シリア軍がトルコ占領下のアフリーン市の病院や東部自由人連合の本部をミサイル攻撃(2021年2月18日)

アレッポ県では、ANHA(2月18日付)によると、シリア軍がトルコの占領下にあるアフリーン市に向けって地対地ミサイル5発を発射、アフリーン病院(占領当局はシファー病院に改称)近く、ヴィーラート地区にある国民軍所属の東部自由人連合の本部近く、西オートストラード通り近くにそれぞれ1発、バースータ村に至る街道に2発が着弾し、住居複数棟が被害を受け、住民13人が負傷した。

一方、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のバーブ市で、国民軍に所属する東部自由人連合の本部が車に乗った武装集団の攻撃を受けた。

バーブ市ではまた、地元の名家の民兵と国民軍憲兵隊が激しく交戦した。

憲兵隊がこの名家の子息を逮捕したのがきっかけで、戦闘で名家の民兵1人が死亡、双方に複数人の負傷した。

AFP, February 18, 2021、ANHA, February 18, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 18, 2021、Reuters, February 18, 2021、SANA, February 18, 2021、SOHR, February 18, 2021などをもとに作成。

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ハサカ県、ダイル・ザウル県でシリア民主軍兵士4人が撃たれて死亡(2021年2月18日)

ハサカ県では、SANA(2月18日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマルカダ町近郊のカワーシヤ村で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の兵士1人が何者かに銃で撃たれて死亡した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(2月18日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるアブー・ハマーム市でシリア民主軍の兵士1人が何者かに銃で撃たれて死亡した。

また、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるスブハ村でも、シリア民主軍の兵士1人がオートバイに乗った2人組から発砲を受けて死亡した。

さらに、トゥカイヒー村でもシリア民主軍の兵士1人がオートバイに乗った武装グループに銃で撃たれて死亡した。

AFP, February 18, 2021、ANHA, February 18, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 18, 2021、Reuters, February 18, 2021、SANA, February 18, 2021、SOHR, February 18, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で44人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で11人(2021年2月18日)

保健省は政府支配地域で新たに44人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者79人が完治し、3人が死亡したと発表した。

これにより、2月18日現在の同地での感染者数は計15,045人、うち死亡したのは990人、回復したのは8,982人となった。

SANA(2月18日付)が伝えた。

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で2月18日に新たに11人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、45人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡0人、ハーリム郡1人、アリーハー郡1人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡0人、バーブ郡2人、アフリーン郡5人、アアザーズ郡2人。

これにより、同地での感染者数は計21,116人、うち回復したのは17,647人、死亡したのは408人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1516706398534246/

AFP, February 18, 2021、ACU, February 18, 2021、ANHA, February 18, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 18, 2021、Reuters, February 18, 2021、SANA, February 18, 2021、SOHR, February 18, 2021などをもとに作成。

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シリア政府支配下のスワイダー県で「バッシャールよ、お前はいらない」などと書かれた落書きが発見される(2021年2月18日)

スワイダー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるスワイダー市で、「最期の血の一滴まで革命」、「バッシャールよ、お前はいらない」、「自由を永遠に」などと壁に書かれた落書きが発見された。


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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるマアーッラト・ナアサーン村一帯を砲撃、重機を運転していた男性1人が死亡した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シリア軍はまた「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のカンスフラ村、スフーフン村、ファッティーラ村、フライフィル村、ルワイハ村、バイニーン村を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のクライディーン村、アンカーウィー村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を12件(イドリブ県4件、ラタキア県4件、アレッポ県2件、ハマー県2件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は12件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を6件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, February 18, 2021、ANHA, February 18, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 18, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 18, 2021、Reuters, February 18, 2021、SANA, February 18, 2021、SOHR, February 18, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民68人と国内避難民(IDPs)18人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は648,787人、2019年以降帰還したIDPsは73,430人に(2021年2月18日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(2月18日付)を公開し、2月17日に難民68人(うち女性20人、子供35人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民68人(うち女性20人、子供35人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は648,787人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者253,248人(うち女性76,211人、子ども129,031人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,729,796人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は877,998人(うち女性263,467人、子供447,487人)となった。

