イスラエル軍がラタキア県の第107旅団司令部のミサイル倉庫を爆撃:シャルア後期政権の治安当局者はダルアー県およびクネイトラ県でイスラエル軍が展開しているとする情報を否定(2025年7月30日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ヤルムーク渓谷のマアリーヤ村で、イスラエル軍兵士の銃撃によって、住民1人が負傷した。

銃撃は、マアリーヤ村北部に位置する「ジャズィーラ兵営」に駐留するイスラエル軍部隊が行った軍事訓練中に発生したという。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍がジャブラ市近郊のザーマー村にある第107旅団司令部のミサイル倉庫を爆撃し、大規模な火災が発生した。

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一方、イフバーリーヤ・チャンネルは、治安当局者の話として、ダルアー県およびクネイトラ県でイスラエル軍が展開しているとする情報を否定した。

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シリア・レバノン国境で密入国者の侵入を阻止しようとしたレバノン軍とシャルア移行期政権に近い武装勢力が交戦(2025年7月30日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、タッルカラフ市に近いアリーダ国境通行所で、レバノン軍兵士とアフマド・シャルア移行期政権に近い武装勢力と見られるグループの間で武力衝突が発生した。

衝突の発端は、シリア側からの密入国をレバノン軍のパトロール部隊が阻止したことで、戦闘でレバノン軍兵士1人が足に銃撃を受け負傷した。

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シリア民主評議会議長評議会:「移行期は解決への道を開くどころか混乱を固定化している」(2025年7月30日)

ANHAによると、シリア民主評議会の議長評議会は、ハサカ市で定例会議を開催し、現下の課題について協議した。

会議には、ライラー・カラ・マーン共同議長、マフムード・ムスラト共同議長(ビデオ参加)、北・東シリア地域民主自治局渉外委員会のイルハーム・アフマド共同議長、ならびに議長評議会メンバーが出席した。

会議のなかで、カラ・マーン共同議長は「移行期は解決への道を開くどころか混乱を固定化している」と指摘、「排除は国民を団結させず、暴力は国家を築かない。今必要なのは、支配ではなくパートナーシップに基づいた包括的な国家プロジェクトだ」と強調した。

カラ・マーン共同議長は、最近のスワイダー県の情勢についても触れ、「部族が自らの歴史に反する紛争に巻き込まれることはあってはならない」と述べ、とりわけ女性や子どもに対する違反行為について独立調査を求めるとともに、「シリア国民の尊厳は取引の対象ではない。新たなシリア建設の基盤は正義であるべきだ」と述べた。
さらにカラ・マーン共同議長は、フランスの首都パリでのトーマス・バッラク在トルコ米大使兼務シリア担当特使、フランスのジャン=ノエル・バロ外務大臣、アスアド・ハサン・シャイバーニー外務在外居住者大臣らが参加した会合に言及、「国際社会からのメッセージは明確だった。権力側は駆け引きや妨害をやめ、本気で政治プロセスに戻るべきだ」と強調した。

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ドイツから一時帰国していた若者が首都ダマスカスのウマイヤ・モスクで治安部隊に逮捕され、その後死亡(2025年7月30日)

シリア人権監視団によると、ダマスカス県カーブーン区出身の青年ユースフ・ラッバード氏が、旧市街中心に位置する大ウマイヤ・モスク周辺で数日前に治安部隊によって逮捕され、その後、理由や罪状が明らかにされないまま拷問を受けて、死亡した。

青年はドイツから短期間の家族訪問のためにシリアへ帰国していたが、拘束され、数日後に家族に遺体が引き渡された。

遺体には複数の打撲や傷跡があったという。

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これに関して、内務省はフェイスブックを通じて、ダマスカス県内務治安司令官のウサーマ・ムハンマド・ハイル・アーティカ准将による声明を発表した。

