トルコ軍がラッカ県タッル・アブヤド市西を砲撃し、シリア軍兵士1人負傷(2021年2月11日)

ラッカ県では、ANHA(2月11日付)、シリア人権監視団によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、タッル・アブヤド市西に位置するシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるサイヤーン村を砲撃した。

砲撃は、同地のシリア軍拠点複数カ所を狙ったもので、シリア軍兵士1人が負傷した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団やANHA(2月11日付)によると、トルコ軍の支援を受ける国民軍所属のハムザ師団が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町西のカースィミーヤ村を襲撃、家財同義などを略奪した後、民家5棟に放火した。

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アレッポ県では、ANHA(2月11日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のマルアナーズ村、アイン・ダクナ村、マンナグ村、バイルーニーヤ村を砲撃した。

AFP, February 11, 2021、ANHA, February 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 11, 2021、Reuters, February 11, 2021、SANA, February 11, 2021、SOHR, February 11, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で72人、北・東シリア自治局支配地域で7人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で4人(2021年2月11日)

保健省は政府支配地域で新たに72人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者56人が完治し、3人が死亡したと発表した。

これにより、2月11日現在の同地での感染者数は計14,724人、うち死亡したのは968人、回復したのは8,438人となった。

SANA(2月11日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに7人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者1人が完治し、1人が死亡したと発表した。

これにより、2月11日現在の同地での感染者数は計8,560人、うち死亡したのは298人、回復したのは1,225人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性6人、女性1人。

また地域の内訳は、ハサカ県のカーミシュリー市1人、アレッポ県のシャフバー地区(タッル・リフアト市)1人、ラッカ県のラッカ市1人、ダイル・ザウル県3人。

ANHA(2月11日付)が伝えた。

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で2月11日に新たに4人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、9人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡0人、ハーリム郡0人、アリーハー郡0人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡0人、バーブ郡0人、アフリーン郡2人、アアザーズ郡2人。

これにより、同地での感染者数は計21,060人、うち回復したのは17,097人、死亡したのは407人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1511637632374456/

AFP, February 11, 2021、ACU, February 11, 2021、ANHA, February 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 11, 2021、Reuters, February 11, 2021、SANA, February 11, 2021、SOHR, February 11, 2021などをもとに作成。

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ロシア・トルコ軍がイドリブ県サラーキブ市西でM4高速道路での合同パトロール部隊の防衛を目的とした演習を実施(2021年2月11日)

イドリブ県では、TASS通信(2月11日付)、ズヴェズダ・テレビ(2月11日付)、スーリーヤ・ネット(2月11日付)、イハブ・バラディー(2月11日付)などによると、トルコ軍とロシア軍が、シリア政府の支配下にあるサラーキブ市西で合同演習を実施した。

シリア人権監視団によると、合同演習が実施されたのは、タルナバ村近郊のシリア政府支配地と「決戦」作戦司令室支配地の接触線。

TASS通信によると、演習は、両国合同パトロール部隊の防衛と地域の安全確保が目的で、両軍合同パトロール部隊に対して行われるあらゆる攻撃を想定し、その撃退、負傷者の搬送、要撃の可能性がある地域の移動、ロシア語とトルコ語の障害を乗り越えるための手話の使用などの訓練が行われた。

トルコ軍報道官は、TASS通信に対して次のように述べた。

この地域では6ヶ月以上もパトロールが実施されていなかった。また、サラーキブ市で実施された演習は、(ロシアとの)協業を成功させるカギになるだろう。我々には改めてすべての任務を実施する必要がある。彼ら(ロシア軍)のみながここで経験を積んでいることを承知している。だが、我々には、さらなる調整を行うことが重要だ。

シリア人権監視団によると、合同演習に先立って、トルコ軍の使節団がシリア政府支配下のサラーキブ市西の接触線に配置されている拠点複数カ所を訪問した。

使節団は、トルコ軍とシリア人戦闘員多数が随行し、護衛にあたったという。

なお、ロシア軍は、2020年9月以降、トルコ軍側がM4高速道路の安全を確保する能力を欠いているとして同地での合同パトロールの参加を中止していた。


 

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一方、同じイドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山のバーラ村を砲撃し、女性複数人を含む5人が負傷した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シリア軍はまた、カンスフラ村、ファッティーラ村、フライフィル村、バイニーン村、ルワイハ村などを砲撃、「決戦」作戦司令室と交戦した。