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一方、国内避難民18人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは3人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所経由の帰還者のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は3人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は73,430人(うち女性26,096人、子供28,972人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,342,026人(うち女性408,655人、子供672,738人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 18, 2021をもとに作成。

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アサド大統領は改正地方自治法に基づいて設置された地方行政最高評議会メンバーと会合を開き、分権制の議論と実践を指示(2021年2月17日)

アサド大統領は首都ダマスカスで地方行政最高評議会メンバーと会合を開いた。

地方自治最高評議会は2011年8月23日に施行された政令第107号(改正地方自治法)に基づいて設置された機関。

SANA(2月17日付)によると、アサド大統領は会合において、分権制についての審議が重要且つ不可欠だとしたうえで、分権制を法律として実施する前に、県知事、県議会における実際の行為や参加をもって始められ、透明性、情報提供、事実解明を通じて問題点を明らかにするべきだと述べた。

アサド大統領はまた、分権制が県知事と市町村の自治体の長の役割を分け、干渉を防ぐための権限や任務を確定することから始めるべきだと付言した。

そのうえで、評議会のメンバーに対しては、地方行政機関の活動を規定する法律を研究し、汚職や違反を防ぐための規制を設けるよう指示した。

SANA(2月17日付)が伝えた。

AFP, February 17, 2021、ANHA, February 17, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 17, 2021、Reuters, February 17, 2021、SANA, February 17, 2021、SOHR, February 17, 2021などをもとに作成。

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シリア民主軍は大統領選挙の実施と結果を承認するための前提条件として改正地方自治法の運用をシリア政府に求める(2021年2月17日)

反体制派系サイトのジスル研究センター(2月17日付)は、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が今年半ばに予定されている大統領選挙の実施と結果を承認するための前提条件を示したと発表した。

同センターによると、シリア民主軍は、最近になって首都ダマスカスを訪れた使節団を通じて、シリア政府が2011年8月23日に施行された政令第107号(改正地方自治法)を運用し、北・東シリア自治局の自治を正式に承認することを条件として提示した。

シリア民主軍はまた、現下の組織構造と特性を維持したまま、シリア政府の一部を構成することも合わせて条件として示した。

こうした要求を通じて、シリア民主軍は、イラクのクルディスタン地域を模した自治を獲得しようとしているという。

AFP, February 17, 2021、ANHA, February 17, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 17, 2021、Markaz al-Jisr li-l-Dirasat, February 17, 2021、Reuters, February 17, 2021、SANA, February 17, 2021、SOHR, February 17, 2021などをもとに作成。

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シリアとイスラエルがロシアの仲介で捕虜交換:シリア人捕虜2人、イスラエル人女性1人が解放される(2021年2月17日)

SANA(2月17日付)は、イスラエルがシリア人捕虜2人(ナハール・マクト氏、ズィヤーブ・カフムーズ氏)を解放したことを受けて、シリア政府が拘束していたイスラエル人の女性1を釈放したと伝えた。

捕虜交換はロシアの仲介によるもの。

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解放されたシリア人捕虜2人のうち、マクト氏は17日、兵力引き離し地域とイスラエル占領地を隔てるラインAの東側に面するシリア政府支配下のクナイトラ県マジュダル・シャムス村に帰還した。

マクト氏は、ラインAの西側に面するイスラエル占領下のマジュダル・シャムス村の出身。

兄弟のスィドキー・マクト氏、バシュル・マクド氏もイスラエルによって拘束されている。

兄弟が有罪判決を受けた2017年に、イスラエル軍警察への抵抗に扇動したとして逮捕され、2020年6月9日に禁固2年6ヶ月、懲役6ヶ月の有罪判決を受けていた。

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もう一人のシリア人捕虜のカフマーズ氏は、パレスチナ捕虜サロンがフェイスブックのアカウント(https://www.facebook.com/ppsmo)を通じて発表したところにようと、シリア政府地域への帰還を拒否、イスラエル占領下のガジャル村への帰還を希望したため、シリア政府への身柄引き渡しは行わなかった。

