シリア国内の暴力:イドリブでシャーム戦線が「アサドのシャッビーハとレバノンのヒズブッラーの傭兵」11人を処刑すると宣言(2015年1月22日)

イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(1月22日付)によると、シャーム戦線(アレッポ県で2014年12月末に結成)が、ビデオ声明を出し、「アサドのシャッビーハとレバノンのヒズブッラーの傭兵」11人を捕捉し、シリア政府との捕虜交渉を行っていたが決裂したと発表、彼らを処刑すると表明した。

Kull-na Shuraka', January 22, 2015
Kull-na Shuraka’, January 22, 2015

一方、SANA(1月22日付)によると、シャイフ・ユースフ村近郊、クーリーン村、下カスタン村、サルミーン市郊外で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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スワイダー県では、クッルナー・シュラカー(1月22日付)によると、マズラア市で住民がシリア軍の検問所(ジャウウィーヤ検問所)を破壊し、兵士を追放した。

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ハサカ県では、ARA News(1月22日付)によると、ラアス・アイン市で、西クルディスタン移行期民政局発足1周年の祝典が行われているなか、市内「人民法廷」近くで、爆弾が仕掛けられたオートバイが爆発した。

またマサールプレス(1月23日付)によると、ハサカ市アズィーズィーヤ地区でシリア軍と西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が交戦した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アルド・マッラーフ地区一帯をシリア軍が「樽爆弾」で空爆、地対地ミサイルで攻撃した。

またハンダラート・キャンプ一帯、アルド・マッラーフ地区で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、クドス旅団、イラン人・アフガン人戦闘員が、アンサール・ディーン戦線、シャームの民のヌスラ戦線などと交戦した。

また、クッルナー・シュラカー(1月22日付)によると、バーントゥー村で未明、「アレッポ自由警察」に仕掛けられた爆弾が爆発した。

乗っていた隊員は車を離れており、無事だったという。

Kull-na Shuraka', January 22, 2015
Kull-na Shuraka’, January 22, 2015

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ヒムス県では、SANA(1月22日付)によると、ウンク・ハワー村、ラジャム・カスル村、マラースィヤー村、タッル・ザハブ町、カフルラーハー市で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(1月22日付)によると、ナーミル村、ジュライン村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ郊外県では、SANA(1月22日付)によると、ウンム・バーティナ村、ウーファーニヤー村、ウンム・アッザーム・ダム近郊で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(1月22日付)によると、ハサヌー村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, January 22, 2015、AP, January 22, 2015、ARA News, January 22, 2015、Champress, January 22, 2015、al-Hayat, January 23, 2015、Iraqi News, January 22, 2015、Kull-na Shuraka’, January 22, 2015、al-Mada Press, January 22, 2015、Masar Press Agency, January 23, 2015、Naharnet, January 22, 2015、NNA, January 22, 2015、Reuters, January 22, 2015、SANA, January 22, 2015、UPI, January 22, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダマスカス県で公共交通機関運転手のストで市内交通が麻痺(2015年1月19日)

『ハヤート』(1月19日付)などによると、シリア政府による灯油、プロパンガス、パンの価格引き上げ(17日)を受け、ダマスカス県内の公共交通機関の運転手がストライキを行い、市内の交通が麻痺し、市民は徒歩での通勤・通学を余儀なくされた。

シリア政府は17日、灯油を80シリア・リラから125リラに、プロパンガスを1,100リラから1,500リラに、パンを25リラから35リラに引き上げることを決定していた。

AFP, January 19, 2015、AP, January 19, 2015、ARA News, January 19, 2015、Champress, January 19, 2015、al-Hayat, January 20, 2015、Iraqi News, January 19, 2015、Kull-na Shuraka’, January 19, 2015、al-Mada Press, January 19, 2015、Naharnet, January 19, 2015、NNA, January 19, 2015、Reuters, January 19, 2015、SANA, January 19, 2015、UPI, January 19, 2015などをもとに作成。

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寒波による凍死者数11人に(2015年1月12日)

シリア人権監視団は、7日からの寒波により、反体制勢力支配地域での凍死者数が11人(うち子供は7人)に達したと発表した。

凍死者の地域別内訳は以下の通り:

ダーイシュ(イスラーム国)支配地域
ハサカ県ブーカマール市:子供1人
ハサカ県マヤーディーン市:男性1人

反体制武装集団支配地域
アレッポ市フィルドゥース地区:生後間もない双子の女児2人
アレッポ市マガーイル地区:男性1人
ダマスカス県ヤルムーク区:老人1人
ダマスカス郊外県ハジャル・アスワド市:子供1人
ダマスカス郊外県バイト・サフム市:子供1人
ダルアー県郊外:子供1人
そのほか:2人

AFP, January 12, 2015、AP, January 12, 2015、ARA News, January 12, 2015、Champress, January 12, 2015、al-Hayat, January 13, 2015、Iraqi News, January 12, 2015、Kull-na Shuraka’, January 12, 2015、al-Mada Press, January 12, 2015、Naharnet, January 12, 2015、NNA, January 12, 2015、Reuters, January 12, 2015、SANA, January 12, 2015、UPI, January 12, 2015などをもとに作成。

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対シリア国境の避難民キャンプでハンスト(2015年1月12日)

クッルナー・シュラカー(1月12日付)は、イドリブ県の対トルコ国境に位置するアティマ村のシリア人避難民キャンプで、シリア革命反体制勢力国民連立とアフマド・トゥウマ暫定内閣に防寒対策などを求めるハンストが開始されたと伝えた。

Kull-na Shuraka', January 12, 2015
Kull-na Shuraka’, January 12, 2015

AFP, January 12, 2015、AP, January 12, 2015、ARA News, January 12, 2015、Champress, January 12, 2015、al-Hayat, January 13, 2015、Iraqi News, January 12, 2015、Kull-na Shuraka’, January 12, 2015、al-Mada Press, January 12, 2015、Naharnet, January 12, 2015、NNA, January 12, 2015、Reuters, January 12, 2015、SANA, January 12, 2015、UPI, January 12, 2015などをもとに作成。

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人権団体発表(2015年1月11日)

シリア人権監視団は、7日以降の寒波で、アレッポ市フィルドゥース地区、ダマスカス郊外県ハジャル・アスワド市、ダマスカス県ヤルムーク区で、女児3人と老人1人が凍死したと発表した

AFP, January 11, 2015、AP, January 11, 2015、ARA News, January 11, 2015、Champress, January 11, 2015、al-Hayat, January 12, 2015、Iraqi News, January 11, 2015、Kull-na Shuraka’, January 11, 2015、al-Mada Press, January 11, 2015、Naharnet, January 11, 2015、NNA, January 11, 2015、Reuters, January 11, 2015、SANA, January 11, 2015、UPI, January 11, 2015などをもとに作成。

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ダマスカス郊外県でヌスラ戦線追放を求めるデモ(2014年12月30日)

クッルナー・シュラカー(12月30日付)によると、ダマスカス郊外県バイト・サフム市で、住民が抗議デモを行い、シャームの民のヌスラ戦線の追放と、食糧物資搬入を要求した。

Kull-na Shuraka', December 30, 2014
Kull-na Shuraka’, December 30, 2014

AFP, December 30, 2014、AP, December 30, 2014、ARA News, December 30, 2014、Champress, December 30, 2014、al-Hayat, December 31, 2014、Iraqi News, December 30, 2014、Kull-na Shuraka’, December 30, 2014、al-Mada Press, December 30, 2014、Naharnet, December 30, 2014、NNA, December 30, 2014、Reuters, December 30, 2014、SANA, December 30, 2014、UPI, December 30, 2014などをもとに作成。

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人権団体発表(2014年12月28日)

