シリアテル社のアタースィー最高経営責任者はアサド大統領のいとこのラーミー・マフルーフ前取締役会長が在職中に脱税をしていたと述べ、起訴を準備していることを明らかに(2021年7月15日)

シリアテル社の最高経営責任者(CEO)ムリード・アタースィー氏は、『ワタン』(7月15日付)に対して、アサド大統領のいとこで同社の前取締役会長のラーミー・マフルーフ氏が在任中に脱税を行い、そのことが会社の利益の減額につながっていたことを明らかにした。

アタースィー氏は、通信技術省、同省所轄の電気通信電話規制委員会(SY-TRA)のそれぞれと合意書を交わし、これに基づいて保証金を国庫に納め、7月15日付で司法監督人による監督を解除されたと述べた。

そのうえで、調査によって、マフルーフ氏が脱税を行っていたことが明らかになり、こうした行為によって、会社の財政がひっ迫、株主の配当金が減少していたと主張した。

そのうえで、シリアテル社総会は6月30日、取締役会に対して法律に従ってこの不正行為について起訴を行うよう指示したと付言した。

AFP, July 17, 2021、ANHA, July 17, 2021、al-Durar al-Shamiya, July 17, 2021、Reuters, July 17, 2021、SANA, July 17, 2021、SOHR, July 17, 2021、al-Watan, July 15, 2021などをもとに作成。

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北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプに収容されていたラッカ県住民82世帯299人が避難生活を終え、帰還(2021年7月15日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプに収容されていたラッカ県住民82世帯299人が避難生活を終え、帰還した。

帰還は、シリア民主評議会のイニシアチブによるもの。

AFP, July 15, 2021、ANHA, July 15, 2021、al-Durar al-Shamiya, July 15, 2021、Reuters, July 15, 2021、SANA, July 15, 2021、SOHR, July 15, 2021などをもとに作成。

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アレッポ県北部各所でトルコ軍・シリア国民軍とシリア民主軍が交戦、戦闘員2人を含む4人が死亡(2021年7月15日)

アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(7月15日付)、シリア人権監視団などによると、15日早朝、シリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマンビジュ市北東のジャトル村一帯に潜入を試みたが、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍傘下のマンビジュ軍事評議会の迎撃を受け、戦闘員2人が死亡、4人が負傷した。

ANHA(7月15日)によると、これに対し、トルコ軍とシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のマルアナーズ村、アルカミーヤ村、アキーバ村、バイナ村、ダイル・ジャマール村、ズィヤーラ村、アイン・ダクナ村、マンナグ村、バイルーニーヤ村を砲撃した。

一方、シリア人権監視団などによると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治地域からトルコの占領下にあるアフリーン市の住宅街に対して砲撃が行われ、子供1人を含む2人が死亡、女性と子供を含む10人が負傷した。

https://www.facebook.com/SyriaCivilDef/posts/3031954503795604

シリア民主軍、ないしは同組織の傘下にあるアフリーン解放戦線による攻撃と見られる。

これに対して、トルコ軍と国民軍は、マルアナーズ村、アイン・ダクナ村、アルカミーヤ村、マンナグ航空基地一帯を砲撃した。

こうしたなか、アフリーン解放軍団が声明を出し、トルコ占領下のバーブ市、マーリア市、シャッラー村近郊のマリーミーン村で6月27日と7月14日に特殊作戦を実施し、トルコ軍兵士3人とシリア国民軍戦闘員6人を殺害したと発表した。

AFP, July 15, 2021、ANHA, July 15, 2021、al-Durar al-Shamiya, July 15, 2021、Reuters, July 15, 2021、SANA, July 15, 2021、SOHR, July 15, 2021などをもとに作成。

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アサド大統領がイラクのサーリフ大統領と電話会談(2021年7月15日)

アサド大統領は、イラクのバルハム・サーリフ大統領と電話会談を行い、二国間関係、「テロとの戦い」における両国の連携のありようについて意見を交わした。

SANA(7月15日付)が伝えた。

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/4386733328037132

AFP, July 15, 2021、ANHA, July 15, 2021、al-Durar al-Shamiya, July 15, 2021、Reuters, July 15, 2021、SANA, July 15, 2021、SOHR, July 15, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で8人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で19人(2021年7月15日)

保健省は政府支配地域で新たに8人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者5人が完治し、1人が死亡したと発表した。

これにより、7月15日現在の同地での感染者数は計25,814人、うち死亡したのは1,902人、回復したのは21,901人となった。

SANA(7月15日付)が伝えた。

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で7月15日に新たに19人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、9人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡2人、ハーリム郡3人、アリーハー郡1人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡1人、バーブ郡4人、アフリーン郡5人、アアザーズ郡3人。

これにより、同地での感染者数は計26,136人、うち回復したのは22,958人、死亡したのは717人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1621008211437397/

AFP, July 15, 2021、ACU, July 15, 2021、ANHA, July 15, 2021、al-Durar al-Shamiya, July 15, 2021、Reuters, July 15, 2021、SANA, July 15, 2021、SOHR, July 15, 2021などをもとに作成。

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シリア軍が「決戦」作戦司令室支配下のイドリブ県、アレッポ県を砲撃し、10人死亡(2021年7月15日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるフーア市近郊にある水泳用プール一帯、県南部のイブリーン村を砲撃、フーア市近郊では6人が死亡、7人が負傷、イブリーン村では女性と女児を含む3人が死亡、4人が負傷した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対し、「決戦」作戦司令室の支配地に駐留するトルコ軍がシリア政府の支配下にあるマアッラト・ヌウマーン市を砲撃した。

https://www.facebook.com/SyriaCivilDef/posts/3031843863806668

https://www.facebook.com/SyriaCivilDef/posts/3031887963802258

https://www.facebook.com/SyriaCivilDef/posts/3031702647154123

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるタディール村を砲撃、住民1人が死亡した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるガーブ平原のジューリーン村を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にある東ガーリヤ町で住民が正体不明の武装集団の襲撃を受け、男性1人と息子1人が負傷、男性のいとこ1人が負傷した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を28件(イドリブ県12件、ラタキア県11件、アレッポ県4件、ハマー県1件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は26件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を16件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, July 15, 2021、ANHA, July 15, 2021、al-Durar al-Shamiya, July 15, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, July 15, 2021、Reuters, July 15, 2021、SANA, July 15, 2021、SOHR, July 15, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民317人と国内避難民(IDPs)253人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は684,303人、2019年以降帰還したIDPsは93,277人に(2021年7月15日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(7月15日付)を公開し、7月14日に難民317人(うち女性95人、子供162人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民317人(うち女性95人、子供162人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は684,303人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者289,055人(うち女性86,876人、子ども147,141人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,770,847人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は913,583人(うち女性274,152人、子供465,632人)となった。

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一方、国内避難民253人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは253人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは0人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は93,277人(うち女性35,165人、子供32,688人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,361,873人(うち女性417,724人、子供676,454人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 15, 2021をもとに作成。

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