このほか、シリア人権監視団によると、トルコ軍憲兵隊がサルハブ市近郊の農地で祖父と農作業をしていた子供を射殺した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のアンカーウィー村を砲撃した。

ダルアー県では、SANA(2月11日付)によると、シリア政府の支配下にあるタファス市にシリア軍部隊が新たに進駐した。

シリア軍部隊の進駐は、同地の治安混乱を改称し、安定を回復するのが目的。

シリア人権監視団によると、シリア軍の進駐は、2月9日にダルアー市ダーヒヤ地区で、シリア軍士官と中央委員会の代表が、ロシア軍使節団の仲介のもとに会談し、県西部一帯での戦闘停止を合意したのを受けたもの。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を31件(イドリブ県17件、ラタキア県7件、アレッポ県5件、ハマー県2件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は22件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を21件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, February 11, 2021、Alsouria.net, February 11, 2011、ANHA, February 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 11, 2021、‘Inab Baladi, February 11, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 11, 2021、Reuters, February 11, 2021、SANA, February 11, 2021、SOHR, February 11, 2021、February 12, 2021、TASS, February 11, 2021、Zverda, February 11, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民69人と国内避難民(IDPs)532人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は648,321人、2019年以降帰還したIDPsは72,028人に(2021年2月11日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(2月11日付)を公開し、2月10日に難民69人(うち女性20人、子供35人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民69人(うち女性20人、子供35人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は648,321人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者253,073人(うち女性76,072人、子ども128,795人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,729,796人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は877,601人(うち女性263,348人、子供447,286人)となった。

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一方、国内避難民532人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは532人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは0人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は72,028人(うち女性25,438人、子供28,708人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,340,624人(うち女性407,997人、子供672,474人)
となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 11, 2021をもとに作成。

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アレッポ県タッルアーダ村に設置されているシャーム解放機構の検問所近くで女性たちが抗議デモ、逮捕者の釈放や没収された財産の返還を求める(2021年2月10日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室の支配下にある県西部のタッルアーダ村に設置されているシャーム解放機構の検問所近くで、女性たちが抗議デモを行い、逮捕者の釈放、没収された財産の返還を求めた。

これに対して、シャーム解放機構は女性たちに向けて実弾を発射し、強制排除した。

AFP, February 10, 2021、ANHA, February 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 10, 2021、Reuters, February 10, 2021、SANA, February 10, 2021、SOHR, February 10, 2021などをもとに作成。

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ハサカ県アームーダー市で政府指定のカリキュラムに沿って授業を行っていたとしてアサーイシュに逮捕された教員の釈放を求めるデモ(2021年2月10日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアームーダー市で、政府が指定するカリキュラムに沿って授業を行っていたとして内務治安部隊(アサーイシュ)に逮捕された教員12人の釈放を求めるデモが行われた。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるマイーズィーラ村とアズバ村で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が民家複数棟を急襲し、フシャーム町とハトラ村出身の国内避難民(IDPs)13人を拘束した。

AFP, February 10, 2021、ANHA, February 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 10, 2021、Reuters, February 10, 2021、SANA, February 10, 2021、SOHR, February 10, 2021などをもとに作成。

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北・東シリア自治局の管理下にあるハサカ県のフール・キャンプ第3区でイラク人難民の遺体が発見される(2021年2月10日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプの第3区でイラク人難民の遺体が発見された。

トルコで活動する独立系シンクタンクのジュスール研究所が2020年9月1日に発表したレポートによると、フール・キャンプは6つの区画、8つのブロックから構成されている。

6つの区画のうち、第1区には、ダーイシュ(イスラーム国)とつながりがない国内避難民(IDPs)、第2区と第3区にはイラク難民、第4区にはダーイシュとつながりがあるとされるIDPs、第5区には欧州出身のダーイシュ戦闘員の家族、そして第6区にはそれ以外の外国人戦闘員の家族が収容されている。

一方、8つのブロックのうち、第1、2、3、7ブロックにはイラク人難民が、第5、6、8ブロックにはシリア人IDPsが、第4ブロックにはイラク人難民とシリア人IDPsの両方が収容されている。