シリア人権監視団は、ダーイシュ(イスラーム国)がカリフ制樹立を宣言した2014年6月28日以降、同組織が国内で1,878人を処刑したと発表した。

ダーイシュが処刑した1,878人のうち、民間人は1,175人、シャームの民のヌスラ戦線や反体制武装集団戦闘員は81人、シリア軍および親政権民兵は500人、そしてダーイシュを離反しようとした戦闘員は120人だという。

AFP, December 28, 2014、AP, December 28, 2014、ARA News, December 28, 2014、Champress, December 28, 2014、al-Hayat, December 29, 2014、Iraqi News, December 28, 2014、Kull-na Shuraka’, December 28, 2014、al-Mada Press, December 28, 2014、Naharnet, December 28, 2014、NNA, December 28, 2014、Reuters, December 28, 2014、SANA, December 28, 2014、UPI, December 28, 2014などをもとに作成。

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イドリブ県でヌスラ戦線に反対するデモ発生(2014年12月28日)

クッルナー・シュラカー(12月28日付)によると、イドリブ県サルキーン市で、住民数十人がデモを行い、シャームの民のヌスラ戦線を「抑圧的」と非難、同戦線が拘束する住民の釈放を求めた。

AFP, December 28, 2014、AP, December 28, 2014、ARA News, December 28, 2014、Champress, December 28, 2014、al-Hayat, December 29, 2014、Iraqi News, December 28, 2014、Kull-na Shuraka’, December 28, 2014、al-Mada Press, December 28, 2014、Naharnet, December 28, 2014、NNA, December 28, 2014、Reuters, December 28, 2014、SANA, December 28, 2014、UPI, December 28, 2014などをもとに作成。

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新刊『「アラブの心臓」に何が起きているのか:現代中東の実像』(岩波書店)

青山弘之(編)『「アラブの心臓」に何が起きているのか:現代中東の実像』岩波書店。

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■体裁=四六判・並製・カバー・240頁
■定価(本体 2,400円 + 税)
■2014年12月18日
■ISBN 978-4-00-022084-2 C0031
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「イスラーム国」の出現,ガザ戦争,シリア「内戦」…….相次ぐ混乱の原因は宗派対立なのか,それとも独裁者の存在なのか.今日の中東全体の政治的・社会的問題が先鋭的に現れているエジプト,シリア,イラク,レバノン,ヨルダン,パレスチナの「アラブの心臓」諸国の実像を解明し,中東政治を的確に読み解く視座を提示する.________________________________________

目次

凡例

序章       「混沌のドミノ」に喘ぐ「アラブの心臓」 青山弘之

第1章    エジプト:二つの「革命」がもたらした虚像の再考 横田貴之

第2章    シリア:「真の戦争状態」が必要とする「独裁」政権 髙岡豊

第3章    イラク:民主化の蹉跌と宗派対立という亡霊 山尾大

第4章    レバノン:「決めない政治」が支える脆い自由と平和 末近浩太

第5章    ヨルダン:紛争の被害者か、受益者か 吉川卓郎

第6章    パレスチナ:ハマース否定が導いた政治的混乱 錦田愛子

終章       中東政治の実情に迫るために 青山弘之

文献リスト

人名索引・事項索引

ラタキアで反政府デモ(2014年12月12日)

アラビー21(12月12日付)は、ラタキア市のバスナーダー地区、ダアトゥール地区で、燃料不足、燃料費高騰に抗議する反政府デモが行われたと報じた。

デモは2時間ほど続いたが、最終的には治安部隊によって強制排除されたという。

‘Arabi 21, December 12, 2014をもとに作成。

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ミスヤーフ市で、イスラーム国に包囲されたシリア軍救済を求めるデモ(2014年12月10日)

ハマー県では、スマート・ニュース(12月10日付)によると、ミスヤーフ市で、ダイル・ザウル軍事基地でダーイシュ(イスラーム国)に包囲されているシリア軍将兵の救出を求めるデモが発生、軍が空砲を撃ち、デモ参加者を強制排除した。

ミスヤーフ市では、8日にも同様のデモが行われている。

SMART News, December 10, 2014などをもとに作成。

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アレッポ市(シリア政府支配地域)の生活の様子(2014年11月24日)

AFP(11月24日付)は、反体制勢力の支配を受けていないアレッポ市内の生活状況が活気を取り戻しつつあると報じ、夜間のレストラン、喫茶店などの様子を移した写真などを公開した。

Kull-na Shuraka', November 24, 2014
Kull-na Shuraka’, November 24, 2014

Kull-na Shuraka', November 24, 2014
Kull-na Shuraka’, November 24, 2014
Kull-na Shuraka', November 24, 2014
Kull-na Shuraka’, November 24, 2014

 

AFP, November 24, 2014、AP, November 24, 2014、ARA News, November 24, 2014、Champress, November 24, 2014、al-Hayat, November 25, 2014、Kull-na Shuraka’, November 24, 2014、al-Mada Press, November 24, 2014、Naharnet, November 24, 2014、NNA, November 24, 2014、Reuters, November 24, 2014、SANA, November 24, 2014、UPI, November 24, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の動き:カラムーン地方での事態正常化を祝い、全長10キロのメッセージ・カード作成(2014年11月12日)

ダマスカス郊外県ヤブルード市(カラムーン地方)では、「挙国一致青年連合」のもと、同市の事態正常化を祝して、祖国への忠誠を綴るための全長10キロにおよぶメッセージ・カードを作成、住民らがそれぞれの想いを書き込んだ。

挙国一致青年連合副代表のナスライーン・ナマト女史によると、このメッセージ・カードはシリア各地を巡回する予定だという。

SANA(11月12日付)が伝えた。

SANA, November 12, 2014
SANA, November 12, 2014

AFP, November 12, 2014、AP, November 12, 2014、ARA News, November 12, 2014、Champress, November 12, 2014、al-Hayat, November 13, 2014、Kull-na Shuraka’, November 12, 2014、al-Mada Press, November 12, 2014、Naharnet, November 12, 2014、NNA, November 12, 2014、Reuters, November 12, 2014、SANA, November 12, 2014、UPI, November 12, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の動き:民間航空会社「シャームの翼」、国内便再開(2014年11月5日)

民間航空会社「シャームの翼」は、11月8日からダマスカス国際空港・カーミシュリー空港(ハサカ県)、殉教者バースィル・アサド国際空港(ラタキア県)・カーミシュリー空港往復便を再開すると発表した。

ARA News(11月5日付)が伝えた。

AFP, November 5, 2014、AP, November 5, 2014、ARA News, November 5, 2014、Champress, November 5, 2014、al-Hayat, November 6, 2014、Kull-na Shuraka’, November 5, 2014、al-Mada Press, November 5, 2014、Naharnet, November 5, 2014、NNA, November 5, 2014、Reuters, November 5, 2014、SANA, November 5, 2014、UPI, November 5, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の動き:ダマスカスがアーシューラー祝祭で活気(2014年11月3日)

クッルナー・シュラカー(11月1日付)、『ハヤート』(11月3日付)などは、ダマスカス県内のレストランやホテルで、アーシューラー(ムハッラム月10日/11月3日)に合わせて、シリアのシーア派、レバノン、イラク、イランからの巡礼者・観光客、親政権の民兵隊員らが、盛大に祝祭を催していると報じ、その写真を掲載した。

シリア国内でこうした盛大な祝祭が催されるのは初めてだという。

Kull-na Shuraka', November 1, 2014
Kull-na Shuraka’, November 1, 2014
Kull-na Shuraka', November 1, 2014
Kull-na Shuraka’, November 1, 2014
Kull-na Shuraka', November 1, 2014
Kull-na Shuraka’, November 1, 2014
Kull-na Shuraka', November 1, 2014
Kull-na Shuraka’, November 1, 2014

