アスタナ会議への米国の参加をめぐってトルコとロシアに微妙なズレ(2017年1月13日)

トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は、1月23日にカザフスタンの首都アスタナで開幕予定のシリア政府と反体制武装集団の和平協議(アスタナ会議)に関して、スイスのジュネーブで、「我々は停戦を維持しなければならない。アスタナでの交渉のために必要だ」としたうえで、「米国が招待されねばならない。この点について我々はロシアと合意済みだ」と述べた。

AFP(1月13日付)が伝えた。

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一方、『ハヤート』(1月14日付)などによると、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣も、米国の参加に関して「私は、ドナルド・トランプ政権が成立したら、この取り組みに加わることを願っており、それにより、友好的そして集団的に一つの方向に向かって行動できる」と述べている。

だが、ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は「現時点で米国を招待するとの姿勢をとることはできない…。そうしたことも行っていないが…、ロシアはシリアの問題に関与するすべての当時者が代表を送ることを支持している」と述べた。

AFP, January 13, 2017、AP, January 13, 2017、ARA News, January 13, 2017、Champress, January 13, 2017、al-Hayat, January 14, 2017、Iraqi News, January 13, 2017、Kull-na Shuraka’, January 13, 2017、al-Mada Press, January 13, 2017、Naharnet, January 13, 2017、NNA, January 13, 2017、Reuters, January 13, 2017、SANA, January 13, 2017、UPI, January 13, 2017などをもとに作成。

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