トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアレッポ県北部、ハサカ県北部各所を砲撃(2021年7月26日)

アレッポ県では、ANHA(7月26日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のハルバル村、シャフバー・ダム、ダイル・ジャマール村、バイナ村、カシュタアール村、アイン・ダクナ村を砲撃した。

トルコ軍とシリア国民軍はまた、マンビジュ市北東のフーシャリーヤ村、ヒサーン村を砲撃した。

**

ハサカ県では、ANHA(7月26日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるダルダーラ村、クーザリーヤ村、タウィーラ村を砲撃した。

AFP, July 26, 2021、ANHA, July 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, July 26, 2021、Reuters, July 26, 2021、SANA, July 26, 2021、SOHR, July 26, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

「難民帰還に関する国際会議」をフォローアップするためのシリア・ロシア合同会議が開幕(2021年7月26日)

2020年11月に開催された「難民帰還に関する国際会議」をフォローアップするためのシリア・ロシア合同会議が首都ダマスカスのコンベンション・センター(ウマウィーイーン宮殿)で開幕した。

会議には、シリア側からは、フサイン・マフルーフ地方行政環境大臣、ファイサル・ミクダード外務大臣、イマード・アブドゥッラー・サーラ情報大臣、ムハンマド・ハーリド・ラフムーン内務大臣、ハサン・ガッバーシュ保健大臣、ムハンマド・サーミル・アブドゥッラフマーン・ハリール経済対外通商大臣、ガッサーン・ザーミル電力大臣、ダマスカス県知事、ダマスカス郊外県知事、バッシャール・ジャアファリー外務在外居住者副大臣、アイマーン・スーサーン外務在外居住者省次官ら、ロシア側からは、アレクサンドル・ラヴレンチエフ・シリア問題担当大統領特使、ロシア合同連携センター議長のミハイル・ミズィンツェフ(Mikhail Mizintsev)上級大将(国家防衛管理センター長)らが出席した。

**

マフルーフ地方行政環境大臣は開会式で、シリア領内の治安状況の改善、シリア政府、およびロシア合同連携センターとシリア国外難民帰還調整委員会の合同の取り組みによって、市民のニーズへの対応が続けられることで、500万人におよぶ難民・IDPsの帰還が達成されたと述べた。

そのうえで、シリア政府が現在、製造業をはじめとする経済部門の活性化に関心を払っており、生産増を通じて国内の需要に対応しようとしていると強調した。

**

続いて、ロシア側を代表して、ミズィンツェフ・ロシア合同連携センター議長が、帰還した難民・IDPsが必要な医療、食糧物資などの支援を受けることができているとしたうえで、西側諸国による制裁がシリアの復興を妨げていると批判した。

**

次に、ミクダード外務在外居住者大臣が演説を行い、シリア難民の帰還をめぐる問題が依然ととして西側諸国によって政治利用されていると指摘した。

また、スーサーン外務在外居住者省次官は、こうした西側諸国の計画はシリア国民の意志を前にしてとん挫するだろうと述べた。

**

続いて、ラヴレンチエフ・シリア問題担当大統領特使が演説を行い、現下のシリアにおける最優先事項が生活の正常化、経済復興、難民・IDPsの帰還に受けた環境の整備だとしたうえで、欧米諸国による一方的な制裁がこの動きを阻害していると非難、制裁を食い止める必要を強調した。

**

このほか、アレクサンドル・エフィモフ駐シリア・ロシア大使、国連人道問題調整事務所(OCHA)シリア事務所常駐コーディネータ、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)シリア事務所のシヴァンカ・ダルシャ・ダナパラ所長、国際赤十字赤新月社連盟のアンドレア・ヒース事務副長も演説を行った。

SANA(7月26日付)が伝えた。

AFP, July 26, 2021、ANHA, July 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, July 26, 2021、Reuters, July 26, 2021、SANA, July 26, 2021、SOHR, July 26, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

 

新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で15人、北・東シリア自治局支配地域で29人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で19人(2021年7月26日)

保健省は政府支配地域で新たに15人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者7人が完治し、2人が死亡したと発表した。

これにより、7月26日現在の同地での感染者数は計25,892人、うち死亡したのは1,908人、回復したのは21,955人となった。

SANA(7月26日付)が伝えた。

**

北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに29人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者1人が完治したと発表した。

これにより、7月26日現在の同地での感染者数は計18,642人、うち死亡したのは764人、回復したのは1,891人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性15人、女性14人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市3人、カーミシュリー市11人、マーリキーヤ(ダイリーク)市13人、ラッカ県のタブカ市1人、アレッポ県のマンビジュ市1人。

ANHA(7月26日付)が伝えた。

**

反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で7月26日に新たに19人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、29人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡4人、ハーリム郡2人、アリーハー郡4人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡1人、バーブ郡3人、アフリーン郡3人、アアザーズ郡2人。

これにより、同地での感染者数は計26,283人、うち回復したのは23,186人、死亡したのは722人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1629189927285892/

AFP, July 26, 2021、ACU, July 26, 2021、ANHA, July 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, July 26, 2021、Reuters, July 26, 2021、SANA, July 26, 2021、SOHR, July 26, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるラタキア県、イドリブ県各所を爆撃(2021年7月26日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるカッバーナ村を5回以上にわたって爆撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

**

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバーラ村、カンスフラ村を爆撃した。

一方、ミウラータト・シャラフ村では、シャーム解放機構の武器弾薬庫で大きな爆発が発生した。

また、イドリブ市内では、シャーム解放機構の検問所が襲撃を受け、戦闘員複数人が負傷した。

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるナワー市でシリア政府との和解に応じていた元反体制武装集団メンバー1人が正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

ムザイリーブ町でも、正体不明の武装集団が住民1人を銃で撃ち殺害した。

**

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を28件(イドリブ県14件、ラタキア県6件、アレッポ県3件、ハマー県5件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は26件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を11件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, July 26, 2021、ANHA, July 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, July 26, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, July 26, 2021、Reuters, July 26, 2021、SANA, July 26, 2021、SOHR, July 26, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア難民受入移送居住センター:難民312人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は687,649人に(2021年7月26日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(7月26日付)を公開し、7月25日に難民312人(うち女性94人、子供159人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民312人(うち女性94人、子供159人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は687,649人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者292,401人(うち女性87,880人、子ども148,846人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,773,175人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は916,929人(うち女性275,156人、子供467,337人)となった。

**

一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は94,079人(うち女性35,595人、子供32,785人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,362,675人(うち女性418,154人、子供676,551人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 26, 2021をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.