AFP, November 3, 2014、AP, November 3, 2014、ARA News, November 3, 2014、Champress, November 3, 2014、al-Hayat, November 3, 2014、November 4, 2014、Kull-na Shuraka’, November 1, 2014、November 1, 2014、November 3, 2014、al-Mada Press, November 3, 2014、Naharnet, November 3, 2014、NNA, November 3, 2014、Reuters, November 3, 2014、SANA, November 3, 2014、UPI, November 3, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:国内の反体制派がシリア政府にアイン・アラブ防衛のための行動を要求(2014年10月17日)

民主的変革諸勢力国民調整委員会、変革解放人民戦線など、シリア国内で活動する主要な反体制組織と野党が共同声明を出し、アレッポ市アイン・アラブ市での戦闘を「シリアの愛国的戦い」と位置づけ、連帯を呼びかけた。

共同声明に署名したのは、民主的変革諸勢力国民調整委員会、変革解放人民戦線のほか、賢人評議会、シリア民主世俗主義諸勢力連立。

声明は、アイン・アラブ市での戦いを、「クルド人、アラブ人を含むすべてのシリア人にとっての…愛国的戦い」と位置づけるとともに、これにより「トルコ政府のダーイシュ(イスラーム国)への支援、そしてシリアへの直接軍事介入の可能性が露呈」したと批判、シリア・トルコ国境地帯の事態悪化だけでなく、地域紛争、国際紛争への拡大する恐れがあると警鐘を鳴らした。

そのうえで、すべてのシリア人に対して、政治的帰属を問わず、ダーイシュに対する戦いを支持することが「愛国的、人道的義務」だと主張し、シリア政府にアイン・アラブ市防衛のために行動するよう要求した。

また国際社会に対しては「広範で、真剣、かつ実効的なテロとの戦いの枠組み」の構築を求めた。

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クッルナー・シュラカー(10月17日付)は、複数の反体制筋の話として、反体制活動家のミシェル・キールー氏が、シリア革命反体制勢力国民連立に代わる新たな政治組織の結成に向けた準備を行っていると報じた。

キールー氏はシリア民主主義者連合の代表としてシリア革命反体制勢力国民連立内の指導者の一人として活動していたが、今月半ばにイスタンブールで開催された連立の総合委員会を事実上「ボイコット」していた。

AFP, October 17, 2014、AP, October 17, 2014、ARA News, October 17, 2014、Champress, October 17, 2014、al-Hayat, October 18, 2014、Kull-na Shuraka’, October 17, 2014、al-Mada Press, October 17, 2014、Naharnet, October 17, 2014、NNA, October 17, 2014、Reuters, October 17, 2014、SANA, October 17, 2014、UPI, October 17, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:米軍爆撃に合わせて、シリア軍もダマスカス郊外県などで攻勢(2014年9月23日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、タイバ村一帯でのシリア軍との戦闘で、ジハード主義戦闘員2人が、ハラスター市での戦闘で2人が、そしてアドラー市旧市街での戦闘で1人が死亡した。

またシリア軍はカラムーン地方の無人地帯、ザバダーニー市に対して10回以上にわたり空爆・砲撃を行った。

これに関して、カラムーン地方で活動するというシャームの民のヌスラ戦線の特派員はツイッターを通じて、米国の空爆により、ヌスラ戦線の捕虜収容所が攻撃されたと綴った。

この収容所には、レバノンで拉致した軍兵士、内務治安軍総局隊員が収容されているという。

一方、SANA(9月23日付)によると、カラムーン山地一帯郊外の対レバノン国境一帯(無人地帯)、ドゥッハーニーヤ町一帯、ザマルカー町、ビラーリーヤ村、ザマーニーヤ村、カースィミーヤ町、アドラー市旧市街、タイバ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(9月23日付)によると、ジャウバル区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(9月23日付)によると、ガジャル村、ヒムス市ワアル地区農園地帯、マスアダ村、ウンム・ハワー村、ウンム・サフリージュ村、タルビーサ市西部郊外で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(9月23日付)によると、アレッポ市シャイフ・サアド地区、マシュハド地区、インザーラート地区、サラーフッディーン地区、アアザミーヤ地区、ジャンドゥール地区、ハンダラート・キャンプ、アウラム・クブラー町西部、フライターン市、ハーン・アサル村、バービース村、ムスリミーヤ村、アアザール市、マンスーラ村西部、クワイリス町で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(9月23日付)によると、サラーキブ市東部で、シリア軍がヌスラ戦線の車列を攻撃し、戦闘員18人を殲滅した。

またラーミー村、カフルシャラーヤー村、アブー・ズフール町、タッル・ウッズ村、マジャース村、タマーニア町、ハーン・シャイフーン市、フバイト村、イフスィム村、マダーヤー町、アイン・ハムラー村などで、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(9月23日付)によると、ダルアー市ジャバービジャ地区、旧税関地区、ティブナ村、西ガーリヤ村、サムリーン村周辺、ヒルバト・ガザーラ町西方で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(9月23日付)によると、カフルズィーター市、タッル・アース村、ラターミナ町、マサースィナ村、ムーリク市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, September 23, 2014、AP, September 23, 2014、ARA News, September 23, 2014、Champress, September 23, 2014、al-Hayat, September 24, 2014、Kull-na Shuraka’, September 23, 2014、al-Mada Press, September 23, 2014、Naharnet, September 23, 2014、NNA, September 23, 2014、Reuters, September 23, 2014、SANA, September 23, 2014、UPI, September 23, 2014などをもとに作成。

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平成26年度中東情勢研究会「アサド大統領再任にむけた動きはシリアの紛争において何を意味するのか?」(中東かわら版)

公益財団法人 中東調査会
中東かわら版、No. 43、2014年6月3日
東地中海・北アフリカ地域ニュース

シリア:平成26年度中東情勢研究会

開催日時:平成26年5月20日(火)18時~20時、於:中東調査会
報告者:青山弘之(東京外国語大学教授)
報告題目:アサド大統領再任にむけた動きはシリアの紛争において何を意味するのか?
出席者:錦田愛子(東京外国語大学准教授)ほか8名、中東調査会:村上、髙岡

http://www.meij.or.jp/members/kawaraban/20140603172317000000.pdf

概要
*青山より、以下の通り報告した。
1.シリアでは大統領選挙に向けた準備が粛々と進んでいる。欧米諸国や主要な反体制派諸派は、大統領選挙の実施はシリア紛争の政治解決を目指すジュネーブ・プロセスへの挑戦であるとの非難を繰り返しているが、実際にはバッシャール・アサド大統領の三選を妨げる手段を講じることができない。

世界同時上映会『シリア、踏みにじられた人々と希望』(6月19日、東京外国語大学226教室)

世界同時上映会『シリア、踏みにじられた人々と希望』(6月19日、東京外国語大学226教室)

https://www.facebook.com/events/657019934378473/?ref_newsfeed_story_type=regular

 

2011年にシリアで勃発した内戦は一般市民を巻き込んだ未曾有の人道危機へと発展しました。この作品はトルコの難民キャンプで数々のインタビューを収録したものです。凄惨な内戦、平和を望む国民の悲痛な声を浮き彫りにしつつ暴力と非暴力の狭間で揺れ動く人々の声を捉え、見る者に平和のあり方についての疑問を投げかけます。
2013年のUNHCR難民映画祭で上映され、大きな反響を呼んだ作品。イアラ・リー監督からの世界同時上映の呼びかけに応じて国内でも多くの地域で上映が予定されています。

上映後には、東京外国語大学青山弘之教授の講演と、シリア研究会代表中山実佐子さんによる渡航報告会を行います

世界難民の日をきっかけに、シリア、難民について考えてみませんか?