『イェディオト・アハロノト』(2月18日付)などによると、カフマーズ氏は、イスラエルの占領下にあるゴラン高原ガジャル村の出身。

2016年、レバノンのヒズブッラーによるイスラエル商業施設へのテロ攻撃に荷担したとして、イスラエル当局によって逮捕され、禁固14年の有罪判決を受け、ネゲブ刑務所に収監されていた。

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一方、SANA(2月17日付)によると、シリア側が釈放したイスラエル人女性は、シリア領内(クナイトラ県)に誤って入国し、当局が逮捕していたが、逮捕の時期などについては明らかにしていない。

AFP, February 17, 2021、ANHA, February 17, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 17, 2021、Reuters, February 17, 2021、SANA, February 17, 2021、SOHR, February 17, 2021、Y Net News, February 18, 2021などをもとに作成。

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ダーイシュがヒムス県スフナ市に近い砂漠地帯でシリア軍と親政権民兵の車列を襲撃(2021年2月17日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が、スフナ市に近い砂漠地帯の街道を移動中だったシリア軍と親政権民兵の車列を襲撃、激しい戦闘の末に兵士4人を殺害した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるマヤーディーン市の電気関連倉庫ビルの壁に「イランよ出て行け」、「イラン人は人殺しで、擁護人ではない」などと書かれた落書きが発見された。

AFP, February 17, 2021、ANHA, February 17, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 17, 2021、Reuters, February 17, 2021、SANA, February 17, 2021、SOHR, February 17, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍がタッル・アブヤド市近郊を移動中のシリア軍の車輌を砲撃(2021年2月17日)

ラッカ県では、シリア人権監視団、ANHA(2月17日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるビール・クーヌー村とビール・キータク村間の街道(タッル・アブヤド市近郊)を移動中のシリア軍の車輌を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のバーブ市で、正体不明の武装集団がオートバイに向けて発砲し、乗っていた警察(内務治安部隊、いわゆる「自由警察」)の隊員1人と、子供1人が死亡した。

一方、ANHA(2月17日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のタッル・スィースィーン村を砲撃した。

このほか、トルコ占領下のアレッポ県アフリーン市を訪問中のシリア革命反体制勢力国民連立とその傘下で活動する暫定内閣の使節団が、スルターン・スライマーン・シャー師団の本部を訪れ、ムハンマド・ジャースィム(アブー・アムシャ)司令官と会談した。

使節団はナスル・ハリーリー・シリア革命反体制勢力国民連立代表、サリーム・イドリース暫定内閣国防大臣らからなる。

AFP, February 17, 2021、ANHA, February 17, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 17, 2021、Reuters, February 17, 2021、SANA, February 17, 2021、SOHR, February 17, 2021などをもとに作成。

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ラッカ県、ハサカ県、ダイル・ザウル県でシリア民主軍が狙われる(2021年2月17日)

ラッカ県では、SANA(2月17日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるアブー・ワフル村に至る街道で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の車輌の通過に合わせて即席爆弾が爆発し、兵士2人人が死亡した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるマルカダ町近郊のカワーシヤ村で正体不明の武装集団がシリア民主軍の兵士1に発砲し、殺害した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるハジーン市でオートバイに乗った武装グループが地元の自治評議会(人民評議会)の施設の守衛を銃で撃ち殺害した。

AFP, February 17, 2021、ANHA, February 17, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 17, 2021、Reuters, February 17, 2021、SANA, February 17, 2021、SOHR, February 17, 2021などをもとに作成。