また、この8ブロックとは別に、シリア、イラク以外の国の出身者が収容されている。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるマヤーディーン市近郊の砂漠地帯(西フール地区)で、オートバイに乗ったダーイシュ(イスラーム国)の武装グループがファーティミーユーン旅団と国防軍の拠点複数カ所を襲撃した。

AFP, February 10, 2021、ANHA, February 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 10, 2021、Reuters, February 10, 2021、SANA, February 10, 2021、SOHR, February 10, 2021などをもとに作成。

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アサド大統領は、イランのアリー・アスガル・ハージー外務大臣補を団長とする使節団と首都ダマスカスで会談(2021年2月10日)

アサド大統領は、イランのアリー・アスガル・ハージー外務大臣補を団長とする使節団と、首都ダマスカスで会談した。

SANA(2月10日付)によると、会談では、欧米諸国の一方的制裁に対する対応、アスタナ会議や制憲委員会への対応、両国および中東地域情勢などについて意見が交わされた。

会談には、ブサイナ・シャアバーン大統領府特別顧問、バッシャル・ジャアファリー外務在外居住者副大臣、ルーナ・シブル大統領府特別顧問、ラドワーン・ルトフィー外務在外居住者省アジア局長らが同席した。

また、ファイサル・ミクダード外務在外居住者大臣も、ハージー外務大臣補ら一行と個別に会談した。

AFP, February 10, 2021、ANHA, February 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 10, 2021、Reuters, February 10, 2021、SANA, February 10, 2021、SOHR, February 10, 2021などをもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センターは9日にイドリブ県の反体制派支配地からフマイミーム航空基地に対して攻撃があったと発表(2021年2月10日)

ロシア当事者和解調整センター副センター長のヴャチェスラフ・チェトニク海軍少将は声明を出し、「モスクワ時間で2月9日19時45分(シリア時間17時45分)、ロシア軍防空部隊がフマイミーム航空基地に対する攻撃を、長距離ロケット砲で迎撃した」と発表した。

攻撃は「テロ組織」が展開するイドリブ県内の緊張緩和地帯から行われたという。

AFP, February 10, 2021、ANHA, February 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 10, 2021、Reuters, February 10, 2021、SANA, February 10, 2021、SOHR, February 10, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるハサカ県タッル・タムル町近郊を砲撃し、子供2人負傷(2021年2月10日)

ハサカ県では、SANA(2月10日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町近郊の村々を砲撃し、アリーシャ村で子供1人が負傷した(シリア人権監視団によると、負傷したのは子供2人)。

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ラッカ県では、ANHA(2月10日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のM4高速道路沿線を砲撃し、通行中の民間車輌多数が立ち往生となった。

トルコ軍と国民軍はまた、ムシャイリファ村、サイダー村を砲撃した。

AFP, February 10, 2021、ANHA, February 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 10, 2021、Reuters, February 10, 2021、SANA, February 10, 2021、SOHR, February 10, 2021などをもとに作成。

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トルコ占領下のアレッポ県バーブ市近郊とハサカ県ラアス・アイン市近郊で国民軍所属部隊どうしの交戦相次ぐ(2021年2月10日)

アレッポ県では、SANA(2月10日付)によると、トルコ占領下のバーブ市北東に位置するバザーア村で国民軍に所属する武装集団どうしが激しく交戦し、戦闘員複数人が負傷した。

戦闘は、シャーム戦線が、バザーア村の入り口に設置している検問所で、ハムザ師団メンバーが乗った車の村への進入を遮ったことがきっかけで発生したという。

シリア人権監視団によると、この車は密輸用の車輌だったという。

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ハサカ県では、ANHA(2月10日付)やシリア人権監視団によると、トルコ占領下のラアス・アイン市近郊のタッル・ハラフ村で、国民軍に所属するスルターン・ムラード師団とマリク・シャー師団が激しく交戦し、双方に多数の死傷者が出た。

AFP, February 10, 2021、ANHA, February 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 10, 2021、Reuters, February 10, 2021、SANA, February 10, 2021、SOHR, February 10, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で78人、北・東シリア自治局支配地域で13人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で6人(2021年2月10日)

保健省は政府支配地域で新たに78人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者57人が完治し、4人が死亡したと発表した。

これにより、2月10日現在の同地での感染者数は計14,668人、うち死亡したのは965人、回復したのは8,366人となった。

SANA(2月10日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに13人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者2人が完治し、たと発表した。