☆映画詳細はこちら
http://unhcr.refugeefilm.org/2013/title/2013/08/post-52.php

イベント主催者紹介
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☆東京外国語大学シリア研究会

2013年春アラビア語専攻の学生を中心に発足。シリアの歴史・文化・情勢について研究すると同時に、現地のシリア人ヨルダン人の学生達と共に、学生として、紛争解決に向けて出来る最大限を模索し実行する。
現在ダマスカス大学とのオンライン会話授業実現に向け準備中
Twitter : @tufsyria

☆J-FUNユース

2007年の世界難民の日(6月20日)に前身団体であるUNHCRユースが発足し、2009年からJ-FUNユースとして活動。難民を取り巻く社会の状況をよくする、将来社会で活躍する人々の学びの場となるという2つの理念のもと、難民の方々、企業、UNHCR、大学等と協力し、学生らしい柔軟な発想で難民問題への取り組みをする。難民の勉強会、スタディーツアー、全商品リサイクル活動、啓発イベント、難民の方との交流会、学習教室などを実行。
Twitter::@jfunyouth
Facebook:J-Funユース
お問い合わせ:jimukyoku_jfunyouth@yahoo.co.jp

☆P782プロジェクト

全国782の大学で<難民>を切り口とした取り組みを企画するプロジェクト。ダイアローグを通して自分らしい難民との関わり方を見つけ、難民について考えてみる。来年の世界難民の日に日本各地での小さな取り組みを繋ぎ、日本中で難民に対する思いが高まることを目指す。
Facebook:P782プロジェクト
お問い合わせ:p782daigaku@gmail.com

備忘録 シリア・アラブ共和国憲法の変遷(2012年憲法)全和訳(「シリア・アラブ共和国憲法の変遷」より)

シリア・アラブ共和国憲法の変遷(2012年憲法)

翻訳:青山弘之

前文
長きにわたる歴史を通じて人類の遺産の一部をなしてきたアラブ文明は、その意思を砕き、植民地主義的覇権に従属させようとする巨大な挑戦にさらされてきた。だが、アラブ文明は自らの創造的な能力をもって、人類の文明を建設する役割を果たしてきた。・・・

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年4月16日のシリア情勢:シリア政府の動き

SANA(4月16日付)によると、独立記念日(4月17日)を記念して、各地で軍による「テロとの戦い」と治安・安定回復に向けた犠牲を支持するデモ集会(革命青年連合などが主催)が実施され、多数の市民が参加した。

SANA, April 16, 2014
SANA, April 16, 2014
SANA, April 16, 2014
SANA, April 16, 2014
SANA, April 16, 2014
SANA, April 16, 2014
SANA, April 16, 2014
SANA, April 16, 2014

デモ集会が行われたのは、ダマスカス県ユーズフ・アズマ広場、ザーヒラ地区、ラブワ地区、ダマスカス郊外県のアッサール・ワルド町、ハマー市、ハサカ市、タルトゥース市、ダイル・ザウル市、アレッポ大学など。

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なお、ARA News(4月16日付)によると、ハサカ市でのデモ行進では、参加者が、民主統一党が実効支配するハサカ県のマーリキーヤ市、カーミシュリー市、ダルバースィーヤ市、ラアス・アイン市、アレッポ県のアイン・アラブ市、アフリーン市、トルコのハタイ県(アレキサンドレッタ地方)のアンタキア市の「領土の一体性」を訴えたという。

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バアス党民族指導部とシリア地域指導部は独立記念日(4月17日)に合わせて声明を出し、「シリア国民は、かつて植民地主義の崩壊を宣言した時と同じように、テロと新植民地主義を頓挫させた最初の国民となろう」と鼓舞した。

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外務在外居住者省報道官は、14日のEU外相会議の声明に関して、「シリア内政へのあからさまな干渉」と非難した。

SANA(4月16日付)が伝えた。

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リヤード・ハッダード駐ロシア・シリア大使はツイッターで、ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣が死亡したとの一部報道を否定した。

クッルナー・シュラカー(4月16日付)によると、死亡報道は、「ムアッリム外務在外居住者大臣が(ベイルートの病院で)危篤状態に陥ったと喜劇俳優のドゥライド・ラッハーム氏が明らかにした」とするスクープ報道に端を発しているという。

AFP, April 16, 2014、AP, April 16, 2014、ARA News, April 16, 2014、Champress, April 16, 2014、al-Hayat, April 17, 2014、Iraqinews.com, April 16, 2014、Kull-na Shuraka’, April 16, 2014、Naharnet, April 16, 2014、NNA, April 16, 2014、Reuters, April 16, 2014、SANA, April 16, 2014、UPI, April 16, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

最新論考「アサド政権にさらなるフリーハンド:和平会議「破綻⼨前」の裏事情」(e-World)

青山弘之「アサド政権にさらなるフリーハンド:和平会議「破綻⼨前」の裏事情(特集II・シリアの隘路)」

e-World、2014年2月26日号 https://janet.jw.jiji.com/

■シリア政府に有利な戦況
■⾃国出⾝活動家の帰還恐れる⻄欧諸国

シリアでの紛争解決に向けた政府とシリア国⺠連合による初の直接和平交渉「ジュネーブ2会議」が、1⽉22⽇から2⽉15⽇にかけてスイスで開催された。・・・

2014年2月22日のシリア情勢:その他の動き

詩人のアドゥーニース氏は『クドス・アラビー』(2月22日付)のインタビューに応じ、いわゆる「シリア革命」を「これまでのなかで最悪」と非難した。

アドゥーニース氏は「私は変化のために変革を行うという考え方を支持している…。私は基本的に革命思想の支持者だ。だが、革命には道徳、価値観、人道的次元があるが…、私を最初に驚かせたのは、その革命(反体制運動)はこれまでのうちで最悪だったということです…。これまでの経験から、それ(反体制運動)が外来勢力による外来の革命だということが明らかになった。それゆえ私はシリア国民をこれまで以上に信頼するようになった。なぜなら、シリア国民は革命に根本から反対しているのではなく、革命とは相容れない結果をもたらすような方法に反対しているからだ」と述べた。

al-Quds al-‘Arabi, February 22, 2014をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アラブ連盟の「シリア情勢に関する閣僚級委員会」がアナン特使の任務を支援することを決定、一方フランスは「シリアの友連絡グループ」第3回会合のなかでアサド政権との断交を呼びかける(2012年4月17日)

アラブ連盟の動き

アラブ連盟のシリア情勢に関する閣僚級委員会(議長国カタール)がドーハで会合を開き、アナン特使の任務を支援することを決定した。

この決定により、同委員会はカタールの主導とのもとアサド政権の転覆を画策してきたこれまでの路線を実質的放棄したことになる。

委員会はまた、シリア政府による妨害への懸念を表明、殺戮行為の即時停止を求めた。

会合には、カタールのハマド・ブン・ジャースィム首相兼外務大臣のほか、サウジアラビア、オマーン、エジプト、スーダン、アルジェリア、イラク、クウェートの外務大臣、アラブ連盟のナビール・アラビー事務総長、そしてアナン特使、ナーズィル・カドワ副特使が出席した。

SANA, April 17, 2012
SANA, April 17, 2012

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ハマド首長は会合においてアナン特使に対して、停戦案への支持を表明しつつ「残念ながら、現在の状況をみると、その実施にいかなる進展もないと思う」との消極的な姿勢を示した。

また「我々は連盟や委員会において常に現状をフォローアップ・検討し、停戦に向けシリア国民評議会と調整してきた…。しかし和平案の実施がもっとも重要なのに、それが受諾された以外に何らの変化もない」と付言した。

