, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 31, 2020、Reuters, December 31, 2020、SANA, December 31, 2020、SOHR, December 31, 2020などをもとに作成。

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アアマーク通信はシリア政府支配下のダイル・ザウル県カバーキブ村近郊でのバス襲撃事件へのダーイシュの関与を認める(2020年12月31日)

ダーイシュ(イスラーム国)に近いアアマーク通信は、12月30日にシリア政府の支配下にあるダイル・ザウル県カバーキブ村近郊で発生したバス襲撃事件に関して、ダーイシュのメンバーが実行したとする声明を出した。

声明は、「シャーム州」の名義で出され、「カリフ国の兵士たちは(ヒムス県)スフナ市近郊で背教者ヌサイリー派の軍の兵士が乗ったバス1台を要撃、ムジャーヒディーンは重火器で狙い、多数の即席爆弾でこれを爆破、40人あまりを殺害、複数を負傷させた」と表明している。

AFP, December 31, 2020、ANHA, December 31, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 31, 2020、Reuters, December 31, 2020、SANA, December 31, 2020、SOHR, December 31, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるハサカ県タッル・タムル町近郊を砲撃(2020年12月31日)

ハサカ県では、ANHA(12月30日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町近郊のダルダーラ村を砲撃した。

AFP, December 31, 2020、ANHA, December 31, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 31, 2020、Reuters, December 31, 2020、SANA, December 31, 2020、SOHR, December 31, 2020などをもとに作成。

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ハサカ県シャッダーディー市に違法に駐留する米軍兵士が基地の近くで遊んでいた子供を射殺(2020年12月31日)

ハサカ県では、SANA(12月31日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるシャッダーディー市に違法に設置されている基地に駐留する米軍の兵士たちが、同市のタワッスイーヤ地区近くで遊んでいた子供たちに向けて発砲、1人が死亡した。

撃たれたのは、12歳のムハイディー・フサイン・ファッラーフくん、バジュダリー部族の子息。

複数の住民によると、ムハイディーくんは、米軍が接収したラムユ油田近くで、ほかの子供数人と遊んでいたところを、米軍の発砲を受けたという。

米軍は、同地に近づこうとする住民に対して、連日発砲し、威嚇を続けていたという。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合が、北・東シリア自治局の支配下にあるラウダ砂漠近郊の街道で、空挺作戦を実施し、ダーイシュ(イスラーム国)のメンバーと思われる3人を拘束した。

3人のうち、1人はズィーバーン町出身のシリア人、残る2人はイラク人だという。

また北・東シリア自治局の支配下にあるアブリーハ村では、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のテロ撲滅部隊が突入し、ダーイシュの元メンバー5人を逮捕した。

5人の中には、ハイル州(ダイル・ザウル県)のワーリーの親族1人も含まれているという。

一方、北・東シリア自治局の支配下にあるハルムーシーヤ村では、シリア国民軍に所属する自衛部隊がダーイシュと思われる武装集団の襲撃を受け、兵士2人が死亡した。

AFP, December 31, 2020、ANHA, December 31, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 31, 2020、Reuters, December 31, 2020、SANA, December 31, 2020、SOHR, December 31, 2020などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で90人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で66人(2020年12月31日)

保健省は政府支配地域で新たに90人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者54人が完治し、7人が死亡したと発表した。

これにより、12月31日現在の同地での感染者数は計11,434人、うち死亡したのは711人、回復したのは5,350人となった。

SANA(12月31日付)が伝えた。

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で12月31日に新たに66人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、105人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡7人、イドリブ郡3人、ハーリム郡23人、アリーハー郡0人、アレッポ県スィムアーン山郡2人、ジャラーブルス郡3人、バーブ郡1人、アフリーン郡16人、アアザーズ郡1人。

これにより、同地での感染者数は計20,270人、うち回復したのは12,718人、死亡したのは340人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1481023298769223/

AFP, December 31, 2020、ACU, December 31, 2020、ANHA, December 31, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 31, 2020、Reuters, December 31, 2020、SANA, December 31, 2020、SOHR, December 31, 2020などをもとに作成。

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ハマー県では「決戦」作戦司令室の砲撃で1人が死亡(2020年12月31日)

ハマー県では、SANA(12月31日付)によると、「テロ組織」が撃った迫撃砲弾がバラカ村に着弾し、住民1人が死亡した。

シリア人権監視団によると、死亡したのはシリア軍兵士。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のザクーム村、クライディーン村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方各所を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるタスィール町で第4師団の士官(中佐)1人と兵士4人がオートバイに乗った武装集団の襲撃を受けて死亡した(シリア人権監視団によると、重態だった兵士1人が1月5日に死亡した)。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を23件(イドリブ県11件、ラタキア県8件、アレッポ県0件、ハマー県4件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は17件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を8件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, December 31, 2020、ANHA, December 31, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 31, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, December 31, 2020、Reuters, December 31, 2020、SANA, December 31, 2020、SOHR, December 31, 2020、January 5, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民の帰国はなかったと発表(2020年12月31日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(12月31日付)を公開し、12月30日に難民の帰国はなかったと発表した。

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 31, 2020をもとに作成。

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