これにより、2月10日現在の同地での感染者数は計8,553人、うち死亡したのは296人、回復したのは1,224人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性6人、女性7人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市3人、マーリキーヤ(ダイリーク)市1人、ラッカ県のラッカ市1人、タブカ市6人、ダイル・ザウル県2人。

ANHA(2月10日付)が伝えた。

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で2月10日に新たに6人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、24人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡1人、ハーリム郡1人、アリーハー郡0人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡0人、バーブ郡1人、アフリーン郡2人、アアザーズ郡1人。

これにより、同地での感染者数は計21,056人、うち回復したのは17,088人、死亡したのは407人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1511265515745001/

AFP, February 10, 2021、ACU, February 10, 2021、ANHA, February 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 10, 2021、Reuters, February 10, 2021、SANA, February 10, 2021、SOHR, February 10, 2021、Alsouria.net, February 10, 2021などをもとに作成。

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「ムジャーヒド前衛」を名乗る新たな組織がイドリブ県のM4高速道路でトルコ軍部隊を狙って地雷を爆発させたと発表(2021年2月10日)

イドリブ県では、ステップ・ニュース(2月10日付)やスーリーヤ・ネット(2月10日付)などによると、「決戦」作戦司令室の支配下にあるM4高速道路のアウラム・ジャウズ村とアリーハー市を結ぶ区間で通常のパトロール任務に就いていたトルコ軍装甲車3輌の近くで地雷によると思われる爆発が発生した。

ステップ・ニュース(2月10日付)によると、パトロールはロシア軍との合同で行われていた。

人的、物的被害はなかったが、この爆発に関して、「ムジャーヒド前衛」を名乗る組織が複数のSNSを通じて声明を拡散、「邪悪なトルコとロシアの計画を頓挫させる」と表明して関与を認め、攻撃の瞬間を写したとされる写真を公開するとともに、「次はもっとも嘆かわしく、もっとも苦しいことになろう」と攻撃継続を予告した。

「ムジャーヒド前衛」なる組織が声明を出すのはこれが初めて。


一方、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構がジスル・シュグール市で、新興のアル=カーイダ系組織のフッラース・ディーン機構のヨルダン人法学者を逮捕、連行した。

ヨルダン人法学者は市内のモスクから出てきたところを、シャーム解放機構のメンバー複数人によって取り押さえられた。

決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を26件(イドリブ県11件、ラタキア県10件、アレッポ県2件、ハマー県3件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は20件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を18件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, February 10, 2021、ANHA, February 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 10, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 10, 2021、Reuters, February 10, 2021、SANA, February 10, 2021、SOHR, February 10, 2021、Step News, February 10, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民57人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は648,253人に(2021年2月10日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(2月10日付)を公開し、2月9日に難民57人(うち女性17人、子供29人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民57人(うち女性17人、子供29人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は648,253人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者253,005人(うち女性76,052人、子ども128,760人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,729,796人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は877,533人(うち女性263,328人、子供447,251人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は71,496人(うち女性25,204人、子供28,607人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,340,092人(うち女性407,763人、子供672,373人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 10, 2021をもとに作成。

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トルコ軍がアレッポ県北部でロシア軍パトロール部隊を砲撃、対するロシア軍はトルコ占領地内の石油精製用燃焼装置を地対地ミサイルで攻撃(2021年2月9日)

アレッポ県では、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するマンビジュ軍事評議会の広報センターが声明を出し、マンビジュ市北東のトルコ占領地内にあるカイラータ村のトルコ軍基地から、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるジャート村に対して砲撃が行われた。

ANHA(2月9日付)によると、砲撃が行われた際、ロシア軍のパトロール部隊が同地のシリア軍拠点に進駐していたという。

また、シリア人権監視団によると、トルコ軍は、アレッポ県北部のシリア民主軍および同軍所属のマンビジュ軍事評議会の拠点への砲撃を停止するようロシア軍の要請を受けたが、これを拒否しており、これが今回の威嚇攻撃のきっかけとなったという。

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トルコ軍がロシア軍部隊のパトロールに合わせて砲撃を行ったことを受けて、ラタキア県のフマイミーム航空基地に駐留しているロシア軍部隊が、トルコ占領下のジャラーブルス市南のタルヒーン村にある石油精製用燃焼装置に対して地対地ミサイルで攻撃を行った。