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アスタナ15会議が閉幕:「テロとの戦い」継続、分離主義アジェンダ拒否、緊張緩和地帯合意の遵守、制憲委員会での憲法改革案提示を確認(2021年2月17日)

ロシアの避暑地ソチで2月16日に開幕したアスタナ15会議が予定されていた議事を終えて閉幕した。

2日目となる2月17日には、全体会合が開催され、ロシアのアレクサンドル・ラヴレンティフ・シリア問題担当大統領特使、イランのアリー・アスガル・ハージー外務大臣補、トルコのセダト・オナル外務副大臣、イラク、レバノン、ヨルダンの各国代表、ゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表、シリア政府代表団(アイマン・スーサーン外務在外居住者省次官が代表)、反体制派の代表団(シリア軍事革命諸勢力代表団、アフマド・トゥウマ氏が代表)が参加した。

全体会合では、イドリブ県の緊張緩和地帯の現況、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う人道状況などについて意見が交わされた。

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保障国であるロシア、トルコ、イランは閉幕声明で、ダーイシュ(イスラーム国)、ヌスラ戦線(シャーム解放機構)、アル=カーイダとつながりがあるその他すべての組織・個人に対する「テロとの戦い」の継続、シリアの主権と領土の一体性を妨げる分離主義アジェンダへの対抗、国連安保理決議第2254号、緊張緩和地帯にかかる合意などの遵守、制憲委員会(憲法制定委員会)の基本原則に基づいた憲法改革案の提示を行うことを確認するとともに、欧米諸国による一方的制裁に拒否の姿勢を示し、国際社会に対してさらなる人道支援を呼びかけた。

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ロシアのラヴレンティフ特使は、閉幕時の記者会見で、シリアでの「テロとの戦い」について議論するには、ダーイシュ、シャームの民のヌスラ戦線、そして一部諸外国が「穏健な反体制派」として再編しようとしているいわゆるシャーム解放機構だけでなく、あらゆるテロ組織との戦いに注力しなければならないと述べた。

また、イドリブ県で活動を続けるテロ組織がホワイト・ヘルメットと協力して、シリア軍による化学兵器使用をねつ造しようとしていると警鐘を鳴らした。

さらに、国際社会に対してシリアへの難民帰還を妨害しないよう呼びかけるとともに、シリア北東部各所に違法に駐留する米軍による資源の盗奪を拒否すると表明した。

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スーサーン外務在外居住者省次官は、閉幕時の記者会見で、米国とトルコの違法な部隊駐留が、安定回復とテロ撲滅を阻害し、分離主義運動を奨励する主因だと非難した。

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トゥウマ・シリア軍事革命諸勢力代表団代表とアイマン・アースィミー報道官は記者会見で憲法起草を開始するための作業計画、作業方法、日程が必要との立場を表明したことを明らかにした。

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SANA(2月17日付)、ザマーン・ワスル(2月17日付)、ドゥラル・シャーミーヤ(2月17日付)などが伝えた。

AFP, February 17, 2021、ANHA, February 17, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 17, 2021、Reuters, February 17, 2021、SANA, February 17, 2021、SOHR, February 17, 2021、Zaman al-Wasl, February 17, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で77人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で17人(2021年2月17日)

保健省は政府支配地域で新たに77人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者50人が完治し、3人が死亡したと発表した。

これにより、2月17日現在の同地での感染者数は計15,001人、うち死亡したのは987人、回復したのは8,903人となった。

SANA(2月17日付)が伝えた。

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で2月17日に新たに17人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、128人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡0人、ハーリム郡1人、アリーハー郡0人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡0人、バーブ郡1人、アフリーン郡13人、アアザーズ郡2人。

これにより、同地での感染者数は計21,105人、うち回復したのは17,602人、死亡したのは407人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1515896041948615/

AFP, February 17, 2021、ACU, February 17, 2021、ANHA, February 17, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 17, 2021、Reuters, February 17, 2021、SANA, February 17, 2021、SOHR, February 17, 2021などをもとに作成。

