ロシアのラヴロフ外務大臣はデミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表を批判(2016年7月12日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣はアゼルバイジャンの首都バクでの記者会見で、シリア情勢について触れ、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表が「自らの義務履行を拒み、和平協議の新ラウンド開催が頓挫した」と批判した。

ラブロフ外務大臣は「ロシアと米国の対話はシリア人どうしの協議の代わりにはならない」と述べるとともに、リヤド最高交渉委員会に代表される「反体制派」が停戦に応じないことが協議再開を阻害しているとの見方を示した。

また14日にモスクワを訪問予定のジョン・ケリー米国務長官との会談に関して、シャームの民のヌスラ戦線への対応が主な争点になると述べるとともに、「敵対行為停止合意に応じると主張する複数の集団はいるが、これらの組織は実際には、ヌスラ戦線の枠内でテロリストと連携している」と批判した。

またトルコ政府との関係正常化が、シリアにおける政治プロセスを成功させる重要な前提となる、と高く評価した。

AFP, July 12, 2016、AP, July 12, 2016、ARA News, July 12, 2016、Champress, July 12, 2016、al-Hayat, July 13, 2016、Iraqi News, July 12, 2016、Kull-na Shuraka’, July 12, 2016、al-Mada Press, July 12, 2016、Naharnet, July 12, 2016、NNA, July 12, 2016、Reuters, July 12, 2016、SANA, July 12, 2016、UPI, July 12, 2016などをもとに作成。

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