ダーイシュ(イスラーム国)がアレッポ市北部(アアザーズ市、バーブ・サラーマ国境通行所方面)への進軍を続ける、シリア軍、YPGはハサカ県などでダーイシュと交戦(2015年6月1日)

アレッポ県では、スィラージュ・プレス(6月1日付)などによると、ダーイシュ(イスラーム国)が、マーリア市北部のシャイフ・リーフ村、スーラーン・アアザーズ町一帯、ハサージャク村、ウンム・フーシュ村、ハスィーヤ村で反体制武装集団と戦闘を続けた。

これに関して、シリア人権監視団は、ダーイシュがマーリア市、タッル・リフアト市などを砲撃、対する反体制武装集団もダーイシュに制圧されたアサンバル村を砲撃、住民3人が死亡した、と発表した。

ダーイシュは、このアサンバル村に加えて、スーラーン・アアザーズ町北部のガザル村も制圧したという。

一方、スィラージュ・プレスによると、反体制武装集団はアレッポ県北部各地からの増援部隊の到着で巻き返しを図り、アアザーズ市、バーブ・サラーマ国境通行所への進軍を続けていたダーイシュの動きを止めることに成功し、ダーイシュの司令官アブー・アブドゥッラー・トゥーニースィー氏らを約20人を殺害、ダーイシュに奪われていた拠点複数カ所(ウンム・クラー村など)を奪還したという。

なお、ダーイシュは同地への侵攻と並行して、制圧したスーラーン・アアザーズ町、バッル村、カフラ村、トゥーカリー村、タラーリーン村、ガルナータ村、ハスィーヤ村、ハサージャク村、ウンム・ウーシュ村の住民約3万人を追放したという。

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ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(6月1日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)が早朝、アフダース刑務所周辺のシリア軍検問所2カ所で爆弾を積んだ自動車2台を自爆させるなどして、シリア軍兵士多数を殺害し、同刑務所を制圧した。

だがダーイシュは同日午後には、シリア軍による空爆を回避するために同地から撤退した。

またシリア人権監視団によると、シリア軍はダーイシュが5月31日までに占拠していたハサカ市郊外一帯を奪還した。

これに関して、SANA(6月1日付)は、ハサカ県南東部のダーウディーヤ村一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊したと伝えた。

一方、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊もラアス・アイン市南西部のダ(西)ガーリヤ村一帯でダーイシュと交戦、同地を制圧した。

このほか、タッル・ブラーク町では、ダーイシュが爆弾を仕掛けた車を爆破した。

クッルナー・シュラカー(6月3日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)の主要拠点の一つシャッダーディー市近郊で、ダーイシュ幹部の一人、ムハンマド・ガラーブ・ハンマール氏が乗った車に仕掛けられた爆弾が爆発し、ハンマール氏とその弟を含む4人が死亡した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が、ダーイシュ(イスラーム国)掃討のためにダイル・ザウル市ハミーディーヤ地区などを空爆、子供1人が負傷した。

一方、SANA(6月1日付)によると、ダイル・ザウル市旧空港地区、シャイフ・ヤースィーン地区、ガッサーン・アッブード交差点地区、工業地区、ハウィーカ地区をシリア軍が空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はまた、国防隊の支援を受け、ジャフラ村でダーイシュと交戦し、ダーイシュの戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)によって占拠されているタドムル市各所をシリア軍が空爆、またシャーイル・ガス採掘所一帯、フルクルス町一帯で両者の交戦が続いた。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などアル=カーイダ系組織が、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うヤルムーク殉教者旅団とクサイル村一帯で交戦、同地を制圧した。

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『ハヤート』(6月3日付)によると、ラッカ県・ハサカ県境への有志連合の空爆で、ダーイシュ戦闘員が16人死亡したという。

AFP, June 1, 2015、AP, June 1, 2015、ARA News, June 1, 2015、Champress, June 1, 2015、al-Hayat, June 2, 2015、June 3, 2015、Iraqi News, June 1, 2015、Kull-na Shuraka’, June 1, 2015、June 3, 2015、al-Mada Press, June 1, 2015、Naharnet, June 1, 2015、NNA, June 1, 2015、Reuters, June 1, 2015、SANA, June 1, 2015、Siraj Press, June 1, 2015、UPI, June 1, 2015などをもとに作成。

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