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シャーム解放機構は米国人ジャーナリストのビラール・アブドゥルカリーム氏を釈放(2021年2月17日)

イドリブ県では、シリア人権監視団、ドゥラル・シャーミーヤ(2月17日付)などによると、シャーム解放機構は、2020年8月13日に逮捕していた米国人ジャーナリストのビラール・アブドゥルカリーム氏を釈放した。

アブドゥルカリーム氏は1年半の禁固刑を受け、その3分の1を終えていたが、イドリブ県アティマ村などの請願を受け、シャーム解放機構は釈放にかかる条件を遵守することを条件にこれを受け入れた。

一方、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、カンスフラ村、スフーフン村、フライフィル村、ルワイハ村、バイニーン村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のアンカーウィー村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を32件(イドリブ県15件、ラタキア県10件、アレッポ県3件、ハマー県4件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は29件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を3件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, February 17, 2021、ANHA, February 17, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 17, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 17, 2021、Reuters, February 17, 2021、SANA, February 17, 2021、SOHR, February 17, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民74人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は648,718人に(2021年2月17日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(2月17日付)を公開し、2月16日に難民74人(うち女性22人、子供37人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民74人(うち女性22人、子供37人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は648,718人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者253,470人(うち女性76,191人、子ども128,996人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,729,796人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は877,998人(うち女性263,467人、子供447,487人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は72,958人(うち女性25,869人、子供28,881人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,341,554人(うち女性408,428人、子供672,647人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 17, 2021をもとに作成。

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所属不明のドローンがダイル・ザウル県ブーカマール市近郊を移動中の「イランの民兵」の貨物車輌1輌を攻撃(2021年2月16日)

ダイル・ザウル県では、アイン・フラート(2月17日付)によると、シリア政府の支配下にあるブーカマール市近郊のフッリーヤ村上空に所属不明の無人航空機(ドローン)1機が飛来し、武器弾薬を輸送していた「イランの民兵」の貨物車輌1輌を攻撃した。

AFP, February 17, 2021、ANHA, February 17, 2021、‘Ayn al-Furat, February 17, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 17, 2021、Reuters, February 17, 2021、SANA, February 17, 2021、SOHR, February 17, 2021などをもとに作成。

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ロシアのソチでアスタナ15会議が開幕:シリア、ロシアは「テロとの戦い」を強調(2021年2月16日)

ロシア、トルコ、イランを保障国とする停戦プロセスのアスタナ15会議がロシアの避暑地ソチで2日間の日程で開幕した。

会議には、ロシアのアレクサンドル・ラヴレンティフ・シリア問題担当大統領特使、イランのアリー・アスガル・ハージー外務大臣補、トルコのセダト・オナル外務副大臣、イラク、レバノン、ヨルダンの各国代表、ゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表、シリア政府代表団(アイマン・スーサーン外務在外居住者省次官が代表)、反体制派の代表団(シリア軍事革命諸勢力代表団、アフマド・トゥウマ氏が代表)が参加。

初日となる16日は、非公式の二者ないしは他者協議が行われ、17日に全体会合が予定されている。

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シリアのスーサーン外務在外居住者省次官を代表とする使節団は、ラヴレンティフ・シリア問題担当大統領特使と会合を開いた。

SANA(2月16日付)によると、スーサーン次官は会合で、トルコがこれまでの会議での合意を遵守することで、より多くの成果をもたらすことができるとの見方を示した。

会合では、「テロとの戦い」を継続する両国の決意が確認された。

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スーサーン次官ら使節団はまた、ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表と会談し、「テロとの戦い」を継続するとともに、違法な外国の駐留を終わらせる必要を強調した。