アーティカ准将は声明のなかで以下の通り述べた。

7月29日(火)、精神的に不安定な状態にあったとされる若者がウマイヤ・モスクに入り、監視カメラ映像に記録されているように、平衡感覚を失った状態で徘徊し、意味不明の言葉を発していた。モスクの警備員が、本人が自傷行為や他者への危害を加えるのを防ぐために対応した。
その後、警備室内において、彼は激しく自傷行為を行い、頭を硬い物に打ち付けるなどして重傷を負った。すぐに救急車が呼ばれたが、救命処置の甲斐なく死亡した。
我々はこの事件の深刻さを認識しており、関係当局と協力して全ての状況を明らかにするため、包括的かつ透明な調査を進めている。新たな情報が得られ次第、改めて公表する予定である。
遺族に心より哀悼とお悔やみを申し上げる。

ムラースィルーンは、フェイスブックを通じて、ラッバード氏が拘束される逮捕の瞬間の監視カメラの映像を転載した。

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シリア民主軍、アサーイシュはハサカ県でダーイシュのメンバーらを逮捕(2025年7月30日)

ハサカ県では、ANHAによると、人民防衛部隊(YPG)の広報センターは、シリア民主軍所属の作戦司令室師団(TOL)が米主導の有志連合の支援を受けて、フール・キャンプ内で精密治安作戦を実施し、ダーイシュ(イスラーム国)のメンバー2人を逮捕したと発表した。

また、ANHAによると、北・東シリア地域民主自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)の広報センターは、緊急対応部隊(HAT)がシャダーディー市郊外でダーイシュのスリーパーセルに属する3人を逮捕、武器などを押収したと発表した。

さらに、ANHAによると、アサーイシュの広報センターは、ユーフラテス地区で麻薬密売業者1人を逮捕し、カプタゴン錠剤を押収したと明らかにした。

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フール・キャンプに収容されていたラッカ県・アレッポ県、イドリブ県出身の国内避難民(IDPs)36世帯127人の自主帰還が実施される(2025年7月30日)

ハサカ県では、ANHAによると、フール・キャンプに収容されていたラッカ県・アレッポ県、イドリブ県出身の国内避難民(IDPs)36世帯127人の自主帰還が実施された。

自主帰還の試みは、北・東シリア地域民主自治局傘下のフール・キャンプ管理局が国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)と協力して実施したもので、今回で2回目。

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バシール・エネルギー大臣は、8月2日からトルコ経由でアゼルバイジャン産のガスを日量340万m³の受け入れを開始すると発表(2025年7月30日)

SANAによると、ムハンマド・バシール・エネルギー大臣は、8月2日からトルコ経由でアゼルバイジャン産のガスを日量340万m³の受け入れを開始すると発表した。

これにより、約900メガワットの電力が発電可能になるという。

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イドリブ県の内務治安司令部は旧シリア軍第25特殊任務師団のアブドゥッラッザーク・ムトリク容疑者を逮捕(2025年7月30日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ラタキア市ダアトゥール地区で29日深夜から30日未明にかけて、私服姿の武装グループがアラウィー派の若者1人を誘拐した。

一方、シリア人権監視団によると、カルダーハ市郊外で若い男性(ファイサル・アズィーズ・イブラーヒーム氏(通称ファイサル・アティーラ)が射殺された。

内務治安総局のアブドゥルアズィーズ・ヒラール・アフマド准将が発表した公式声明によれば、この男性は、武装勢力への武器供与、武器薬物取引、3月沿岸部の事件に関与していた「危険な指名手配者」で、検問所を突破し、逃走の際に警備員を車で轢いた後、発砲を受け死亡した。

だが、シリア人権監視団が得た地元情報筋はこの発表を否定しているという。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、カフィーン村で、29日深夜から30日未明にかけて、武装グループが村の学校の校長の自宅を襲撃し、老女1人を殺害、子ども3人を負傷させた。

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ヒムス県では、SANAによると、県の内務治安司令部の部隊が、クサイル郡にある旧シリア軍の准将だったアフマド・アブドゥンナビー容疑者所有の農場周辺で武器や弾薬を収めた武器庫を押収した。

