アレッポ市東部の反体制派支配地域閉塞に向け、シリア民主軍、シリア軍が、ヌスラ戦線、リヤド最高交渉委員会所属組織、「穏健な反体制派」、ハワール・キリス作戦司令室に対して攻撃激化(2016年4月5日)

アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(4月5日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、アレッポ市北部のカースティール街道の封鎖を試み、街道沿いの反体制武装集団の拠点を攻撃した。

ARA News(4月5日付)によると、シリア民主軍を迎撃したのは、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線、リヤド最高交渉委員会所属のシャーム自由人イスラーム運動、「穏健な反体制派」の第16師団、トルコの支援を受けるハワール・キリス作戦司令室所属のスルターン・ムラード旅団など。

これらの連合部隊はまた、アレッポ市シャイフ・マクスード地区一帯に砲撃を加えた。

ARA News, April 6, 2016

ARA News, April 6, 2016

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ARA News(4月5日付)によると、シリア民主軍だけでなく、シリア軍もまたカースティールー街道一帯を空爆・砲撃、アレッポ市サラーフッディーン地区、アシュラフィーヤ地区で反体制武装集団と交戦した。

シリア民主軍、シリア軍はいずれもアレッポ市北西部郊外とアレッポ市東部を結ぶに至る反体制武装集団の兵站路の遮断をめざしている。

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一方、リヤド最高交渉委員会に所属するイスラーム軍は、インターネット上に映像を公開し、アレッポ市シャイフ・マクスード地区にある民主統一党の拠点を砲撃したと発表した。

しかし、地元のメディア活動家らは、ARA News(4月5日付)に対して、イスラーム軍の砲撃で、女性、子供を含む民間人67人が死亡したと述べ、イスラーム軍を非難した。


AFP, April 5, 2016、AP, April 5, 2016、ARA News, April 5, 2016、Champress, April 5, 2016、al-Hayat, April 6, 2016、Iraqi News, April 5, 2016、Kull-na Shuraka’, April 5, 2016、al-Mada Press, April 5, 2016、Naharnet, April 5, 2016、NNA, April 5, 2016、Reuters, April 5, 2016、SANA, April 5, 2016、UPI, April 5, 2016などをもとに作成。

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