会談では、欧米諸国による一方的な制裁、ハサカ県ハサカ市とカーミシュリー市での「一部分離主義グループ」の活動の是非についても意見が交わされた。

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ロシアのラヴレンティフ特使は、ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表と会談、その後の記者会見で、アスタナ15会議で危機の政治解決への支援、「テロとの戦い」継続が議論される予定だと述べた。

AFP, February 16, 2021、ANHA, February 16, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 16, 2021、Reuters, February 16, 2021、SANA, February 16, 2021、SOHR, February 16, 2021などをもとに作成。

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反体制派系サイトのアイン・フラートはロシア軍がT4航空基地からの撤退を開始したと伝える(2021年2月16日)

反体制派系のアイン・フラート(2月16日付)は、複数の地元筋の話として、ロシア軍が2 月15日、ヒムス県中部のT4航空基地(タイフール航空基地、ティヤース航空基地)に駐留させていた部隊の撤退を開始したと伝えた。

撤退は17日に完了する予定で、部隊は、マヒーン町のガス工場・倉庫に移動しているという。

これにより、T4航空基地は「イランの民兵」の管理下に入るという。

AFP, February 16, 2021、ANHA, February 16, 2021、‘Ayn al-Furat, February 16, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 16, 2021、Reuters, February 16, 2021、SANA, February 16, 2021、SOHR, February 16, 2021などをもとに作成。

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ハサカ県でアサーイシュがバアス党ハサカ支部アームーダー班書記長を逮捕(2021年2月16日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアームーダー市で、内務治安部隊(アサーイシュ)が、バアス党ハサカ支部アームーダー班の書記長を、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に対するデモを扇動し、混乱を助長、政府指定のカリキュラムを唱道したとの容疑で逮捕した。

一方、SANA(2月16日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるマルカダ町近郊で、シリア民主軍の車輌が機関銃の発砲を受け、兵士1人が死亡した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(2月16日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるマーシフ村とハジュナ村でシリア民主軍が何者かの発砲を受け、兵士2人が死亡した。

AFP, February 16, 2021、ANHA, February 16, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 16, 2021、Reuters, February 16, 2021、SANA, February 16, 2021、SOHR, February 16, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ県アイン・イーサー市近郊を砲撃(2021年2月16日)

ラッカ県では、ANHA(2月16日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のフーシャーン村、M4高速道路沿線を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるバーブ市で車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、1人が死亡、4人が負傷した。

一方、シリア革命反体制勢力国民連立とその傘下で活動する暫定内閣の使節団が、トルコ占領下のアレッポ県アフリーン市を訪問し、イスラーム軍の本部と会談した。

使節団はナスル・ハリーリー・シリア革命反体制勢力国民連立代表、サリーム・イドリース暫定内閣国防大臣らからなる。

AFP, February 16, 2021、ANHA, February 16, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 16, 2021、Reuters, February 16, 2021、SANA, February 16, 2021、SOHR, February 16, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で72人、北・東シリア自治局支配地域で7人(2021年2月16日)

保健省は政府支配地域で新たに72人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者45人が完治し、3人が死亡したと発表した。

これにより、2月16日現在の同地での感染者数は計14,951人、うち死亡したのは984人、回復したのは8,826人となった。

SANA(2月16日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに7人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者3人が完治し、2人が死亡したと発表した。

これにより、2月16日現在の同地での感染者数は計8,579人、うち死亡したのは306人、回復したのは1,236人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性4人、女性3人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市3人、カーミシュリー市1人、アレッポ県のマンビジュ市3人。

ANHA(2月16日付)が伝えた。

AFP, February 16, 2021、ANHA, February 16, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 16, 2021、Reuters, February 16, 2021、SANA, February 16, 2021、SOHR, February 16, 2021などをもとに作成。

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シャーム解放機構の治安部隊が有志連合の爆撃で殺害されたフッラース・ディーン機構の法学者の息子を拘束(2021年2月16日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構の治安部隊が、マアッラトミスリーン市で新興のアル=カーイダ系組織であるフッラース・ディーン機構の法学者アブー・ザッル・ミスリー氏の息子のアブー・フライラを逮捕した。

