シリア軍、国防隊がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、ハサカ市グワイラーン地区を奪還・制圧(2015年7月1日)

ハサカ県では、SANA(7月1日付)によると、シリア軍、国防隊が、ハサカ市グワイラーン地区に侵攻していたダーイシュ(イスラーム国)のすべての拠点を殲滅し、同地区を制圧した。

ダーイシュの残党は、フムル・ヴィーラート地区、ヌシューワ地区方面に敗走したという。

一方、シリア人権監視団によると、ハサカ市南部一帯で、シリア軍、国防隊がダーイシュ(イスラーム国)掃討を続け、シリア軍戦闘機が同地を空爆した。

これに対して、ダーイシュ側は、爆弾を積んだ車2台で自爆攻撃を行った。

SANA, July 1, 2015

SANA, July 1, 2015

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊は、シャーイル・ガス採掘所一帯、ジャズル・ガス採掘所一帯、ジャッハール・ガス採掘所一帯、柑橘農園一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

一方、SANA(7月1日付)によると、マスアダ村、ウンム・トゥワイニー村、タドムル市一帯をシリア軍が空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

このほか、ダーイシュ(イスラーム国)が支配地域で窃盗犯に対して「ハッド刑」を執行、住民らの前で両足を切断した。

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アレッポ県では、SANA(7月1日付)によると、アレッポ市東部の航空士官学校一帯で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

また、クッルナー・シュラカー(7月2日付)によると、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)支配下のバーブ市、ターディフ市を空爆し、9人が死亡、15人が負傷した。

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米中央軍(CENTCOM)は、7月1日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して28回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は10回におよび、ハサカ市近郊(6回)、アイン・アラブ市近郊(2回)、タッル・アブヤド市近郊(2回)のダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, July 1, 2015、AP, July 1, 2015、ARA News, July 1, 2015、Champress, July 1, 2015、al-Hayat, July 2, 2015、Iraqi News, July 1, 2015、Kull-na Shuraka’, July 1, 2015、July 2, 2015、al-Mada Press, July 1, 2015、Naharnet, July 1, 2015、NNA, July 1, 2015、Reuters, July 1, 2015、SANA, July 1, 2015、UPI, July 1, 2015などをもとに作成。

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