地対地ミサイルは2発着弾し、ANHA(2月9日付)によると、2人が死亡、複数人が負傷、シリア人権監視団によると、大規模な爆発・火災が発生し、し5人が死亡、4人が負傷した。

なお、1月9日にも同地にある石油精製用燃焼装置が所属不明の無人航空機(ドローン)の攻撃を受けている。

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一方、ANHA(2月9日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアレッポ県タッル・リフアト市と同市の近郊にあるマルアナーズ村、アルカミーヤ村、タッル・アッジャール村、アイン・ダクナ村、バイルーニーヤ村、ハルバル村を砲撃した。

このほか、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のバーブ市では、車に乗った武装集団が、ダイル・ザウル県出身の住民1人を銃で撃ち、殺害した。

また、シリア政府の支配下にあるアレッポ市ラームーサ地区にある軍事アカデミ-で原因不明の爆発が発生した。

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ラッカ県では、ANHA(2月9日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のムシャイリファ村、M4高速道路沿線、ナヒール休憩所を砲撃した。

AFP, February 9, 2021、ANHA, February 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 9, 2021、Reuters, February 9, 2021、SANA, February 9, 2021、SOHR, February 9, 2021などをもとに作成。

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カービー米国務総省報道官「シリアに駐留する米軍は油田防衛ではなく、ダーイシュの残党との戦いに注力している」(2021年2月9日)

米国務総省のジョン・カービー報道官は、シリアに駐留する米軍が、油田防衛ではなく、ダーイシュ(イスラーム国)の残党との戦いに注力している、と述べた。

カービー報道官はまた、ドナルド・トランプ前政権期の2020月7月に、米石油企業のデルタ・クレセント・エネルギー社がシリア民主軍との間に北・東シリア自治局支配地内の油田開発にかかる契約を結んでいるが、米軍がこれに関与しないと付言した。

カービー報道官は、シリア国内に駐留する米軍および軍関係者900人について「シリア国内で石油開発を行おうとしているいかなる民間企業、従業員、代理人に対しても支援を行う権限はない」としたうえで、「唯一の例外は民間人を保護するという既存の権限のもとに作戦を行う時だ」と述べ、油田地帯への米軍駐留の継続を示唆した。

だが、「重要なのは、同地での我々の任務がダーイシュ(イスラーム国)を永続的に敗北させることで有り続けているということだ」と強調した。

VOA(2月9日付)が伝えた。

AFP, February 9, 2021、ANHA, February 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 9, 2021、Reuters, February 9, 2021、SANA, February 9, 2021、SOHR, February 9, 2021、VOA, February 9, 2021などをもとに作成。

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シャーム解放機構はジャウラーニー指導者の大統領選挙への出馬に関する情報を否定(2021年2月9日)

シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構のタキーッディーン・ウマル広報関係局長は、アブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者が今年半ばに予定されている大統領選挙に出馬するとのSNS上での一部活動家による書き込みに関して、イナブ・バラディー(2月9日付)に対して「正しくない」と否定した。

SNS上では、複数の活動家が2月4日に、「イスラーム教徒のカリフであるシャイフ・アブー・ムハンマド・ジャウラーニーことシャイフ・アフマド・フサイン・シャルア師がシリア・アラブ共和国大統領選挙への立候補を決定した」とするジャウラーニー指導者の声明を拡散していた。



AFP, February 9, 2021、ANHA, February 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 9, 2021、‘Inab Baladi, February 9, 2021、Reuters, February 9, 2021、SANA, February 9, 2021、SOHR, February 9, 2021などをもとに作成。

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アサーイシュがハサカ県マアバダ待ちで政府指定のカリキュラムで授業を行っていた教員8人を新たに逮捕(2021年2月9日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマアバダ(カルキールキー)町で、内務治安部隊(アサーイシュ)が、シリア政府が指定するカリキュラムに沿って授業を行っていた教師8人を新たに逮捕した。

これにより、同地で逮捕された教員は12人となった。

AFP, February 9, 2021、ANHA, February 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 9, 2021、Reuters, February 9, 2021、SANA, February 9, 2021、SOHR, February 9, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機がダーイシュの拠点に対して20回以上の爆撃を実施(2021年2月9日)

シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が、ダイル・ザウル県砂漠地帯、ヒムス県東部砂漠地帯、アレッポ県、ラッカ県、ヒムス県の県境の砂漠地帯で、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して20回以上の爆撃を実施した。

AFP, February 9, 2021、ANHA, February 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 9, 2021、Reuters, February 9, 2021、SANA, February 9, 2021、SOHR, February 9, 2021などをもとに作成。

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シリア民主軍が米主導の有志連合のヘリコプターの航空支援を受け、ハサカ県シャッダーディー市近郊でダーイシュの司令官2人を拘束(2021年2月9日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるシャッダーディー市近郊のタッル・マーニフ村に、米主導の有志連合のヘリコプターの航空支援を受けた人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のテロ撲滅部隊が突入し、ダーイシュ(イスラーム国)の司令官2人を拘束した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるアブー・ハシャブ村近郊の砂漠地帯にあるシリア民主軍の検問所がダーイシュ(イスラーム国)の襲撃を受け、兵士4人が死亡した。

AFP, February 9, 2021、ANHA, February 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 9, 2021、Reuters, February 9, 2021、SANA, February 9, 2021、SOHR, February 9, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で75人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で9人(2021年2月9日)

保健省は政府支配地域で新たに75人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者60人が完治し、3人が死亡したと発表した。

これにより、2月9日現在の同地での感染者数は計14,611人、うち死亡したのは961人、回復したのは8,288人となった。

SANA(2月9日付)が伝えた。

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で2月9日に新たに9人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、28人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡1人、ハーリム郡0人、アリーハー郡0人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡2人、バーブ郡1人、アフリーン郡3人、アアザーズ郡2人。

これにより、同地での感染者数は計21,050人、うち回復したのは17,064人、死亡したのは407人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1510187775852775/

AFP, February 9, 2021、ACU, February 9, 2021、ANHA, February 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 9, 2021、Reuters, February 9, 2021、SANA, February 9, 2021、SOHR, February 9, 2021などをもとに作成。

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シリア軍が「決戦」作戦司令室支配下のイドリブ県、ラタキア県、アレッポ県、ハマー県を砲撃(2021年2月9日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるサラーキブ市一帯を砲撃いした。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、シリア軍は、「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、スフーフン村、フライフィル村などバーラ村を砲撃し、バーラ村で住民1人が死亡、多数が負傷した。

また、「決戦」作戦司令室の支配下にあるタルティーター村では、ウズベク人戦闘員の車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、この戦闘員が重傷を負った。

一方、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌約10輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるタカード村を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のサルマーニーヤ村、ドゥワイル・アクラード村、ズィヤーラ町、カーヒラ村、ヒルバト・ナークース村、カルクール村を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるクルド山一帯を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるサフム・ジャウラーン村とジッリーン村を結ぶ街道で、シリア政府との和解に応じた元反体制武装集団メンバーが、正体不明の武装集団に機関銃で撃たれて死亡した。

また、ハイト村で銃で撃たれて殺害されたと若者1人の遺体が発見された。

さらに、ダルアー市のナフル地区でも拷問を受け、銃で撃たれて死亡した遺体が発見され、サジュナ地区では、オートバイに乗った2人組が男性に向けて発砲し、殺害した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ハーマ町で、共和国護衛隊が一時停止を無視して検問所を通過しようとした車に向けて発砲し、1人を射殺した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を27件(イドリブ県12件、ラタキア県11件、アレッポ県1件、ハマー県3件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は20件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を18件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, February 9, 2021、ANHA, February 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 9, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 9, 2021、Reuters, February 9, 2021、SANA, February 9, 2021、SOHR, February 9, 2021, February 10, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民61人と国内避難民(IDPs)486人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は648,196人、2019年以降帰還したIDPsは71,496人に(2021年2月9日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(2月9日付)を公開し、2月7日に難民61人(うち女性18人、子供31人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民61人(うち女性18人、子供31人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は648,196人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者252,948人(うち女性76,035人、子ども128,731人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,729,796人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は877,415人(うち女性263,293人、子供447,191人)となった。

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一方、国内避難民486人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは486人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは0人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は71,496人(うち女性25,204人、子供28,607人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,340,092人(うち女性407,763人、子供672,373人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 9, 2021をもとに作成。