アブー・ザッル・ミスリー氏は2020年10月15日に米主導の有志連合の攻撃を受けて死亡している。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、オートバイに乗った2人組が、シリア政府の支配下にあるシャイフ・マスキーン市近郊の農地で農夫に向けて発砲、2人を殺害した。

また、ジッリーン村では、麻薬の密売に関与していた住民が正体不明の武装集団に銃で撃たれて死亡した。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるバアス市で正体不明の武装集団が住民を射殺した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を29件(イドリブ県13件、ラタキア県12件、アレッポ県2件、ハマー県2件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は25件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を14件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, February 16, 2021、ANHA, February 16, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 16, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 16, 2021、Reuters, February 16, 2021、SANA, February 16, 2021、SOHR, February 16, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民53人と国内避難民(IDPs)452人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は648,644人、2019年以降帰還したIDPsは72,958人に(2021年2月16日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(2月16日付)を公開し、2月15日に難民53人(うち女性16人、子供23人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民53人(うち女性16人、子供23人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は648,644人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者253,396人(うち女性76,169人、子ども128,959人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,729,796人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は877,924人(うち女性263,445人、子供447,450人)となった。

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一方、国内避難民452人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは452人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは0人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は72,958人(うち女性25,869人、子供28,881人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,341,554人(うち女性408,428人、子供672,647人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 16, 2021をもとに作成。

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イスラエル軍戦闘機が首都ダマスカス一帯をミサイル攻撃(2021年2月15日)

SANA(2月15日付)は、軍消息筋の話として、シリア軍防空部隊が15日未明(午前1時18分)、占領下のゴラン高原およびガリラヤ地方上空から首都ダマスカス一帯に向けてイスラエル軍戦闘機が発射したミサイル多数を迎撃、そのほとんどを撃破したと伝えた。

 

 

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シリア人権監視団によると、このミサイル攻撃で、首都ダマスカス西および南西郊外の旧ベイルート街道一帯の第4師団拠点、ダマスカス郊外県キスワ市一帯、の拠点や武器弾薬庫が標的となり、「イランの民兵」9人が死亡した。

死亡したのはいずれも外国人だという。

一方、サウト・アースィマ(2月15日付)によると、攻撃は、キスワ市西の第1師団司令部、ダマスカス県ドゥンマル区およびマシュルーウ・ドゥンマル地区一帯の武器弾薬庫、旧ベイルート街道に近いバジャーア町の山間部の第4師団の防空基地に対して行われた。

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これを受けて、外務在外居住者省は国連事務総長と安保理議長に宛てて書簡を送付し、イスラエルの侵犯行為を報告し、武装テロ組織への支援とゴラン高原を含むアラブ諸国の領土占領を継続することを口実とした攻撃がもたらす悪影響に継承をならすとともに、その責任の一切はイスラエルにあると非難した。

そのうえで、「ヌスラ戦線(現シャーム解放機構)、ダーイシュ(イスラーム国)、ホワイト・ヘルメットといった自らのパートナーや手先を保護するためのこうした攻撃は過去もこれからも成功することはない」と主張、国連に厳正な対処を求めた。

AFP, February 15, 2021、ANHA, February 15, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 15, 2021、Reuters, February 15, 2021、SANA, February 15, 2021、Sawt al-‘Asima, February 15, 2021、SOHR, February 15, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍の仲介でシリア政府と北・東シリア自治局の代表がハサカ市、カーミシュリー市の緊張緩和に向けて協議するも物別れに(2021年2月15日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ市で、ロシア軍の仲介のもとに双方の代表が会合を開き、ハサカ県ハサカ市とカーミシュリー市での国防隊と人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍・内務治安部隊(アサーイシュ)の緊張緩和に向けて意見を交わしたが、合意に至らず物別れに終わった。