国連の動き

国連監視団先遣隊のアフマド・フマイシュ団長(スーダン人)は、シリア国内での散発的な停戦違反を受け、同国での監視任務が「困難な任務だ…。一歩ずつ調整、計画、活動しなければならない。ことは簡単ではない。すべての当事者との調整が不可欠だ。何よりも先ず政府と、そして次にすべての当事者と…」と述べた。

先遣隊はダルアー県ダルアー市などを視察、またシリア政府高官と会談した。

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国連の潘基文事務総長は、シリアでの停戦監視団派遣に関して、シリア政府に「完全な行動の自由」を認めるとともに、EUに対して停戦監視のためのヘリコプターや航空機の供出を提案すると述べた。

また潘事務総長は、シリア情勢が「依然としてもろい」としたうえで、監視団が250人では「充分でない」との見解を示した。

しかし『ハヤート』(4月18日付)が国連外交筋の話として伝えたところによると、シリア政府は監視団がヘリコプターや航空機を使用することに難色を示している、という。

「シリアの友」の動き

シリアの友連絡グループ第3回会合がパリで開かれ、フランスのアラン・ジュペ外務大臣はアサド政権との断交と、「シリア政府への財政支援、武器売却の拒否」を呼びかけるとともに、国連安保理決議2024号に至る国際社会の総意に反するかたちで、アラブ連盟の行程表(大統領権限の副大統領への移譲などを要求)を支持し、自己矛盾を呈した。

会合には57カ国の代表が出席したが、シリアの反体制勢力を陰に陽に支援してきたカタール、サウジアラビアなど湾岸諸国の外務大臣は欠席した。

アサド政権の動き

SANA(4月17日付)によると、シリア軍・武装部隊の司令官らはシリア独立記念日の祝典で、「アラブ監視団滞在中の出来事の再来を許さない」と述べ、国内での「テロ」再発抑止に断固たる姿勢で臨む意思を示した。

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アラビーヤ(4月17日付)は、シリア・インターネット軍がアラビーヤ・チャンネルのホームページにサイバー攻撃を行い、カタール首長がシリア革命を支持するとのニュース上から「カタールでクーデタ未遂が発生」との偽情報を発信した、と報じた。

反体制勢力の動き

SANA, April 17, 2012
SANA, April 17, 2012

国内で反体制活動をする民主的変革諸勢力国民調整委員会の使節団がロシアを訪問し、ラブロフ外相らロシア政府高官とシリア情勢について協議した。

使節団は、ハサン・アブドゥルアズィーム総合調整役、アブドゥルアズィーズ・ハイイル、サーリフ・ムスリム、ムンズィル・ハッルーム、ハーズィム・ナハール、ハイサム・マンナーアからなる。

マンナーア氏はロシアの通信社に対して「我々はロシア政府がシリア政府に暴力停止を説得するためきわめて重要な役割を果たし得ると考えている」と述べた。

またロシア側との協議が「アサド政権の存続という考え方を支持するという方向には傾斜せず、(ロシア側は)民主的変革の実施を支持した」と付言した。

一方、アブドゥルアズィーズ・ハイイル氏は、「国民の血で手を染めたシリア政府の代表と同じテーブルに着くことはできない…。アサドはすべての流血と虐殺の責任を負っている」と述べた。

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ミシェル・キールー氏らが主導するシリア民主フォーラムは声明を出し、4月13日から16日にかけてカイロで開催した大会の内容について発表した。

同声明によると、大会署名者は200人以上におよび、シリアの反体制勢力の結束のための計画策定を行うことなどを決定した。

al-Hayat, April 18, 2012
al-Hayat, April 18, 2012

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アサド政権に協力的な野党の変革解放人民戦線はダマスカスで記者会見を開き、国内で反体制活動を行う民主的変革諸勢力国民調整委員会が国内の野党との対話を拒否する「行き過ぎた姿勢」を批判した。

記者会見を行ったのは、シリア民族社会党インティファーダ派のアリー・ハイダル党首と人民意思党のカドリー・ジャミール書記長。

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DP-News(4月17日付)は、シリア国家建設潮流のルワイユ・フサイン代表が、第10期人民議会選挙をボイコットするだろうと述べた、と報じた。

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DP-News(4月17日付)はまた、シリア・クルド国民評議会のアフマド・スライマーン議長が第10期人民議会選挙をボイコットすると述べた、と報じた。

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シリア・ムスリム同胞団は独立記念日に合わせて声明を出し、アサド政権の打倒を通じて「第2の独立」を実現するよう呼びかけた。

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シリア国民民主ブロックは4月17日のシリア独立記念日に合わせて声明を出し、現下のシリアがフランスからの「第1の独立」から、「全体主義・独裁支配」に対する「第2の独立」への途上にあると表し、反体制運動の継続を主唱した。

国内の暴力

Naharnet.com, April 17, 2012
Naharnet.com, April 17, 2012

シリアの反体制組織・活動家らによると、イドリブ県、ダルアー県、ヒムス県、ダマスカス郊外県などで、軍・治安部隊と反体制勢力による散発的停戦違反が続き、47人が死亡、政府と反体制勢力は停戦違反の批判の応酬を繰り返した。

シリア人権ネットワークによると17日だけで停戦違反は76件に及んだ。うちわけはヒムス県22件、アレッポ県15件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県10件、ヒムス県9件。

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ダルアー県では、シリア人権監視団、地元調整諸委員会によると、ブスル・ハリール市で軍・治安部隊が発砲し、2人が死亡した。

またラジャート高原、ヒルバト・ガザーラ町などで発砲、デモが発生したという。

一方、SANA(4月17日付)は、ガブガーブ地方で武装テロ集団が軍兵士の自宅を襲撃し、家族1人を殺害した、と報じた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、アリーハー地方やサルジャ村で軍・治安部隊が発砲し、3人が死亡した。

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ヒムス県では、ヒムス市のハーリディーヤ地区、バイヤーダ地区などへの軍・治安部隊の砲撃が続いた。

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ダマスカス郊外県では、シリアン・デイズ(4月17日付)によると、第10期人民議会選挙に立候補したラーミズ・バフブーフ氏(ダマスカス郊外県ナブク市より出馬)を何者かが誘拐し、身代金2500万シリア・ポンドを要求した。

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アレッポ県では、SANA(4月17日付)によると、アレッポ市で武装テロ集団が治安維持部隊のバスに爆弾を投げつけ、兵士4人を殺害し、兵士9人と民間人7人を負傷させた。

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『クッルナー・シュラカー』(4月17日付)は、空軍情報部創設者の一人であるアブドゥルカリーム・ナッバハーン退役純そうの息子アフマドさんが16日にダマスカス県で暗殺されたと報じた。

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『クッルナー・シュラカー』(4月17日付)は、スワイダー県各地でシリア独立記念日に合わせて反体制デモが実施されたと報じた。

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SANA(4月17日付)は、ヨルダン当局によって逮捕されたヨルダン・ジハード・サラフィー潮流を名のる組織のリーダー、ムハンマド・シャラビー氏(アブー・サイヤーフ)が、シリアに武器を密輸し、反体制勢力に供与していたと自供したと報じた。

レバノンの動き

ウィキリーク創設者のジュリアン・アサンジ氏は、ロシアのケーブル・テレビ局RTのテレビ番組「ワールド・トゥモロー」でインタビューアーとして(初)出演し、ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長にインターネット・ビデオを通じてインタビューした。

ナスルッラー書記長はこのインタビューで、シリアの反体制勢力と接触し、アサド政権との対話を行うよう説得したが、拒否されたことを明かした。

http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=GDLXPpooA18

諸外国の動き

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣はモスクワで、シリアでの「停戦は比較的もろい…。アナン特使の和平案を頓挫させたいと考えている者がおり、彼らは和平案が発表する直前までそうした意思を示してきた」と述べ、西側や湾岸アラブ諸国の動きを牽制した。

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トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン首相は、AKP議員を前に、シリア政府がトルコ人記者2人を依然として身柄拘束していると批判、その釈放を求めた。

AFP, April 17, 2012、Akhbar al-Sharq, April 17, 2012、Alarabia.net, April 17, 2012、DP-News, April 17, 2012、al-Hayat, April 18, 2012、Kull-na Shuraka’, April 17, 2012, April 18, 2012, April
19, 2012、Naharnet.com, April 17, 2012、Reuters, April 17, 2012、SANA, April
17, 2012、Syrian Days, April 17, 2012、Youtube, April 17, 2012などをもとに作成。

 

(C)青山弘之 All rights reserved.