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トゥラース元国防大臣の次男で離反士官のマナーフ・トゥラース准将が反体制派、シリア軍、シリア民主軍が参加する移行軍事評議会の発足を決意(2021年2月8日)

トゥルキー・ビル=アラビー(2月9日付)は、「イスラーム革命」をめざす複数の活動家の話として、ムスタファー・トゥラース元国防大臣の次男で離反士官のマナーフ・トゥラース准将が、反体制派、シリア軍、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が参加する移行軍事評議会を発足させる決意をした、と伝えた。

同サイトによると、移行軍事評議会は、反体制派、シリア軍、シリア民主軍の士官それぞれ8人、計24人から構成され、アサド大統領の退陣と移行期の指導をめざすという。

これに関して、反体制武装集団の一つでトゥラース家の地元であるヒムス県ラスタン市を拠点としていた自由将校連合のタラール・ファルザート准将は2月9日、支持を表明した。

AFP, February 9, 2021、ANHA, February 9, 2021、Arab-Turkey.com, February 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 9, 2021、Reuters, February 9, 2021、SANA, February 9, 2021、SOHR, February 9, 2021などをもとに作成。

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親政権サイトは政府の粛清に晒されているビジネスマンのラーミー・マフルーフ氏(アサド大統領のいとこ)の大統領選挙への出馬とバアス党家族支配根絶をめざすとする声明を掲載(2021年2月8日)

親政権サイトの一つバフルーリーヤ・ニュースはフェイスブック(https://www.facebook.com/albahluliaNews7777/)を通じて「声明第1号」なる声明を掲載した。

声明は「シリア国内のラーミー・マフルーフの追随者と支持者によるバアス党へのクーデタ計画が始まった」と題されて、一昨年末から当局の粛清に直面しているアサド大統領のいとこでビジネスマンのラーミー・マフルール氏を今年半ばに予定されている大統領選挙の候補者とすることに同意するとしたうえで、①バアス党の根絶、②家族支配の廃止と近代的民主主義の確立、③治安機関の解体、④シリア人の殺害に関与した全員の処罰、⑤経済復興、アニーサ・マフルーフ大統領夫人の親戚と彼女が支援する戦争成金によって略奪された国家の財産の回復、⑥石油電力部門の復興、⑦パン生産の支援、⑧配給用スマート・カードの廃止、⑨シリアの「真の友好国」による復興支援の確保、⑩国連憲章第7章に依拠したすべての緩衝国の排除、を掲げている。

https://www.facebook.com/albahluliaNews7777/posts/260185489091078

AFP, February 8, 2021、ANHA, February 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 8, 2021、Reuters, February 8, 2021、SANA, February 8, 2021、SOHR, February 8, 2021などをもとに作成。

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アサド大統領が2021年法令第54号を施行し、テロ法廷(テロ事件裁判所)の判事12人を交代(2021年2月8日)

親政府系のイスラーヒーヤ(2月8日付)などは、アサド大統領が2021年法令第54号を施行し、テロ法廷(テロ事件裁判所)の判事12人を交代するなどの大幅な人事改編を行ったと伝えた。

AFP, February 8, 2021、ANHA, February 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 8, 2021、Reuters, February 8, 2021、SANA, February 8, 2021、SOHR, February 8, 2021などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県ではダーイシュがシリア軍とクドス旅団の車列とティーム油田を襲撃、兵士多数を殺害(2021年2月8日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団、アイン・フラート(2月8日付)によると、シリア政府の支配下にあるマヤーディーン市近郊の砂漠地帯(ファイダト・ブン・ムワイニア地区)で、シリア軍とパレスチナ人民兵組織のクドス旅団の車列がダーイシュ(イスラーム国)の要撃を受け、激しい戦闘となった。

この戦闘で、シリア軍兵士とクドス旅団の民兵39人が死亡した。

一方、ダイル・ザウル24(2月8日付)によると、シリア政府の支配下にあるティーム油田をダーイシュ(イスラーム国)と思われる武装グループが襲撃し、シリア軍兵士3人が死亡、16人が負傷した。

AFP, February 8, 2021、ANHA, February 8, 2021、‘Ayn al-Furat, February 8, 2021、Dayr al-Zawr 24, February 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 8, 2021、Reuters, February 8, 2021、SANA, February 8, 2021、SOHR, February 8, 2021などをもとに作成。