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イドリブ県では、フェイスブックによると、県の内務治安司令部が精密な治安作戦を実施し、前政権において複数の民兵に所属し、その後第25特殊任務師団の一員となったアブドゥッラッザーク・ムトリク容疑者を逮捕した。

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内務省はフェイスブックを通じて、イラクとの合同作戦で135万錠のカプタゴン押収、複数の関係者を逮捕とする麻薬対策局のハーリド・イード准将の声明を発表した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団が8月1日に発表したところによると、イドリブ県出身の武装グループが、フジャイラ村に住むシーア派の一家を自宅から強制的に追放する事件が発生した。

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内務省報道官:「シャルア移行期政権がスワイダー県を包囲しているとの一部主張は完全な虚偽であり、事実を歪めるもの」(2025年7月30日) #シリア

内務省はフェイスブックを通じて、アフマド・シャルア移行期政権がスワイダー県を包囲しているとの一部主張に関して、「完全な虚偽であり、事実を歪めるものである」とするヌールッディーン・バーバー報道官の声明を発表した。

バーバー報道官は声明のなかで、以下の通り述べた。

政府は地元および国際的人道組織と協力し、県内の民間人に対して人道支援物資を搬入し、無法集団が支配する地域から希望者が一時的に退避できるよう人道回廊を開放している。
「包囲」という主張は、無法集団がスワイダー市周辺や国境を通じて非公式な検問所を開設し、武器やカプタゴン取引を活性化させるために意図的に広めたプロパガンダだ。これらの集団は、シリアの合法的な国家機関がスワイダー県で法秩序を回復することが、自らの非合法資金源を脅かすため、虚偽情報を流し、現地の人道危機を利用し、民間人の苦しみを拡大させながら自らの犯罪活動を維持しようとしている。

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シリア人権監視団は、スワイダー県の「包囲」が開始されてから15日目となり、同県の400家族以上が住居を失い、燃料、食料などが不足、送金ルートが遮断され、教育の機会も失われ、支援は県の需要を満たせていない状態が続いていると発表した。

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シリア人権監視団によると、7月13日にスワイダー県で発生した武力衝突から停戦発効までの間に死亡した犠牲者の数が1,470人を記録した。

内訳は以下の通り:
・スワイダー県民698人(うち民間人145人、子ども21人、女性56人)
・国防省・内務省総合治安局要員469人(うちベドウィン部族出身40人、レバノン人戦闘員1人を含む)
・イスラエルの爆撃で死亡した国防省・内務省要員15人
・国防省庁舎へのイスラエルの爆撃で死亡した民間人3人(女性1人、身元不明2人)
・報道関係者2人
・国防省・内務省要員による現場処刑での死者280人(うち女性15人、子ども10人、高齢男性1人を含む)
・ドゥルーズ派武装勢力による現場処刑での死者3人(女性1人、子ども1人を含む)

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SANAによると、スワイダー県からの退避を希望する住民や外国人ら280人を乗せた車列が、2回に分けてブスラー・シャーム市に設置されている人道回廊に到着した。

最初の車列には200人の民間人が、続く車列には米国、ドイツ、ヨルダンの国籍を持つ80人80人が乗車していた。

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ペトラ通信によると、ヨルダンの外務省は、スワイダー県から、ヨルダン国民および友好国の国民112人がナスィーブ国境通行所(ジャービル国境通行所)を経由してヨルダンへ避難したと発表した。

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SANAによると、総量12万リットルを超える燃料を積んだタンクローリー4台からなる車列がブスラー・シャーム市の人道回廊を経由して、スワイダー県に向かった。

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尊厳のシャイフ軍団の指導者で、ドゥルーズ派の最高宗教指導者であるヒクマト・ヒジュリー師への批判を強めていたライス・バルウース氏は、ハダス・チャンネルのインタビューに応じ、自身がレバノンに滞在しているとの情報を否定、スワイダー県内に留まり、現地情勢を注視していると述べた。

また、自身がレバノンに移動したとの情報については、アサド前政権、イラン、ヒズブッラーとつながりがある勢力が発信したものだと主張した。

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