アサド大統領がダマスカス大学で反体制運動開始以降4度目の演説、シリア国民評議会を含む反体制諸派は「外国の陰謀」をめぐる演説内容を非難(2012年1月10日)

アサド大統領の演説

バッシャール・アサド大統領がダマスカス大学講堂で2時間にわたって演説を行った。

アサド大統領が演説するのは2011年3月の反体制運動開始以降4度目。

アサド大統領は演説で次のように述べた(アラビア語全文はhttp://www.sana.sy/ara/2/2012/01/10/393386.htmを参照)。

SANA, January 10, 2012
SANA, January 10, 2012

「外国の陰謀は誰にとってももはや隠し事ではない…。しかし現在、霧は晴れ、シリアの安定を揺るがそうとしていた(中東)地域や国際社会の当事者たちが現実や事態を欺くことなどできなくなっている」。

「もちろん彼ら(西側メディア)は一つのことを連呼している…。彼らは、国民や西側に対して、この人物(アサド大統領)は繭に閉じこもっていて、何が起きているかを知らない、と言うために、国のトップを標的にしようとしたのだ。彼らは国民、とりわけ在外居住者に対して、国のトップが責任を負っていないのなら…、収拾がつかなくなるのは当然だと言おうとしているのだ…。彼らは地位と責任を混同しているに過ぎない。2000年に、私は(大統領就任演説で)、「地位など望んでいないが、責任逃れはしない。地位に価値はない。それはツールに過ぎない、地位ばかり望む者は尊敬に値しない」と言っている」。

「彼ら(反体制分子)は当初、望まれるような革命をめざした。しかしあなたがたの彼らに対する革命、彼らの破壊行為に対する革命が彼らとそのとりまきたちの道を閉ざした。そしてあなたがたの統合力に衝撃を受けると、彼らはその統合力を解体しようと、宗派主義という武器を持ちだした…。この目的を実現する望みが絶たれると、彼らは今度は破壊・殺戮行為に出た…。彼らのこうした試みのすべてが破綻すると、外国の役割が生じた。外国の干渉以外に選択肢はなかったのだ。我々が通常、外国と言うと、(非アラブの)諸外国が思う浮かぶだろう。しかし残念なことに、この外国には、非アラブ諸国とアラブ諸国が混ざったものとなった。しかもこのアラブ諸国はしばしば非アラブ諸国以上に敵対的で邪悪であった…。アラブ諸国はその政策において統一されていない…。一部のアラブの高官は、我々を心情的に支持していても、政治的に反対してきた。なぜかと問うと、「私はあなたがたを支持していますが、外国の圧力があるのです」と彼らは言う」。

「我々が今日突如目にするようになったアラブの役割とは、これまでにアラブ諸国による関与ではなく…、外国や超大国の関与に際して目にしてきたものである。すなわち多くの場合、諸外国はアラブの国々を犠牲にして特定の国を救済したり、破壊してきた。イラクやリビアで起きたのはこうしたことである。しかし今日我々が目にしているのはアラブがシリアに対してこうした役割を果たそうとしている事態だ。安保理で自らの欺瞞で世界を満足させられなくなった彼らは、アラブという隠れ蓑が必要になった。アラブという地位が必要となった…。こうしてあの(アラブ連盟の)イニシアチブが登場した…。実際のところ、こうしたイニシアチブや監視団の問題をアラブ連盟の使節団に数ヶ月前に提案したのは私だった…。もちろんシリアのこうした提案への関心はまったくなかった。しかし数ヶ月後、突如として我々はこの問題が世界的な関心事になっていることを目にした…。なぜなら外国で監視団の名のもとに計略が始まったからである」。

「我々は今日、アラブ連盟を非難していない。なぜなら我々はその一部だからだ…。また私は、アラブ連盟、ないしは一部のアラブ諸国がシリアの加盟資格を剥奪・凍結したから、連盟について話すのではない…。人々の強い不満を目にしているから話すのだ…。アラブ連盟からの脱退や加盟資格などは問題ではない。問題なのは誰が損をするかだ。シリアが損をするのか、アラブ連盟が損をするのか?アラブ情勢が慢性的に劣悪である限り、我々皆が敗者なのだ…。心のない体が生きることができようか?シリアが鼓動するアラブの心臓だと言ったのはシリア人ではない。ガマール・アブドゥンナースィル(エジプト元大統領)がそういったのであり、この状況は今も続いている…。シリアにとってこうした問題、そしてアラブ性(ウルーバ)は単なるスローガンではなく行為である…。もし一部の国が我々のアラブ性を凍結しようとするなら、我々はこう言おう。彼らは連盟のアラブ性を凍結するが、シリアのアラブ性を凍結することはできないだろう。シリアなき連盟は凍結されたアラブ性となるだろう、と。シリアを連盟から排除できると考えている者がいるとしても、我々からアラブ性を排除することはできない。なぜならアラブ性とは単なる政治的な決定ではなく、遺産であり歴史そのものだからだ…。彼らはシリアを連盟から脱退させることに腐心しているのではなく、連盟にシリアの名を残したまま加盟資格を凍結することに腐心している。しかしそうしたことで、アラブ連盟は連盟でも、アラブ的でもなく、アラブを志向する(ムスタアリブ)連盟に成りさがり、相応しい政策や役割を果たさなくなるだろう…」。

「我々は今日、二つの側面から内政改革に取り組んでいる。第1に政治改革、そしてもう一つが腐敗との戦いである。改革プロセスに関して、今日我々が行っていることは、現下の危機を解決すると考えている者もいる…。しかしこの言葉は正しくない。我々はこうした理由で改革を行っているのではない。改革と現下の危機との間には限定的な関係しかない。破壊目的のために改革を主唱する者と真に改革を望む者を峻別するプロセスを決定した当初は、この関係は重要だったに過ぎない。だが峻別は終わった…。では改革プロセスと外国の計略との関係とはどのようなものか?我々が今日、改革を実行できれば、外国のシリアに対する計略は止むか?私はあなたがたにこう言いたい。外国、とりわけ西側でのシリア情勢に関する話の多くにおいて、犠牲者の数や改革に関心を示す者はほとんどいない。シリアの政策について話しているだけだ…。二つ目のポイントは改革とテロの関係のありように体現されている。我々が改革を実行すれば、テロはなくなるだろうか?殺戮や破壊を行うテロリストは政党法、選挙法、地方自治砲の類を望んでいるのか?テロリストにとって改革は意味はないし、関心事でもない。改革はテロリストがテロを行うことを封じるものではない…。大部分のシリア国民は改革を望み、法に背かず、人を殺さない。我々にとって改革は日常のプロセスなのだ」。

「(戒厳令解除、政党法制定、地方自治方改正、情報法制定などに加えて)、改革のもう一つの軸が憲法だ。(シリア・アラブ共和国憲法草案準備)委員会は最終段階に入り、憲法草案は複数政党制、政治的多元性といった本質的基礎に議論を集中させていると思う。委員会メンバーは憲法第8条について審議するだろう。我々は憲法を抜本的に改正せねばならないといった…。憲法は国家の法であるだけでなく、シリア国民一人一人に関わる問題だ。それゆえ、我々は委員会が任務を完了し、憲法草案を提示した後、それを国民投票にかける。憲法に関する国民投票は3月初めには行えるだろう」。