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トルコ占領下のアレッポ県バーブ市一帯でトルコ軍・国民軍がシリア民主軍が激しく交戦、シリア民主軍は「ロシアの指示」を受けてバーブ市を砲撃、住民多数負傷(2021年2月8日)

アレッポ県では、ANHA(2月8日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、占領下のバーブ市の東に位置するシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下のアリーマ町、カーウカリー村、ジュッブ・ハムラ村を砲撃した。

これに対して、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するバーブ軍事評議会とシリア軍が応戦した。

シリア人権監視団によると、シリア民主軍はまた、「ロシアの指示」を受けてバーブ市を砲撃、子供2人と女性3人を含む9人を負傷させた。

SANA(2月8日付)も、バーブ市西郊外での国民軍とシリア民主軍の交戦で、子供5人と女性3人を含む住民14人が巻き添えとなって負傷したと伝えた。

一方、国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市一帯に潜入し、同地に展開するシリア民主軍所属のマンビジュ軍事評議会の拠点複数カ所を攻撃したが、マンビジュ軍事評議会が応戦し、戦闘員5人(司令官1人を含む)を殺害した。

このほか、シリア人権監視団によると、バーブ市とラーイー村を結ぶ街道で、国民軍に所属するハムザ師団の戦闘員が車に乗った武装集団の銃撃を受けて死亡した。

AFP, February 8, 2021、ANHA, February 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 8, 2021、Reuters, February 8, 2021、SANA, February 8, 2021、SOHR, February 8, 2021などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県、ラッカ県でシリア民主軍と住民を狙った襲撃事件が相次ぎ、兵士ら多数死亡(2021年2月8日)

ダイル・ザウル県では、SANA(2月8日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるシャハーバート村、ムハイミーダ村、シュハイル村で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の兵士が発砲を受け、兵士多数が死傷した。

また、シリア人権監視団によると、アブリーハ村でシリア民主軍の兵士がオートバイに乗った2人組の発砲を受けて、死亡した。

一方、ANHA(2月8日付)によると、シュハイル村で住民1人が正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

また、シリア人権監視団によると、ハワーイジュ村でもダーイシュ(イスラーム国)の元メンバーだった住民がオートバイに乗った2人組の発砲を受けて死亡した。

この元メンバーと一緒にいた別の住民も撃たれて負傷したという。

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ラッカ県では、SANA(2月8日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるカブシュ村近くで、シリア民主軍の拠点を何者かが機関銃で攻撃し、兵士複数が死傷した。

シリア人権監視団によると、攻撃はダーイシュ(イスラーム国)のセルによるもので、内部治安部隊(アサーイシュ)の隊員4人が死亡、3人が負傷した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合の車輌約45輌からなる車列が兵站物資などを積んで、イラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入し、ハサカ県の各所に設置されている基地に向かった。

AFP, February 8, 2021、ANHA, February 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 8, 2021、Reuters, February 8, 2021、SANA, February 8, 2021、SOHR, February 8, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で79人、北・東シリア自治局支配地域で10人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で8人(2021年2月8日)

保健省は政府支配地域で新たに79人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者74人が完治し、6人が死亡したと発表した。

これにより、2月8日現在の同地での感染者数は計14,551人、うち死亡したのは958人、回復したのは8,213人となった。

SANA(2月8日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに10人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者4人が完治したと発表した。

これにより、2月8日現在の同地での感染者数は計8,540人、うち死亡したのは296人、回復したのは1,222人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性5人、女性5人。

また地域の内訳は、ハサカ県のマアバダ(カルキールキー)町1人、アレッポ県のアイン・アラブ(コバネ)市2人、シャフバー地区(タッル・リフアト市)1人、ラッカ県のラッカ市3人、タブカ市3人。

ANHA(2月8日付)が伝えた。

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で2月8日に新たに8人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、62人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡0人、ハーリム郡0人、アリーハー郡0人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡0人、バーブ郡0人、アフリーン郡8人、アアザーズ郡0人。

これにより、同地での感染者数は計21,041人、うち回復したのは17,036人、死亡したのは407人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1509398029265083/

AFP, February 8, 2021、ACU, February 8, 2021、ANHA, February 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 8, 2021、Reuters, February 8, 2021、SANA, February 8, 2021、SOHR, February 8, 2021などをもとに作成。

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