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一方、スプートニク・ニュース(2月15日付)は、シリア民主軍の使節団が最近になって、軍事・経済関連の問題、とりわけ石油と穀物をめぐる問題に対処するために、首都ダマスカスを頻繁に訪問していると伝えた。

首都ダマスカスを訪問しているのは、シリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会のイルハーム・アフマド執行委員会共同議長、北・東シリア自治局の経済石油関連の責任者のムハンマド・ウマル氏ら。

AFP, February 15, 2021、ANHA, February 15, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 15, 2021、Reuters, February 15, 2021、SANA, February 15, 2021、SOHR, February 15, 2021、Sputnik News, February 15, 2021などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県ではダーイシュのセルと思われる武装集団がアサーイシュ隊員1人を殺害(2021年2月15日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下のハジュナ村でダーイシュ(イスラーム国)のセルと思われる武装集団が内務治安部隊(アサーイシュ)に向けて銃を発砲、隊員1人を殺害した。

また、北・東シリア自治局の支配下にあるブサイラ市近郊のアフマル村では、正体不明の武装集団が住民を銃で撃ち殺害した。

AFP, February 15, 2021、ANHA, February 15, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 15, 2021、Reuters, February 15, 2021、SANA, February 15, 2021、SOHR, February 15, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア民主軍がアレッポ県北部で砲撃戦(2021年2月15日)

アレッポ県では、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するマンビジュ軍事評議会によると、バーブ市東に位置するシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるブワイヒジュ村、ジュッブ・マフズーム村、フータ村が(小)スッカリーヤ村に設置されているトルコ軍の基地から砲撃を受けた。

シリア人権監視団によると、これに対して、シリア民主軍に所属するバーブ軍事評議会が、トルコ占領下のウンム・アダサ村、(小)スッカリーヤ村を砲撃した。

ANHA(2月15日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍はまた、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のマルアナーズ村、アルカミーヤ村を砲撃した。

AFP, February 15, 2021、ANHA, February 15, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 15, 2021、Reuters, February 15, 2021、SANA, February 15, 2021、SOHR, February 15, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で75人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で6人(2021年2月15日)

保健省は政府支配地域で新たに75人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者43人が完治し、3人が死亡したと発表した。

これにより、2月15日現在の同地での感染者数は計14,906人、うち死亡したのは981人、回復したのは8,754人となった。

SANA(2月15日付)が伝えた。

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で2月15日に新たに6人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、82人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡0人、ハーリム郡0人、アリーハー郡1人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡0人、バーブ郡0人、アフリーン郡5人、アアザーズ郡0人。

これにより、同地での感染者数は計21,078人、うち回復したのは17,331人、死亡したのは407人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1514548442083375/

AFP, February 15, 2021、ACU, February 15, 2021、ANHA, February 15, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 15, 2021、Reuters, February 15, 2021、SANA, February 15, 2021、SOHR, February 15, 2021などをもとに作成。

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シリア軍はイドリブ県ザーウィヤ山地方、ハマー県ガーブ地方、ラタキア県クルド山地方を砲撃(2021年2月15日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、バーラ村、フライフィル村、マルアンド村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のアムキーヤ町一帯を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるクルド山地方を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を35件(イドリブ県19件、ラタキア県12件、アレッポ県2件、ハマー県2件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は28件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を13件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, February 15, 2021、ANHA, February 15, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 15, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 15, 2021、Reuters, February 15, 2021、SANA, February 15, 2021、SOHR, February 15, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民61人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は648,591人に(2021年2月15日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(2月15日付)を公開し、2月14日に難民61人(うち女性18人、子供31人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民61人(うち女性18人、子供31人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は648,591人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者253,343人(うち女性76,153人、子ども128,932人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,729,796人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は877,871人(うち女性263,429人、子供447,423人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は72,506人(うち女性25,448人、子供28,798人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,341,102人(うち女性408,207人、子供672,564人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 15, 2021をもとに作成。

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