「現在、我々には危機に対処する新たな政治的行程表がある。また新憲法、政党法とともに、新たな政治勢力が台頭し、我々はこれらの勢力を考慮せねばならない…。私はこう言おう。中道派、反体制派、新体制派などすべての政治勢力を考慮せねばならないと。政府は祖国の政府であって、一政党、一国家機関の政府ではない。政府の拡大は良い発想だ…。どのように名づければよいかは分からないが、国民和解という人もいれば、参加拡大という人もいる。重要なのは我々はすべての勢力の参加を歓迎しているということであり、実際に我々が最近になって対話を開始したということだ…。我々が反体制勢力を含むすべての勢力の参加について話す際の反体制勢力とは誰だろうか?我々は大使館前に座り込み、国家と対話するなと言う外国からの指図を受けるような野党を望んでいるのではない…。国民的な基準、人材が確保できれば…、我々は今すぐにでもそうした政府を発足するために動きだろう…。我々はこの問題をまもなく始めるだろう」。

「戦争状態ないしは対決状態において、国というものはその優先事項を再編する。現下の最優先事項は…、治安の回復である…。これはテロリストを鉄拳で打ちのめすことなしには実現しない。テロとの休戦はなく、罪深い武器を用いて混乱や分裂を助長する者との協力はない。平和な市民を脅迫するものとの妥協もない。祖国と国民に敵対する外国人と結託する者との関係正常化はない」。

アサド政権の動き

SANA, January 10, 2012
SANA, January 10, 2012

『クッルナー・シュラカー』(1月10日付)は、アサド大統領の演説が行われた11時から午後まで全国で停電は一件も発生しなかったが、演説が終わった直後の午後1時に停電した、と報じた。

**

SANA(1月9日付)によると、アサド大統領の演説内容を支持し、現政権による包括的改革の推進、挙国一致、外国の干渉拒否を訴える大規模集会が、アレッポ県アレッポ市、ラッカ県ラッカ市、スワイダー県スワイダー市、ダルアー県ダルアー市など各地で開催された。

反体制勢力の動き

パリで亡命生活を送る反体制活動家のアブドゥルハリーム・ハッダーム前副大統領はアラビーヤの単独インタビューに応え、「アサドはレバノン閣僚である私の友人の一人に、いかなる譲歩も行うつもりがないと述べ、もしそうすることを余儀なくされ、圧力が強まったら、国内で宗派間戦争を発生させ、海岸地域に国家を建設するだろうと告げた」と語った。

また国際社会、とりわけ西側諸国に対して、「シリア国民を保護するため、軍事的措置を含む真剣な措置を講じるべく安保理を通じて行動する」よう呼びかけた。

一方、シリア国民評議会に関して、「一部が政府との対話を支持し、政府への参加を狙っている。この点こそが、反体制勢力における最大の内部対立点で、彼らは二つの派閥、すなわち穏健派と、バッシャール・アサド打倒をめざす急進派に分かれてしまっている」と述べた。

**

シリア国民評議会のブルハーン・ガルユーン事務局長はアサド大統領の演説に関して、「危機の政治的脱却のためのアラブおよびそれ以外の国々のあらゆるイニシアチブへの道を閉ざし、シリアをさらに悪い状態に追いやる」内容と非難し、アラブ連盟に対して、シリアをめぐる問題を国連に付託するよう改めて求めた。

**

民主変革諸勢力国民調理委員会在外事務局のハイサム・マンナーア代表は、『ハヤート』(1月11日付)に対して、「(アサド大統領が呼びかけている)対話と我々は何の関係もない。もし明日、彼が私に組閣を要請したとしても、私は彼に、先ず大統領職を退任するよう求めるだろう」と批判した。

Kull-na Shuraka', January 10, 2012
Kull-na Shuraka’, January 10, 2012

シリア革命支援国民連立は声明を出し、アサド大統領の演説に関して、「危機の存在を認めず、殺戮、逮捕といった罪を謝罪せず、陰謀の幻想に身を沈め、アラブ連盟を攻撃し、鉄拳による弾圧を続けることを約束した」と非難した。

国内の暴力

『クッルナー・シュラカー』(1月10日付)は、ハサカ県カーミシュリー市で、PKKに近いクルド民族主義政党の民主統一党に近いクルド人青年3人が殺害されたと報じた。

この3人は兄弟で、父親が民主統一党のメンバーだという。

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シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル県ダイル・ザウル市で治安部隊がデモを弾圧、10人が殺害され、40人が負傷した。またヒムス県ヒムス市でも市民2人が殺害され、イドリブ県イブリーン村では士官の命令に背いた兵士が逃走しようとして殺害された、という。

さらにダマスカス郊外県ドゥーマー市では、殺害された離反兵の葬儀に数万人が参列したが、治安部隊によって強制排除された。

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シリア革命総合委員会によると、ダイル・ザウル県で反体制デモに対する治安部隊の弾圧で12人が殺害され、35人が負傷した。

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Youtube
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アラビーヤ(1月10日付)、ジャズィーラ(1月10日付)などは、ヒムス市で暮らすアッファーフ・マフムード・サラーキビーちゃん(4ヵ月)が国内の刑務所で拷問を受け、死亡したと報じ、遺体の映像・写真を公開した。

アラブ連盟監視団

クウェート軍参謀長府は、1月9日にラタキア県ラタキア市で、アラブ連盟監視団に参加しているクウェート軍士官2人が暴行を受け、軽傷を負い、病院に搬送されたと発表した。

ラタキア市を訪問した監視団は、クウェート、UAE、イラク、モロッコ、アルジェリアの士官から構成されていた。

アドナーン・ハディール作業部長は、デモ隊が監視団の車を襲ったことを明らかにしたうえで、この暴行事件によっても監視団の活動を中断することはなかったと述べた。

アラブ連盟のナビール・アラビー事務総長は、暴行事件に関して強く批判し、「ラタキアなどに展開する監視団の不充分な補語は、シリア政府による本質的・体系的な不履行とみなされる」と述べ、アサド政権の「完全なる責任」を追求した。

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シリア外務省のジハード・マクディスィー報道官は声明を出し、ワリード・ムアッリム外務大臣がアラブ連盟監視団のムハンマド・アフマド・ムスタファー・ダービー氏と会談し、「監視団の安全と保護に対する責任を引き続き負い、その任務遂行を妨害するいかなる行動も許さない」ことを確認したと述べた。

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UAEのシャイフ・アブドゥッラー・ブン・ザーイド外務大臣は、アラブ連盟監視団の派遣後も「殺戮行為が減少しているとは思えず、監視団の行動に関してシリア側がコミットしているとも思えない。反体制勢力ではない一部の勢力によって残念ながら監視団は攻撃を受けている」と述べ、GCC諸国も参加している監視団への暴行について審議するよう、アラブ連盟事務総長に呼びかけた。

レバノンの動き

サウジアラビアで実質避難生活を送るレバノンのサアド・ハリーリー前首相はツイッターでアサド大統領の演説を「自分の国で起きていることを陰謀だとみなすことで現実から目を反らしている」と批判し、その姿勢を「滑稽」だとつぶやいた。

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レバノン軍団代表のサミール・ジャアジャア氏はアサド大統領の演説に関して記者団に「アサドは現地で実際に起きていることとは無縁の状態について語った…。陰謀だとしたらなぜ数十万の人々を動員できるのか理解できない…」と非難し、「シリアの事態が本当に陰謀によるものだとするなら、国連のもとで国民投票を行うだけで事は解決する…。そうすれば、アサドの陰謀説は検証される」と述べた。

諸外国の動き

イスラエル国防軍参謀長は、アサド政権が崩壊した場合、ゴラン高原のアラウィー派を難民として受け入れる用意があると述べた。

クネセト外務国防委員会報道官が発表した。

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SANA(1月10日付)は、日本(NHK)、イタリア、スペインの取材チームがダルアー県を訪問し、現地を視察・取材したと報じた。

AFP, January 10, 2012、Akhbar al-Sharq, January 10, 2012、Alarabia.com, January 10, 2012、Aljazeera.net, January 10, 2012、al-Hayat, January 11, 2012、Kull-na Shuraka’, January 10, 2012、Naharnet.com, January
10, 2012、Reuters, January 10, 2012、SANA, January 10, 2012、Twitter、Youtubeなどをもとに作成。

(C)青山弘之All rights reserved.

アラブ連盟事務総長が対シリア経済制裁を審議するための経済社会会合を正式に召集、会合にはトルコ経済相も参加(2011年11月25日)

親体制デモ

シリア・アラブ・テレビ(11月25日付)、SANA(11月25日付)は、ダマスカス県のサブウ・バハラート広場、バーブ・トゥーマー広場、ヒジャーズ駅前、ラタキア市、タルトゥース市、バーニヤース市、スワイダー市、カーミシュリー市などで、アサド政権の改革支持、アラブ連盟の決議拒否を訴える集会が開催されたと報じた。

しかしバッサーム・バグダーディー氏(一般市民)はフェイスブック(11月25日付)で、サブウ・バハラート広場でのアサド政権の改革支持の集会の参加者が限定的だったことを示す写真を公開した。

SANA, November 25, 2011
SANA, November 25, 2011
SANA, November 25, 2011
SANA, November 25, 2011
SANA, November 25, 2011
SANA, November 25, 2011
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SANA, November 25, 2011
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SANA, November 25, 2011
SANA, November 25, 2011
SANA, November 25, 2011

反体制デモ

ヒムス県、イドリブ県、ダイル・ザウル県、ダマスカス郊外県などの複数の都市で、離反兵と軍・治安部隊が交戦する一方、金曜礼拝後に反体制デモが発生した。

シリア人権監視団によると、ヒムス県で3人、ダイル・ザウル県で1人、ダルアー県で1人、ダマスカス郊外県で1人、合計で6人の民間人が治安当局によって殺害された。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、マアッラト・ヌウマーン市、サルミーン新、ハザーヌー町、タッフ市、タフタナーズ市で反体制デモが発生した。

またヒムスとの連帯を求めるザーウィヤ山、ハザーヌー町などでの夜間デモ(11月24日)の映像がYoutubeなどを通じて配信された。

しかしSANA(11月25日付)は、タフタナーズ市で武装テロ集団がしかけた爆弾が爆発し、サーイル・アドナーン・イッズくん(13歳)が巻き添えとなり死亡したと報じた。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市各地に治安部隊が展開し、デモ発生の阻止を試みたが、数千人がデモを行った。

複数の活動家によると、軍・治安部隊は県内各地で離反兵と交戦しているが、被害・犠牲は明らかでないという。

ヒムス市では24日晩から、バイヤーダ地区、バーブ・アムル地区、ハーリディーヤ地区、グータ地区などで夜間デモが行われていたという。

また離反兵と軍・治安部隊の激しい戦闘が発生していたラスタン市との連帯を求めるダイル・バアルバ市での夜間デモ(11月24日)の映像がYoutubeなどで配信された。

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ハマー県では、SANA(11月25日付)によると、ハマー市マルアブ地区で武装テロ集団が仕掛けた爆弾を撤去しようとした工科部隊の兵士2人が爆発に巻き込まれて死亡した。

また市内のマルアブ地区、クスール地区、アラマイン通りで武装テロ集団が仕掛けた爆弾が爆発したが、死傷者はなかったという。

また、SANA(11月25日付)によると、ハマー市のアルバイーン地区で武装テロ集団の襲撃で治安維持部隊兵士多数が負傷した。

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海外の複数のメディアは反体制勢力筋の話として、ダマスカス県バルザ区で戦闘があったと報じたが、SANA(11月25日付)はこの報道を「根拠がない」と否定した。

しかしヒムスとの連帯を求めるジャウバル区での夜間デモ(11月24日)の映像がYoutubeなどで配信された。

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ハサカ県ではクルド民族主義政党、青年活動家らの呼びかけにより、ラアス・アイン、ダルバースィーヤ、アームーダーなどで反体制デモが行われた。

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なおフェイスブックでは反体制勢力が「自由軍が我々を保護する金曜日」と銘打って、反体制デモを呼びかけていた。

SNN, November 25, 2011
SNN, November 25, 2011
SNN, November 25, 2011
SNN, November 25, 2011
Kull-na Shurakā, November 25, 2011
Kull-na Shuraka, November 25, 2011

アサド政権の動き

アラビーヤ(11月25日付)は、シリアの警察治安当局による反体制活動家の摘発において「アワーイリー」と呼ばれる密告者が大きな役割を果たしていると報じた。image14

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『ミッリイェト』(11月25日付)は、シリア政府がイドリブ県のラスーリヤー村近くPKKの武装活動家のキャンプを建設している、と報じた。

同報道によると、この動きは、トルコ政府がシリア国民評議会の事務所をイスタンブールに開設することを認めたことへの報復だという。

反体制勢力の動き

反体制組織のアラブ社会民主主義バアス党(シリア国民民主連合加盟組織)は声明を出し、ヒムス県での反体制活動家への弾圧や軍・治安部隊と離反兵の交戦を受けるかたちで、宗派主義的内戦発生への懸念を表明した。

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シリア国民評議会のジャブル・シューフィー氏は『ハヤート』(11月25日付)に対して、アラブ連盟が即時に経済制裁を科すことを望んでいると述べた。

諸外国の動き

アラブ監視団派遣に関する議定書受諾の猶予期間が11月25日正午に終わったのを受け、アラブ連盟のナビール・アラビー事務総長は対シリア経済制裁を審議するための経済社会会合を正式に召集した。

11月26日に開催される同会議にはトルコの経済大臣も出席する。また11月27日開催予定の外相会議にもトルコのアフメト・ダウトオール外務大臣が出席し、対シリア経済制裁の協調をめざす。

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トルコのアフメト・ダウトオール外務大臣は、イスタンブールでのイタリア外相との会談後の記者会見で、シリアへの対応に関して、「我々には、アラブ連盟と合意に達した行程表」があると述べた。しかし行程表の内容には言及しなかった。

またヨルダンのナースィル・ジャウダ外務大臣はとの記者会見後の会見では、「我々の優先事項はアラブ連盟のイニシアチブを成功させること」と述べ、シリアでの問題解決に向けた連盟のイニシアチブを「最後に示された新たなチャンス」だったと述べた。

一方、トルコの副首相は、CNN-Turk(11月25日付)に対して、「我々はシリアへの介入を強く拒否する」と述べた。

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ロシア外務省報道官は、「現段階において、必要なのは、決議、制裁、圧力ではなく、シリア人どうしの対話だ」とのコメントを発表した。

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国連拷問禁止委員会のクラウディオ・グロスマン委員長は声明を出し、シリアで幼児逮捕や暴行など大規模な人権侵害がなされているとの複数の報告書を受け取ったと非難した。

AFP, November 25, 2011、Akhbar al-Sharq, November 25, 2011, November 28, 2011、Alarabia.net, November 25, 2011、Facebook、al-Hayat, November 26, 2011、Kull-na Shuraka, November 25, 2011、November 26, 2011、Reuters, November 25, 2011、SANA, November 25, 2011などをもとに作成。

 

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